2006年12月29日

次世代 DVD は買う気になりません

 やっと冬休み。以前録画しておいた映画でも見ようかと思います。
 ところで、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20061221/116112/
によると、ブルーレイディスクも、HD DVD も、2006年12月の映画ソフトの発売予定が2007年以降に延期されたとのことです。次世代 DVD に関しては、どうも明るいニュースがないようです。
 乙は、普段42型のプラズマテレビ(2003年2月に買ったもので、当時50万円もしました)でBSデジタルのハイビジョン放送を(デジタル録画して)楽しんでいるので、次世代 DVD には非常に関心を持っています。しかし、今は自分で次世代 DVD の録画機を買う気にはなれません。
 理由はいくつかありますが、大きな理由としては、次世代 DVD と比べた場合に、すでに充分な代替品があるということです。
(1)ハードディスクレコーダーで事実上十分です。
 乙がよく見るのは WOWOW と NHK の BS-hi(& BS-2) で放送される映画ですが、録画したものを再生して見てみると、けっこうつまらないものが多く、残しておきたい(後日再度みたい)と思うような映画は、ごく少ないものです。
 つまり、放送された映画は 録画→再生→消去 ということになり、ハードディスクレコーダーがあれば、これでほぼ十分です。

(2)D-VHS ビデオでも、それなりに使えます。
 D-VHS ビデオは、ハイビジョンがそのまま録画できるメディアです。テープ式なので、最近は人気がないようですが(いや過去もずっと人気はありませんでしたが)、乙は D-VHS 方式のビデオデッキを2台ほど持っています。
 テープも割安です。従来型のビデオテープのうち、S-VHS 用であれば、それを使って強制的に D-VHS 方式でデジタル録画することができます。再生すると、ごくまれに映像が乱れますが、まあ満足できるレベルで録画することができます。1台のビデオデッキでは、D-VHS のテープの穴を検出する針を強引に抜いてしまいました。もう、このデッキで VHS (S-VHS) 方式の録画をすることはないと判断してのことです。ですからどのテープを入れても D-VHS として認識します。
 乙が買っている S-VHS テープは、120分×10本セットで¥1,729(送料別)です。ハイビジョン2時間録画でテープ代が 173 円ですから、コストも安いものです。
 ビデオテープの保管は、従来の VHS ビデオテープ用のラックがそのまま使えますから、これも便利です。
 残しておきたい映画があったら、ハードディスクレコーダーから D-VHS ビデオテープにムーブすればいいのです。
 こうして、いらなくなった VHS のテープを捨て、だんだん D-VHS 方式で録画されたテープが増えてきました。

(3)現行 DVD でも満足できます。
 乙は、現行 DVD でも画質的には満足しています。一時期 DVD レンタルなども利用してみましたが、テレビに映るのは十分きれいでした。ハイビジョンと比べれば画質的に劣るのは当然ですが、それでも満足できます。
 あるとき、乙が DVD で購入した映画ソフトがハイビジョンで流れました。それを録画して、DVD と同時に再生し、両者を切り替えながら視聴してみました。画質などではハイビジョンが優っていることを実感しました。しかし、DVD だって、通常放送(標準画質)よりははるかにきれいで、「まあまあ」なのではないでしょうか。D-VHS 方式のビデオテープだと、「巻き戻し」に時間がかかって不便ですし、一時停止にすると、ちょっと映像がとぎれるという問題もあります。また、DVD だと字幕や音声が英語や日本語に切り替えられて、それなりに便利です。(見慣れた映画の場合、英語版で見てもおもしろいです。)任意の場所を探してそこから再生するようなときも DVD のほうが操作性に優れています。
 そんなわけで、乙は、DVD で持っているものがハイビジョンで放送されても、録画しないことにしました。

(4)次世代 DVD 録画機は高いです。
 録画機が発売されてから、ある程度時間が経ったのに、いっこうに録画機が安くなりません。いまだに18万円くらいします。もう少し安くならないと、ハードディスクレコーダーと DVD と D-VHS ビデオの今の環境を置き換える気持ちになりません。
 録画に使うメディア(円盤のこと)もけっこう高いと思います。
http://psearch.yahoo.co.jp/search?&p=HD-DVD+%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2
を見ると、HD-DVD で2時間分が 1000 円以上しますし、
http://psearch.yahoo.co.jp/search?p=%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%A4+%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2
を見ると、ブルーレイのメディアはさらに高いようです。
 今は、売れないから安くならない、安くならないから売れないという、悪循環があるのではないでしょうか。2規格の並立というのも、消費者にとっては不都合なことこの上なしです。

(5)そのうちメディアを所有する時代ではなくなるでしょう。
 そんなことで、次世代 DVD の競争が行われている間に、時代が変化して、メディアを家庭内に置いておく時代は過ぎ去るように思います。
 今は、光ファイバーが各家庭に行き渡りつつあるわけで、そのような環境を前提に、ネットによるハイビジョン画質の映画の配信が始まりそうです。
 とすると、二つの陣営が次世代 DVD の競争をしている間に、消費者にそっぽを向かれ、別の勢力の台頭を許すことになるのではないでしょうか。
 ブルーレイも HD-DVD も両方とも勝てない(共倒れする)ということになりそうな気配があります。

 HD-DVD 陣営の東芝の株を抱えている乙としては、共倒れはありがたくない話なのですが、……。いや、もちろん、将来を見据えて東芝が映画のネット配信事業に乗り出せばいいのでしょうが、そういう戦略は HD-DVD を捨て去るようなことにつながりますから、東芝はきっと採用しないでしょう。
 映画を見ながらも、投資のことを考えてしまう乙でした。続きを読む
ラベル:次世代DVD
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2006年12月28日

12月26日の夜の台湾の地震

 台湾南部で26日の夜に地震がありました。
 今までなら、海外の話として、無視してもよかったのですが、今は違います。
 海底ケーブルが切断したとのことで、ネットで香港に接続できなくなっています。
 乙が取引しているユナイテッドワールド証券は香港にサーバーがあるので、インターネットでの接続ができず、中国株に関する取引が全部ストップしてしまいました。
 また、HSBC 香港にアクセスしようとしても、ログインできず、まったく不可能です。
 ごくわずかのやりとりがパソコンとサーバーで行われているようですが、回線が非常に遅く、返事が返ってくるのに時間がかかり、接続がタイムアウトになりますから、日常的な使用には耐えません。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000154-jij-biz
によると、通信各社が欧米を経由した迂回ルートを確保しようとしているようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000019-imp-sci
によると、「インターネット接続サービスでは、グローバルIPネットワークサービスにおいて、日本・香港間のIPバックボーン回線が全断し、アジアでのインターネット通信の一部に遅延や通信できない状態が発生している」とのことなので、かなり大きな被害のようです。
 そのうち復旧するなら、特に問題はないのですが、今回はどうでしょうか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000048-zdn_n-sci
によれば、「台湾の最大手通信会社Chunghwa Telecomは、この地震で同社の国際海底ケーブルが切断されたと報告している。同社は修理に2〜3週間かかるだろうと述べている。」とのことですから、今回のトラブルはかなりの長期化も考えられます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000030-yonh-kr
によれば、「インターネットは障害発生直後に第三国を通じて通信ルートを確保しており大きな支障は出ていない」とのことですが、乙は実際ネット接続ができない状況ですから、困ったものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000082-jij-int
で報じられるように、中国株を扱っている各社とも同様の問題が発生しているようです。
 今回のトラブルは、当面、そんなに重大にとらえる必要はないと思いますが、長期化するとなれば、その間ずっと資金が動かせないことになり、困ったことにもなりかねません。まあ、現代では通信回線は基本的インフラですから、そんなに長期にならないうちに解決するのではないかと楽観しています。
 今回の事件で、海外投資の恐い面をかいま見ました。
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posted by 乙 at 05:55| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月27日

DIAM中国関連株オープン

 乙は、中国株のファンドを調べてみました。
http://otsu.seesaa.net/article/30233860.html
 その結果、個人として買える範囲で過去1年間の成績が最も良かったのはDIAM中国関連株オープンであることがわかりました。
 このファンドの販売会社はいろいろありますが、調べてみると、イー・トレード証券だけがノーロードであることがわかりました。そこで、ここで購入することにしました。
 信託報酬は 1.68% とやや高めです。信託財産留保額は 0.3% です。
 2013年で償還されますが、それまで十分な投資期間があります。
 目論見書は
http://www.diam.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2006/07/27/313518_chinese_angel_moku.pdf
にあります。
 2006.12.26 現在の週報が
http://www.diam.co.jp/pdf/w/313518_chinese_angel_w.pdf
にあります。
 中国株として、H株(香港に上場)、S株(シンガポールに上場)、N株(ニューヨークに上場)等が 47.14%、深センB株、上海B株が 6.73%、レッドチップ株が 25.69% を占めますが、その他に、中国関連株として、アジア株にも 19.72% の資金が振り向けられています。組入上位10銘柄を見ると、中国株に混じって、香港企業の名前が見えます。
 単なる中国株ファンドではなく、中国<関連>株ファンドなんですね。納得しました。

 過去の成績がよかったからといって、そのファンドがそれから先もいい成績を挙げ続けるとは言えないことは(何冊かの本に書かれていたことなので)理解しています。しかし、過去1年間でこういう結果だったと知ると、将来についても、過去の傾向の延長上にあるように考えたくなるのも自然な話です。
 1年くらい先に、再度いくつかの中国株ファンドを比較してようすを見てみたいと思います。こうすれば、本で読んだ知識と自分の直接の体験とが突き合わされて、頭だけでなく、いわば身体で覚えることができるでしょう。
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posted by 乙 at 04:44| Comment(0) | TrackBack(1) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月26日

