2008年07月01日

「フェイム−アイザワ トラスト ベトナムファンド」の第1期運用報告書

 乙は、「フェイム−アイザワ トラスト ベトナムファンド」にも投資しています。
2007.1.19 http://otsu.seesaa.net/article/31672913.html
2007.1.18 http://otsu.seesaa.net/article/31611297.html
2007.1.17 http://otsu.seesaa.net/article/31546571.html
 乙が購入したのは 2007 年1月でした。
 最近、このファンドの第1期運用報告書(2006.10〜2007.9)を読む機会がありました。
 ネット内では、
http://www.aizawabtc.com/upfiles/invest_pdf/use_up/115/200.pdf
に掲載されています。
 p.1 「2006年10月の運用開始以降2007年9月までの期間におけるベトナムVN指数は、現地通貨ベースで95.8%上昇し、」とあります。そうです。この期間のベトナム株は、暴騰を続けたのでした。期待が高まります。
 p.2 の「ファンドの運用経過および戦略」のところには、次のようにあります。「ファンドのリターンは、運用開始日(2006年10月5日)以来、米ドルベースで17.96%(成功報酬控除前)でした。ベンチマークの絶対リターンが5%だったので、適正のリスク水準の範囲内でこれを13%近く上回ったことになります。」
 さて、VN 指数が2倍に暴騰する中で、ベンチマークの絶対リターンが 5% だったといっていますが、ベンチマークは一体何なのでしょうか。目論見書
http://www.aizawabtc.com/upfiles/invest_pdf/plan_up/115/532.pdf
を一通り見ても「ベンチマーク」は何も記載されていません。この点は、納得できません。
 p.4 のファンドの運用状況(2008年1月末日現在)を見てみると、ベトナム株への投資割合は 32.09% となっています。ベトナムファンドといいながら、たった3割しかベトナムに投資していないのです。そして、台湾やマレーシアなど、ベトナムと貿易を行っていたりする関連企業にほぼ同額を投資し、合計で 60.17% が株式などの有価証券に投資されています。39.83% は現金・その他の資金です。純資産総額は約84億円ですが、もしかして、投資資金が集まりすぎたのでしょうか。4割もが投資されずに現金のままというのも変です。今後、ベトナム株が下落するという見通しがあって、そのときに買い出動するために現金を保有しているのでしょうか。それにしては4割は多すぎるように思うのですが、……。
 p.7 には、1ヵ月ごとの純資産総額の推移が書いてあります。2006年10月の設定以来、急激に純資産総額を増やし、2007年1月には12月末の純資産総額が2倍近くに増えており、投資資金がぐんと増えていることがわかります。乙がこのファンドを購入したのもこの時期でした。9月末には、純資産総額が 94,684,368.13 米ドルに達しています。
 p.11 には、2007年9月30日現在の貸借対照表が載っています。ここでの資産合計は 96,401,762 米ドルです。負債が 2,019,970 ドルあるので、それを引き算すると、純資産は 94,381,792 米ドルとなります。最終取引市場価格の純資産は 94,674,700 米ドルと書いてあります。これらの数字は、p.7 にあった純資産総額の 94,684,368.13 ドルと一致しません。なぜ一致しないのか、乙にはわかりませんでした。
 p.22 このファンドがどんな通貨で投資されているか、その割合が書いてあります。2007年9月30日現在です。ただし、全部米ドル相当額で記載されています。
米ドル    37,417,487
ベトナムドン 22,576,619
タイバーツ  8,279,595
その他    28,128,061
合計は 96,401,762 ドルです。ということで、ベトナムドンでの運用は、22,577/96,402×100=23.4% ということになります。ここで、p.4 のベトナム株への投資割合 32.09% という数字が気になります。p.22 は2007年9月30日現在であり、p.4 は2008年1月末日現在ですから、矛盾はしていないのですが、この数字は、このファンド内で4ヵ月の間に 8.7% もの資金がベトナム投資に向かっているということを意味しています。けっこう激しく資金を移動しているようです。アクティブ・ファンドはこんなことをするのでしょうね。
 ともあれ、運用報告書を見る限りでは、15% もの成功報酬を取るような立派な成果を上げているとはいいがたいものがあります。
 p.12 には損益計算書がありますが、営業費用の合計 3,514,777 米ドルの中で目立って多いのは、成功報酬 1,924,311 ドルです。営業費用の約半分を占めています。成功報酬は、ハイ・ウォータ・マークの 15% ということですが、それにしても、運用会社はここで儲けていることが明示されています。(その分、投資家としては、あまり儲かっていないというべきでしょう。)
 p.7 によれば、2007年9月末の純資産総額 94,684,368 ドルは、2008年1月末日には 78,916,774 ドルに急減しています。運用が悪化しているということです。1ヵ月ごとの基準価額が明示されていないので、どれくらい下落しているのか(逆にいえばどれくらいが解約されているのか)がわかりませんが、最近の傾向を見ると、憂鬱にならざるを得ません。
 ところで、この運用報告書、会計監査を受けており、ケイマン島にある PricewaterhouseCoopers という会社が監査を行っているようで、p.31 に監査報告書が掲載されています。p.32 が英語版で、こちらが原本なんでしょう。p.31 はこの日本語訳ということです。英語版の監査報告書の最後の署名のところを見て、乙は思わず笑ってしまいました。会社名が手書きで書かれています。これでは署名になりません。署名は個人名でするものです。社長でもいいし、直接の監査担当者(あるいはその上司)でもいいですから、ぜひ、個人名を出してほしいと思いました。
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posted by 乙 at 05:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする