2006.3.12 http://otsu.seesaa.net/article/14666447.html
2005年10月購入ですから、約3年ほど経ったことになります。
このファンドは、2007年2月ころをピークにして、その後、基準価額が下がり続けています。
乙の場合も、すでに元本を割り込むところまで来ました。アメリカでサブプライムローン問題が起こった後では、こういう投資信託は解約するべきだったかもしれません。アメリカの住宅価格が下落しているわけですから、リートにも悪影響が出るに決まっています。それを見越してさっさと売ってしまうのが投資家の取るべき行動のように思います。
最近、この投資信託の運用報告書が乙のところに送られてきました。第43期(決算日 2008 年1月9日)から第48期(決算日 2008 年6月9日)までの半年間の運用報告書です。
Web では、
http://www.diam.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2008/01/31/313902_DIAM_world_reit_unho.pdf
に掲載されています。(と思ったら、これは前期の分ですね。最新版を早くアップロードしましょう>DIAM アセットマネジメント御中)
ネット内を探していたら、
http://treasurenet.a-force.jp/images/trust/pdf177.pdf
に最新版の運用報告書(乙が紙で見たのと同じもの)があることがわかりました。
p.3 によれば、この半年で、ファンドの基準価額は(分配金を加えて)14.91% 下落しています。いやはや大変な下落です。
このファンドは、二つのマザーファンドに投資します。「DIAM US・リート・オープン・マザーファンド」(以下、US と略称)と「DIAM インターナショナル・リート・インカム・オープン・マザーファンド」(以下、in と略称)の二つです。US はアメリカのリートに投資し、in はアメリカと日本以外のリートに投資します。
さて、今年の前半は、サブプライムローン問題で大揺れでした。では、二つのマザーファンドの基準価額の下落はどうだったのでしょうか。p.4 を見ると、半年間で US が 7.24% 下落し、in が 19.63% 下落しています。何と、アメリカ以外のリートのほうが低調だったのですね。これは知りませんでした。乙はてっきりアメリカで大きくやられているとばかり思っていました。
ちなみに、その前の半年間では、US が 17.8% 下落し、in は 12.7% の下落で、アメリカのほうが大きい下落でした。
p.3 の記述によれば、2008年3月より、US:in の比率を 45%:55% から 40%:60% に変更したとのことです。大きな比率を占める in で大きく下落すれば、全体としても成績が大きく下がるわけです。
p.7 では、US の第8作成期末の口数 1106 億口が、第9作成期末に 856 億口に減少しています。US の比率の変更は、45% から 40% になっただけですが、口数は 23% も減っています。これはなぜでしょうか。in のほうは、第8作成期末の口数 1071 億口が、第9作成期末に 1112 億口に増加しています。投資比率の変更だけでは説明できません。
p.12 の一番下の期中追加設定元本額と、期中一部解約元本額を比べるとわかります。このファンドはこの半年で解約が増えているのです。そのため、投資比率が増えた in の口数は、ごくわずかの増加、投資比率が減った US の口数は大幅な減少になったのではないかと思います。
p.6 では、US のセクター別組入比率が載っています。前作成期末の「レジデンシャル」は、当作成期末の「住居施設」に該当するのでしょうが、このあたり、安易に訳語を変えないでほしいものです。乙はとまどいました。
p.7 には、1万口当たりの費用の明細が書いてあります。合計で 71 円の費用がかかっていますが、そのうち、信託報酬が 62 円と大部分を占めます。信託報酬が高いファンドだと思います。
運用報告書の後半は US と in のそれぞれのマザーファンドの報告になっています。これを見ていくと、p.22 で in の1万口当たりの費用の明細が書いてあります。保管費用が 41 円もかかっているのです。それに、売買委託手数料 42 円と有価証券取引税 18 円が加算されて、合計で 101 円もかかるのです。in は世界中のリートに投資するものですが、それにしても高いものです。in の基準価額をだいたい 24,000 円くらいと見ると、101 円は 0.42% に該当します。これは1年間当たりの費用ですが、それにしても、信託報酬以外でこんなにもコストがかかっているんですね。
乙はこのファンドから逃げ出したくなりました。まじめに探して、コストが安いものに乗り換えるか、いっそのこと(投資信託では)リートから手を引く手もありそうです。
それにしても、運用報告書というのは、投資信託の動きが手に取るようにわかるものなんですね。今さらながらおもしろいものです。
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