若井武(2003.11)『株で儲け続ける「売り方」220の鉄則』かんき出版

 乙が読んだ本です。
 一読して、残念ながらほとんど何も得るべきものがないような読後感を持ちました。
 220 の鉄則が書いてあるというわけですが、(そして実際番号が付いていて 220 個の「鉄則」が書いてありますが)大部分は精神論のようなことで、わかったようなわからないようなことばかりです。そもそも 220 個も「鉄則」があったら、覚えるだけで一苦労ですし、ましてやそれを適用しながら株の売買をするとなると、ほぼ不可能です。
 そのような、著者の考え方を典型的に表すのは、p.75 のことばです。「カンでいくしかない」というのです。これでは、本書を読んでも突き放されたような気分にしかなりません。
 著者は長期投資でなく、短期投資をすすめます。p.72 では、2ヶ月程度で売ることをすすめます。そして少しずつ利食いしながら継続的に利益を出すことを念頭に置いているようです。しかし、こういうやり方だと、どうしても売買手数料が高くなるので、それを継続的に上回ることができるかどうかが一番の問題です。
 「鉄則」に具体的な数値で示される部分がほとんどないこととあわせて考えれば、この本にしたがって株の売買をやっても、うまく行くとは限りません。
 p.126 からの第4章で、「現物つなぎ売り」という考え方が示されます。若井氏はこれを「革命的」と呼びますが、そんなこともないでしょう。この手法は、株価が下がってしまった株を持っているときには、ちょっと株価が上がったタイミングで売ってしまい、その後、大きく下がったところで同じ銘柄を買い戻すというものです。まあ、売るときに高く、買うときに安くですから、合理的な話です。問題は、そういう株でも、売った後に下がっていくとは限らないということです。売った後上がるか下がるかはわからないと考えるべきです。下がっていくことがわかるならば、誰でも儲けられます。実際はそうでないから、なかなかうまく行かないわけです。
 乙は、こういう本は読むだけ時間のムダであるように思いました(失礼!)。こういう本を買ってしまったことが悔やまれます。


posted by 乙 at 06:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月25日

中国株ファンドの成績

 乙は、HSBC チャイナオープン を購入しています。
http://otsu.seesaa.net/article/29844891.html
 また、三菱UFJチャイナオープン というのも購入しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16709943.html
 これらが、他の類似のファンドと比べてどれくらいの成績か、見てみることにしましょう。
http://quote.yahoo.co.jp/
にアクセスして、検索窓に「チャイナ」および「中国」と入れて出てきた投信一覧を利用しました。
 この一覧に1年と3年の騰落率を加えて示すと、以下のようになります。

1年 3年 コード  名称
52.04 22.20 0131194A チャイナオープン
55.21 28.57 0331196A 三菱UFJチャイナオープン
45.92 28.04 0431201C ダイワ・チャイナ・ファンド
58.96 30.72 06311975 レッドチップ・パッケージ
47.23 21.65 0631294C 新光チャイナ・オープン
----- ----- 08312068 マネックス・フルトン・チャイナ・フォーカス
62.08 ----- 09311041 チャイナ・ロード
69.17 ----- 17311041 JFチャイナ・アクティブ・オープン
33.78 ----- 17311046 JFグレーター・チャイナ・アクティブ
66.12 30.34 1731202C JFチャイナ・ファンド
32.20 19.68 17313974 (JFアジアF)JFグレーター・チャイナ
69.53 30.64 18311973 インベスコチャイナスターオープン
19.67 21.60 22311031 チャイナJドリーム
57.67 ----- 22311041 チャイナ騰飛(チャイナ・エクイティ)
70.57 ----- 3231104A フィデリティ・チャイナ・フォーカス
41.64 ----- 49311042 東京海上ベストチャイナオープン
56.44 29.39 51311021 HSBCチャイナオープン
51.72 ----- 57311049 CAグラン・チャイナ・ファンド
52.87 ----- 64311046 住信チャイナ・リサーチ・オープン
51.21 ----- 67311054 チャイナ・リアル・ウォッチ
----- ----- 67311065 チャイナ・ディスカバリー・ファンド
----- ----- 7431106A ディープリサーチ・チャイナ・ファンド
61.56 23.73 79311021 チャイナ・フロンティアオープン
59.07 ----- 79311047 三井住友・メインランド・チャイナ・オープン
47.91 27.66 7931C01A 三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド
39.21 22.56 01314021 野村中国株ファンドAコース
31.64 ----- 01314055 野村中国株ファンド(確定拠出年金)
41.83 28.55 01315021 野村中国株ファンドBコース
78.57 ----- 02311056 日興AM中国A株ファンド2
77.57 ----- 02312052 日興AM中国A株ファンド
----- ----- 10311067 コスモ・中国株厳選ファンド
28.97 ----- 45311053 損保ジャパン-S&P拡大中国株投信
74.86 24.82 4731103A DIAM中国関連株オープン
----- ----- 51311065 HSBC中国株式ファンド(3カ月決算型)
62.87 31.32 5831103A SG中国株ファンド
----- ----- 79312064 三井住友・インド・中国株オープン

 これを見ると、HSBCチャイナオープンも三菱UFJチャイナオープンも、1年騰落率でいえば平均値(53.27)をちょっと越える程度であることがわかります。
 結論として、中国株に関していえば、(この1年は)どのファンドを買ってもよかったということになります。
 ちなみに、1年間騰落率で第1位の日興AM中国A株ファンド2 ですが、(第2位の日興AM中国A株ファンドも同じですが)最少申込単位が500万円です。1年前に500万円で買った人は、900万円になって大喜びでしょう。
 普通に買えるものの中で、1年騰落率が高いものを探すと、DIAM中国関連株オープンということになるでしょう。
posted by 乙 at 04:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月24日

レバレッジ

 最近、乙が気になっていることがあります。
 投資家にとって、投資用語としての「レバレッジ」について説明する必要はありませんが、これが元々どういう意味かということは、ちょっと気をつけたほうがいいように思います。
 検索エンジンで「レバレッジ」を調べると、いろいろ用例が探せます。その中には、意味を説明しているものもあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8
では、「1.梃(てこ)の意味。」とあります。
http://money.quick.co.jp/search/kabu/selection/01.html
によれば、「レバレッジとは「てこ」という意味です。」と書いてあります。
http://swap.sakura.ne.jp/013.htm
には、「レバレッジとは「てこ」を意味します。」と書いてあります。
 その他、例は挙げませんが、このように「レバレッジ=てこ」と理解している場合が目立ちます。
 しかし、「てこ」を英語でいえば、lever であり、lever とは、外来語として入ってきたレバー(操縦桿、操作棒)のことなんです。(焼鳥屋で食べる「肝臓=liver」ではありません。)
 leverage というのは、「てこ」そのものではなく、「てこの作用」のことです。
 辞典で「-age」を引くと、「《接尾辞》「集合」「地位・身分」「状態」「動作」「料金」などを表わす名詞を作る。」(ニューアンカー英和辞典)とあります。そして、用例としては、「bondage=奴隷の状態[身分]」などがあがっています。
 ということは、lineage(血統、家系)、linage(行数)、acreage(エーカー数、面積)、linkage(連鎖)、coverage(適用範囲)、storage(倉庫、貯蔵)、passage(通過)、percentage(百分率)、shortage(不足)、postage(郵便料金)なども、接尾辞 -age が付いていると考えられるでしょう。
 マイルとマイレージの関係も同様に考えていいと思います。
 レバレッジを単純に「てこ」と理解している例が多いことが気になることです。「てこを効かせること」くらいの意味がいいと思います。
posted by 乙 at 03:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月23日

日経金融新聞 2006.12.21 号の投信記事(続)

 日経金融新聞 2006.12.21 号の4面には、藤沢久美氏の記事「投信批判を考える」が掲載されていました。
 記事の趣旨は、投信に対する批判は当てはまらない面があるというものです。
 販売手数料が高いという批判に対して、藤沢氏は(1)投信はそもそも短期売買をするものではない、(2)ネット販売の投信ではノーロードのものが増えているから、販売員と相談したい人は窓口で手数料の高いものを買えばよく、低コストのものを希望する人はネットで買えばいい、という2点を述べています。
 次に、信託報酬が高いという批判に対して、藤沢氏は(3)信託報酬の多寡よりも騰落率を投信選びの基準にしないと、コストも安いが運用成績も今一歩のものを買うことになる、(4)ファンド・オブ・ファンズは、信託報酬が二重取りだが、顧客はファンド・オブ・ファンズを購入するかどうかの選択権があるのだからいい、という2点を述べています。
 そして、結論として、投信業界がメリットとデメリットを顧客にきちんと情報提供することが大事だと述べています。
 乙は、これらの点について、次のように考えます。
 (1) これは、藤沢氏に賛成します。販売手数料が高いものは、その分、投信を長期に保有することで、販売手数料を相対的に安く抑えるようにするべきです。乙は、販売手数料1%を保有期間1年(以上)と考えることにしています。3%ならば3年以上保有するということです。
 (2) これについては、藤沢氏に賛成の面と反対の面があります。投信の購入者は、最初の段階で、ネットで買えばノーロードだ(ノーロードのものがある)ということを知らないと思います。(乙もそうでした。)だから、窓口で(不要なコストを支払って)買ってしまうのです。投資教育が不十分だといえば、その通りですし、投資家の責任だといえば、それもそうなのですが、しかし、窓口の対応はいかにもまずいと思います。ネットなら販売手数料が無料ですよなどとは絶対にいいません(当たり前です。そんなことをしたら自分の首を絞めますから)。その上、窓口では、目論見書を読めばわかるようなことをぐだぐだと説明しますし、いかにも手際が悪いのです。こんなことに手数料を払うなんて、ばかばかしいのです。投信の販売手数料が高いと批判する人は、ある程度、投信の経験を積み、株式や債券の知識がある人だろうと思います。いろいろ経験してみると、販売手数料が高いなあと思えてくるというわけです。したがって、今のように、銀行で投信を買い始める人は、販売手数料が高いということに気付いていません。つまり、藤沢氏がいうように、顧客がいろいろと選択するのが理想なのですが、実際はそうなっておらず、よく知らない顧客を相手に銀行や証券会社が(郵便局も)儲けているという現実があるのです。
 (3) これについては、藤沢氏に反対です。
 昨日のブログ
http://otsu.seesaa.net/article/30031768.html
で述べたように、各種の投信の今後の騰落率は事前にわからないと考えるべきで、コストが安いものが「今一歩」のものになるとは限らないということがあります。とんでもない好成績を期待するわけではありませんが、そこそこの運用成績を期待する場合、やはり信託報酬の多寡が大事なのではないでしょうか。たとえば、年間の平均成績でいえば、数%程度の運用成績を期待しますが、だとすると、1.5% の信託報酬は高いということになります。
 (4) これについては、藤沢氏にほぼ賛成です。乙も、ファンド・オブ・ファンズを買っていますので、単に信託報酬が高いことを批判するつもりはありません。わかってやっていることです。ただし、現状では、投信の購入時に、親ファンドの手数料までがきちんと書いてあるかどうかということになると、心配です。目論見書を読めば、書いてありますが、長い書類を読まなければならないということで、なかなかめんどうなように思います。パンフレットなどにも明記してほしいものです。その意味で、運用会社からの積極的な情報提供を望むことになりますが、これも藤沢氏が最後に述べていることに合致します。というわけで、藤沢氏に賛成です。
 なお、藤沢氏が取り上げてはいませんが、投信の信託報酬が、20年以上前に比べて、だんだん上がっているという点は、やはり信託報酬が高すぎるという批判の根拠の一つになりますし、業界の姿勢として問題のように思います。投信の運用会社が、投資家のほうでなく販売会社の方を向いているということの証しの一つです。
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2006年12月22日

日経金融新聞 2006.12.21 号の投信記事

 日経金融新聞 2006.12.21 号は、投資信託の特集で、11月末時点での「オープン投信 運用成績と評価」というのが6ページにもわたって掲載されていました。純資産10億円以上で6ヶ月以上の運用実績を持つものを全部取り上げているとのことで、壮観です。格付け投資情報センターによる、リターンとリスクに関する過去3年の評価が符号で付いています。紙媒体で投信を選ぶ場合は、こういうのも参考になるでしょう。
 さて、その4面には、投資信託に関する記事が出ていました。「キーワード 信託報酬と運用成績」というものです。前半で、信託報酬の高低と運用成績の良し悪しは関係がないと述べた後、後半で次のようなことが書いてありました。
 「例えば日本株全般で積極運用するアクティブ型投信約200本について、11月末までの5年間騰落率を調べると、最高210%から最低14%まで開きがある。一方、信託報酬は最大2.5%から最低0.8%程度であり、5年累積すると8.5%の差がつく計算だが、運用成績の差のほうが圧倒的に大きい。競争原理による信託報酬の低下は歓迎するべきだが、銘柄選別など運用力向上が前提になる。」
 この記事では、信託報酬の差による影響は小さく、運用成績の差による影響が圧倒的に大きいから、後者に注意するべきだと述べています。しかし、このことは、前半に書かれている両者は無関係だという説明と矛盾しているのではないでしょうか。
 もしも、信託報酬が高い投信の運用成績が、信託報酬の低い投信の運用成績よりも圧倒的によいならば、(つまり、信託報酬と運用成績に正の相関が見られるならば)信託報酬の高低はあまり気にせずに、運用成績を重視して投信を選ぶということになりますが、現実には、そうではないのです。
 だとしたら、運用期間中に確実にかかってくる信託報酬が安いものを選ぶべきで、成績がどうなるかは、神頼みになるということです。210%の運用成績(5年で3倍ですから見事なものですが)は、たまたまの幸運でしかありません。その投信が210%の成績を挙げることは事前にはわかりません。
 乙は、この記事を読んで、どうしても矛盾するようにしか読めませんでした。
posted by 乙 at 06:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月21日

E*TRADE 口座開設

 乙は、米国の E*TRADE に口座開設しました。米国の債券を買うためです。この話は、
http://otsu.seesaa.net/article/28646420.html
http://otsu.seesaa.net/article/28499518.html
http://otsu.seesaa.net/article/27635481.html
などを総合して判断しました。
 当初は野村證券で米国債の割引債を買おうと思っていたのですが、どうも、米国で買ったほうがよさそうだと考え直したのでした。
 口座開設を申し込んだのは11月27日のことなのですが、口座開設OKとメールで連絡が来たのが12月20日で、3週間以上かかっています。海外とのやりとりということですから、まあ、時間がかかるのはしかたがないですが、乙としては、書類に不備があったのか、郵便物が紛失したのかなどと心配してしまいました。
 ただし、まずはメールで連絡が来て、それから郵便で書類が届くというのはいかにもアメリカ流です。今まで日本の銀行や証券会社にいろいろ口座を作りましたが、まずメールが来るという会社はなかったです。メールが届くことで、書類に不備がなかったことがわかり、ホッと一安心です。
 これから、郵便でユーザーIDとパスワードが送られてくるとのことです。さすがにこれはメールでは送れません。
 E*TRADE のホームページは
http://etrade.com/
ですが、ここから各種金融商品情報を見ようとしても、ほとんど何も見えません。口座を開設して、ユーザーIDとパスワードを入手すれば、いろいろなものが見えるようです。その意味で、今から楽しみです。
 もしかして、今後は米国の金利が下がるかもしれないので、債券を買うなら今のうちだろうと思っています。
posted by 乙 at 06:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月19日

海外投資を楽しむ会(1999.8)『ゴミ投資家のための インターネット株式投資入門2』メディアワークス

 乙が読んだ本です。
 読み始めてすぐに(p.2 で)、前著・海外投資を楽しむ会(1999.5)『ゴミ投資家のための インターネット株式投資入門』メディアワークス
http://otsu.seesaa.net/article/29240918.html
と合わせて1冊の予定であったことが述べられます。
 つまり、乙がブログ
http://otsu.seesaa.net/article/29240918.html
で述べた前著に関する疑問点の一つ(インターネットの話がなかなか出てこないのに題名に「インターネット」をうたうことの問題)に対する説明が書いてありました。
 さて、本書は、読んでみたところ、かなり冗長な記述であるように思われました。もっと短くていいし、当初の企画の通り、前著と合わせて1冊にしたほうがよかったと思います。
 目次は、
http://www.alt-invest.com/book/inet2.html
に掲載されています。(INTRODUCTION もここで読めます。)それをみてもわかるように、本書の目的は、いくつかのアメリカのサイトを紹介することにあります。こうして、アメリカ株の取引をやろうというわけです。
 で、執筆態度ですが、このシリーズの傾向で明らかなように、それぞれのサイトの個々の使い方を説明するために、さまざまな画面をキャプチャーして、それに「ここをクリック」などの注記を加えて本書中に掲載してあります。乙はそれが冗長性を高めていると思います。
 そもそも、各種サイトは、本書のようなものを読まずにそこにアクセスしてきた人でもわかるように作られています。WWW の全体がそうなっているはずで、手引き書を首っ引きで見ながらでないとサイトが使えないとしたら、それはサイトとして大問題です。つまり、画面キャプチャーなどを本で示すことは本来不要のはずで、URL を一個示せばそれで終わりなのです。
 もちろん、URL だけでなく、そのサイトの特徴やそこで実行可能なこと、そこで得られる情報などを述べてもいいのですが、そういう記述をしても、さすがにこのページ数(267ページ)にはならないと思います。
 本書の執筆方針として、英語が苦手な人のために詳しく説明したのかもしれませんが、本書中であちこちに出てくるように、それぞれのサイトは英語が読めることが前提であり、そうでなければ、ネットを見て回って各種情報を集めてくることはできません。英語がわかれば、本書で示してあるような、どこで何を入力するかなどということはまったく不要な情報です。
 こういう本は、記述が冗長なだけでなく、時間が経つと意味がなくなります。WWW のデザインや各種情報を入力する順序が変わってしまえば、画面キャプチャーは無用の長物になります。意味がなくなるどころか、むしろ誤解を与えるものになるでしょう。
 本書では、最初に amazon.com の使い方が出てきます。本の買い方から懇切丁寧に詳しく書いてあるわけです。確かに amazon の使い方を知ることでインターネット企業の秘密の一端を知ることはできますし、それはムダではありません。しかし、それをいったら、コーラ会社の株を買うときはコーラを飲んでみなければならないし、不動産会社の株を買うときは、その会社で不動産売買をしてみなければならないということになるわけです。(そういう記述は本書中にはありませんが。)それがムダだとはいいませんが、そこまで書かなくてもいいのではないかというのが乙の感想です。
 そういえば、乙は、1999 年ころに amazon.com で買物をしたことを思い出しました。クレジットカードの番号を入力して簡単に買物ができて、丸善や紀伊国屋などの日本の洋書屋さんよりもはるかに便利だと思いました。当時、洋書屋さんのレートは相当にひどいもので、実勢の為替レートなどとはまったく違っていました。(具体的な金額は忘れましたが)1米ドルが 300 円くらいだったように思います。(違っていたらごめんなさい。)amazon.com は、クレジットカード決済ですから、為替レートは実勢レートに2円程度上乗せされるだけです。しかも、アメリカからほんの数日で本が届くのです。送料もそんなに高くありません。乙にとってすごいサービスでした。もう、日本の洋書屋さんは不要だと感じました。
 今となっては、こういう本を読む意味はほとんどないというべきでしょう。老後の楽しみとして、昔を語り合いつつノスタルジアにひたるときに本棚から引っ張り出して読む本ということになると思います。(そんなときまで保存しておくかどうか自信がないですが。)
 このシリーズで、一番読まなくていい本がこれだと思いました。残念でした。


