2008年02月29日

投資関連ブログの値段

 それぞれのブログには値段があるそうです。
 次の URL にアクセスして、
http://www.business-opportunities.biz/projects/how-much-is-your-blog-worth/
ブログの URL を入れると計算してくれます。
 乙のブログは、このサイトによれば、2008.2.16現在で
Your blog, otsu.seesaa.net/, is worth $35,001.48
とのことでした。
 その後、2.27 に再度計算してみたら $29,356.08 に減少してしまいました。ブログだから記事を追加していくだけなのに価値が下がることがあるのですね。ブログに中身のないつまらない記事を追加して、内容が薄まった(と判断された)のでしょうか。
 どんなアルゴリズムで「値段」を計算しているのか、そちらのほうがはるかに気になります。もしかして、Google のページランクのように、このブログに貼られたリンクなどを評価・集計しているのでしょうか。

 ところで、
http://www.seostats.net/service_pagerank_index
では、ブログの URL を入れることで、Google のページランクが求められます。
 ちなみに乙のブログは Rank = 5 でした。

 こうして、ブログの値段(評価)がわかるとなると、いろいろなサイトの URL を入力して計算してみたくなります。その中で乙のブログの位置を見れば、相対的にどんな位置にあるかがわかるはずです。サイトは、乙が RSS リーダーに登録してあるものを中心にしました。
 以下は、その結果です。
値段ページランクブログ名
$344,933.94.
4
週刊!木村剛 powered by ココログ
$221,299.68.
4
為替王
$162,587.52.
4
債券・株・為替 中年金融マン
ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
$158,071.20.
3
道産子投資道
$120,247.02.
3
敗者と勝者のゲーム
$88,068.24.
4
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー
$77,341.98.
3
金融日記
$55,889.46.
3
ホンネの資産運用セミナー
$37,259.64.
4
おかねのこねた
:日中米に、賢く投資しよう!
$31,049.70.
3
カン・チュンドの
投資のゴマはこう開け!
$29,356.08.
5
乙川乙彦の投資日記
$27,662.46.
3
rennyの備忘録
$26,533.38.
5
NightWalker's Investment Blog
$26,533.38.
0
かえるの気長な生活日記。
$21,452.52.
3
投信で手堅くlay-up!
$20,887.98.
0
チラシの裏
$16,936.20.
2
雄牛と熊と欲豚と
$16,371.66.
4
いちカイにヤリ 投資立国
$15,807.12.
2
うんぼぼの投資日記
$13,548.96.
3
香港資産運用奮闘記
by kz@銅鑼湾
$12,419.88.
3
医師による医師・小金持ちの
ための資産運用・活用法
$12,419.88.
3
日本国財政破綻Safety Net
$11,290.80.
3
国家破綻研究ブログ
$11,290.80.
2
海外移住を目的とした資産運用
+ A Place in the Sun +
$10,726.26.
2
VMaxの投資のブログ
$9,597.18.
3
ある貧乏人の投資信託物語
$9,597.18.
3
幸せなお金持ち的日記
$8,468.10.
2
cpainvestor.com
$8,468.10.
2
四ヶ町商店街のフリーウォーカー
$7,903.56.
2
バニラコークの投資日記
$6,774.48.
3
オフショアな海外投資日記
$6,774.48.
0
小金持ち父さんの資産設計塾(?)
$5,645.40.
2
与六の日米インデックス投資余録
$5,645.40.
1
まだら模様の投資生活
$4,516.32.
3
海外ファンドで資産を作ろう!
$4,516.32.
3
貯金生活。投資生活。
$4,516.32.
2
海外投資生活
$4,516.32.
2
駒沢公園散歩日乗
$4,516.32.
2
ガイア株式会社 社長ブログ
$4,516.32.
2
投資信託のブログ|ファンドの海
$3,951.78.
2
GAME : プラスサム×マイナスサム
〜投資が敗者のゲームになる時〜
$3,951.78.
2
Passiveな投資とActiveな未来
$3,951.78.
1
不動産と景気・経済
$2,822.70.
2
About Money,Today
$2,822.70.
1
のらFPのブログ
$2,258.16.
3
PALCOMの海外投資塾
$1,693.62.
2
Gabbiano Investments
$1,693.62.
2
tanpopoとしの海外投資道
$1,693.62.
1
サラリーマンの蓄財日記
$1,129.08.
2
20歳からの投信による資産形成
$1,129.08.
2
takenukoのブログ
$1,129.08.
2
めざせ億万/
オフショア投資を考える
$1,129.08.
1
やさしい投資信託ブログ
$1,129.08.
0
中田たろうの投資日記
$1,129.08.
0
SOS団:資産を大きく増やすための
サラリーマンの団(仮)
$564.54.
1
huckleberryの投資日記
$564.54.
1
The systems engineer met
Interactive Brokers.
$564.54.
1
がんばらないで年20%増やす
資産運用
$564.54.
0
地球の裏側からの
サラリーマンのつぶやき
$0.00.
5
MoneyHacking
$0.00.
4
評論家・山崎元の
「王様の耳はロバの耳!」
$0.00.
3
成長株で億万長者
$0.00.
2
たけくらべ
$0.00.
2
投資万歩計
$0.00.
2
石田和靖の海外投資チャンネル
$0.00.
2
銀次郎's Trade & Business
$0.00.
2
40代で早期リタイアした
フリーパパの投資日記
$0.00.
1
Mc.N の投信都市
$0.00.
0
銀座なみきFP事務所
$0.00.
0
大航株時代


 乙のブログが意外な高位置に位置づけられていることに驚きました。
posted by 乙 at 04:52| Comment(4) | TrackBack(1) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

乙川流の読書術

 昨日のブログの記事
2008.2.27 http://otsu.seesaa.net/article/87320020.html
で、乙のブログの「投資関連本」の記事数がちょうど 200 本になりました。
 乙が読んだ冊数とブログの記事数が厳密に一致するわけではありません(一つの記事で複数の本を扱うことがありましたし、1冊を2回に分けて扱ったこともありました)が、だいたい2年間で 200 冊程度読んだということで、毎週2冊のペースということになります。
 乙の場合、電車の中で、トイレの中で、医者の待合室で、郵便局の窓口で並びながら、本を読んでいます。最近は、道を歩きながら本を読むことも増えてきました。
 本を読むときは、いつも、しおり代わりに小さな紙をはさんでおき、読みながら気が付いたことをこれにメモしています。
 当初は、ブログで取り上げた本を全部買って読んでいたのですが、本を捨てられない乙の性分により本が自宅の中のスペースを取ってしまうことと、中には保存しておく必要のないトンデモ本があったりすることを考えて、最近は図書館で借りて読むことが増えました。(買うのは、本当に読みたい最新のものくらいです。)
 乙の自宅には、仕事関係の本がたくさんあり、投資関連本はそれに比べればごく一部にすぎませんが、やはりそれなりの量になってしまいます。とはいえ、今のところ、本棚一つに全部収まっています。
 図書館で本を借りると、読むのが数ヶ月〜数年遅くなりますが、やはり、いい本はいいですし、ダメな本はダメなのですから、急いで読む必要はありません。
 乙は、いろいろな投資関連本を読んできて、やっとそれなりに投資ということがわかってきたような気がしています。そういうこともあって、最近は新刊本をすぐに読もうという気持がやや弱くなりました。
 しかし、まだまだ乙自身は勉強不足ですし、読んでみたい本はたくさんあるので、ブログの「投資関連本」のカテゴリーはこれからも継続的に追加されることと思います。
 気になった本があると、パソコンの中のファイルにメモとして書いておきます。そして、図書館に行くときにプリントしていき、「予約」することになります。自分の住む区の図書館にある蔵書は、インターネットで予約できるので一番便利ですが、それ以外の図書館にある蔵書は、紙で申し込まなければなりません。
ラベル:読書術 図書館
posted by 乙 at 05:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月27日

海外投資を楽しむ会(2001.1)『ゴミ投資家のためのインターネット株式投資入門 デリバティブ編』メディアワークス

 乙が読んだ本です。
 ゴミ投資家シリーズでは、この本だけ入手がむずかしく(Amazon でもずっと中古品にバカ高い値段が付いていて)、読んでいませんでしたが、東京都立図書館に所蔵されているものを地元の図書館で借り出して読みました。これなら(時間はかかりますが)無料で読めます。
 内容は、スワップとフューチャー(先物)とオプションの話です。スワップが約20ページ、フューチャーが約80ページ、オプションが約200ページということで、オプションの話が全体の 2/3 を占めています。
 デリバティブの理論から実践までを扱うという意味で、珍しい本だといえましょう。
 説明は、このシリーズの特徴として丁寧で、全体としてわかりやすいと思いました。
 肝心な、ネットによる投資実践編ですが、最後のほうにちょびっと出てくるだけです。その意味では、表題に問題ありとも言えると思います。まあ、この本を読んでいきなり海外口座を開いてインターネット経由で海外市場でオプションの取引をするなどということは考えにくいですから、株式投資経験の豊富な人だけが読むべき本でしょう。
 オプションについては、「人類が発明した最高のゲーム」だとしており、著者のスタンスは、やりたい人がやればいいということで、特に積極的に勧めるでもなく、「やるな」といさめるわけでもありません。
 一読したあとでは、(少なくとも株式投資をする人は)こういう仕組みを知っておくべきだと思いますし、それを勉強するためにも絶好の本だと思います。が、いざ、自分でこういう投資をはじめるかと考えると、やっぱり引いてしまいます。プロならば、こういうのを扱うのは当然でしょうが、普通の個人投資家としては、どうなのでしょうか。
 乙としては、勉強のためにこの本を読んだということです。


posted by 乙 at 04:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月26日

野村アフリカ株投資には投資しません

 乙が見かけたニュースで、「野村アフリカ株投資」という投資信託があります。
http://jp.reuters.com/article/stocksNews/idJPnTK006902320080213
当面は主に南アフリカ、エジプト、モロッコの企業の株式に投資するようです。
 「アフリカ株」という投資対象は、けっこう珍しく、乙は興味を持ちました。
 しかし、販売手数料 3.65% 以内で販売会社が決める、信託報酬:2.10%、信託財産留保額:0.5% というのは、手数料が高すぎると思いました。
 上記のロイターの記事では、信託報酬について「委託 0.84%、販売 0.84%、受託 0.084%」と書いてありますが、これを合計すると、1.764% なんですね。2.1% とはだいぶ差があります。
 野村アセットマネージメントを見ると、さらにくわしい説明があります。
http://www.nomura-am.co.jp/lineup/theme/140422_n1.html
また、
https://retire2020.up.seesaa.net/image/CCEEC2BCA5A2A5D5A5EAA5AB.PDF
には 19 ページに及ぶパンフレットが掲載されています。これらによると、販売手数料は 3.675% となっています。いよいよ高くなっています。
 乙はこのファンドには投資しません。その理由は二つあります。

(1)このファンドの国別投資比率がおかしいと思います。
 パンフットの 17 ページによれば、当ファンドの主要投資対象である「野村アフリカ株投資マザーファンド」の国別比率が書いてあります。当ファンドはほぼこの比率で運用されるでしょう。すると、南アフリカ 86.5%、エジプト 11.6%、モロッコ 1.9% となります。実質的に南アフリカ中心のファンドなのです。
 同じパンフレットの 6 ページには、株式市場のあるアフリカ諸国全体の中での3ヵ国の経済規模(GDP)を示し、南アフリカ 36%、エジプト 17%、モロッコ 9% としています。パンフレットでは、随所で3ヵ国を同列において記述しています。
 経済規模を基準に考えると、このファンドは南アフリカに過度に集中していることがよくわかります。であれば、このファンドはなぜ南アフリカを重視する(重点的に投資する)のか、もう少し説明がなければならないように思います。

(2)GAF という ETF のほうがはるかに有利です。
 アフリカ株に投資するなら、ETF で GAF (SPDR S&P Emerging Middle East & Africa)を買う手があります。アフリカだけでなく、中東アジア(イスラエル)も入ってしまいますが、まあ似たようなものでしょう。
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/etf_funds.asp?MFID=170028
これなら、Expense Ratio は 0.60% です。国別の投資割合は、南アフリカ 63.50%、イスラエル 20.36%、エジプト 6.60%、モロッコ 6.11%、他 3.43% となっています。これを買えば、野村アフリカ株投資よりも手数料がはるかに安く、かつ南アフリカ中心であることで、成績は似たようなものになるのではないかと思います。(イスラエルが含まれる分だけ違いますが。)
 というわけで、GAF という ETF の存在を知っている者から見ると、野村アフリカ株投資は手数料だけ高く、投資家にはあまりメリットがないもののように見えます。あえていえば、日本円で投資できること、国内の証券会社で購入できることがメリットでしょうか。

 野村アセットマネジメントには、もう少し工夫を加えた投資信託を提案してもらいたいものです。
 なお、このファンドについては、為替王さんもコメントしています。
http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/archives/51223240.html
posted by 乙 at 05:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月25日

iShares MSCI Brazil Index Fund (EWZ)

 乙は、自分の投資先を考えたときに、BRICs 諸国の中では、ブラジルへの投資がやや少な目なように思っていました。ホントは、そんなに少なくないのですが、そんなイメージを持っていたということです。
 そこで、ブラジル株の ETF に投資しようと思いました。これが EWZ です。なぜ、ブラジルか。実はよくわからないのです。ブラジルは資源国だし、今後の世界の経済成長を考えると、ブラジルはその中心地の一つになりそうです。エタノール車の活用を現在の方針としている点も興味深いです。
 いわば、ブラジルの将来性にかけることにして、投資に踏み切ったというところでしょう。
 この ETF は、今や日本語による解説もあるのですね。
http://www.ishares.co.jp/product/stocks/ewz.html
によると、管理報酬 0.74% と書いてあります。一方、
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/etf_funds.asp?MFID=48802
によると、Expense Ratio は 0.70% です。
http://www.ishares.com/product_info/fund/overview/EWZ.htm
によると、アメリカ人向けですが、0.68% と書いてあります。
 情報源によってこんなに違うものでしょうか。日本語版は 2007.6.30 現在、etfconnect のほうは 2007.8.31 現在、アメリカ版は 2008.2.15 現在ですが、まさか、そんなことで違いは生じないでしょう。
 日本語版をよく見ると、下の方に、純資産総額によって手数料が変わってくると書いてあり、それを考慮すると、現在純資産総額は 70 億ドルですから、0.70% というほうがいいようです。
 ところで、以前ブログに書いたことですが、
2007.9.27 http://otsu.seesaa.net/article/57459922.html
この ETF は、トラッキングエラーが大きいのです。この問題は、Nightwalker さんが最初に指摘したものですが、
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2007/09/post_8003.html
他のブログでも話題になっています。
http://stojkovic.blog20.fc2.com/blog-entry-1087.html
http://www.ikoku-news.com/cat5/etf_1.html
 まろさんは、
http://stojkovic.blog20.fc2.com/blog-entry-1100.html
で、HSBC ブラジルと比べて、上位2社に集中しすぎであるという問題点を述べています。しかし、まあ、そういう指数ですからしかたがないのでしょう。この ETF だけに集中投資したらいけませんが、いろいろ買う中の一つに EWZ を含めても、大きな問題にはなりません。
 トラッキングエラーについては、乙も心配しました。しかし、ブラジル市場が今後も大きく伸びていくとすれば、こういう問題は小さくなっていくのではないかと考えて、この ETF を買うことにしました。
 さて、吉と出るでしょうか、凶と出るでしょうか。
ラベル:ETF EWZ ブラジル株
posted by 乙 at 08:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月24日

オプション・マスターの破綻

 乙のブログに読者からコメントの投稿があって、初めて知りました。
 商品ファンド「オプション・マスター」が破綻したそうです。
 日本ユニコムが顧客向けに「お知らせ」
http://www.unicom.co.jp/information/file_20080214.html
を出しています。そこには、「運用の中止」と「募集の中止」と書いてあります。これを読むと、元本の一部が返ってくるように期待されます。しかし、
http://saikyoutousika.enjyuku-blog.com/archives/2008_02_post_402.html
によれば、投資資金の全額が失われてしまったようです。
 だとすると、日本ユニコムの「お知らせ」は不適切なのではないでしょうか。
 乙は、一時期オプション・マスターに投資していたので、
2006.5.9 http://otsu.seesaa.net/article/17568213.html
2006.2.10 http://otsu.seesaa.net/article/13068411.html
このファンドの破綻は他人事とは思えませんでした。
 この出来事も、また、オプション取引の恐さをよく表しているように思います。ハイリスクなんですね。
http://blog.livedoor.jp/landsky/archives/51155431.html
が「お馬鹿ファンド」とこきおろしていますが、たしかにそれはあたっているように思います。
posted by 乙 at 05:28| Comment(3) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

田渕直也(2005.4)『図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて』日本実業出版社

 乙が読んだ本です。
 著者は資産運用を専門におこなってきた人で、各種デリバティブを利用して商品開発を行ったり、ファンドマネージャーをつとめたりしています。プロ中のプロなんでしょう。投資のプロの考え方を知るにはいいかなと思って読んでみました。
 全体の趣旨は、株価はランダムウォークを行うから、投資家はそれを前提にして市場に臨むべきだということです。また、行動ファイナンスの考え方も説明されています。
 乙がおもしろいと思ったところをいくつか抜き書きしておきましょう。
 p.101 「「理解できるものにしか投資しない」というバフェット理論は多くの投資家に逆効果」ということで、バフェット流の投資は彼にしかできないと喝破しています。確かに、バフェット流投資術は素人投資家が一朝一夕にマネすることができるとは思えません。
 pp.128-131 コンセンサスの誤謬というのがあるそうです。コンセンサスというのは多数派意見のことですが、マーケットのコンセンサスは、多数の支持を得ている意見ですから、もはや相場を動かすエネルギーがないとのことです。また、運用組織内のコンセンサスも、事実上マーケットのコンセンサスと一致することが多く、それに従うと投資判断を間違えることがあるとのことです。
 p.144 テクニカル分析について、「トレンドが反転するときには、そうしたパターンが現れやすい」けれども、「そうしたパターンが現れるとトレンドが反転する」ということではないと述べています。原因と結果を取り違えているという見方はおもしろいと思いました。議論はテクニカル分析に対する批判になっています。
 p.150 投資家は損切りがむずかしいのは情熱的自己正当化があるからだと述べ、日本の銀行が不良債権に苦しんだのも同根だとみています。それくらい、投資家にとって損切りはむずかしいものなのですね。(乙も塩漬け株を持っていますので、実感していますけれど。)
 第5章(pp.158-171)は投資を「巨額損失の押し付け合い」と見るもので、投資で負けが多いのは当然だとみています。自分流の投資を考える上で参考になる考え方です。
 第6章(pp.172-237)は、特に初めのほうが抽象的記述でわかりにくく感じました。マーケットにわずかに存在する期待リターンの源泉を明示するもので、それを扱う投資手法がヘッジファンドに結びついています。
 本書は、投資を考える上では有用な考え方がたくさん出てきますので、読む価値があると思います。ただし、全体として、やや抽象的で読みにくい気がしました。タイトルにある「図解でわかる」ですが、乙の感想としては、あまり説得的な図は多くなかったように感じました。厳密なグラフでなくて、概念図のようなものが多いのですが、必ずしも成功しているとは言えないようです。


posted by 乙 at 04:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

Market Vectors TR Russia ETF (RSX)

 最近の世界の株安にはかなり不安を覚えます。サブプライムローン問題でアメリカ株が下がり、同調してヨーロッパ株も下がっています。そして、この傾向はまだしばらく続くように思います。となると、現在、乙の方針としてアメリカ株とヨーロッパ株を買い増し中であっても、ちょっと休もうということになります。
 ではどうするか。
 REIT は、それこそアメリカの住宅バブル問題に直撃されていますから、もう少し様子見です。
 債券もいいとは思いますが、アメリカの債券は、先日の大幅な金利の引き下げがあって、今は買いにくいように思います。というわけで、新興国株(あるいはヨーロッパ債券)に投資しようと思いました。
 乙の場合、新興国株の比率が高いのですが、
2007.10.15 http://otsu.seesaa.net/article/60730510.html
先日来の大きな下げで、株はどれもポートフォリオ中の比率が下がってしまいました。
 それに、
2007.11.28 http://otsu.seesaa.net/article/69520802.html
で述べたように、やや新興国株の比率が高くても、長期的には好ましいとも思えます。
 というわけで、以前から考えていた新興国投資を実行に移すことにしました。
 以前ブログで述べたように、
2008.1.8 http://otsu.seesaa.net/article/77124810.html
乙が保有する新興国株をみると、ロシア株の比率が低いようです。
 そこで、ロシア株の ETF を買うことにしました。それが Market Vectors TR Russia ETF (RSX) です。
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/etf_funds.asp?MFID=176859
 Expense Ratio は 0.69% です。2007年4月26日に設定されたばかりの ETF ですから、まだ実績があまり(ほとんど)ありません。
 HSBC ロシアオープン
2007.4.1 http://otsu.seesaa.net/article/37429840.html
に比べると、さすがに ETF だけあって、コストははるかに低くなります。
 以前のブログ
2007.4.2 http://otsu.seesaa.net/article/37514559.html
で述べたように、ロシアには特有の問題もあるのですが、そんなことをいっても、BRICs に対する投資などで乙も実質的にすでにロシアに投資しているわけですし、その割合を考えたら、もう少し高めてもいいかなと思ったということです。
 ブログの中でも、RSX について触れているものがあります。
http://www.doblog.com/weblog/myblog/31550/2619962#2619962
http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/bri_6a44.html
ラベル:ETF RSX
posted by 乙 at 03:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月21日

