2008年03月31日

藤村幸義(2008.2)『老いはじめた中国』(アスキー新書)アスキー

 乙が読んだ本です。
 現在の中国の抱えるさまざまな問題点が述べられています。その中でも、第1章「成熟を待たずに老いてゆく超大国」がおもしろかったです。中国は一人っ子政策を採用しているため、今後は日本以上に人口の高齢化が進むというわけです。中国の人口は非常に大きいですから、何億人ものお年寄りを抱えて国家としてやっていけるのかという問題です。現在、農村から都市への労働力の移動がうまくいっていないとのことですし、大学生の就職難も相当にひどいようです。
 第2章は環境破壊の問題です。
 第3章は経済の問題で、高度成長はもう終わりで、経済も曲がり角に来ていると論じます。
 第4章は「行き過ぎた市場経済化への反省」で、現在の中国で起こり始めた新しい傾向をいくつか指摘しています。
 第5章は「台湾・インド・日本との関係」です。
 各章とも、それぞれに中国の問題点を指摘しており、中国政府としても頭の痛い問題がたくさんあるということがわかります。
 こういう本を読むと、中国の今後に関して、だいぶ暗い予想を持たざるを得ません。乙は、中国株に投資していますが、それは10年後くらいを見据えて、まだまだ中国は発展するだろうと考えてのことです。しかし、藤村氏の指摘するような問題を考えると、中国経済はいつ失速するか、心配になります。
 さて、中国株投資は継続するべきでしょうか、そろそろ切り上げるべきでしょうか。悩ましい問題です。


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ラベル:藤村幸義
posted by 乙 at 04:31| Comment(4) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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