乙川乙彦 様 はじめまして。乙川さまのブログを参考にIB証券口座を開設させて頂きたました○○○○○○と申します。おはようございます。いきなりのご連絡を大変失礼かとは存じますが、どうしてもご質問させて頂きたい事があり、ご連絡させて頂きました。
ぶしつけで大変申し訳ございません。
現在、乙川さまのブログやその他いろいろな情報を参考にさせて頂き、IB証券のアカウント取得を完了致しまして、入金処理、Papertraderでの練習後、いよいよいざ本番、という事で、昨晩TWSにて取引をしてみました。実施した(つもりの)取引の順序としては以下の通りです。
@4,800 USD をJPYからFXで両替
A4,800 USD の範囲内で各種ETFを≒3,600 USD 相当を購入
そこでご質問なのですが、 @の段階でアカウントページの証拠金欄が、0 JPY→≒9,000 JPYに変化。Aの段階でアカウントページの証拠金欄が、≒9,000 JPY→≒94,000 JPYに変化。 というように変化致しました。
自分では両替したUSDを使ってETFを購入したつもりなのですが、本当にそのような処理になっているのかわかりません。
証拠金の変遷を見ると、USDをIBから借りてそれを使って購入、というような事になっているのではないかと思い、難儀しておりました。言葉ではご理解しきれない部分もあるかと存じますので、TWSのキャプション画像を添付させて頂きます。
上記のような借金購入という形になっていないかどうか、お教え頂けませんでしょうか? ご多忙な中、大変ぶしつけなメールかとは思いますが、IB証券を長くお使いになっていらっしゃいます乙川さまであればお解かりになるかと思い、ご教授を仰いだ次第でございます。
どうぞ、宜しくお願い致します。
正確には、IB にお尋ねになるほうがいいと思いますが、乙の考えを書いておこうと思います。
この方は、IDEALPRO で両替をなさったようです。しかし、乙はいつも IDEAL を使っているので、添付されていた TWS の表示のしかたがずれていて、よくわからないところがありました。
この方は Margin Trading(信用取引)ができる口座のようで(IB では、これが通常です)、その場合、形式上は、IB から USD を借りて、それを使って ETF を購入するようになっています。
しかし、IB では、USD に対応する JPY を口座に入れてある限りは、このような借入金の利息はゼロです。(毎月10ドルの手数料の中に含まれていると考えてもいいかもしれません。)したがって、事実上、JPY を USD に両替し、USD で購入したことと変わりません。
乙も、IB を使い始めてからしばらくは、このことを不思議に思っていました。
その後、考えた結果、これで何も問題がないと納得しました。
FXを利用して、100万円で1万ドルを買ったとします。1万ドルは、何に使ってもかまいません。適当な金融商品を買ってもいいし、そのままどこかに送金してもかまいません。口座情報では、(Base currency の)円だけが入金されているように見えます。
この段階でドル高・円安が進行したとしましょう。1ドル150円になったとします。しかし、FXでドルを買った記録はそのままですから、口座には100万円があり、それが1万ドルとして運用されているに過ぎません。base currency の円で考えると儲かっているように見えます。実際、1万ドルを売って円にすれば150万円になるからです。
ドル安・円高になったとしましょう。1ドル50円です。この場合も、1万ドルとして運用されているので、base currency の円では損をしているわけですが、1万ドルは1万ドルですから、ドルの運用では何も問題がありません。
というわけで、本当に両替しているわけではなくて、口座記録上で両替している(IB から借金している)に過ぎないとしても、特に問題は起こりません。
ただし、口座を解約するときだけ、問題が起こりえます。FXによる両替を(反対売買で)元に戻すと考えても、元に戻しきれないケースがあり得ます。たとえば、円をドルに両替した後、そのドルを引き出して使ってしまったような場合です。口座解約時にどうなるのか、わかりませんが、たぶん、FXの記録がそのまま消えてなくなるのではないでしょうか。まさか、使ってしまったドルを入金して(円に両替して)からでないと口座が解約できないということにはならないと思います。(この点は未確認です。)
とすると、円をドルに両替して、現物のドルで金融商品を買う場合と、円を預けたまま、それに該当するドルを使う権利を得て(利息のない借金をして)それでドルの金融商品を買う場合とでは、実際上同じことではないでしょうか。IB は、個人単位でFXを含めたすべての取引の合計で利益・損失を計算しているというだけに過ぎないことになります。
乙のブログの読者の中には、IB の利用者も多いと思いますが、乙の考え方でいいかどうか、コメントがいただけたら幸いです。