森木亮(2007.12)『日本はすでに死んでいる』ダイヤモンド社

 乙が読んだ本です。「希望社会をもたらす国家破産宣言」という副題が付いています。
 日本の発行した国債が多すぎて、もう返せないところまできたということで、国家破産を宣言してしまうほうがいいという内容の本です。各種の数字が挙げられていて、それはそれで納得する面もあります。
 しかし、著者の考え方で、何ヵ所か、どうにもついて行けないところがあります。
 p.14 印相学が登場します。こんなのを(関係者には失礼な言い方ですが)信じていると表明することで、本の(さらには著者の)信頼性を損ねていると思います。
 p.14 「私は「高橋亀吉3原則」を貫いてきた」としています。その3原則というのは以下の通りです。
 第1原則「虚像と実像を数字で峻別せよ」
 第2原則「ショックとクライシスはまったく違う」
 第3原則「アダム・スミスには教科書がなかった」
 このうち、第1原則は命令形ですから、ものごとを考えるための「原則」と言えるように思いますが、第2原則と第3原則は平叙文であり、単なる命題文ですから、ものごとを考える「原則」ではないように思います。
 p.233 ニュートンが 1700 年代初頭に 2060 年に世界の終末がくると予想したとか。著者がこれを信じているとは書いてありませんが、そういう話を書くことで、間接的に信じているように読めます。
 乙は、これらの説明は削除しておいたほうがいいと思います。
 さて、本書は5章から構成されています。
 第1章は「アダム・スミスに予言されていた日本国の破産」です。本書の中心部分です。お急ぎの方はこの章だけ読めばいいとも言えます。
 日本の総債務残高が大きく伸びていて、危機的状況だとしています。
 p.24 「国債の買入消却」のことを「国債の紙屑化」と呼んでいます。乙は意味がよく理解できませんでした。「国債の買入消却」は、後ほど、p.60 で再度登場しますが、「国債の発行者である国が、償還期限が到来する前に国債を買い入れ、これを消却することで債務を消滅させること」をいうのだそうです。だとしたら、これは正当な行為であって、「紙屑化」ではないと思います。紙屑化といえば、通常考えられるのは、償還期限が来た国債に対して、その券面の金額を今後一切支払わないと宣言する(したがって国債が紙屑になる)ことではないでしょうか。
 p.44 では、2011 年問題を指摘します。日本の国家予算のプライマリーバランスの赤字解消が絶望的になっていることを指すのだそうです。そして、p.46 からは 2018 年がデッド・エンドの年だとしています。p.48 では、2015 年にデフォルトになると予測しています。日本の国家債務がどんどん大きくなっているのはその通りですが、それについて、2015 年にデフォルトが起こる、あるいは 2018 年にデッド・エンドになると予測できるのでしょうか。なぜその年なのか、乙には理解できませんでした。
 第2章は「破産を覆い隠す政府」ということで、政府のやり方の問題点を述べています。第3章は「「財政の恐怖指数」が跳ね上がっている」ということで、森木氏の考案による指数を紹介し、この観点からも破産は避けられないとしています。二つの章は、第1章の延長上にある内容です。
 第4章は「国を滅ぼす特別会計の「闇」」です。一般会計だけを見ていても何もわからず、特別会計こそが問題だと説きます。乙は、この議論に納得しました。
 第5章は「すでに死んでいる年金制度」です。ここでの年金問題も納得できる内容です。
 第6章は「日本を滅ぼす間違いだらけの税制議論」です。ここの記述もおもしろいです。
 第7章は「「破産宣言」をすれば、日本は甦る」です。第1章から第3章で展開された議論をさらに進めています。
 p.212 では、日本の改造のために「廃県置州」をしようという話になります。しかし、ここでいわれている「州」がどんなものなのか、説明が不足しているので、理解が困難です。通常の理解では、「州」というのは、徴税権などを持つ強力な存在なのでしょうが、本書中には記述がまったくありませんでした。
 ところで、乙がわからないことが一つありました。日本政府には「破産」というものがないわけですから、「破産宣言」は出しようがないと思います。国債の償還期限が来たときに「金がないから返せない」とは言えません。それを言ったら、国債の購入者に対して政府が約束してきたことを破ることになるわけです。だから、政府は何としてもお金を工面するでしょう。どうすれば、ない袖が振れるのか、乙にはわかりません。そのときの政府が手段を考えればいいはずです。金がないなら、海外から(国債で)借りるか、日本人から(国債で)借りる(つまり未来の日本人から借りる)かしかありません。誰も貸してくれないならば、政府の権限で税金を多く取り立てるのでしょう。国債の償還予定額は明らかなのですから、国会での予算審議の際に次年度の国債償還費用を計上します。つまり、政府の独自の判断で突然「破産」などを宣言することはありえず、国会の事前の了承(ひいては日本国民の了承)が必要です。国会だって「破産」と宣言することはありえません(だってそういう法律がないのですから)。となると、やっぱり「破産宣言」は出せないのではないでしょうか。
 終章は「国家破産のシナリオ」です。日本が破産宣言をするのはどんな状況かが描かれます。ひとことでいえば、金利が上昇し、債券価格が暴落し、したがって国債の売りが大量に出て、政府としてそれに応えられないので破産だということです。だから、そうならないように、政府は一生懸命金利が上がらないように努力しているわけです。ただし、そういう努力をしても、国債の発行残高はどんどんふくれあがりますから、たとえ低金利であっても、国債に対して償還金が払えなくなる事態がやってくると思われます。そのときが「破産」なのでしょう。
 なお、乙には p.230 の図もよく理解できませんでした。

 国家破綻本は、たいてい出版後数年先の破綻を予言していますが、今までその種の予言は当たりませんでした。これからも同様でしょう。10年程度で国家破産がやってくるとも思えません。しかし、その可能性が全くないかと考えてみると、ゼロではないということになります。
 問題は破綻の起こる確率です。ゼロではないにしても、乙の感覚ではきわめて低いように思います。
 というわけで、本書の内容は、あまり信じなくてもいいでしょう。こういう考え方もあるということを頭の隅に置いておけば十分だろうと思います。

 なお、以前の森木氏の著書については、以下で述べたことがあります。
森木亮(2006.2)『日本国破産への最終警告』PHP研究所
 2008.1.25 http://otsu.seesaa.net/article/80486553.html
森木亮(2007.3)『2011年 金利敗戦』光文社
2007.6.5 http://otsu.seesaa.net/article/43904848.html
森木亮(2007.2)『ある財政史家の告白「日本は破産する」』ビジネス社
2007.2.27 http://otsu.seesaa.net/article/34777467.html
森木亮(2005.2)『2008年 IMF 占領』光文社
 2006.4.16 http://otsu.seesaa.net/article/16624855.html


ラベル:森木亮 国家破産
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2008年02月20日

Euroption Strategic Fund は購入しません。

 乙は、あるところからのメールで、Euroption Strategic Fund というのがあることを知りました。
 この度は弊社で取扱いを開始致しました、Euroption Strategic Fundについてご紹介させていただきたく、ご連絡を差し上げております。
 早速ですが、当ファンドは1万ユーロからと比較的小額からの投資が可能であり、さらにはユーロ建てということでポートフォリオのリスク分散にも適しているかと存じます。月毎のパフォーマンスを見てもご覧いただけますように、リスクを抑えた非常に手堅い手法のファンドであります。以下がファンド概要となりますのでご覧いただければと存じます。また、目論見書の方も添付致しましたのでご査収下さい。

【Euroption Strategic Fund】
http://www.europtionfund.com/overview.htm
欧州市場でのインデックス・オプションへの投資(主にDaxとEurostoxx50 index)を行う当ファンドは、リサーチを基にしたテクニカルと数量的なアプローチを得意とする、ユーロ建てのオープンエンド型ファンドです。こちらはリスクを抑えたスタンスを取っており、実績も2006年は41.35%、2007年は41.77%と非常に安定したファンドです。また、米経済への懸念の声が上がる中、当ファンドは欧州圏での投資となりますので比較的影響も少なく、さらにはユーロ建てとなりますので、ドルに不安をお持ちの投資家にはリスクの分散にもなります。
 戦略としては基本的に約一ヶ月で満期を迎えるポジションを取り、ボラティリティーの裁定取引を構築し、3〜4週間ポジションを保持することで、毎月の時間価値が減少するプロセス、及びこの裁定取引が先物や長期のプットオプションのロングポジションによってヘッジされていることから、低いリスクで利益を出すことが可能となります。また、ボラティリティーが高い状況においては、マーケットではショートのみになりがちなので、オプションの売りのみを行い、反対に、ボラティリティーが低い状況においては、時間価値とボラティリティーの上昇の可能性を有効に活用するために、オプションの売りと買いの両方を行います。
 リスク管理としては、資金の使用度に重点を置き、例えば、最初の取引では毎回全体の30%のみを使用し、残りはマーケットのコンディションに応じて、必要時に使えるように流動資産として残しておくというスタンスを取っています。また、この資金の使用度のレベルは、様々なタイプのソフトウェアを駆使し常にモニターしています。

運用開始: 2005年12月
年平均リターン: 41.56%
最低投資金額: 1万ユーロ
運用維持費: なし
インセンティブフィー: 30%(運用維持費がない分、運用者はより良いリターンを求められる)
口座管理費:30ユーロ(年間)
販売手数料:〜5%

 このファンドもオプションに投資します。
 オプション投資については SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
や、ワールドキャピタル
2008.2.16 http://otsu.seesaa.net/article/84230676.html
で述べたように、大変なハイリスク投資になります。
 投資家としては、過去の運用成績の華々しさに目を奪われず、オプション投資はハイリスクであることを知らなければなりません。2年続けて好成績だったとしても、翌年は大暴落ということがあり得るのです。年平均リターンが4割といっても、それがそのまま続くとは限りません。ですから、普通の人はこういうファンドに投資するべきではないと思います。
 また「さらにはユーロ建てとなりますので、ドルに不安をお持ちの投資家にはリスクの分散にもなります。」という言い方にも引っかかります。バイ・アンド・ホールド方式で運用する場合は、各種通貨で運用すると分散投資として意味が出てきます。しかし、オプションに投資する場合は、ユーロ建てであろうと、ドル建てであろうと、その資金に対応する「資産」を購入して保有しているわけではないので、リスクの分散にはなりません。オプションを買うということは、一定期間後に一定金額で何か(証券など)を売買する権利を買うということです。したがって、この説明はおかしいと思います。
 乙は、このファンドには投資しないことにしました。
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2008年02月19日

PTに必要な資産額と日本の金融機関の口座について

 PTを考える上で、どれくらいの資産が必要かということは考えておく必要があります。
 相当に資産がないとPTはできないからです。
 これに関して、PALCOM さんの意見が有意義だと思います。
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-435.html
では、5億円以下の資産では、PTになるのは非常に非現実的だとしています。
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-437.html
では「節税を目的とするのであれば、税金がかからない国の居住者になればよいのであって、必ずしもPTにならなくてもよい」と述べています。これには賛成です。
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-451.html
では、「節税を主目的としているわけではないが、短期的に所在国を変えるような生き方が好き」な人もいるとしています。これはこれで生き方の一つですが、かなり大変な生き方でもあります。しかし、やってみると意外におもしろいかもしれません。
 ただし、問題が一つあります。PTの場合、日本に置いてある資産がどうなるのかということです。海外に全部移さなければならないのでしょうか。
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-452.html
にあるように、国内証券口座を開設して、そこで金融商品を購入しても、それが外国に持ち出せないようでは困ります。
 この点、まずは、乙が一番最初に口座を開設したみずほ銀行に電話で聞いてみました。すると、銀行口座を解約する必要はないとのことでした。投資信託などもそのまま保有していて問題はないそうです。ただし、連絡先は日本国内に限定されるとのことで、つまりは、息子などに連絡のときの代理人を頼まなければなりません。
 ついで、新生銀行にも電話で聞いてみました。住民票を除籍して(つまり国内の住民票を抜いて)海外に居住する場合(PTならば当然こうなるわけですが)、国内の代理人を立ててほしいとのことでした。口座残高などの報告書の郵送先が国内に必要だということです。また、投資信託は、海外に居住している間は「ブロック」という手続きで、購入ができなくなるとのことです。帰国したら、ブロックを外すので、通常通りに購入できるということになります。海外居住中も、投資信託の解約は、書類を郵送すればできます。通常ならば、ネットで簡単に解約できるわけですが、海外居住者の場合はちょっとだけ手間がかかるということになります。
 また、両銀行とも、送金などはネットバンキングで行いますから、国内に住んでいようと、外国に住んでいようと、十分にできるということになります。
 というわけで、少しはめんどうといえばめんどうですが、外国に暮らしていても、問題はなさそうに思いました。
 そういえば、退職後は年金生活になると思いますが、年金の振込先(受取口座)は海外の銀行口座でもいいのでしょうか。国内の口座でないとたぶんダメなんですよね。しかし、ネット経由で資金の移動ができれば、国内の銀行でも、何ら問題はないということになります。海外送金の手間と手数料がかかるのがシャクですが。
 いざ、海外で生活するようになったら、国内の口座はほとんど解約して、現金を海外の銀行に送金するほうがいいでしょう。海外の銀行でも円が預けられるのですから。
ラベル:PT 金融機関
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2008年02月18日

PTと海外格安航空

 PTを考える上では、航空運賃は切実な問題です。
 それと関連して、先日テレビでやっていた海外格安航空の話には驚きました。「ガイアの夜明け 大空の格安競争 〜国際線で巻き起こる低価格旋風〜」です。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080129.html
にこの話の概要があります。
 こういう格安航空会社をLCC(ローコストキャリア)と呼ぶのだそうです。
 それにしても、国際線の航空運賃が320円とか聞くと、開いた口がふさがりません。バスではないのですよ。
 こういう会社が日本に入ってくるとなれば、日本の航空業界はどうなるのかという心配があります。成田の着陸料に限らず、日本は何にせよ高コストな国ですから、まあ、国土交通省あたりの規制で、そんな格安運賃にはできないのでしょうが、それにしても相当なインパクトでしょう。
 そして、もう一つ、乙が考えたのは、PTが現実化するかもということでした。
 アジアのどこかに住んで、LCCであちこち旅行する。こんな老後もいいような気がしています。
 LCCの実際の乗り方は、
http://okwave.jp/qa3731799.html
が詳しいです。
 テレビ番組で取り上げられた海外格安航空の話は、相当に話題になったようで、あちこちのブログに書かれています。
http://blog.livedoor.jp/ca_na_dream_skyward/archives/51375501.html
http://kamezo.cc/blog/entry/43873
http://d.hatena.ne.jp/yasbay/20080201
http://ameblo.jp/cm115549901/entry-10068914627.html
http://hikoukihito.blog99.fc2.com/blog-entry-27.html
http://g-san.at.webry.info/200801/article_7.html
http://macaunews.blog73.fc2.com/blog-entry-486.html
http://blogs.yahoo.co.jp/higashidake/53274665.html
http://www.tt.em-net.ne.jp/~soy7686/
http://plaza.rakuten.co.jp/kuu2000/diary/200801290000/
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ラベル:LCC 格安航空 Pt
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2008年02月17日

木村昭二(1999.2)『税金を払わない終身旅行者』総合法令出版

 乙が読んだ本です。「究極の節税法PT」という副題が付いています。
 PTとは、p.24 によれば Permanent Traveler あるいは Perpetual Tourist、Passing Through、Parked Temporarily、Prior Taxpayer などの頭字語だそうです。
 本書は、日本語で紹介された、たぶん最初のPTの本だろうと思います。PTというのは、世界中を旅していて、どこの国の居住者でもなく、したがって、合法的にどこの国にも税金を払わないという人(およびそういう生活のしかた)です。
 PTということばは、他の本にも書いてありました。
2006.10.8 http://otsu.seesaa.net/article/25061050.html
2006.9.20 http://otsu.seesaa.net/article/24035583.html
2006.7.14 http://otsu.seesaa.net/article/20748838.html
2006.3.9 http://otsu.seesaa.net/article/14475013.html
 しかし、PTについてここまで詳しく書かれた本は少ないと思います。各国のビザや、オフショアセンター、オフショアバンク、オフショアファンドの利用法なども解説されています。
 さて、では、いざPTになろうとするとき、いったい資産はどれくらいあればいいのでしょうか。
 p.247 では、年金受給額が年間 300 万円の老夫婦を考えて、金融資産 4000 万円とはじいています。4000 万円を運用しても、年 5% くらいしか収入が得られないでしょうから、200 万円の収入です。税金が収入の2割かかるとして、40万円です。これを節約するために、外国(と日本)を行ったり来たりすることを考えると、あまり現実的ではありません。PT生活には飛行機代もかかるわけですし、それぞれの土地で生活するとなると、ずっとそこで暮らしている人よりは何かと生活費がかかるはずです。これでは生活が破綻しそうです。
 資産3億円ではどうでしょうか。運用収入が 5% として 1500 万円、その税金が2割として 300 万円ですから、これを合法的に節約するというのは結構大きいと思います。3億円あると、相続税も気になってくる金額ですから、その点からもPTはあり得るかもしれません。
 乙の総資産が15年後に3億円になるか。以前の計算
2008.2.14 http://otsu.seesaa.net/article/83933945.html
によると、そこまではならないはずなのですが、将来のことはわからないので、もしかしたら3億円になるかもしれません(笑)。とすると、PTも選択肢の一つとして考えられないわけではありません。
 しかし、乙のケースを考えれば、妻はPT生活に大反対です。日本(の特に東京)に住んで友達と遊んでいたいということです。親戚や息子たちも日本に住んでいます。では、ここで夫婦別居ということになるのでしょうか。いや、家族が日本にいたら、非居住者とみなされないのですから、単なる別居ではダメで、離婚しなければなりません。PTになるために離婚するというのでは本末転倒ですから、やはり夫婦で考え方が一致したらPT生活を考えることになるのでしょう。
 それにしても、300 万円の税金を払って友達と遊んでいたいかと考えると、かなり気になる話ではあります。普段外国に住んでいて、25万円ほどの旅費を使って、毎月1回(数日間の日程で)飛行機に乗って日本にやってきてホテルに泊まり、友達と遊んでまた外国に行く。これでもいいのではないでしょうか。
 実際は、PTとしてあちこち移動しなくても、税金の安い国に住み続ける方が生活が安上がりで便利だと思います。
 これからインターネットがますます普及し、高速化していきますから、外国に住んでいても、メールや電話、さらにはテレビ電話などですぐ連絡がつくとなれば、国内にいるのとあまり変わりません。

 なお、本書の p.42 10行目〜13行目の1段落の意味がよくわかりませんでした。
 「Aさんの場合、「日本の居住者」であり米国の非居住者になりますから、米国では預金利子に対する税金を支払う必要はありません。米国の場合、米国に住んでいない非居住者の利子所得については、原則 30% の源泉徴収がなされますが、非居住者の預金や国債、社債の利子所得については非課税となっているのです。」
 どうも、何かが抜け落ちているようにしか読めません。

 ついでに言えば、本書に関連して、ネット内では以下のような記事も参考になると思います。
http://www.alt-invest.com/roadto/kimura.html
http://www.alt-invest.com/topics/990710_ptforum.html


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posted by 乙 at 05:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月16日

ワールドキャピタルについて

 乙は、しばらく前に、あるところからお知らせをいただき、ワールドキャピタルというファンドのことを知りました。何回か、広告メールももらったので、そのときのメールを記録の意味で示しましょう。

-2006年10月13日-
 ワールドキャピタルは、http://www.worldcapitalinc.com/ が提供している商品になります。当ファンドは、オプション取引に特化した運用を行っており、2004年3月に開設されて以来、非常に堅実な成長をしております。
 本来、最小投資額150,000ドルからのご利用ですが、弊社を通じては50,000ドルからのご利用が可能です。マネジメント・フィーは0、インセンティブ・フィーが25%で、実績を見ますとローリスクでありながら、非常に大きなリターンが期待できる商品です。
 HPからもご覧いただけますが、過去3年間の実績は、2006年 21.60%、2005年 21.25%、2004年 24.97% となっており、開設以来ファンド全体の成長は84.54%と、過去3年間で2倍に迫る成長をしております。

-2006年12月7日-
【広告】先月より弊社で販売を始めたワールドキャピタル、10 月度の実績は-1.6%でしたが、年初来では19.65%と依然として高い実績をキープしております。投資金額は5万ドルより。

-2007年1月29日-
【広告】ワールドキャピタルの12月度の実績は1.96%でしたが、2006年全体では27.42%と過去3年間で最高の実績でした。5万ドルからのオープンエンド型ですので、いつでも始められ、いつでも償還が可能です。

-2007年3月29日-
【広告】クレジットスプレッドのプットとコールを組み合わせたコンドルを基本戦略とするワールドキャピタルの2月の実績は-4.06%、年初来では-0.67%でした。2004年の運用開始以来、毎年20%台の実績を誇っており、今後の巻き返しが期待されます。

-2007年4月18日-
【広告】ワールドキャピタルはS&P 500のオプションを専門に運用を行います。今年2月、3月はマイナスとなりましたが、2004年からの運用開始以来、毎年20%台の実績でを記録しており、今後の回復が大きく期待されます。

 このようなファンドをどのように考えるべきでしょうか。
 これについては、SCHWAB Capital Advisors について乙が考えたこと
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
とほぼ同じことが当てはまります。
 オプション取引は、継続的に好成績を上げているようでも、いつなんどき、成績が大幅に下がってしまうか、わかりません。過去3年間に毎年2割を上回る好成績を上げたとしても、その翌年も同様だとは期待できないのです。
 メール類を見ると、2007 年の2〜3月に成績が下がっても、この広告の文面では、(仲介業者が)強気であることが見てとれます。
 さて、ワールドキャピタルは、その後どうなったでしょうか。メール広告を見てみましょう。

-2007年12月21日-
 Q:ワールドキャピタルのHPが閉鎖状態になっていますが、何かあったのですか。
 A:先月後半より取引を見合わせているようで、こちらでも○○(乙注:原文には社名が入っていましたが、伏せました)社経由で問合せてみたところ、本日回答があり、ワールドキャピタルは事実上、運用を停止しました。以後、取引再開の目処はないようです。

 おやおや、驚きの結果です。2007年には運用成績がまったくダメになってしまったのです。今はサイトもないというわけです。おそらく潰れたのでしょう。恐い話です。
 ワールドキャピタルについて、WWW を検索してみると、
http://blog.livedoor.jp/globalprice/archives/51037807.html
に「2007年10月13日」の日付で、次のような記事があります。
ワールドキャピタルについて
 今年前半まで弊社も自信を持ってお勧めしていたワールドキャピタルですが、年初来運用が現在のところ5割のマイナスを計上しています。今年2月末に上海株式市場の急落に端を発した世界同時株安、さらに8月のサブプライムショックへの対応がうまくなく、ビジョン社は自己資金での運用を中止しました。弊社としても、ワールドキャピタルで運用されているお客様には、他の運用先への切替えをご案内してゆく所存です。

 このファンドは3年間も好成績をキープしたあと、急激なマイナスになったことがうかがえます。
 オプション取引の恐さでしょうね。こんなことがあるのです。
 このファンドは5万ドルからの投資ですから、こういうファンドに5万ドルをポンと出せる人は、ファンドが破綻して5万ドルが蒸発してしまっても、それに耐えられる(リスク許容度が高い)人なのでしょう。
 逆にいうと、5万ドルの蒸発が恐い人は、手を出してはいけなかったと思います。
 乙は、ワールドキャピタルについて、目論見書などを読んだわけではなく、投資のスキームについてもよく知りません。ただ単に某社からのメールを見て、興味を持ち、「どうしようかな」などと考えていたら、1年が経ってしまいました。「そういえば、前に何かメールがきたことがあったな」と思い出して以前のメールを見てみたら、上に示したようなことが書かれていました。
 そして、今になって WWW を検索してみたら、直接関連する情報が日本語で書かれていたわけです。
 乙は、このファンドを買わなくてよかったと思いました。これがたまたまの結果論なのか、信念を持って「断固買わない」と決めたのかは大きな違いです。残念ながら、乙は前者でした。1年前には「買ってもいいかな」と思っていたのでした。乙の知識が不足していたということもあります。当時は、たまたま投資金額が不足して(5万ドルが工面できずに)、買おうにも買えなかったという面もありました。
 ひるがえって考えてみると、SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
も似たような話ではないでしょうか。もちろん、このファンドが破綻するとは限りませんし、好成績をキープすることもあるでしょう。しかし、いつ破綻するかわからないというのも現実なのです。
 そして、今の乙は、SCHWAB Capital Advisors について、資料などを調べた上で、信念を持って「自分では買わない」と判断できました。乙は、この1年ほどの間に、自分自身が少しは成長したような気がしています。
 ところで、最初の-2006年10月13日-のメールにある「ローリスクでありながら」はどう解釈すればいいのでしょうか。このファンドは、1年もしないうちに、実は大変ハイリスクなファンドであることが証明されました。この仲介業者もハイリスクに気が付いていなかった(過去3年間はローリスクに見えた)のか、仲介業者が(ハイリスクを知っていても)ウソをいっていたのか、どちらなんでしょう。前者であれば、どのくらいのリスクがあるかがほとんどまったく判断できない業者であるということになりますし、後者であれば、ウソをつくような業者であるということになります。いずれにせよ、乙としては、こういう業者とは付き合いたくないという気持です。
 この世界では、本質的にローリスク・ハイリターンの金融商品なんて存在し得ないのです。
 個人投資家は、自分で考え、自分で判断しなければなりません。何を信じるか、何に頼るかもまた自分で判断するべきことです。投資というのは、真の意味での「自立」が必要な世界なのですね。
 いい勉強になりました。
posted by 乙 at 05:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ファンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月15日

新銀行東京と大前研一氏

 新銀行東京が赤字だということについては、以前にも触れたことがあります。
2008.1.3 http://otsu.seesaa.net/article/76137646.html
 新銀行東京は、今や、大変な事態になっているようで、新聞記事によれば、東京都に増資を要請しているとのことです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008021302087093.html
大量の不良債権があるということでは、先行きはまったく不透明ですね。東京都の増資がなければ、破綻するのでしょうか。

 ふと気が付いたら、この銀行の設立の前後の事情について、大前研一氏が詳細に述べています。
第68回“東京都の銀行”、巨大赤字の真相
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/70/index.html
なるほど。
 新銀行東京は当初の構想と違ったところから出発し、その当時でもうまく行かないと考えられ、最近は、実際うまくいっていないのですね。
 それはともかく、大前研一氏の(銀行設立に関する)アイディアは、とてもおもしろいと思いました。
 こういう人が都知事だったら、東京都も大いに変わったのでしょう。いや、もしかして強力な東京都の役人たちの前には大前氏もたじたじになるのですかね。自民党と国家公務員の関係を見ていると、役人たちの狡猾さ・したたかさは相当なものです。地方公務員はどうなんでしょうか。
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posted by 乙 at 05:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月14日

乙の資産運用の実際の騰落率はどれくらいか

 実は、乙は実際の騰落率についてはまったく気にしていません。(ですから、計算していません。)
 毎月1回、月末ころに自分の資産を洗い直しています。
2007.11.23 http://otsu.seesaa.net/article/68476443.html
 また、個々の金融商品の投資結果については、すべて記録しています。
2007.11.24 http://otsu.seesaa.net/article/68477179.html
ですから、資産総額はわかります。しかし、1ヵ月で騰落率がどうなったかなどはまったく無視しています。
 乙は毎月の給料の一部を投資に回しています(そして、その金額は毎月の生活に応じて変動します)から、それを考慮すると、全体の騰落率を算出するのが大変になります。
 ただし、毎年末にその時点での資産総額を見直しており、このときは一種の騰落率を考慮しているといえないこともありません。
 これは資産運用を15年計画としてはじめたからです。
 そもそも投資を本格的にはじめることになった3年前に大まかな計算をしました。その時点で乙の資産がいくらあるのか確認し、これから毎年いくら投資に回せるかということと、利回りを何%にするかをいろいろ変えて15年間の資産増加のようすをシミュレーションし、15年後の最終目標(総資産)としてどれくらいを考えればいいかを考えました。そして、それを考慮して、毎年の投資に向ける金額と、目標利回り(7%)を設定しました。
 毎年の年末は、その計算通りに資産が増えているかどうかを確認するわけです。
 1年目(2006年末)は、実績が目標の 13.8% 増でした。
 2年目(2007年末)は、実績が目標の 20.0% 増でした。
 15年計画は着実に進んでいます。最近は、円高と世界同時株安で四苦八苦ですが、それでも、目標値はクリアーしています。
 しかし、乙の資産運用がうまくいっているとは限りません。実は、給料の中から投資に回す金額が当初の予定よりも多めになっているようなのです。このあたり、きちんと計算していないのが乙の流儀で、かなりいいかげんです。2007 年に購入した個々の金融商品は記録があるのですが、その資金の出所が、他のものを解約した資金なのか、給料の一部なのかが記録されていません。
 2008 年からは、もう少しきちんと記録しようと思っています。
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ラベル:騰落率
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2008年02月13日

日経マネー(編)(2007.10)『8841人アンケートでわかった!「勝ち組」投資家の法則』日本経済新聞社

 乙が読んだ本です。
 8841人にアンケートして、その結果を分析することで、どういう人が株式投資で勝つ傾向があるのかを明らかにした本です。ということで、何だかとてもおもしろい本のように響きます。「株式投資で儲ける方法」はいろいろあるけれど、多人数に対する調査であれば、かなり信頼できそうに思えます。そういう期待があったから、乙は 1,050 円を出して買ってみたのです。読後感としては、がっかりする本でした。
 まず、「勝った、負けた」の判定ですが、2006年2月から2007年1月までの運用収益を基準にしています。この1年間でどうであったかということです。乙に言わせれば、これでは短期投資の成功・失敗しかわかりません。この1年では、新興株が下落し、大型株(東証1部)はそうでもなかったと思いますが、そのことがアンケートの結果に大きく響きます。新興株に投資していた人は負け組が多く、大型株に投資していた人は勝ち組が多いとわかったとしても、では、それを一般化して、大型株に投資すれば勝てるのかと考えれば、決してそんなことはありません。そのときのマーケットの動きに左右されるのです。
 というわけで、この本のような考え方を進めていくと、どうしても短期投資になってしまいます。だって、勝ち負けの判定基準がそもそも短期投資志向なんですから。
 内容面でも、「あれれ」と思うところがいろいろあります。
 たとえば、p.54 で、「株式投資をする上で心がけること」として「損切りと利益確定のラインを決めておくこと」と答えた人の比率を示し、ニコニコさん(勝ち組)では 19.6% であったのに対して、トホホさん(負け組)では 21.6% であったということから、損切りと利益確定のラインを決めておく考え方は負け組のほうが多いという結論を出しています。いやはや、こういうことでは困ります。日経マネー編集部は比率の見方がわからないのでしょうか。それぞれの数値をよく見てください。19.6% と 21.6% で、たった 2% の違いしかありません。こんなのは意味があるはずないじゃないですか。
 もう少しきちんと数字を詰めてみましょうか。p.24 によれば、ニコニコ投資家は 484 人、トホホ投資家は 764 人だそうです。ということは、損切り・利益確定ラインを決める人は、勝ち組の場合、484 人中の 95 人、負け組の場合、764 人中の 165 人ということになります。この数字を使って比率の差の検定をしてみると、有意差なしとなります。つまり、この 2% の差は統計的に意味のある差ではないということです。統計的に意味がないだけでなく、(仮に有意差があったとしても)常識で考えたって、20% と 22% のたった 2% の差が意味を持つとは信じがたいでしょう。
 同様に、p.59 でも、証券会社選びで「モバイル機能」を重視している人の比率が、ニコニコさんで 13.2%、トホホさんで 16.1% と、トホホさんのほうが多く、したがって、証券会社選びではモバイル機能を重視しないほうがよいという結論を出しています。しかし、両グループの差は、たった 2.9% しかないのですよ。
 これまた、比率の差を検定してみると、64/484 と 123/764 を比べると有意差なしです。
 この調査は、「日経マネー」という雑誌の編集部が 2007 年の2月に行ったものだそうですが、こんなずさんな結果を堂々と単行本に掲載しているということに対しては、きつく文句を付けておくほうがいいように思います。こういうことでは「日経マネー」は信頼をなくすと思います。
 この本の中で一番おもしろいところは、p.11 にある投資力チェックテストです。18問に答えると、株式投資でどれくらい利益が出せるかがわかる仕組みになっています。
 ちなみに、今は、この本を買わなくても、ネットでできるようになっています。
http://nikkeimoney.jp/topics/071026/check_test.xls
 たぶん、今回のアンケートの結果に基づいて、林知己夫氏の数量化理論第U類か何かを適用して、個々のカテゴリーの点数を求め、その結果を丸めて簡単に計算できるようにしたのでしょう。そのような手続き自体は、悪くありません。(上述のように、あくまで短期投資を基準に考えているのですが。)
 さっそく乙もやってみました。その結果、乙の投資力は 68.5 点と出ました。p.99 によれば、これはランクA(超優秀)なのだそうです。「ふ〜ん」といった感じです。(でも、おもしろかったです。)
 で、乙は本書で自己採点しながら「おや?」と思ったのはQ18でした。「ネット証券選びで重視するポイントに、「外国株(米国、中国、韓国など)」の品ぞろえは外せない。」ということに対して、「そうだ」と答える方が投資力が高いと判定されるのです。乙は「まったくそうは思わない」を選びました。資金の一部を外国株に投資することは望ましいことだと思いますが、それは「ネット証券を選ぶ」ときのポイントとは無関係だと思います。ネット証券とは別の手段で行えばいいのです。ネット証券は安く株の売買ができればそれでいいのではないでしょうか。外国株の売買まで考慮してネット証券を選ぶというのは、乙の感覚では、ずいぶんずれているなあと思いました。いや、つまり、乙の考え方が本書でいうところの勝ち組の考え方と違っているということでしょう。
 ともあれ、変な本を買ってしまったということで後悔しています。
 こういう本は、世の中に害毒を流すだけで、「日経」の名折れだと思います。
 ま、マネー雑誌の(編集部の)レベルを知ることができたという点では意味があるかもしれません。


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posted by 乙 at 05:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月12日

オフ会を開催しました

 乙は、初めての経験でしたが、11日(月:祝日)に新宿でオフ会を開催しました。
 参加した人は、乙よりも若い感じの人が多かったですかね。数十年の投資期間が残されているわけで、うらやましい話です。
 ほぼ定刻に始まり、2時間半ほど、飲んだり食べたりしながら、海外投資(海外での投資)を中心に語り合いました。ドバイに注力する人、ゴールドに資産の 1/3 を割り当てている人など、それぞれの投資観があって、たいへん興味深かったです。(そういう方たちがそれぞれにブログを書くとおもしろいだろうにと思いました。)
 それぞれの方の経験も貴重でしたが、そういう変な(失礼!!)人たちが一晩の語り合いのために集まったことがはるかに不思議でした。だって、全員の縁は、乙のブログを読んでいるというだけなんですから、これを不思議といわずにどんな不思議があるでしょうか。(皆さん、東京近辺にお住まいでしたが。)
 乙は、単なるサラリーマンで、普段、周りの人と投資などの話をすることはなく、ましてや、周りの人で乙が海外で投資をしているなどということを知っている人はいないと思います。
 ところが、オフ会では、(海外での投資をしている人に限定して参加者を募集したためでしょうが)そういう濃い色の投資をしている人が多く、それはそれで大変おもしろかったと思いました。
 乙は、自己紹介代わりに(かつオフ会のお土産代わりに)名刺を配りましたが、まあ、新しい情報はあまりなかったと思います。「郵送のときは以下のアドレス宛に」くらいが新規情報でしょうか。それはどうでもいいことです。
 それにしても、乙にとって不思議な経験でした。乙は、リアルワールドで、さまざまな人と付き合いがありますが、今回は、まったく別です。「乙川乙彦」名での付き合いであり、リアルワールドとの接点がありません。何だか、不思議な気分を感じたひとときでした。
 そのうち、次のオフ会を設定するかもしれません。いろいろな方の参加を期待しております。今回、申し込んでも参加できなかった方は、ぜひ、次回を期待しましょう。
ラベル:オフ会
posted by 乙 at 06:49| Comment(2) | TrackBack(0) | オフ会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月11日

最近のアクセス数の増加

 1月から2月にかけて、乙のブログへのアクセス数が大きく変わりました。
 これについて記録しておこうと思います。
 まず、1日ごとの訪問者数とページビューですが、以下の通りです。
日付
訪問者数
ページビュー
2008. 2. 8
1437
5384
2008. 2. 7
1452
4903
2008. 2. 6
1516
5311
2008. 2. 5
1563
5440
2008. 2. 4
1505
5140
2008. 2. 3
1593
6950
2008. 2. 2
1449
5524
2008. 2. 1
1448
5825
2008. 1.31
1602
6368
2008. 1.30
1724
6370
2008. 1.29
1454
4597
2008. 1.28
1249
4206
2008. 1.27
1106
3674
2008. 1.26
1166
4678
2008. 1.25
1225
5090
2008. 1.24
1217
4718
2008. 1.23
1224
4120
2008. 1.22
1255
4310
2008. 1.21
1198
4312

 この表からわかるように、1月29日からアクセスが急増しています。
 このときは、『投資信託ベストガイド2008』
2008.1.30 http://otsu.seesaa.net/article/81372194.html
の発売日だったのです。ということは、この臨時増刊号を買った人がアクセスしてきたのでしょうか。
 そういうことも考えられますが、アクセス記録を見ると、ちょっと別の傾向もわかります。
 実は、水瀬ケンイチさんのサイト「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-652.html
からのアクセスが多かったのです。
 このエントリは、1月29日に掲載された『投資信託ベストガイド2008』の記事です。ということは、水瀬さんの記事の中に乙のブログへのリンクが貼ってあったので、多くの方がそこからアクセスしてきたというわけです。
 1月29日から1月31日までのアクセス統計を見ると、上記の URL から乙のブログに来た人は、1月29日=141件、1月30日=320件、1月31日=130件です。水瀬さんのブログの人気の程度がうかがえます。
 約 2000 ページのアクセス増のある部分は水瀬さんの影響力だということが実証されました。
 ちなみに、2月1日=56件、2月2日=64件、2月3日=39件、2月4日=26件、2月5日=12件ということで、約1週間くらいは水瀬さんのサイトの影響が続くことがわかります。
posted by 乙 at 05:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月10日

エンディングノート(4)

 乙のエンディングノートは、実はかなり長いものです。
 それを毎年プリントして封をして……とするのは、かなり手間がかかります。しかも、どんどん記述内容が変わっていくので、更新しなければなりません。
 そこで、ある時期から具体的に紙に書くことを止めました。そして、パソコンの中のファイル(これがエンディングノートの本体です)に書くだけにしました。これで、家族に渡すエンディングノートは簡単になりました。「死亡時はパソコンの中のどこそこのファイルを読みなさい」というだけでいいのです。これなら家族に渡すエンディングノートの更新も不要です。パソコンの中のファイル(本体)を適宜更新しておけば、最新版にしておくことができます。
 しかし、その後、この方式も致命的な欠陥があると思うようになりました。乙は普段からパソコンを持ち歩くことが多く、しばしばクルマに積んで出かけます。ということは、万が一クルマの事故で乙が死亡するときは、パソコンも破壊されている可能性が高いことになります。「死亡時はパソコンの中のどこそこのファイルを読みなさい」と言われても、それが読めないのではお手上げなのです。
 そこで、さらに形式を変え、エンディングノート本体をインターネットのとあるサイトにアップロードしておくことにしました。その文書にはパスワードを付けておき、普通には読めないようになっています。検索エンジンの検索対象にもならないし、誰もアクセスできないと思います(たぶん)。仮に読まれてしまっても、いちばん大切なパスワードが書いてありませんから、大丈夫だと思います。
 その上で、家族に手渡す分のエンディングノートは、「http://〜〜〜を見なさい」という形式にしました。もちろん、アクセスに必要なパスワードは手書きでその紙に書いてあります。こうすると、家族に手渡す分のエンディングノートは1枚の紙で済みます。
 エンディングノートが2年に1度の更新でも大丈夫というのは、実はこういう仕組みがあるからなのです。
 乙自身は、1年に1回以上はエンディングノートを見直しています。勤務先が変わった場合などは、当然、見直し必至です。エンディングノートに間違った記述があると、迷惑をこうむるのは残された家族ですから、これは慎重にしています。
posted by 乙 at 00:30| Comment(2) | TrackBack(0) | エンディングノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月09日

エンディングノート(3)

 すでに亡くなっていますが、乙の父親のこともちょっと書いておきましょう。
 エンディングノートなどはありませんでした。しかし、父親は、死亡の前にしばらく入院していましたので、その時点で、預金通帳の類の入っているカバンのありかを乙に話し、乙が父親の財産の実際の管理を任されました。昔は、通帳とハンコがあれば、それで良かったのですね。
 保険についても、保険証書がありましたから、それを乙があずかることで適宜処理することができました。
 乙の父親の財産は、とてもシンプルだったのです。

 しかし、今の乙の場合は、これでは不十分です。そもそも通帳を発行しない銀行があります。
 外国の銀行・証券会社の場合は、取引自体がネット経由で行われますし、定期的な取引報告書もメールで乙のアドレス宛に送ってきますから(そのように乙が指定していますから)、乙が死亡したら、家族はどこの銀行・証券会社にどんなものがおいてあるのかさえ、わからなくなると思います。
 今や国内の金融機関もその方向にシフトしています。通帳なしが今後の標準でしょう。
 したがって、詳細な財産目録が必要になります。
 乙の場合、金融機関としては数十社を利用していますが、それぞれにネットでアクセスする方法なども記しておく必要があります。パスワード一覧
2007.5.22 http://otsu.seesaa.net/article/42496043.html
もきちんと渡す必要があります。
 というようなわけで、エンディングノートはしばしばかなり長いものになってしまいます。
posted by 乙 at 03:38| Comment(1) | TrackBack(0) | エンディングノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

エンディングノート(2)

 乙のエンディングノートの実例を少し書いておきましょう。
 毎年(あるいは隔年)のお正月に、エンディングノートを書いて、封筒に入れて、密封し、「乙が死亡時に開封のこと」と書いて、妻と長男に渡しています。そして以前のものを回収します。いつも最新版を渡しておきたいところですが、なかなかそれもむずかしいので、まあ更新は1〜2年に1回でもいいかなと思います。
 こうして以前のものを回収するのは、勝手に中身を読まれると、その時点で乙の全財産を奪取することが可能になるからです。乙は普段から家族とは仲良く暮らしていますから、そんな心配は不要なのですが、しかし、今後しばらく先に家族とどんなトラブルがあるかもしれません。したがって、死亡前にエンディングノートの中身がわかってしまうことは良くないことだと思います。
 実際、紙製のノートのようなものに書いている人は、死亡前に読まれてしまっても大丈夫なのでしょうか。乙の感覚では、そういうのは恥ずかしいし、いやなこと、避けるべきことだと思います。
 乙は、現在の方式をもう20年くらい続けてきています。最初は妻だけに渡していましたが、長男が大きくなった(大学を卒業して就職した)ので、現在は2人に渡しています。お正月の恒例行事になりました。
 2人に渡しているのは、家族(特に妻)とは何かと一緒に行動することが多く、いざというときに同時に死亡することが考えられるからです。2人にそれぞれ渡しておけば、3人が同時に死なない限り、残された人間が対応できます。
 いざ、乙が死亡したとき、妻か長男がこのエンディングノートを開封して、乙が運用中の全資産を現金化して手元に回収できるか。こればかりは、実は、起こってみないとわかりません。
 海外のファンドのうち、特に独立系のものは、解約の手続きが大変なように思います。
2007.11.2 http://otsu.seesaa.net/article/64025193.html
 家族の代行はけっこう厳しいでしょう。そんなこともあって、乙は、15年したら(しないうちに?)、そういうファンドの運用を止めて、いくつかの証券会社に資産を集中するようにしようかと考えています。また、そのころには、できたら日本の証券会社(あるいは銀行?)を中心にしようかと考えています。日本の会社なら、家族でも手軽に問い合わせ・解約ができる(と思う)からです。
posted by 乙 at 05:57| Comment(0) | TrackBack(0) | エンディングノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

エンディングノート(1)

 自分が死んだときに備えて書き残しておくものを「エンディングノート」と呼びます。
 葬儀屋さんあたりが始めたものでしょうか。検索エンジンで「エンディングノート」を検索すると、さまざまな実例が出てきます。「希望する葬儀の形式」などを書いておくというものまであります。しかし、こんなことは残した家族が適当に考えればいいのであって、葬儀は死者が指定しておくべきものではありません。そんなエンディングノートは、まったく不要なものだと思います。
 しかし、一番大事なノートがあります。それは自分が死んだときの預貯金・有価証券・保険などの財産目録です。
 借金も同様に大事ですが、たいてい、借金は死ぬとチャラになるように思います。厳密には、財産を相続する人に借金もついて回るのですが、住宅ローンなどは、契約時に生命保険に入ることが普通で、生命保険なしではローンが組めないと思います。借りている人が死ねば、その保険でローンが消えるというわけです。それ以外の借金は、金額的にそんなに大きくなることはないでしょう。だから、借金については考えなくてもいいと思います。あ、乙の場合は、今は無借金です。ちなみに、借金があるようでは、投資は考えない方がいいように思います。金を借りてまで投資するものではありません。
 以前、乙が住宅ローンを借りていたころは、エンディングノートに住宅ローンおよび保険の話を書きつけていました。
 乙の場合、今は保険に入っていないので、エンディングノートには(保険に関して)何も書き留めておく必要はありません。(以前は、数種類のものを書き留めていました。)
 自分が管理しているもののうち、不動産類(自宅および賃貸用物件)は、登記してあるから、家族に相続できるし、そのあとは家族が自分で判断できます。また、物品類は基本的に全部捨ててしまえばいいので、簡単です。クルマくらいは誰かが使うことになりますかね。だいたい、家の中を見渡せば、自分には価値があっても、他人にとっては全く無価値なものがたくさんあります。写真などはその典型でしょう。本だって、古本屋に売るとなれば二束三文です。
 というわけで、死亡時に備えて、自分の金銭関係だけは、きちんと記録しておく必要があります。それによって、残された家族に対する最後の責任を果たすべきです。

 これに関連して、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080107/144260/
の記事も参考になる面があります。
posted by 乙 at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | エンディングノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月06日

フィッシングメール

 乙のところにきたフィッシングメールです。
From:"HSBC Bank"
To:【乙の使っているアドレスの一つが書いてあります。】
Subject:Please Read This Message!
Date:Sun, 03 Feb 2008 11:10:09 +0100


Dear HSBC Bank business customer,

HSBC Customer Service team requests you to complete Business Internet Banking Online Form (BIB Online Form).

This procedure is obligatory for all HSBC Bank business and commercial customers.

Please select the hyperlink and visit the address listed to access BIB Online Form.

http://business-and-commercial.hsbc.com/bibform/formStart?partnerid=BIB87583971057423655903924178740343383321003523016822723505

Please do not respond to this email.

******************************************

(c) Copyright hsbc.com, inc 2008. All rights reserved.

 どうですか。
 いかにももっともらしいですよね。
 乙は、一瞬ホントに HSBC からきたメールかと思いました。
 hsbc.com という実在する本物のドメインを名乗っているので、信用してしまう人も多いように思います。
 でも、乙が使っている nifty の「迷惑メールフォルダ」に自動的に分類されていたので、安心でした。逆に、そういう処理がされていたので、気が付くまで日数がかかってしまいました。
 そもそも、乙が HSBC に登録しているメールアドレスは、この迷惑メールが送られてきたアドレスとは別なのです。だから、引っかかるわけはありません。
 それでも、かなり恐い話ですよね。フィッシング詐欺には気をつける必要があります。
 もしかして、乙が HSBC に登録してあるアドレスあてでこのメールがきたら、どうでしょうか。たぶん、乙は HSBC に問い合わせるだろうと思います。HSBC がこんなメールを送ってくるということ自体、不自然だと思うからです。
 メールをよく見ると、なぜこれが spam と判定されるかが、メールのヘッダーに書いてありました。nifty の監視ソフトが書き込んだものでしょう。
 ちなみに、本文は html 形式で送られてきましたが、上のようなことで全部かと思っていたところ、実は、この後ろに白い背景に白い文字で(つまり普通には見えないようにして)次のようなものが書いてあったのです。
0x960, 0x426, 0x27, 0x80, 0x5 LHCL JMO 333O file MDX. 0x9725, 0x45373780, 0x764, 0x94789695, 0x2, 0x2, 0x1302 close: 0x47, 0x500, 0x59674086, 0x61 0x94500067, 0x87, 0x6482, 0x1, 0x17, 0x79, 0x56224052, 0x2, 0x56, 0x2441, 0x734, 0x10, 0x61951540, 0x68333504 start: 0x2, 0x41, 0x2, 0x4905, 0x74750529, 0x3 V5L9: 0x1, 0x5669, 0x77, 0x0, 0x7240, 0x77097973 0x395, 0x0, 0x870, 0x55, 0x4, 0x82, 0x99, 0x127, 0x96, 0x5, 0x780, 0x598, 0x0779 root: 0x13, 0x3831, 0x475

type: 0x6, 0x53, 0x78705603, 0x2863, 0x26, 0x43323394, 0x26, 0x3, 0x900, 0x65, 0x91, 0x4 85IY: 0x3, 0x7, 0x912, 0x91258255, 0x22759593, 0x6, 0x25, 0x79, 0x85, 0x1268 0x87, 0x42387347, 0x7, 0x25900919, 0x579, 0x7, 0x6, 0x5, 0x0465, 0x41332042, 0x83919858 source, 6XL, serv, close, 4D3, exe, FET1, hex, HIQS. 42U: 0x4198, 0x62270455, 0x16510096 exe: 0x27, 0x197, 0x5072, 0x4527, 0x33, 0x49, 0x9, 0x11766120, 0x656 UDCK QBC9: 0x173, 0x905, 0x1662, 0x3265, 0x799, 0x9728 0x5708, 0x8, 0x626 0x4, 0x6857, 0x7, 0x92, 0x4, 0x2815, 0x9, 0x063, 0x07, 0x32

0x095, 0x7, 0x2, 0x52, 0x6953, 0x1682, 0x2, 0x97072562, 0x0136, 0x5732, 0x02, 0x73944279, 0x18, 0x46244603, 0x23 rev: 0x319, 0x138, 0x453, 0x0592, 0x16, 0x5080, 0x45, 0x91, 0x68, 0x7821 I7H: 0x99644664, 0x9, 0x394, 0x88 0x57, 0x67, 0x769, 0x43748262, 0x81474977, 0x8, 0x2671, 0x57 create 9SL U13 I4T rcs JJI U69J: 0x011, 0x1458, 0x37182019, 0x0838, 0x0, 0x67, 0x36966799, 0x8, 0x26 0x62415482, 0x8, 0x267, 0x855, 0x6826, 0x25462118, 0x1055, 0x81654223, 0x382 create: 0x38, 0x4, 0x187, 0x73, 0x4, 0x2, 0x5, 0x7816, 0x7 3EYG, rev, JPQ0, OLFW, tmp, PPX. end: 0x4
 ふと、マウスを動かしたら、うっかり左ボタンを押したようで、この一部が見えたのでびっくりしました。
 そこで Ctrl+A で白いところを見てみたら、こんなにもたくさん書いてあったのです。
 こういう文字で書いてあったので、実行可能プログラムではなさそうですが、とんだものが送りつけられてきたものです。
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2008年02月05日

乙ということばと名前

 乙はずっと知らなかったのですが、ネット語(2ちゃんねる語)で「乙」ということばがあります。
http://zokugo-dict.com/05o/otu.htm
http://www.geocities.jp/GL_Hobby/Zatsugaku/JA-Z901.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B0
「お疲れ様」の略語だそうです。
http://sacrifice.jugem.jp/?eid=110
によれば、ネット用語ランキングで1位だとか。
 いやはや、時代は変わったものです。
 しかし、このブログでは、自称詞の代わりに「乙」ということにしています。
 ネットの中には、「乙さんシネマ倶楽部」
http://www.otsu-cinema.jp/
というのもありますが、乙とは無関係のまったくの別人です。
 ブログには、「最近の乙さん★ブログ」
http://blog.goo.ne.jp/otsu-blog/
や、あるいは「乙さん.com」
http://salariat.blog34.fc2.com/
というものもありますが、これらも乙とは無関係です。
 契約書などにある「甲は……、乙は……。」とももちろん無関係です。
 簡単な名前にすると、検索エンジンでも引っかかってきません。「乙」で検索しても、まったくダメです。「乙川乙彦」ならば(Yahoo! でも Google でも)乙のサイトがトップに表示されるんですけど……。
ラベル:
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2008年02月04日

がん保険を解約しました。

 ずいぶん前から、乙はがん保険を解約しようと思っていました。
2006.6.12 http://otsu.seesaa.net/article/19153645.html
しかし、1年ほど前には、妻が年間保険料7万円を出すというので、1年間だけ解約を延期しました。
 で、またがん保険の更新の時期になったのですが、今度は、妻に「今年こそ解約する」と宣言し、解約に踏み切りました。どう考えても今の自分にがん保険はもったいないと思ったからです。夫婦のどちらが保険料を出そうとも、生計上夫婦はつながっているのですから、もったいないものはもったいないのです。
 先日、保険会社から数十万円が振り込まれて、解約が成立しました。
 乙は、このがん保険のことをずっと掛け捨ての保険だと思っていたのですが、そうではなかったのですね。うれしい誤算でした。保険に関しては、乙はこの程度の認識しかなかったということです。
ラベル:がん保険
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2008年02月03日

太田晴雄(2005.3)『金融戒厳令』ビジネス社

 乙が読んだ本です。
 一読しましたが、本書は他人に勧めようとは思えません。はっきりいえばかなりひどい本だと思います。
 何ヵ所か、読んでも意味が通らないところがあります。これらは、第一義的には著者の責任ですが、この本を担当した編集者の責任でもあると思います。編集者がちゃんと読んでいないとしか思えません。

(1)p.96 「日本国債の国際的な評価」と題したところですが、書き出しから5行ほど引用します。原文にはありませんが、各文に[]で番号を付けます。
 [1] 前述したように、日本にも格付け会社はある。[2] R&I(格付け投資情報センター)とJCR(日本格付け研究所)である。[3] この2つの格付け会社は日本の企業だが、両者とも格付けはムーディーズの評価を借りれば、いずれもトリプルAである。[4] 当然といえば当然で、日本の格付け会社が日本の行政当局、特に日本最大の権力を持つ財務省の管轄下にあれば、トリプルAをつけないほうがおかしい。

