2007年09月04日

中国本土の投資家が香港市場に投資可能

 中国株は不思議な世界です。
 乙は、以前からAH格差には注目してきましたが、
2007.4.14 http://otsu.seesaa.net/article/38671971.html
そろそろ、現実的な問題になってきました。なぜならば、中国本土に居住する投資家が香港株に投資することができるようになるからです。
 ということは、単純に考えれば、AH格差は解消の方向に向かうということになります。A株が値下がりすることは考えにくいですから、H株が上昇することになるでしょう。
 というわけで、これで中国株(香港のH株)が上昇するのですから、ここは中国株に投資するべきだということになります。
 もっとも、株式市場は株式市場ですから、こういう予測が当てはまるとは限りません。
 エッジさんは、
http://ameblo.jp/happy-retire/entry-10044927285.html
において、香港市場に資金流入が続いていることを述べた上で、「ただし、大唐国際発電のPERは既に30倍を超えており、明らかに行き過ぎです。「A株がバブルだが、H株は比較的安全」といった考えは通じなくなってきました。そろそろ一部売却しておきます。」と述べています。
 豊島信彦氏は、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20070823/132913/
において、中国政府のねらいを「本土内の過剰流動性をコントロールしながら香港に逃がし、同時に株価差も解消させよう」ということだと述べた上で、さらに「中国政府が香港市場の位置づけを見直そうとしている可能性がある」としています。これらは、香港の中国株について、プラスの見方ですが、一方では、中国の本土市場は「太った豚」だという見方も述べています。「中国企業の時価総額は株高によって膨張した水ぶくれではないか」というわけです。
 これに対して、田中徹郎氏は
http://blog.mag2.com/m/log/0000141697/108898851.html
において、【痛し痒しの香港市場】と題して、次のように述べます。
現在のH株のPERは21倍前後、これに対しA株市場の平均PERは50倍台に達しようとしています、上記のような裁定が行われた結果、A株市場のPERバブルはそのまま香港株に輸出され、いずれ中国株バブルが維持不可能な状態に達した時、香港を窓口として、今度は間違いなく世界の株式市場を揺さぶることになるでしょう・・・利益は得られず、巻き添えだけを食らうのはゴメンと割り切って、いっそのこと短期勝負でH株投資もありなのかもしれませんね。

 というわけで、AH格差が是正されるのかという点も問題ですが、その過程で香港H株が上がるのかどうか、何ともいえない面もありそうだということになります。
 今回の話は、あまり単純に喜んでばかりもいられないようです。
 いつかは中国株に暴落が起こりそうです。その場合はどの時点で手を引くかが最大の問題です(なかなかうまくはいかないでしょうが)。しかし、暴落は起こらないかもしれません。実に悩ましい問題です。
 乙は、あと数年は中国株(H株)を保持しようと考えています。
posted by 乙 at 04:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする