2007年12月17日

パワーリバースデュアル債

 昨日の話
2007.12.16 http://otsu.seesaa.net/article/73066817.html
の続きです。
 たとえば、某証券会社から持ち込まれた「マルチコーラブル・円/米ドル・パワーリバースデュアル債」などというのがありました。5億円もあれば、条件を自由に設定したオーダーメイドの仕組み債が用意されるんですね。
 パワーリバースデュアル債については、以下のようなページで説明されています。
http://www.qgi.co.jp/service4_glossary-power_reverse_dual.html
http://money.infobank.co.jp/contents/H100102.htm
http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji07/data/fsc0705b5.pdf(6〜7ページ)
http://www.ose.or.jp/futures/report/0403.pdf
http://www.ose.or.jp/futures/report/0406.pdf
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokkin/tyousa/1803shikinfurou_15.pdf
 円と米ドルの為替レートによって、利率が変わってくる債券です。
 乙が見た提案書では、当初5年間は 4.10% の利率を保証し、以降は、2037 年まで次の式で計算される利率になるというものでした。
  20×(そのときの為替レート)÷(契約時の為替レート)-16
ただし、利払いがマイナスになることはないとのことです。
 つまり、為替レートが円安に振れれば、利回りが 6% にも 7% にもなる一方、円高に振れれば利率ゼロになることもあるということです。
 しかも、発行体はある一定条件以上に円安になれば期限前に償還できるということです。ということは、あまり高い運用益は望めません。
 しかし、円建てで元本が保証されているので、運用手段のない財団法人などに適した設計になっています。
 ネットで検索してみると、実際、財団の基本財産としてこういう仕組み債を組み込んでいる例もあるようです。
 牧田国際育英会
http://www.makita-sf.jp/
の財産目録
http://www.makita-sf.jp/gai_zai/20.htm
に記載があります。もっとも、ここは株式なども保有しているようですから、状況が違うかもしれません。
 日韓文化協会
http://www.nikkanbunkakyokai.or.jp
の財産目録
http://www.nikkanbunkakyokai.or.jp/pdf/zaisan.pdf
にも記載があります。
 日本釣振興会
http://www.jsafishing.or.jp/
の財務諸表に対する注記
http://www.jsafishing.or.jp/field_b/b_07/b_07_2006/06_03_k.pdf
にも記載があります。
 静岡県文化財団
http://www.granship.or.jp/foundation/index.html
の平成18年度決算書
http://www.granship.or.jp/foundation/pdf/h18_kessan.pdf
にも記載があります。
 青森学術文化振興財団
http://www16.ocn.ne.jp/~aogaku
の平成18年度決算報告書
http://www16.ocn.ne.jp/~aogaku/H18kessannhoukokusho.pdf
にも記載があります。
 川野小児医学奨学財団
http://www.kawanozaidan.or.jp
の財産目録
http://www.kawanozaidan.or.jp/outline/koukai_pdf/mokuroku2006.pdf
にも記載があります。
 国際文化フォーラム
http://www.tjf.or.jp
の決算報告書
http://www.tjf.or.jp/jp/overview/2006kessan.pdf
にも記載があります。
 さて、こういう仕組み債をどう考えるべきか。銀座なみきFP事務所が答えを述べています。
http://www.ginzafp.co.jp/info/060616.html
「証券会社や関係金融機関の取り分など(外部から見えないだけに、いくらで設定されているか・・・少し怖い)を差し引くと、理論上は原資産のリスク・リターンより有利であるはずはないのです。」
 オプションを使えば、こういう変わった仕組みも作れることはわかります。しかし、こういう話は、基本的に金融機関が儲かるようにできているものです。一番の問題は金融機関の手数料部分が明示されないというところでしょう。
 乙の意見では、パワーリバースデュアル債というものは、単に円建てで元本が保証されているというだけが存在理由のようなものです。
 個人としては、こういうものには手を出さない方がいいと思います。
 財団法人のような特殊な存在の団体ならば、考慮の余地があるかもしれません。しかし、財団法人の窮状についてはどこも同じですから、文部科学省としても看過できないでしょう。ということは、そのうち制度改革があるかもしれません。株式や海外の債券など、元本を毀損する可能性があるものでもよいということになりそうに思います。それまで何とか持ちこたえるようにすることがいいのではないでしょうか。
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posted by 乙 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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