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2006年12月18日

HSBCチャイナオープン

 乙は、HSBCチャイナオープンも購入しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16709943.html
 2004年10月に購入したのですが、最近、時価評価額を見ると購入時の2倍になっていることに気が付きました。2年ほどで2倍になっているのですから、これまた大したものです。年間で4割増であれば、1.4×1.4=1.96 ですから、2年で2倍になる計算です。
 マンスリーレポートは、次のところにあります。
http://www.hsbc.co.jp/jp/shared/pdf/china_m.pdf
2006.11.30 現在、基準価額の騰落率は1年で 55.53%、3年で 109.51% となっています。
 過去のH株指数を見てみると、
http://stock.searchina.ne.jp/data/chart.cgi?span=90&asi=2&code=HSCE&market=
2年間で約5割増ですから、このファンドはそれよりもはるかに運用益が高いことになります。
 純資産総額も、上記マンスリーレポートによれば、627億円ということで、充分な大きさです。
 中国株自体がかなりの高収益であるのに加え、ファンドがさらに優秀なのですから、もういうことはありません。今後がさらに楽しみです。
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posted by 乙 at 05:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月17日

山口揚平(2005.7)『なぜか日本人が知らなかった新しい株の本』ランダムハウス講談社

 乙が読んだ本です。
 割安株を買って、じっと保持するというやり方を説きます。その際、非常に具体的に割安度を算出する方法を説明しています。pp.68-93 です。この本を読めば、だれでも同じ計算ができるでしょう。問題は、そのようにして割安株を買ったとして、本当に儲かるかどうかです。これについては、実際にやってみなければ何ともわかりません。
 もしかすると(数年前の)古い資料に基づいて、割安度を計算して、その後の株価の変動と突き合わせてみればいいのかもしれません。本書に書いてあるように、インターネットで無料でデータを集めて計算するというのは、過去の資料を探すのが非常にむずかしいと思いますが、古い会社四季報から計算するなら、十分可能なように思います。そのうち時間があったら、やってみたいテーマです。
 乙がよくわからなかったところは、pp.94-99 です。3700社のデータを見ていくことは実質的に不可能だからという理由で、(PER や PBR を使って)事前にスクリーニングをするように説いている点です。
 山口氏のやり方が完璧ならば、やはり 3700 社分の計算をして、割安度を計算し、たとえば割安度の高いものから順に買っていくという方法をとるべきで、安易にスクリーニングに頼るのはよろしくないと思います。割安度の計算方法はそんなに手間がかかるのでしょうか。乙は、大したことなさそうに思いましたが。
 仕事を持っていると、そんなことをしている時間がなくて大変だとしたら、退職後の楽しみにしてもいいと思います。
 むしろ、ある時点で 3700 社分のデータを作成して、その後の株価の変動を記録し、データ全体として分析してみると、この方法の特徴がもっとよくわかるでしょう。株価上昇を的中させる確率とか、割安度とその後の株価の相関とか、さらには、売り時の判断(どれくらい割高になったら売るべきかなど)までデータで検証できるのではないでしょうか。
 年1回くらい、こんな計算をして、手元に記録しておくことで、ますますデータの有用性が高まります。ぜひ、こんなことをしてもらいたいものだと思います。(時間があれば、乙がやるのですが。)
 スクリーニングのしかたにしても、3700 社分のデータを入力しておけば、だいたいどんな方針でスクリーニングすればいいかがわかるものと思います。
 もしかしたら、山口氏はそういうデータ分析を全部やった上で、本に書くときは、そういうのを全部示さずにポイントだけを解説したのでしょうか。乙は、どうもそこまでやっていないように読めました。
 3700 社に関する計算が大変であれば、乙だったら、ランダムに100社程度抜き出して、本書の計算をして、半年〜1年経ってどうなったかを見ると思います。それだけでも貴重なデータになるでしょう。
 p.141 では、バフェット流の投資の考え方と、一般の個人投資家の違いを見事に説明しています。バフェットの会社があまりに巨大なので、回転率が低くなります(次々株の売買をするのでなく、買ったものをじっと保持します)が、昔のバフェットは、資金が少なかったので回転率が高かったし、個人投資家も回転率は高くていいとのことです。おもしろい説明でした。
 読み終わって、乙は、山口氏のやり方に沿って、3700 社の計算をしてもいいなと思いました。普段は、仕事を持っているのでできませんが、さて、正月休みにでもできるでしょうかね……?



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2006年12月16日

クレジットカード

 乙はクレジットカードを普段2枚持っています。
 はじめにカードを持ったのは、第一勧業銀行系列のUCカードでした。ずいぶん前のことです。このカードは年会費を徴収したのです。その額は、当初、支払いを1ヶ月ほど繰り延べることによる金利効果程度だったので、まあよかろうと考えて使っていました。しかし、その後、年会費が高くなったので、解約して使うのをやめました。
 今使っている2枚のクレジットカードは、どちらも年会費無料です。そういうカードは何種類もあります。それが当然なのです。
 ゴールドカードなどという年会費がバカ高いカードもありますが、乙はそういうカードを使う人の気持ちがわかりません。付随するサービスは、ほとんど乙には無関係なものばかりだし、いざとなればそういうのを単独で買ったほうが年会費よりも安そうです。
 クレジットカードは年会費無料が当然なのではないでしょうか。
 今は、インターネット経由で買物をする機会が増えたので、クレジットカードは現代人の必需品だと思っています。それと、海外のホテルでは現金で支払うよりもいいみたいですね。カードを持っていること自体が「信用」の証しのようなものです。
 乙は、なぜクレジットカードを2枚持っているか。それは、乙は財布を二つ持っているからです。それぞれの財布に1枚ずつ入れています。財布は、勤務先に持って行くものと、日常使用のものとです。
 ホントはもう1枚クレジットカードを持っています。ETC カードを取得したときに同時に入ったカードで、普段は使っていません。
 クレジットカードは複数枚持っている方がいいように思っています。なぜならば、この先、定年を迎えて勤務先を退職したとき、一部のカードが使えなくなるのではないかと考えているからです。カードを作るとき、勤務先などを記入して、いわば信用を獲得したわけですが、退職するとなれば、その分、信用がないことになります。それだけを理由にカードの利用を断られることはないと思いますが、万が一、そうなったら、困ります。退職後に新しくカードを作ることも可能かと思いますが、どうなんでしょうか。そこで、念のため、今から複数枚を持っているというわけです。
 乙は、ちょっと心配性でしょうかね。
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posted by 乙 at 04:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月15日

橘玲(2006.11)『マネーロンダリング入門』(幻冬舎新書)幻冬舎

 乙が読んだ本です。
 橘氏は以前『マネーロンダリング』というフィクションを書いていますが、
http://otsu.seesaa.net/article/24967688.html
それとはまったく関係ありません。
 本書はノンフィクションで、現実にあった話を取材しており、その意味で迫力があります。
 直接投資に関係するわけではありませんが、個人としてもマネーロンダリングと無関係なままに生活することはできないということがわかります。
 全体として、非常に示唆的であり、有意義な1冊だと思います。
 p.54- プライベートバンクとはどういうものかが記述されています。乙には関係ないところですが、富裕層はいるところにはいるものだということですね。
 p.61-80 合法的にマネーロンダリングする方法が書いてあります。届けないで海外送金する方法があるんですね。
 p.99 プライベートバンクは、ことばとしてはすばらしい響きを持つけれども、その実態は幻想にすぎないと述べています。まあそうでしょう。
 p.117 コルレス口座は治外法権だと書いてあります。国家間の国境と、世界的な金融ネットワークの間で、こんな不思議なことが起こっていたんですね。乙は知りませんでした。
 p.118 アメリカがドルを支配しており、国際送金がドルで行われてるので、アメリカが北朝鮮を経済的に封鎖することができるという話です。それはそうなのですが、だったら北朝鮮もドルで送金するのでなく、別の通貨で送金すればいいのにと思いました。人民元は開放されていないので、使えないですが、ユーロくらいならまず大丈夫そうに思いますが、どうなんでしょうか。
 p.184-193 ハンドキャリー(現金を直接海外に運ぶこと)と地下銀行について書いてあります。ハンドキャリーの一部は乙も自分の目で見ましたが、けっこうすごいものがあります。地下銀行の仕組みについてもわかりやすく説明してありました。こういう便利さがあったら、地下銀行がなくなることはなさそうです。
 p.197 日本の株式市場で大きな力を持っている「外国人」は、実は日本人だという話です。日本人がオフショアに会社を作って、そこから、たとえば香港の銀行に指示を出して日本株に投資すると、日本人が投資しているとは絶対にわからないわけで、なるほどと思いました。
 p.209 相続税を合法的にゼロにする方法が書いてあります。乙は、そういうことが必要になるほど相続税を心配しているわけではありませんが、それにしても、数十億円もの資産を持っている人なら、こういうことを考えなければなりませんね。
 p.216 日本に税金を払わない究極の方法として、他国の国籍を取得する方法が述べられます。こんな「税金亡命」が考えられているなんて、すごい話です。

 というわけで、全体に橘氏の豊富な知識が活かされており、読んでいてとてもおもしろいと思いました。こういう知識があるのとないのとでは、人生の送り方に差が出てくるように思いますし、世界的に起こっている各種の動きを理解するためには、こういう知識も必須のものだと思います。
 乙としては、お薦めの本の1冊です。


posted by 乙 at 04:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月14日

レジャーホテルファンドへの出資は保留します

 乙はレジャーホテルファンドにも出資しています。
http://otsu.seesaa.net/article/21743958.html
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
http://otsu.seesaa.net/article/15111327.html
 そのためでしょうが、グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社から、最近、HOPE α9 に出資しませんかという勧誘の書類をもらいました。
 自分で出資しておきながら、そのシリーズにいちゃもんをつけるのもどうかと思いますが、どうも追加出資する気が起こりません。
 今回は、「ダブル紹介キャンペーン」と称して、新たな出資者を紹介すると、紹介した人と紹介された人の両方に新たな出資金額の1%がプレゼントされるという話です。こういう話があると、つい、親戚や知人などにこのファンドを紹介したくなるものですが、みんなが紹介料ねらいであちこち勧誘するようなことをはじめると、連鎖販売取引(マルチ商法)になってしまいます。今の制度では、紹介料はたった 1% なんですから、めくじらを立てるほどのことではないとも思いますが、新規出資者が200万円を出資する場合には紹介料が2万円にもなり、無視できない額になります。乙は、レジャーホテルファンドの仕組みが将来どうなるかを考えて、大いに気になりました。
 パンフレットの一つに「レジャーホテル高収益の秘密」というのがありましたが、その p.3 では、運用利益率(運用利益/売上)が45%であると書いてあります。これだけを見ると、ものすごい利益率ですが、運用利益率から先の話として、本来、減価償却なども考慮しなければなりません。それが書いてないのはミスリーディングのように思いますが、どうなんでしょうか。
 もう一つのパンフレットに「はじめよう! HOPEα9」というのがあります。その p.12 では、総募集額(累計)も延べ出資者数も順調に増加しているようすがグラフで示されます。
 乙がグラフを目で読み取って、以下に概算を示します。

 総募集額 出資者数
α3 16億円  500人
α4 20億円  900人
α5 30億円 1400人
α6 41億円 2000人
α7 52億円 2500人
α8 67億円 3200人

 しかし、総募集額は累計であり、出資者数も延べであることに注意が必要です。
 上の表から、各段階の差分を取って、一人あたりの出資金を計算すると、以下のようになります。α3は、それまでの累計・延べのままです。

 総募集額 出資者数 一人あたり出資金
α3 16億円  500人 320万円
α4 4億円  400人 100万円
α5 10億円  500人 200万円
α6 11億円  600人 180万円
α7 11億円  500人 220万円
α8 15億円  700人 210万円

 α3のころまでは、一人あたりの出資金が 320万円もあったのに、その後は100-200万円くらいになっており、一人の出資者が出資する金額が小さくなってきている(出資者が小粒化してきている)ことがわかります。ということは、それだけ募集の手間がかかるわけで、会社としてはコストがかかるようになってきたということです。これもあって「ダブル紹介キャンペーン」などをはじめたのでしょうか。
 同じパンフレットの p.7 には、出口戦略(ホテルを売却して出資金を返還すること)について書かれています。
 乙が
http://otsu.seesaa.net/article/21743958.html
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
で心配していたことは出口戦略でしたので、ここは注意深く読みました。
 そこでは、二つの方法が書かれていました。一つは、HOPEα32(仮称)のような、新しい「HOPEシリーズ」に売却することです。もう一つは、市場に売却することです。後者は、他者によって評価されて、正当な時価で売却されるでしょうから、特に心配はありません。(低く評価されて損失が出る心配はありますが。)問題は前者です。新しい「HOPEシリーズ」が買うといえば聞こえがいいですが、悪くいうと自転車操業ではないでしょうか。旧匿名組合の出資者への出資金の返還を優先させるには、時価よりも高い金額で新匿名組合に売ればいいわけです。新匿名組合でも、年間運用利益が十分ある間は、収益還元法で価格を計算しますから、ホテルの実際の評価額が表だって出てくるわけではありません。こうして、高い価格で先送りを続けていくと(これが自転車操業ですが)、あるとき、新匿名組合の出資金が十分集まらなくなった段階で、建物価格が大きく下がり、損失が表面化します。
 幸い、今までの「HOPE」シリーズはすべて完売してきたとのことですから、乙の心配は杞憂にすぎませんが、これからもずっとそれが続くとは限りません。特に旧匿名組合の物件を購入する場合が問題です。HOPEシリーズ間での物件の売買は、実態を隠すことにもつながりかねないので、ファンド会社としてはなるべくしない方がいいと思います。
 乙は、自分が出資しているα3が償還されるまで、このシリーズは購入しないことにしようかと思います。
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posted by 乙 at 05:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月13日

田中勝博(2004.12)『2005年 マネー大予測』東洋経済新報社

 乙が読んだ本です。
 乙はこの本のタイトルを見て、びっくりしました。田中勝博氏といえば、田中勝博(2004.11)『田中式機械的トレードで株長者になる!』東洋経済新報社
http://otsu.seesaa.net/article/29385272.html
で「予想をしてはいけない!」と繰り返し力説していた人ではありませんか。その人が、こんなタイトルの本を出しているのです。2冊の本の刊行年月日が1ヶ月差といえば、ほぼ両方を併行して校正などを行っていたはずで、その際、誰の目にも明らかなこんな矛盾をそのままにしているわけです。乙は絶句しました。
 本書の内容は、予測のオンパレードです。特に第2章「2005年 株式相場はこう動く」は予測そのものです。それ以外にも2005年にどうなるかをいろいろな側面について述べています。
 今は2006年ですから、田中氏の主張があたったかどうか、事後的に検証することができます。(乙は、こういう作業が大好きです。)
 田中氏の2005年に関する予測を概観するには p.99 が便利です。田中氏は次のように述べています。
@株価は、上昇する。
A債券は、金利が上がるので下落する。
B不動産は、条件のよいものは上がり、そうでないものは下がるという、二極分化がさらに進んでいく。
C【中略】高騰してきた原油価格が2005年は下落していく。穀物は、天候不順や異常気象の影響で上がっていく。
D為替は、円高ドル安に進んでいく。

 これらを順次見てみましょう。本書が執筆されたであろう2004年10月ころを基準に考えてみます。
@株価の上昇については、p.87 で、18000円も視野に入るとしています。2004.10 には、日経平均は 11000 円くらいでした。2005.12 では、16000 円になっています。田中氏の予想は、まあ、あたったといえます。
A債券の価格と金利は表裏一体のものですから、金利の予測を考えればいいことになります。日銀のゼロ金利解除は 2006.7.14 でした。2001年以来ゼロ金利がずっと続いてきたわけですが、この状態では、もうこれ以上金利が下がることはないので、金利上昇は誰でも容易に予測できます。問題はその時期です。田中氏は 2005 年中に金利が上がると予測しましたが、これははずれました。
B不動産価格の変化は追跡がむずかしいです。ここでは公示地価を見ることにしましょう。
http://tochi.mlit.go.jp/chika/kouji/20060324/20060324b.html
を見ると、2005年は住宅地も商業地もすべての都道府県でマイナスでした。2006年から大都市圏で地価の上昇が見られます。
http://tochi.mlit.go.jp/chika/kouji/20060324/20060324c.html
で東京の中を見ると、区部で地価の上昇が見られます。
 田中氏の予測はあたりでした。
C原油価格は
http://www.kakimi.co.jp/4kaku/4genyu.htm
によると、2004.10 で1バレル40ドル前後だったものが、2005.12 では55ドルまで上がりました。田中氏は、pp.50-54 で、1バレル35ドルまで暴落すると予想しています。予想は完全にはずれました。商品取引の穀物の価格は、乙の力ではよくわかりませんでした。商品先物などで個別の穀物についてはある程度わかるのですが、数年前の情報を集めるのが予想外にめんどうです。
D為替に関しては、田中氏は、p.138 で、これから円高に進み、2005年は100円の前半台を予想し、100円を割っても不思議はないとしています。100-105円くらいを予想しているようです。
 実際はどうだったかというと、
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=USDJPY=X&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=5y&l=off&z=l&q=l
によれば、2004.10 で1ドル107円くらいでしたが、2005年はずっと円安が続き、2005.12 では 118 円までいきました。田中氏の予想ははずれました。
 本書には、この5点以外にも予想が書いてあります。たとえば、p.131 では、中国株が過熱気味であるとし、短期的には下落基調にあるので、2005年は買わずに待ったほうがいいと書いてあります。
 実際はどうだったでしょうか。
http://stock.searchina.ne.jp/data/chart.cgi?span=90&asi=2&code=HSCE&market=HSCE
によれば、2005年は中国株が継続的に上昇していた時期でした。田中氏ははずしてしまいました。

 そろそろ結論を述べましょう。田中氏の予測能力は平凡なものでした。地価の変動はゆっくりしたもので、二極分化は前年度にすでに見られている傾向ですから、それを延長して述べただけです。
 ホントの意味で予測があたったのは、株価だけでした。それにしても、中国株の予想ははずれているのですから、日本株の予想が当たったからといって、株のプロだと見ることはできません。
 まあ、こんなものでしょう。
 他の人の「予測」も事後的に検証してみなければ、田中氏の予測能力が他の人に比べて優れているかどうかは何ともいえませんが、今までに調べてみたところでは、予測能力は平凡といえるでしょう。少なくとも、田中氏の予測を信じて投資しても儲からないということは言えます。
 やはり、「予想をしてはいけない!」のではありませんか、田中さん。
 本書の帯(普通は出版社がつけるものです)では、田中氏のことを「カリスマ投資コンサルタント」と呼んでいます。乙は、「カリスマ」の意味が違うのではないかと思います。
 もしかすると、田中氏の主張を反対に受けとめれば、あたることが多いということなのでしょうか。


posted by 乙 at 04:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

中国株の ETF の詳細

 乙は、中国株を個別銘柄から ETF に変更するかどうかで悩んでいます。
http://otsu.seesaa.net/article/26796311.html
http://otsu.seesaa.net/article/26682914.html
 最近、この ETF の運用元のハンセンインベストメントが日本語で説明している文書を見つけました。ETF マンスリー・ファクト・シートといいます。
http://www.hangseng.com/hsb/eng/per/invs/pdf2/2828_jfs_0611.pdf
 そこに書いてあることですが、コストは、管理報酬 0.55% と受託会社報酬 0.05% となっていますから、合わせて 0.6% ということになります。まあまあです。
 この ETF の構成銘柄ですが、乙が
http://otsu.seesaa.net/article/26682914.html
で示したものは、やや古いのかもしれません。ETF は、そのときどきで構成銘柄もそれらの比率も変わってしまいますから。
 マンスリー・ファクト・シートによれば、2006年11月現在で次の通りです。
組込比率 株式コード 会社名
 14.11  0857  中国石油(ペトロチャイナ)
 12.25  2628  中国人寿(チャイナ・ライフ)
 11.85  0939  中国建設銀行(チャイナ・コンストラクション・バンク)
  9.10  0386  中国石油化工(サイノペック・コーポレーション)
  8.80  3328  交通銀行(バンクコム)

 というわけで、上位五つで 56.11% を占め、ETF とはいいながら、一部銘柄にかなり集中している状態は変わりません。
ラベル:中国株 ETF
posted by 乙 at 05:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月11日

田中勝博(2004.11)『田中式機械的トレードで株長者になる!』東洋経済新報社

 乙が読んだ本です。
 乙が本棚を整理していたら、出て来た本で、そういえば、ちょっと前にこういう本を読んだことを思い出しました。せっかくですので、再度読んでみました。
 結論からいうと、この本はおすすめではありません。
 p.45 には、「テクニカル分析が私の専門分野である」と述べています。乙は、テクニカル分析を基本的に信用していないので、この本を読む必要はないと思いました。
 p.111 には、「ファンダメンタルズを知らなくとも、トレンドに乗ってさえいれば儲かるのというのが、株式投資の本質なのです。」とあり、田中氏はまさに株価のチャートだけでやっていけると信じているようすがうかがえます。
 で、株価チャートの例をあちこちに出し、その読み方を述べています。しかし、それは乙にはまったく支離滅裂としか思えません。
 たとえば、p.136 では、出来高が急増した場合は株価に関して6つの原則があるという話が出てきます。
@出来高のピークと株価の天井が一致
A出来高のピークを迎えてから10日前後で株価が天井をつける
B出来高のピークと株価の底が一致
C出来高のピークを迎えてから10日前後で株価が底をつける
D出来高がピークを迎えてから、上昇が加速する
E出来高がピークを迎えてから、下落が加速する
 乙の考えでは、これらは原則でも何でもありません。規則性も何もありません。実際、どれかには当てはまるでしょう。だって、そもそも出来高だって毎日増えたり減ったりしているのですから、どこがピークかもわからないし、10日もみれば、それはどこかが株価の(小さな)天井か底になるでしょう。
 こういう分析をする場合、たとえば、出来高がピークを迎えた例を100から1000例くらい見つけ出し、6つのそれぞれに当てはまる例がいくつあったかを数えて示すならば、意味があるかもしれません。しかし、そういうことはしていません。
 テクニカル分析の大部分は、(田中氏に限らず)適当な株価のチャートを引用し、補助線を引いて、「ここをみよ」と矢印を書き込み、これこれの形になったら、これこれの傾向になるという述べ方をします。しかし、こういうのは規則でも何でもありません。こういう「例示主義」では、規則になりません。もしも、そういう規則を述べようとするなら、そのような形になった例を多数例抽出し、それぞれがその後どうなったかを数え、こういう傾向が何割あったということを量的データで示さなければなりません。
 そういうことをして、たとえば、まあ、8割に当てはまる規則があったら、乙は信用します。
 どうですか。
 本書を一読して、このような多数例による検証がまったくされず、自分の都合のいいチャートだけを示すことで規則性(らしきもの)を述べていますが、そういうのは無意味です。それが規則性であることは著者が証明するべきことです。証明のしかたは上に書いたとおりです。簡単でしょう? 今は、コンピュータが使えるんですから、しかじかの株価チャートの形(きちんと定義しなければなりませんが)になるものを抜き出せと命令すれば数万例を抜き出すことはあっという間にできます。このようにするのは、人間の目でチャートを見ながら抜き出すよりも客観的で優れています。人間がチャートを見ていくのでは、どうしてもその後の推移まで目に入ってしまいますから、不適切であり、ある時点までのデータで判断するためには、コンピュータで処理する方が絶対に優れています。
 ちなみに、こういう集計や分析は、経済学分野の研究でいろいろやられていることであり、その結果、テクニカル分析は有効でないと結論づけされているのですから、実は、分析する必要はないのですが、自説で儲かると本当に考える人がいたら、自力でそういう手順を踏んで自説を証明するべきです。結果を本に書いて他人に知らせる必要はありません。自分でこっそりとその原則を適用して大儲けしてください。
 ところで、この本では驚くべき主張が展開されます。p.32 「予想をしてはいけない!」というのです。p.39 では「本当に、予想をしてはいけない!」と再度強調されます。まあ、これはこれで一つの態度ですが、では、予想せずにどうするのか。回答の一例が p.66 「トレンドに逆らわないこと」です。おや? これって「トレンドがこれからしばらく続く」と予想しているんじゃありませんか? 本当に「予想してはいけない!」ならば、トレンドに乗るなんてことは考えられないはずです。著者の田中氏は、二つの主張が矛盾していることに気が付いていないようです。
 こういう本ですから、乙は本書を読まないほうがいいだろうと思います。どういう間違いが書いてあるかを楽しむために読むことを否定はしませんが。
 なお、田中氏のブログがあります。
http://tanaka-yoshihiro.ameblo.jp/
 これを利用してメールも送れるようなので、乙からこの記事を書いたことをお知らせしておきましょう。強烈な反論が(コメント欄で)返ってくることを期待しています。


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posted by 乙 at 03:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月10日

中国人民元はいくらくらいの感覚でしょうか

 乙は、
http://otsu.seesaa.net/article/27070982.html
で、日常感覚では1元が70円くらいかと書きました。
 ちょっとネットの中をのぞいてみると、いろいろなところに「生活感覚」が書いてありました。
 1元=100円くらいという感覚を述べた人もいました。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20061204/114854/?P=1
http://www.shanghai.or.jp/yorozu/view.php3?d=3&id=27012
 1元=70円という意見もありました。たとえば
http://homepage1.nifty.com/TUTIYA/pekin4.htm
ですが、ただし、これは 2000.12.24 現在の話です。
http://chinachips.fc2web.com/repo1/018010.html
も1元=70円ですが、これは自分がもらう給料の話で、頭の中では1元=100円で考えているようです。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/128/1162990783
は、bbs なので、いろんな人が意見を述べていますが、50円から100円くらいのようです。
 中国での生活を経験すると、だいたい似たような生活実感を持つようです。
 とすれば、どう考えても、今のレートでは人民元が安いことになります。
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2006年12月09日

海外投資を楽しむ会(1999.5)『ゴミ投資家のための インターネット株式投資入門』メディアワークス

 乙が読んだ本です。
 基本はしっかりしていて、読んでいておもしろいです。しかし、7年以上も前の本ですから、さすがに古くなりました。たとえば、p.98 からインターネットで取引できる日本の証券会社が出てきますが、今とはだいぶ違う顔ぶれだなあというところです。
 p.21 欧米では借金するときノン・リコース・ローンが普通だという話です。これは、担保以外には債務の返済が及ばない形式です。日本のようなウィズ・リコース・ローンだと、(不動産価格の下落によって)担保の価値が下がるとそれ以外の資産まで影響が及び、とにかく借金はすべて返すということになります。どちらがいいかは明らかです。
 pp.124- サンプル社の損益計算書の例を出し、読み方を説明しています。架空の会社だということですが、日本の会社は「こんなもの」のようです。日本の社会の「暗黙の了解」をはっきり示している点で、乙は大変おもしろく思うと同時に、日本の会社に対してあまり期待できないと思うようになりました。p.131 あたりにも、こう感じさせる記述があります。
 p.167 アングロサクソン流の合理的経営について説明されます。このあたりを読んでいても、日本の会社の未来は明るくないと思わせます。
 pp.198-296 「アナログ・メディアの使い方」ということで、各種雑誌などが紹介されます。乙は、それぞれの雑誌の評価がおもしろかったです。
 pp.248-287 アメリカの証券会社 Datek に口座を開設する話です。アメリカ株をやるなら Datek がいいと思わせます。Datek は、現在 Ameritrade になっているわけですが。
 ちなみに、現在は、Ameritrade での日本人の口座開設はできないようです。
http://kowloon.livedoor.biz/archives/50305442.html
 p.288 アメリカ株の税金の話です。「損出し」も含めて、とても詳しい記述で、大いに参考になります。
 まじめな本ですが、この本も題名に「インターネット」をうたっていて、良くないと思います。315ページの本の中でインターネットが出てくるのは p.226 からなのですから。


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2006年12月08日

株主優待の考え方

 株主優待は、いろいろあります。しかし、それを目当てに株を買うのはどうかと思います。第1に、株主優待そのものが自分が使う(消費する)ものでないと意味がありません。第2に、株価の上下は激しいので、いくら株主優待があっても、トータルで大きな損失を被るようではいけません。
 そうはいいながら、実は、乙が株主優待を考慮して株を買っているものとして、WOWOW とカッパクリエイトがあります。
 WOWOW は、視聴料3ヶ月分が無料になります。2415×3=7245円分です。それ以外に、配当が3000円/年ほどあります。株価30万円を基準とすれば、株主優待と配当で1万円強になりますから、毎年 3.3% ほどをもらう形になります。30年継続すれば、元本に相当するわけですから、これは結構大きいです。乙は、WOWOW を見るのが大好きで、もう7年ほど見てきましたから、今から23年見続ける可能性があります。これで出資金分がちゃらです。
 カッパクリエイトは、かっぱ寿司の食券5000円分(500円券10枚)がもらえます。実際に使ってみると、食券1枚が 525 円として使えます。それ以外に配当が1750円/年あります。乙は、回転寿司が好きですから、ちょうどぴったりです。株の購入資金は、50株単位で購入するとして、だいたい9万円くらいですから、株主優待と配当で7.5%に相当し、13年で元本分になります。
 いずれも投資金額は大したものではなく、長期間放っておいても全然問題になりませんので、たぶん、株を売却することはないでしょう。会社から見れば「安定株主」といえると思います。最低投資金額しか購入していないので、文字通り小さな株主ですが、そう考える人が多ければ、会社としては意味があることでしょう。
 両社とも株主優待がこのまま継続することを願っています。(その前に、会社が継続することが大前提です。会社が倒産したらそれまでですからね。)

 ところで、同様の考え方で、株主優待を考慮して株を買おうと思うものが他にあるでしょうか。
 乙の場合、かろうじてワタミがあるかもしれません。15万円ほどの投資で、6ヶ月有効の1000円の優待券6枚がもらえます。これが年2回ありますから、単純に計算して、株主優待の金額は12,000円になり、15万円の8%に相当します。なかなかの利回りです。乙の勤務先の近くに「和民」がありますし、自宅の近くに「和み亭」がありますから、優待券が使えるといえば使えます。しかし、優待券は1人1回1枚しか使えないし、金、土曜日および祝休日の前日の営業日は利用不可ということですから、半年間に6枚使うのは結構大変です。優待券があるからといって無理に特定の店を利用しようというのも本末転倒でおかしな話です。
 あとは、株主優待がそんなに有効に使える例がなさそうです。(一応は、一通り調べてみましたが。)
 そんなわけで、株主優待を考慮して株を買うのは、あまり意味がありません。
 株主優待は、まあ、株式投資の「おまけ」程度ですね。
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2006年12月07日

林和人(2006.10)『香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則』幻冬舎

 乙が読んだ本です。
 著者はユナイテッドワールド証券の会長で、自分の歩んできた道と重ねながら、自分が会った香港の大富豪たちの投資のしかたを書いています。
 7つの鉄則は、おもしろい見方だと思いました。
 その5番目に「一極集中投資こそ王道」というのがあります。分散投資ではダメで、一極集中投資がいいという話です。これは、マックス・ギュンター(2005.12)『マネーの公理──スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール』日経BP社
http://otsu.seesaa.net/article/23230330.html
に書いてあったことと同じです。
 実際、著者が会った大富豪は一極集中投資をしたのでしょう。彼らはそれで成功したわけです。では、みんながそういう方法を採用していいのでしょうか。乙の場合、どうするべきでしょうか。考えてみると、乙はまったく自信がありません。一極集中投資は、ここに賭けていいと判断した場合に行うのだそうですが、その判断がきわめてむずかしいと思います。投資の勉強をいくらしても、なかなか決心は付かないものでしょう。多くの個人投資家も同様でしょう。世界中の情報を分析し、ここに投資するべきだと自分で決断できるような投資家がいるのでしょうか。たぶん、そうではないと思います。
 賭けて勝った人は現にいますし、林氏はそういう人に会ったのでしょう。しかし、賭けて負けた人もいたはずです。そういう人は舞台から消えるだけですから、会おうと思っても会うことはできません。一握りの大富豪の陰で、大富豪を夢見て失敗してしまった人はどれくらいいるのでしょうか。もしかしてかなりの数がいるのではないでしょうか。それが問題です。我々は「失敗する側」になることは許されません。そう考えると、やはり、一極集中投資は、多くの人にとって採用するべき戦略ではなさそうに思います。
 なお、本文中に出てくる話を読んでいると、香港の大富豪たちがホントに一極集中投資をしているのかどうか、疑問に思います。あるときあるところにポンと大金を出して大きく儲けているのは事実でしょうが、それでも、その投資金額は全資産のごく一部のように思えてなりません。
 p.83 「日本人だから日本株」というのは違うといいます。確かにそうで、p.153 以降で説かれるように、国境を越えて投資するのは当然です。乙は、日本株を若干持っていますが、今は成績も振るわず、今後の見通しも明るくないため、若干縮小しようかなどと考えています。


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2006年12月06日

成功報酬制ではファンドの償還がされやすい?

http://www.doblog.com/weblog/myblog/31550/1493931#1493931
によると、次のようなことが書いてあります。
------------------------------------------------
 一方、「ハイウォーターマーク」と言って、ヘッジファンドを買ったそれぞれの投資家がその買ったときのNAV(ネット・アセット・ヴァリュー=基準価格)よりファンドのNAVが上に来ないとその投資家からはパフォーマンス・フィー(普通、儲けの2割)が取れない仕組みになっています。ヘッジファンド・マネージャーが投信や年金のマネージャーより絶対リターンでプラスを出すという事にピリピリしている理由はここにあります。
 するとファンドが大きく水面下に没した場合、「ドッコイショ」と苦労を重ねて、時間をかけて損を取り戻すのに何年もかかる見通しなら、その間、その顧客からはパフォーマンス・フィーが取れません。ヘッジファンド・マネージャーとしては「萎える」シナリオですね。
 それならいっそ廃業してお金を投資家に返してしまい、またイチからキレイにスタートを切った方が得だ、という考え方がヘッジファンド・コミュニティーには根強く存在します。
------------------------------------------------
 なるほど。そんなことがあるんですね。
 乙が投資しているファンドの中で、GSグローバル・マーケット・ストラテジー
http://otsu.seesaa.net/article/28065163.html
が成功報酬制(HWM)なのですが、最近、成績が良くありません。乙は、ブログに書いたように、今後に期待しつつ、しばらく様子見をしようと思っていましたが、ファンドが償還されてしまえば、そんなこともできません。ファンド償還というのは、投資家から見ると、ずいぶん卑怯なやり方です。だって、かつて達成した成績を基準に、その上昇分の21%を取っておいて、下がったからと言って償還されてしまっては、投資家はほとんど何も得られずに、ファンド会社がみんな持って行ってしまった形になります。投資家は踏んだり蹴ったりです。
 しかし、このやり方は、目論見書などに示された投資家との契約内容に抵触するわけではありません。
 乙は、償還のことはまったく考えていませんでしたが、こんなこともあるのだなあと考えてしまいました。
 ということは、やはり、成功報酬制のファンドでは、ある程度成績が下がったら、(そこからさらに下がるより前に)解約するほうがいいということになるのでしょう。しかし、もちろん、これから下がることがわかっていれば当然解約するのですが、下がるかどうかがわからないから判断しようがないのですよね。株の損切りと同じで、どうしたらいいか、よくわからない問題です。
ラベル:成功報酬制 償還
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2006年12月05日

週刊東洋経済 2006.12.9 特集:落ちる中間層

 乙が読んだ雑誌です。12月4日発売です。
 今号の特集には「日本の事務系サラリーマンは半減する!」や「ワーキングプアより深刻なホワイトカラーの没落」といった副題が付いています。
 アメリカでは、インターネットが普及して、中間層の仕事がインド人や中国人に取られてしまっているという話です。今や企業は何でもアウトソーシングを考えるんですね。英語は国際語ですから、他国在住であっても、優秀な人材がたくさんいて、そういう人が英語を使ってくれて、安い給料で働いてくれれば、それは働いてもらえることになるわけでしょうね。p.47 にあるように、インド人の家庭教師がインドからIPテレビ電話でアメリカの子供たちを指導するというのを知り、人件費の差を考えれば、こういう選択も当然あるだろうと思いました。
 アメリカでは、新聞記者・製造業・コールセンター・旅行代理店・秘書・会計士・プログラマーなどが大量に職を失いつつあるという話を読み、雇用情勢に大変化が起こりつつあるのだと感じました。
 日本でも、大学教授がクビになり、公務員が非常勤職員として低給料で働く例が増えているとのことです。雑誌としては、日米の両ケースを関連付けて話をおもしろくしたいのでしょうが、この話はかなり違う話です。たとえば、p.54 には 2004-14 年の間に米国で伸びる仕事の一覧表がありますが、ここには、小売販売員・看護師に続いて第3位に大学教員があがっており、なかなかアウトソーシングができない職種と考えられています。
 日本ではことばの壁があるので、アメリカのようにはならないという見方もできます。世界的に見て日本語を学ぶ人の数はそれほど多くないので、(インターネットを通じて)日本人の仕事が外国人に取って代わられる可能性はあまり高くないように思います。
 しかし、中国などでは、日本語教育が盛んだという話ですから、日本人だっていつまでも安心していられるというわけではありません。こうして、日本も産業構造がだんだん変わっていくのかもしれません。
 いずれにせよ、インターネットの普及が産業構造を変えるほどの影響力を持つということが大変おもしろかったです。これから就職していく若い人たちは、まさに荒海に乗り出していく事態なんですね。若い人にはもっとがんばってもらわないといけないわけですが、さて、これからの日本はどうなるのでしょうか。
 乙が普段接する若い人を見ていると、若い人は今ひとつ努力が足りないような気がしています。少子化の影響でちやほやされて育ってしまったのでしょうか。団塊の世代のように、人口が多ければ、何でも競争が起こり、その中でもまれて強い人間に育っていったのだろうと思いますが、今は社会が変わってしまいました。
 どうも、日本に明るい未来を感じにくいというのが乙の感覚です。投資先として考えても、日本は成熟社会ですから、魅力は少ないかもしれません。
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2006年12月04日

SGロシア東欧株ファンド再論

 SGロシア東欧株ファンドについては、2006.4.25のブログですでに述べたことがあります。
http://otsu.seesaa.net/article/17013479.html
 ファンド・オブ・ファンズということはすでに述べましたが、親ファンドの手数料がどれくらいかかっているかは、そこには明示しませんでした。
 2006.10.20 が決算日とのことで、最近、乙の手元に第2期の運用報告書が送られてきました。それによると親ファンドは SGAM Fund エクイティーズ イースタン ヨーロッパ で、信託報酬は 0.8% とのことです。
 SGロシア東欧株ファンド自体の信託報酬が 0.92925% ですから、あわせれば 1.7% ほどの報酬になり、ずいぶん高いことがわかります。ファンド・オブ・ファンズは信託報酬が高いということはその通りです。
 このファンドは、第1期も第2期も、1500 円の分配金を出しました。1万円の基準価額から考えると、15% もの分配ですから、分配金が多いと思います。もっとも、第2期末の段階で基準価額は 13,685 円ですから、分配金が多すぎるわけではありません。ただし、分配金を出せば出すだけ、それに対して税金 10% がかかってきますから、ファンドとしては(つまりは投資家としては)、分配金を出さないほうがいいのですが、なぜ、こんなに出すのでしょうか。日本では、分配金を出さないでファンドがため込んでしまうと金融庁あたりからにらまれるのでしょうか。だとしたら、いかにも日本的ということになります。まあ、日本で設定・募集している以上、このあたりはしかたがないのかもしれません。
 運用成績は、第1期、第2期とも期中騰落率が 30% ほどのプラスであり、とてもいい成績といえます。
 こんなに成績がいいと、信託報酬が高めでも許せるような気がします。30% の中の 1.7% くらいはくれてやってもいいという気分です。このあたりの気分が、投資の常識とずれるところです。投資の常識では、ファンドはコストが大事であり、報酬が二重取りされるようなファンドはよくないということになっています。乙もそれには納得します。しかし、SGロシア東欧株ファンドのように、いい成績を出しているファンドもあるわけで、こういう好成績を出してくれるなら、多めの信託報酬を払ってもいいような気持ちになります。
 ちなみに、このファンドの購入時に申込手数料が 1.05% かかっています。それに加えて、解約時には信託財産留保額が 0.3% かかります。乙の基準では、運用期間の最低は申込手数料で決まり、「1%=1年」ですから、このファンドの場合、1年数ヶ月保有すればいいということになります。実際は、購入後1年8ヶ月になりますので、もういつ解約してもいい状態です。しかし、今のような好成績ならば、解約するべき理由も見あたりません。もう少し投資を継続しようと思います。あとは、ロシアや東欧の経済がうまく回転しなくなる(必ずこうなるはずです)ときにタイミング良く逃げ出すことができるかどうかが問題です。たぶん、そうは問屋が卸さないはずですが。
 やはり、BRICs は強いですね。
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2006年12月03日

J.C.ボーグル(2000.11)『インデックス・ファンドの時代』東洋経済新報社

 乙が読んだ本です。
 本書の内容をひとことで言えば「インデックス・ファンドはこんなにもすばらしいので、これに投資しましょう」ということです。本書は475ページもあって、しかも図表が豊富で、読むのにかなり時間がかかりました。
 著者のボーグル氏は、バンガード社の創設者であり、自らインデックス・ファンドを作って運用してきた人です。
 本書にはいろいろとおもしろいことが書いてあり、投資を考える上で大いに参考になります。
 p.19 マーケット・タイミング戦略(相場の動きを予想して、株や債券・キャッシュの比率をダイナミックに変えるやり方)は多くの投資家にとって逆効果だと述べています。乙のちょっとした経験でも、確かに、タイミングを見計らうのはむずかしいと思います。相場は音もなく変わっていくのです。
 p.70 「低コストはリターンを増幅する」ということです。それが予想外に大きな影響を持つということをデータを示しながら詳述します。そして、p.78 まで、コストが大事だということを強調します。
 pp.142-143 「三目並べ」が出てきて、ゲームの話が展開されますが、乙には、これが何を意味しているのか、さっぱりわかりませんでした。
 p.180 「時間とともにコストはリターンを損なう」ということです。長期投資すれば、形成される資産価値にはコストがきわめて大きな影響を持っていることが示されます。
 p.183 グローバル投資を否定しています。著者はアメリカ人ですから、アメリカ国内の投資だけで充分だとしています。でも、この話を日本人から考えると大変おもしろいです。日本国内の投資だけに限定していいでしょうか。それともアメリカへの投資を積極的に考えるべきでしょうか。なかなか難しい問題です。
 p.216 ファンド・オブ・ファンズはいかにダメかが述べられます。余計なコストがかかるのでダメだという簡単な話です。
 p.287 アクティブ・ファンドの高い回転率は、積極運用の象徴のようなものですが、それが税金面でも不利になることを説いています。
 p.373 ファンドの取締役の報酬が高いという話です。あまり大した仕事もしていないのにとのことです。そうかもしれません。
 p.375 各種ファンドの手数料が現在に至るまで次第に高くなってきたことを述べます。実にけしからん話です。
 p.395 ミューチャル・ファンドが運用する側にとっていかに儲かるかを述べています。しかし、ファンドが儲かるということは、投資家は損をしている可能性が高いのです。要注意です。
 p.471 監訳者の井手正介氏の「あとがき」ですが、アメリカのファンド業界、年金制度などの簡略な解説になっており、著者が当然としていることを、いわば日本の読者向けに補って書いていてくれるので、これも、本書を理解する上で大いに参考になります。せっかくなら、こういうのを最初に持ってきても良かったかもしれません。(出しゃばりすぎだといわれかねないですが。)



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2006年12月02日

iShares の ETF のコスト

 iShares BSE SENSEX India Tracker の場合、ETF にもかかわらず、そのコストが 0.99% と高くなっています。
http://otsu.seesaa.net/article/28572677.html
これに関して、もう少し調べてみました。
 http://www.japancorp.net/japan/Article.asp?Art_ID=35506&sec=163
によると、当該の ETF ではありませんが、「iシェアーズ(R) MSCIインディア」というインド株の ETF について記載があります。ちょっと気になるのは、コストです。この文書には、次のように書いてあります。いずれもiシェアーズのファンドです。
--------------------------------------
ファンド名               上場先証券取引所  通貨  管理報酬等
S&P 500 インデックス・ファンド      ニューヨーク  米ドル  0.09%
Russell 2000 インデックス・ファンド    NYSE Arca   米ドル  0.20%
MSCI インディア              シンガポール  米ドル  0.99%
MSCI チャイナ・トラッカー          香港     香港ドル  0.99%
FTSE新華A 50 チャイナ・トラッカー     香港     香港ドル  0.99%
--------------------------------------
 つまり、同じく ETF といっても、コストがずいぶん違っているのです。
 なぜなのでしょうか。
 シンガポールや香港で上場しているからでしょうか。
 米国で米国株の ETF を上場するとコストを安くできるのに、なぜアジアでアジア株の ETF を上場すると高くなるのでしょうか。報酬=コストが10倍も違うなんて!
 乙には、理解できませんでした。
 http://www.ose.or.jp/futures/report/0205.pdf
には、いろいろな ETF とインデックス・ファンドの信託報酬が掲載されていますが、ここでも、日米の指数に比べると「外国株価指数」のところは信託報酬が高くなっています。
ラベル:コスト iShares
posted by 乙 at 05:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月01日

海外投資を楽しむ会(2000.4)『ゴミ投資家のための インターネット投資術入門』メディアワークス

 乙が読んだ本です。
 やや古くなってしまった記述がありますが、基本はしっかりしていて、読んでいておもしろいです。
 しかし、このタイトルは良くありません。全317ページの本ですが、「インターネット」の話は、p.257 になって初めて出てきます。つまり、もともとインターネットのことは関係ないのです。それを題名にうたうのは、ちょっと感心できません。販売政策上、出版社サイドがリードしてこういう題名をつけたのでしょうが、最後は著者が了解しているはずですから、著者の考え方の問題です。
 PART 1 は、pp.17-170 で、投資の考え方を述べるところです。説得力があります。
 乙には、pp.52-53 確率半分のギャンブルでほぼ確実に勝てる「マーチンゲール」の話が(意外で)おもしろかったです。
 pp.54 から(PART 1 の中で)STEP 2 が始まりますが、これが p.138 まで続きます。「「現代投資理論」をめぐるちょっとだけ長い旅」というところですが、確かに長いです。わかりやすい説明だと思いますが、ちょっと飽きます。そして、その長い話の結論は、p.145 に書いてあります。世界のインデックス・ファンドに投資するということです。
 その直前、p.144 に日本人投資家がおかした間違いについて書いてあります。一つは個別株に投資したことです。そして、もう一つは日本株に投資したことです。データを示して、こういう議論を展開されると、もう従うしかありません。
 p.161 平均への回帰というおもしろい現象について書いてあります。このことからも割安株に投資するということの意味がわかるというものです。
 というわけで、本書は、PART 1 だけを読んでも価値があるものと思います。
 PART 2 は、pp.171-274 の「インターネットで外国債券投資」というもので、ここもおもしろかったです。
 p.220 には、債券の売買手数料が出て来ます。100万円以下で1%なんですね。こんな話は知りませんでした。これはけっこう高いです。ネットで調べても、売買手数料がかかるとは書いてありましたが、具体的にいくらかかるかは書いていないケースが多いのです。
 p.234 日本でもジャンク債市場が必要だという話が書いてあります。なるほどと思いました。
 p.272 外国債券を買うなら、アメリカのエージェンシー債の割引債を1万ドル分買うのがいいということです。これが外国債券投資の結論部分です。
 PART 3 は、pp.275-315 と短いのですが、ミューチュアル・ファンドを買おうという話です。p.293 で、AMEX のインデックス・ファンドを買うのがいいという話です。
 全体としてよく書けている本で、ファンドや外国債券投資の説明がかなり詳しく、特に、海外に投資しようとする個人投資家には役立つ面が多いように思います。著者の知識の幅の広さに脱帽です。


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