2017年07月13日

みずほ銀行の口座からすぐに送金できない

 乙は楽天銀行、新生銀行、みずほ銀行などの普通預金口座に数百万円ずつの現金を入れていました。近日中に 1,500 万円の振り込みをする必要があったためでした。この金額を一つの銀行に入れておくと、1日あたりの送金額の上限に引っかかることが予想されたため、三つの銀行に分けておきました。
 さて、先方から、これこれの口座に入金をといわれて、いざ、振り込みをすることになりました。乙は、それぞれの銀行からネットバンキングで振り込みの指示を出しました。
 楽天銀行、新生銀行は何の問題もなくできたのですが、みずほ銀行で引っかかってしまいました。
 みずほ銀行では、登録済みの口座に対して 2,000 万円までの送金が可能なのですが、新しい(登録済みでない)口座に振り込むときは、上限が50万円に設定されているのです。
 そこで、まず50万円を指定口座に振り込み、その口座を「登録」しました。すると、その登録は3日後から有効になるというのです。それでは指定された日までの送金ができません。
 乙は、みずほ銀行で他に登録を早く行う方法はないかと思いました。調べてみると、郵送で書類を一往復する方法がありますが、これではやはり数日かかってしまいそうです。銀行の窓口に出向く方法もあるかもしれませんが、仕事の都合で、ここ数日間ではできません。
 結局、みずほ銀行に入れておいた分は振り込みに使えないことになりました。
 となると、送金額が数百万円不足してしまいます。
 乙は、どうしたらいいか考えてみました。すると、証券会社の口座に株などを買う資金として数百万円入れてあることを思い出しました。それを出金すると新生銀行に口座に入るようになっているので、新生銀行の口座残額と合わせれば何とか必要額に間に合うことがわかりました。証券会社から出金するまでには2日間かかるということでしたが、これで指定された日までに振り込みができることになります。
 みずほ銀行のセキュリティ対策は、預金者保護のために必要なことなのでしょうが、今回はかえって困ったことになってしまいました。
 1,500 万円の振り込みなどということは、めったに経験することでもないので、いざとなるとトラブルが起こることもあるでしょう。何事も早めに準備することが重要なのだと思いました。
 考えてみるに、乙の三つの銀行に分けておくという戦略はかえって失敗でした。現金をどこか一つの銀行に集約しておき、そこの振り込み限度額を 2,000 万円とかに設定しておくのがよかったのでした。
 反省しました。
 今回の件は、このブログ記事に書いておいて、次回、同じ失敗をしないようにしておきましょう。
 とはいえ、今後 1,500 万円を振り込むようなことにはならないように思います。こんな金額を振り込むことはめったにないし、まあ今後の人生数十年を考えても、そんな操作が必要になりそうなことにはならないように思います。
 そんなことをいいながら、数年前に不動産の購入をしたことを思い出しました。
2014.2.23 http://otsu.seesaa.net/article/389496132.html
大きな買物といえばこんなことくらいしかないですね。
posted by 乙 at 04:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

香川健介(2017.3)『10万円からできる! お金の守り方教えます』二見書房

 乙が読んだ本です。全部で4章構成です。
 第1章「日本の財政問題が解決不可能である理由」では、日本の莫大な借金は解決不可能な段階まで進んでしまったという現状認識が語られます。社会保障費が増大する一方で、少子高齢化が進み、もうどうしようもない段階になったというわけです。乙も基本的に同じ認識を持っています。納得しながら読み進めました。
 第2章「財政破綻の想定シナリオ」では、国債が売られたりして金利が上昇することから財政破綻が始まります。そして、ハイパーインフレが発生するというシナリオが描かれます。乙もこのシナリオと同様のことを考えていました。
 第3章「日本の財政破綻に備え、どう対策したらいいか」では、さまざまな金融商品を一通り並べ、それが財政破綻時にどんな影響を受けるかを論じています。結論として、外貨預金、金(ゴールド)、FX、ビットコインの四つを推奨しています。まあそうかもしれないけれど、一方では財政破綻がいつ起こるかわからないわけです。そんな場合に、あるとき、それーっとばかりにこの四つに資金を移動するなどということができるのでしょうか。しかも、FXはレバレッジが効いています。財政破綻だからといって資金をFXに移動するようなことをすると、思ったように円安が進まず、ちょっとした何かで一時的な円高になったりしたときに、失敗してしまう可能性もあります。というわけで、乙は、著者の香川氏の意見を参考にしつつ、各自の保有資産をながめて、それぞれで対策を講じるべきだろうと思います。ここは投資リテラシーが求められるところであり、それはそう簡単な話ではありません。
 第4章「いざというときに機動的に動けるよう、今やっておくべきこと」では3章の対策の準備段階を解説します。外貨預金のためにアメリカの銀行の口座を開設しておくというようなことです。具体的に説明しているので、この方面の知識がない人には有用だろうと思います。乙は、この部分は各自が努力して、それぞれの保有資産に応じて、機動的に動けるようにしておくべきだと思います。したがって、あまり有用な記述だとも思えませんでした。
 何はともあれ、これから財政破綻が現実的になります。あと数年かもしれないし、20年かもしれません。もっと先かもしれません。しかし、確実にやってくると思われます。
 本書は、そういう問題を身近に考え、対策を実行するのに便利な内容を含んでいると思われます。
 2箇所、小さな問題点を書いておきます。いずれも p.28 です。
(1)10行目
「医療だったら、本来かかる金額の7割以上は政府が補助しています。」
 こういう書き方をすると、自分で払う3割(以下)以外は政府が払っているように読めてしまいます。正しくは、p.42 にあるように、健康保険が払っているわけです。まあ健康保険が年金特別会計の中にあって、全体として政府が管理しているし、7割の部分について政府が関与している(そしてその一部を補助している)といえば関与している(補助している)のですが、7割を政府が払っているわけではないので、誤解を招く言い方だと思います。

(2)終わりから3行目
 政府が年金や医療介護などのお金を税金や保険料、国債発行で集めていると述べた後のところです。
「これらをおもに払っているのは、働き盛りの人や子育て世代などの現役世代や、まだ生まれていない人たちなどです。」
 まだ生まれていない人たちは、まだ払っていません。生まれた後に約20年以上経って、働くようになってから、払うことになる予定なのであって、現在は払っていません。勢いで書いたミスかもしれません。

 乙は、本書をいろいろな人におすすめしたいと思います。しかし、最初にこれ1冊を読んで、問題を理解し、対策を実行できるような人はいるでしょうか。たいていの人は戸惑いながら大波に呑まれてしまうことになるでしょう。
 本書のタイトルは変です。編集者が付けたのでしょうが、「10万円からできる」は、本来のあり方ではありません。本書中に書かれているように、10万円でもFXを使って財政破綻対策は可能だという意味では間違っていないのですが、貯金が10万円しかない人は、対策をしてもしなくても、大した違いはありません。本当に対策が必要な人は、数百万円ないし数千万円以上の資産を持っている人ということになるでしょう。もしも、日本の銀行の預金口座に全額を蓄えている(それしかしていない)人がいたら、そういう人こそ本書を読んで準備を進めるべきです。


posted by 乙 at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

大江英樹、井戸美枝(2017.2)『定年男子 定年女子』日経BP社

 乙が読んだ本です。「45歳から始める「金持ち老後」入門!」という副題が付いています。
 通読した実感として、副題のほうが本書の内容を的確に表現していると思います。
 本書の内容を単純にいうと、働けるだけ働こうよということで、割と簡単にまとめられるように思います。(ちょっと簡単にまとめすぎで、実際はもっといろいろ書いてあります。)
 図表がたくさん入っていますが、本文と重なる記述を表の形式にしたものも多く、ページ数の割にはさっと読めてしまいます。シンプルな指南書で、さらっと書いてある感じです。二人の著者のトークセッションということで対談の文字化のような部分もあります。
 というわけで、乙としてはすでに知っていることも多く、一読した感想として、得るところはあまり多くないように思いました。
 ただし、45歳くらいの人で、老後や年金などのことを考えたことのない人には意味があるかもしれません。気をつけるべきことは何か、きちんと書いてあるように思います。しかし、そういう中年層は仕事に夢中で、こういう本を読むことなんて考えないのですね。もっと切羽詰まってから読むものでしょう。そのときにはすでに時遅しという場合も多いように感じています。
 乙は、もう少し投資のことが書いてあるのかと思っていましたが、ほぼ何も記述されていません。45歳から投資を始めるとしても15年(以上)あると考えられますので、少しはその方向も意識した方がいいと思いますが、どうなのでしょうか。

参考記事:
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-3175.html


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2017年03月09日

確定申告を国税庁のHPでやってみて

 乙は平成28年分の確定申告の書類を書きました。
 乙の場合は、今まで30年以上、紙で書いて提出してきました。しかし、妻が国税庁のHPから申告する方が計算が楽でいいと盛んに勧めるものですから、今回は、思い切ってその方法で申告することにしました。
 とはいえ、今まで通り、エディタでテキストファイルに申告内容を全部書き、一通りの計算を済ませた上で、国税庁のHPにアクセスしました。
 記入するといっても、大したことはないのですが、はじめから記入するとなると、数時間はかかります。
 所得の内訳書、雑所得の場合の必要経費の計算、医療費控除(妻の医療費も合わせて)、寄付金控除くらいを書けばそれで終了です。
 書いてみて、昨年の確定申告で乙が勘違いしていたことがいくつか見つかりました。
(1) 給与所得だと思っていたものの1件が雑所得でした。
 支払金額に対して源泉徴収税額が3%ほどしかないケースがあり、これを給与所得だと勘違いしていたのでした。普通は、雑所得の源泉徴収税額は1割ちょいのはずなのですが、なぜここからの収入は3%でいいのか、理解できません。源泉徴収票をよく見ると、「報酬」であり、給与所得の源泉徴収票と形式が違っていますので、雑所得とするべきところです。
(2) ふるさと納税の寄付金控除の書き方が間違っていました。
 ふるさと納税した金額の全部が寄付金控除の金額になるわけではなく、2千円を引かなければならないのですが、昨年はそのまま書いていました。正しくは修正申告するべきですが、まあここをいじったからといってそんなに大きく金額が変わるわけでもなく、往復の郵便代やその他の手間を考えると、税務署としてもペイしないと考えたのでしょう。
(3) 認定NPO法人等寄附金や公益社団法人等寄附金で、東京都の条例指定対象寄付金に該当するケースがありました。
 一部の団体で該当することが領収書に書いてあり、気になって一通り調べてみたところ、乙の寄付先のかなりの部分が東京都の指定団体になっていることがわかりました。これを確定申告のときに明記することによって、住民税がほんの少しだけ安くなります。

 他にもあるかもしれません。何はともあれ、違ったやり方でも計算してみて、自分の計算法でいいのか、チェックすることが大事です。
 確定申告の用紙を少しくらい書き間違えて提出しても、税務署は細かくチェックしているわけではないようで、間違っていることを指摘してきません。税務署のほうでは、少額の間違いは、書き直すまでもなく、手間をかける方が大変だと思っているのかもしれません。特に、こうすれば納税者のほうが得になるという場合、自分で気がつかないと、ずっとそのままになってしまいそうです。
 今回、新しいやり方で確定申告することによって、乙の勘違いを見つけることができ、助かりました。
posted by 乙 at 07:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

アメリカの E*TRADE の口座を閉鎖する

 乙は、ずいぶん前にアメリカの E*TRADE との取引を止めました。
 E*TRADE で保有していた金融商品を売ってしまい、口座に残った現金を他に移しました。
 これで終わりと思っていましたが、その後も

Your E*TRADE Securities monthly account statement is available for viewing.

というようなメッセージが届くのです。
 気になって、ネットで見てみると、乙の口座には9セントだけが残っていました。まあそんなはした金のために、毎月残高報告書を送ってくるとはお互い面倒です。
 そこで、乙は E*TRADE の口座を閉鎖することにしました。
 ところが、ネットでログオンした後、あちこち見て回りましたが、口座の閉鎖のしかたの説明が見つかりませんでした。
 しかたがないので、e-mail で、口座を閉鎖したい、9セントは E*TRADE に寄付するという趣旨を書き、ネット経由で送りました。
 その後、口座を確認してみると、
Dear Otsuhiko Otsukawa,

Thank you for your message regarding your request to close your account .

Your Account Closure Request has been submitted and will be processed within 2 business days.

You can track the status of your request online by logging in to the E*TRADE website and visiting the Help Center at etrade.com/servicecenter.

という返事が来て、無事に口座の解約ができました。
 「案ずるよりも産むが易し」でした。
posted by 乙 at 16:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月04日

年金制度と働く年齢

 乙が気になった記事があります。橘玲氏の公式サイト Stairway to Heaven の記事です。
http://www.tachibana-akira.com/2016/12/7429
 その中に、リンダ・グラットン、アンドリュー・スコットの『ライフシフト』
https://www.amazon.co.jp/LIFE-SHIFT-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95-%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%88-%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%B3/dp/4492533877/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1482890160&sr=8-1
の引用(要約引用?)があります。
毎年所得の10%を貯蓄して(けっこう大変だ)、老後の生活資金を最終所得の50%確保しようとするなら(かなりギリギリの生活だ)、平均寿命85歳でも70代前半まで働きつづけなくてはならない。平均寿命が100歳になれば条件はさらに厳しく、80代まで働きつづけるか、それが無理なら引退時の所得の30%という貧困生活に耐えるしかない。

 自分で貯蓄しようと、国なりなんなりが強制的に徴収して積み立てようと、話は同じです。
 というわけで、日本のような高齢化社会では、相当な年齢まで働き続ける必要があるということです。今の年金制度は、そうなっていません。60歳ないし65歳から年金が支給されるような制度です。これでは、100歳までの長生きが多数いるような社会は維持できません。
 年金制度をどうするかは、今の日本の最大の課題かもしれません。今の制度は維持できないということです。ではどうするべきか。乙にはアイディアがありません。
 ともかく、働けるだけ働いたほうがよさそうです。
 その上で、投資を継続しておき、日本がどうなろうとも、生き抜いていけるようにしておくしかありません。
タグ:年金 高齢化
posted by 乙 at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月05日

銚子丸の株主総会@幕張メッセ

 乙は銚子丸の株主総会に参加してきました。
http://kabutan.jp/disclosures/pdf/20160719/140120160715451219/
 現社長は石田満さんです。議案が説明されたあと、株主からの質問時間になりました。いろいろな質問が出てきました。なぜ店舗ごとに寿司の味が異なるのかなどという消費者目線の質問もありました。
 しかし、株主として一番聞きたいのは、そういうことではありません。乙は手を上げて質問しました。
 売上高は前年度とあまり変わっていないのに、そして、今年度の予算(期初の見積もり)では前年度並みと予想されていたのに、決算を見ると、経常利益、当期純利益が前年度と比べて2割近く減っている。これはなぜなのか。社長の説明の中で、仕入れ原価の上昇と人件費の増大ということがあげられていたが、本当にそれが要因なのか、他の要因はないのか、会社としてさまざまなデータに基づいて分析していると思うが、ざっくりした傾向でもいいので、ここで利益が減少したことの理由について聞きたいということでした。
 このあたりを明らかにしないと、今後の銚子丸の方向性がどうなるのか、予測ができないと思ったからです。
 社長の説明は明快でした。仕入れ原価の上昇と人件費の増大に加えて客数減が響いているというのです。
 これはなかなか大きな問題です。社長のいうことによれば、これは銚子丸だけの問題ではなく、外食産業全般に通じるものであるという話でした。ということは、日本の少子化、人口減の影響なのでしょうか。老人よりは現役世代が寿司を食べるとすれば、日本では、もう人口減少傾向が現れているのかもしれません。となると、利益率の上昇などというのは、簡単な話ではなく、相当な努力をしないといけない話です。社長からは来てくれた客にリピーターになってもらうという方針の説明がありましたが、なかなか好ましいと思いました。こういう努力は即効薬ではありませんが、同じ客が何回も足を運べば、結果的に来客数が増え、長期的には顧客満足度を高めることができると思います。
 乙は、また、来年以降も銚子丸の株主総会に出席してみたいと思いました。
 乙に対する回答だけでなく、誰からの質問であっても、社長の答弁は明快で、とても好感が持てました。こういう社長に率いられているならば、銚子丸の将来は明るいと信じます。
 先代の創業社長(堀地速男)は、2016 年6月27日でなくなられたということです。乙は株主総会でしか会ったことはありませんでしたが、情熱を語るタイプの、本当に社長に向いている人でした。
 しかし、2代目社長もなかなかのやり手です。乙は、銚子丸の株をずっと持っていたいと思いました。

 なお、株主総会でのお土産は食事券千円分でした。
2016.7.23 http://otsu.seesaa.net/article/440325577.html
posted by 乙 at 02:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月23日

銚子丸の株主総会のお土産が減額されている

 乙は他人のブログ記事で知りました。
http://kyon2kabu.blog102.fc2.com/blog-entry-646.html
 株主総会に出席すると、たいていの企業では何らかのお土産をくれるものです。銚子丸の場合は、回転寿司チェーンということもあって、食事券でした。乙も過去に何回か参加したのでした。
2011.8.6 http://otsu.seesaa.net/article/218704390.html
そのころは 2,500 円分だったのに、何回か欠席している間に、だんだん減額されて、今や 1,000 円しか渡されないのですね。これでは交通費にもなりません。
 こんなことだと、株主総会に行く意欲が少しそがれるように思います。
posted by 乙 at 04:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月27日

天達泰章(2013.6)『日本財政が破綻するとき』日本経済新聞出版社

 乙が読んだ本です。「国際金融市場とソブリンリスク」という副題が付いています。
 乙は題名に引かれて読んだのですが、実際の内容は副題のほうがよく示しています。特に第1章から第5章まではまさに「国際金融市場とソブリンリスク」と関連する視点から日本の財政を論述しているといえます。
 もしかすると、本書の題名は編集者がつけたものかもしれません。
 乙は、日本の財政破綻が心配なわけですが、それに関する話は、最後の3章に出てきます。
 第6章「誰が国債を保有しているのか」では、日本の銀行や保険会社、年金、日本銀行が大量に国債を保有していることを述べています。これは、銀行や保険会社の判断でそうなったわけではなく、国際的な規制や日本でいうと金融庁などの規制のためでもあるとのことです。金融機関は、ある一定程度の割合でリスクなし資産を保有していなければならず、そのためにはリスクフリーとみなされる国債が一番都合がいいということです。
 第7章「政府債務残高はなぜ増加したか」も重要な話です。日本の基礎的財政収支の悪化がひどいわけですが、そうなった理由の一つはバブル崩壊後の裁量的な減税政策にあるとのことです。また、社会保障費が増え続けていることも大きな影響を与えています。乙は減税が大きく響いているという意識はなかったので、おもしろく思いました。
 終章「外国投資家に財政赤字の穴埋めを頼るとき、財政破綻が訪れる」では、どのように財政破綻が起こるかを略述しています。政府債務残高が民間の金融資産残高を上回るタイミングは 2025 年ありはそれよりも早い時期だという話で、残された時間は余りありません。
 今の政治家たちの主張を聞いていると、一方では増税をせずに、他方では金を多方面にあれこればらまいているようです。これでは、政府の債務残高が減少するはずがありません。こういう事態に対して、個人ができることはあまりにも少ないように思います。
 乙としては、淡々と投資を続けるだけですが、一方では、不測の事態にも対処できるよう、注意しておきたいと思います。
 本書を通読してみると、なんだか、何となくどこかで読んで知っているようなことが多いような印象を受けました。乙がさまざま読んできた投資関連本のどこにそういうことが書いてあったかを思い出すことは不可能です。しかし、本書を読みながらどうも既読感がぬぐえませんでした。
 本書は国債に関連する基礎的な知識を解説してると位置づければいいのでしょう。


posted by 乙 at 12:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月06日

安間伸(2015.11)『ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金編 2016』東洋経済新報社

 乙が読んだ本です。
 旧版、安間伸(2003.5)『ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金編』東洋経済新報社
2006.9.28 http://otsu.seesaa.net/article/24543877.html
の改訂版ということのようです。
 とはいえ、内容はずいぶん違ったものになっています。なぜなら、この間の日本の税制の変化がそれだけ大きかったということなのでしょう。
 一読してみると、2016 年からの税制の変化に対応しています。2015年末までにやっておかなければならないことなども記述されています。ということは、11月に刊行された本書を買い、読み、1ヶ月の間に債券を売却するようなことを行うというわけです。実際上かなりむずかしいことだろうと思います。
 記述はかなりくわしく、読んでいて学べることがたくさんありました。役に立つ本だと思います。しかし、ある意味でかなり短期的な視野で書かれているように思えます。数年後にはこれらの知識が古くなっているかもしれません。そのときはそのときで他の本を読めばいいのでしょうか。
 それよりも、もう少し長い視野で投資を考えるほうがいいのではないでしょうか。
 たとえば、現時点で雑所得と譲渡所得を比べたり、源泉分離課税の損得を考えるよりも、10年先、30年先はどうなっているか、それに対応する話が必要なように思います。もちろん、30年後には日本の税制なりなんなりが変わっているはずですから、それを見通して書くなんてことは不可能です。しかし、考え方は一貫したものがあるはずです。現状はこれこれの方針がよい。しかし、こんなふうに税制が変わるなら、こちらの手段を考えるようにするとよいというような書き方は可能ではないかと思います。こういう書き方はそんなにむずかしいのでしょうか。
 乙は、単行本でありながら、とても短い視野で書かれていることが一番の驚きでした。


posted by 乙 at 10:30| Comment(1) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする