2008年01月17日

山田真哉(2007.4)『食い逃げされてもバイトは雇うな』(光文社新書)光文社

 乙が読んだ本です。「禁じられた数字〈上〉」という副題が付いています。
 前著『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
2007.7.8 http://otsu.seesaa.net/article/47069131.html
に引き続いて、山田氏は会計士の観点から企業の決算書などの数字にどう取り組むかを書いています。
 全体は五つの部分に分かれています。
イントロダクション「「Web 2.0」『ゲド戦記』がすごい本当の理由」
第1章「今日は渋谷で6時53分」
第2章「タウリン1000ミリグラムは1グラム」
第3章「食い逃げされてもバイトは雇うな」
第4章「決算書の見方はトランプと同じ」
という章立てです。
 それぞれを読んでみると、まあ当たり前のことが書いてあって、これが会計学の入門書だとは思えないし、このようなことを読んでも、それでお金や数字の知識が増えたとかいうことはないと思います。しかし、新書なので、それでもいいのではないしょうか。
 本の表題は第3章の題名からつけられたわけで、パッと見ておもしろそうだと思ってしまいます。
 しかし、ネタバラシをしてしまうと、バイトを雇うお金の方が食い逃げの損失よりも高いからというだけの話で、当然のことを言っているに過ぎません。乙は、むしろ、食い逃げの話がテレビのバラエティ番組で出てきて、バイトを雇うべきだという意見に誰も反論しなかったという方がおもしろかったです。日本人の(バラエティ番組に出る人の)レベルはそんなものなのでしょう。
 乙は、題名を見て、本書を手に取ってしまいましたが、一読したあとでは、他人にお勧めするまでもないなと感じました。残念でした。今後出る下巻は……たぶん読まないと思います。


posted by 乙 at 05:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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