 これでは、そのまま素直に読んで意味が取れる人などいないでしょう。[1]と[2]は意味がわかりますが、[3] はムーディーズが二つの会社をトリプルAと格付けしているようにしか読めません。太田氏は、実は、二つの会社が日本国債をトリプルAと評価しているといいたいのですが、「日本国債」という大事なキーワードが落ちているのです。「ムーディーズの評価を借りれば」というのは、「ムーディーズ式の評価語で表せば」ということなのです。[4] も「日本国債に」が落ちています。

(2)p.102 段落の初めから数行引用します。原文にはありませんが、各文に[]で番号を付けます。
 [1] 確かにアメリカも国債の依存度は大きいが、日本のように全財政支出の 50% 近くしか税収のない国とは違う。[2] また、日本のようにあらゆる面で税金をかけ、実質税負担は直接税のほかに行政コストがべらぼうに高い。[3] 国民が他の国なら無料のはずの道路、橋梁などの国民負担、あるいは輸出入の行政手続の費用などを見ると不合理だと思われるぐらいのコスト負担を強いられる。

 これまた意味不明です。[1] はアメリカについて論じています。アメリカが主題です。だから、[2] や [3] もアメリカの話かと思って読んでいくと、実は日本の話になっています。こんなねじれた文章を書いてはいけません。悪文の見本です。

(3)p.169 1行目から3行目の引用です。
 団塊世代は通常47年、48年、49年の3年間に長かった戦争が終わり、平和の配当として結婚ブームが起こり、そこで生まれた人たちが770万人を超えた。

 「団塊世代は」はどこに係っていくのでしょう。「通常」はどこに係っていくのでしょう。「47年、48年、49年の3年間に」はどこに係っていくのでしょう。まるで日本語の体を為していません。

(4)p.213 最後の1文字から p.214 の6行目までの引用です。原文にはありませんが、各文に[]で番号を付けます。
 [1] アメリカは人種を問わないと、いくらいっても日本はアメリカと一時は戦争で対決した国でもあり、経済的にも地政学的にも仮想敵国である。[2] 今も経済戦争の末期とはいえ、確実に属国化の方向に進んでいる。[3] 再び経済戦争に敗れ、今まで以上にアメリカの属国化するのか、あるいは成長著しく、しかも軍事的にも技術的な蓄積を行い、また一方で数千年という歴史的な背景も考えると中国は今後日本の前にはだかる壁になるのか、それとも中国の意を受けて一体化していくのか気になる。

 [1] は句読点の位置がおかしく、意味が読み取りにくいです。[2] は、主語などを補うべきです。[3] では、いくつかの内容を一文に詰め込んでいるため、主張がはっきりしません。「成長著しく」は日本のことなのか、中国のことなのか、わかりません。「一体化」は何と何の一体化なのでしょう。日本と中国でしょうか。
 考え方も変です。「仮想敵国」と「属国」は、まるで意味が違い、両立しないと思われます。日本が中国と一体化することと、日本がアメリカの属国化することも両立しません。
 [1] と [2] は、次のように直せば、いくらかは読みやすくなるでしょう。

 アメリカがいくら人種を問わないといっても、日本は、アメリカと一時は戦争で対決した国でもあり、経済的にも地政学的にもアメリカの仮想敵国である。今も経済戦争の末期とはいえ、日本は確実にアメリカの属国化の方向に進んでいる。

 しかし、[3] は直しようがありません。

(5)p.260 最後から2行目から1段落(1文)を引用します。
 海外に出るのをためらう人がいるが、もう資産の運用は海外で、また医療の世界でも、最先端のものは中国、台湾、タイ、などの国々では日本よりも進んでいる分野もたくさんあり、日本では利権構造のなかで許されていない先端医療技術、医薬などでは完全に海外のほうが費用も安く、先端医療が受けられる時代である。

 「もう資産の運用は海外で、」はどこに係っていくのでしょう。「最先端のものは」はどこに係っていくのでしょう。1文中に「医療」と「先端」が各3回現れます。文章の推敲が不十分としか思えません。

 内容面でも、おかしいと思えるところがいろいろあります。ほんのいくつかだけコメントします。

(6)pp.54-56 で通貨分散を説いていますが、次のような言い方をしています。
 これ(乙注:ドルと円の暴落)を回避するには通貨変動のない通貨への移転、通貨変動の少ない国の金融機関に資金移動、あるいは通貨変動要因を組み込み、ヘッジしている本当の意味でのヘッジファンド、貴金属への投資、途上国へのその国建ての通貨で株式投資をする。あるいは金利が高いが将来金利の低下が見込まれるシングルA以上の国の国債を購入するなどがある。

 乙には、このような言い方が気になりました。「通貨変動のない通貨」なんてあるのでしょうか。日本人にとっては「円」しかありえません。「通貨変動の少ない国」はどこでしょうか。そんなのもありません。変動相場制の下では、通貨変動は避けられません。「途上国へのその国建ての通貨での株式投資」などは、一般人がそう簡単にできるはずはありません。途上国といっても、まさか1ヵ国ではないでしょう。仮に数ヵ国としても、それぞれに口座開設し、円から両替し、送金し、株式投資するというのは、けっこうな手間です。特に現地通貨への両替はむずかしいと思います。それぞれの国でことばの壁があります。しかも、途上国の株価はボラティリティが高いのが当たり前です。「将来金利の低下が見込まれる」などといって、(外国の)金利の予想がそんなに簡単にできるものでしょうか。

(7)p.135 金本位制の復活を予想しています。乙は、まったく賛成できません。金本位制は、通貨の裏付けとしてゴールドがあるというだけの話で、実生活にはほとんど意味はありません。現在の世界は、そういう裏付けのない資金の流通によって膨大な信用創造を行って、経済活動が行われているわけです。
 p.136 では、日本が(外国と比べて)ゴールドを持っていないからという理由で、民間のわれわれがゴールドを所有しようと主張していますが、話が飛躍しすぎです。

(8)pp.202-203 太田氏は元本確保型のファンドを勧めています。外貨建てのものです。これまた変だと思います。元本が確保されているといっても、それはあくまでその通貨で考えた場合の話であって、円で考えれば、全然元本は確保されていません。

(9)pp.233-234 では、危険なヘッジファンドを判断する7つのポイントをあげています。もっともな話ですが、ここに書かれているようなチェック(たとえば4.ファンドの発行体が信頼できるものか)が実際にできる人がいるでしょうか。

(10)p.236 で、太田氏は再び元本確保型のヘッジファンドに言及し、それを勧めています。なぜ、こんなに元本確保型にこだわるのか、このページを読むとわかります。「英語力のある人はインターネットで探してもいいし、あるいはフォーテル経済研究会の会員になって、それらの情報を得てもいいだろう。」なるほど、この研究会に誘導することがこの本の目的だったんですね。フォーテル経済研究会というのは太田晴雄氏が主催する組織で、香港で定期的に金融セミナーなどを開催しているようです。
http://www.okane-navi.co.jp/keizai/top.htm

(11)p.251 「モルガンスタンレーが BRICS と名づけた」と書いてあります。正しくはゴールドマン・サックスです。また、普通は BRICs と「s」を小文字で書きます。

 本書は、263ページに及ぶかなり厚い本ですが、表やグラフがほとんど出てきません。参考文献も1冊もあげられていません。著者の意見が書き連ねられていますが、その裏付けとなる数値をもっとはっきり示した方がいいでしょう。現在の書き方では、ほとんど信用されないと思います。
 乙としては、太田氏の書いた本を読む気はなくなりました。以前にも、『預金封鎖』を取り上げたことがあるのですが、……。
2006.7.4 http://otsu.seesaa.net/article/20241104.html
 太田氏は、すでに亡くなったそうです。今後はもう太田氏の新刊書が出ることはないということですね。


ラベル:太田晴雄
posted by 乙 at 05:07| Comment(1) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月02日

アメリカと日本

 最近の世界同時株安にはイヤになってしまいますが、それでも、わずかに望みが見えるのは、アメリカやヨーロッパで各種の政策が話し合われ、また、それらが実行されていることです。それに比べて、日本はどうなっているのでしょうか。
 日本経済の(低迷の)問題点は、実は政治(家)の問題点のように思えてきました。
 そんな中で、乙が見かけたまぐまぐの記事に、まさに我が意を得たりというものがありました。
 独立FP法人(株)銀座なみきFP事務所の田中徹郎氏の意見です。
http://archive.mag2.com/0000141697/20080129171600000.html
乙が感じていたモヤモヤがこれ一発ですっきりしたような気分です。
 投資は経済に直結するものですが、経済はまた政治も直結していると言えます。政治を行う政治家は選挙民によって選ばれますから、結局、日本の国のあり方を左右するのは国民(日本人)だということになります。日本人は日本人で、そんなに簡単に考え方を切り換えることはないでしょうから、つまりは日本の状況は(政治的にも経済的にも)将来的に続いていくのではないかと思われます。
 となると、日本を見限って、海外に目を向ける方が(自分個人にとっては)いいような気がしてきました。アメリカも、ヨーロッパも、新興国も、それぞれにおもしろそうに思えてきます。それらに比べて日本は……。
 さて、自分のポートフォリオ中で、日本株の割合をどのくらいにするといいのでしょうか。
posted by 乙 at 05:37| Comment(3) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月01日

イーバンク銀行からシティバンク銀行への振り込み(結論)

 乙は、イーバンク銀行からシティバンク銀行にある Interactive Brokers の口座にネットで振込をしようとして、うまく行きませんでした。
2007.10.9 http://otsu.seesaa.net/article/59718428.html
 この件については、当時、イーバンク銀行に問い合わせをしていたのですが、先日、メールで返事がありました。

>先日お問い合わせいただきました、シティバンク銀行口座へのお振込
>につきまして、確認させていただいた結果をご連絡申し上げます。
>
>ご連絡までにお時間をいただき、誠に申し訳ございませんでした。
>
>当行より、シティバンク銀行へ該当の受取人様口座について
>確認させていただきましたところ、先般お申出いただいたとおり、
>10桁の口座番号のお口座となり、通常、インターネット、および
>ATMからお振込みが出来ないお口座であるとの回答がございました。
>
>受取人様へも、窓口からの振込が必要である旨を
>シティバンク銀行様よりご案内いただいているとのことでございます。

 ということで、イーバンク銀行からシティバンク銀行の IB 口座へのインターネット振込はできないという結論です。
 まあ、しかたがありません。
 乙の場合は、一度新生銀行の自分の口座に資金を移動して、そこからシティバンクに振り込むことにしようと思います。すでに何回か自分で行っている操作であり、これで振り込むことができます。こういうとき、イーバンク銀行も新生銀行も無料振込回数が3回までになっていると、けっこう痛いです。3回中の1回をこれで使ってしまうわけですからね。
 それにしても、イーバンク銀行からの返事は、問い合わせから3ヵ月もかかってしまいました。乙は、忘れられているのかと思っていました。もしかすると、けっこう大変なトラブルだったのかもしれません。
posted by 乙 at 05:16| Comment(6) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする