2008年12月31日

[投資関連本] 堀口博行(2008.10)『週2日だけ働いて農業で1000万円稼ぐ法』ダイヤモンド社

 乙が読んだ本です。
 タイトルに引かれて読んでしまいました。だって、農業などというのは儲からない産業の典型で、後継者難だとか、離農者が続出しているとかいう話をよく聞きますから、タイトルのようなことがあったら、驚きです。
 著者は北海道で会社員をするかたわら、実際に農業を営んでいる人です。作っているのは長ネギとピーマンがメインのようです。
 一読してみると、著者の経験に基づいた農業起業の概説書で、ちょうど「農業入門」のような感じでした。
 とにかく、本書にはさまざまなノウハウが盛り込まれています。トラクターや耕耘機などをいかに安く手に入れるかというようなことも出てきます。ビニールハウスを安く買う方法もあります。アルバイトを効率的に使う方法も出てきます。農地だって、買うよりも借りる方が安いというわけです。
 驚くのは、p.154(どこだったか、他にも記述があります)で、自分で作らない野菜は、スーパーで買おうという話です。乙は、農家は自家消費分として、さまざまな野菜などを少しずつ作っていると思いこんでいました。(たいていの農家はそうしているのではないでしょうか。)しかし、出荷用の作物を大規模生産し、それで儲け、それ以外の野菜などはスーパーで買って食べるというのは、実に合理的な考え方です。
 こんな本は珍しいのではないでしょうか。
 もっとも、本書を読むと、著者は実にマメな方のようですし、そもそもご両親が農業をやっていた(だから土地もすでに持っていた)ということですから、だれでも農業に参入できるというような生やさしいものではありません。会社勤めの人が定年後に新たに農業をやろうというようなことでは、うまくいかないような気がしています。
 望ましくは、数年分の平均的な売り上げ、およびかかった経費(設備投資を含む)、それに保有する農業関連の資産を明記してほしかったです。あまり細かく書くわけにもいかないのかもしれませんが、そのような具体的な記述がないと、本当に1000万円が稼げるのかどうか、わかりません。まさか売り上げが1000万円ではないですよね?
 本書は単なる投資関連本ではありませんでした。
 著者のような人が多数参入するようであれば、日本の農業も捨てたものではないように思えてきます。やはり創意工夫が大事だということです。多くの農業従事者は、こんな本を読んでいるのでしょうか。乙の知っているような農家(乙の親戚にも農家があります)では、あまり本を読んでいないような印象があります。


ラベル:堀口博行 農業
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2008年12月30日

はてなブックマーク

 ふとしたことから、「乙川乙彦の投資日記」がはてなブックマークに登録されていることを知りました。
http://b.hatena.ne.jp/entry/3724159/%E4%B9%99%E5%B7%9D%E4%B9%99%E5%BD%A6%E3%81%AE%E6%8A%95%E8%B3%87%E6%97%A5%E8%A8%98
 「はてなブックマーク」とは何でしょう。
http://b.hatena.ne.jp/guide/start
によれば、いわゆるブックマーク(WWW の記事へのリンク)を、ローカルなパソコンのブックマークに入れておくのではなく、インターネット上に保存しておくサービスのようです。
 ところで、はてなブックマークでは乙のブログをブックマークしているユーザーが9+7人いるとのことです。
 ちょっとのぞいてみたら、関連ブログがいくつかあっておもしろかったです。
posted by 乙 at 05:11| Comment(2) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日

カン・チュンド(2008.8)『日本人が知らなかったETF投資』翔泳社

 乙が読んだ本です。とてもいい本です。オススメです。
 210 ページほどの本ですが、内容がとても良くまとまっています。
 p.iv で、プリウス所有者同士の「集まり」があるという話です。自分と同じ価値観を持つ人同士がどんな人なのか、会って話をしてみたいということです。乙は、この話を読んで、ブログのオフ会の価値はそこにあると思いました。
 p.xi は、まだ本文が始まっていませんが、著者への問い合わせに備えて、連絡先が明示してあります。とても良心的です。著者の意気込みを感じさせます。
 p.82 資産として、金融資産の他に、自分資産と関係資産を挙げています。自分資産は、自分自身が資産であるということで、おもしろい見方です。関係資産は(家族を含む)人脈のことです。なるほど、こういうのも「資産」なのですね。
 p.100 新興国株の割合を先進国株と同じにする話が出てきます。
 この話は、乙のブログに書いたことがある
2007.11.28 http://otsu.seesaa.net/article/69520802.html
のですが、とても興味深い見方です。
 p.113 から、安全資産として円建て MMF を挙げているのもおもしろかったです。普通は個人向け国債などを挙げると思いますが、円建て MMF も似たようなものと思います。
 pp.116-117 で、カンさんの説くような分散投資をしている場合、「今まで、「リスク資産」の損失部分が、年間ベースで 30% を超えたお客様はおられません。」としています。それはそうかもしれませんが、さて、2008 年はどうだったのでしょうか。こんなにもひどい世界同時株安と円高でしたから、リスク資産の損失が 30% で済めばいいほうなのではないかと思うのですが、……。
 ともあれ、ETF 投資に関して、こんなにもわかりやすく書いてある本は見たことがありません。タイトルに偽りなしです。これから投資をはじめる人には、まずこの1冊をオススメしたいと思います。


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2008年12月28日

「にちぎん☆NIGHT」に参加しました

 乙は、イーノ・ジュンイチさんのブログ
http://www.fund-no-umi.com/blog/2008/11/post-9c5f.html
で知って、「にちぎん☆NIGHT」という市民講座に参加してきました。26日の回でした。
 講義は「日本銀行本店本館 その歴史と変遷について」でした。明治29年に建築された本館の建物の歴史的変遷などを中心に古い写真や図なども多用したもので、内容はわかりやすかったのですが、乙は、建築学的なことにはあまり興味がなかったので、途中、少し居眠りしてしまいました。失礼しました。
 講師の人(日本銀行文書局技師 中村茂樹氏)は、「にほんぎんこう」と発音していましたが、正式には「にっぽんぎんこう」のはずですから(お札の裏に「NIPPON GINKO」と書いてあります)ちょっと違和感がありました。
 会場には、1億円の模擬紙幣(1万円札)がありました。約 10kg ということで、持ってみると、大したことのない重さでした。
 その後、3グループに分かれて、地下金庫の見学に行きました。金庫といっても、通気口が壁と床に開いていて、どちらかといえば、地下室といった感じでした。扉はいかにも重そうで、話によれば 15 トンの重さがあるとのことでした。数年前まで実際に使われていたということでしたが、今は、使われておらず、中には模擬紙幣や模擬硬貨、模擬金塊などがおいてありました。紙幣は 40 億円をひとまとまりにして運搬するということですが、あっさりした感じで梱包されていました。
 本物の現金の山を見ることはできなかったのですが、では、今、現金はどこに保管されているのでしょうか。係りの人に聞いてみたら、各支店に分散配置されているのだそうです。また、埼玉県の配送センターのようなところに特に多く保管してあるとのことでした。場所は、秘密でも何でもないとのことでしたが、銀行強盗を誘発しないためにも、あまり大っぴらに語らないほうがいいのかもしれません。

 千円札は、発行されてから1年程度で回収・裁断されるのだそうです。1万円札でも2〜3年だそうです。お札はどんどん新しくなっているわけですね。貨幣は相当長期間使われるとのことです。当たり前ですね。
 日本銀行は、こんなこともしているのですね。
 今回の見学のお土産として、紙幣の裁断クズをくれました。約 3g ということで、お札3枚分だそうです。シュレッダーでカットしてあるので、がんばっても、お札は再現できません。
 なお、燃えたりしてしまったお札は、日本銀行に持ち込めば、新札と交換してくれるとのことで、2/5〜2/3 が残っていれば、半額分になり、1/3 以下では価値ゼロだそうです。2/5 ということでは、うまくお札を切れば、2枚分で5回の交換が可能になります。1回あたり 1/2 が戻ってくるわけですから、5回分で 2.5 枚分となります。が、しかし、手間の割には儲けが少ないので、やってはいけません。というか、意図的にお札を切る行為は、それだけで問題になるはずです。
 ともあれ、日本銀行に親しみを感じた2時間でした。見学はいつでも受け付けているとのことなので、一度行ってみるといいかもしれません。無料の社会科見学です。

 余談ですが、
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-916.html
のコメント欄で「ひろん」さんが「日本銀行本店を Google Map などで上から見ると、"円" に見える」という話をお書きです。今回の講義でも、その話が出ました。講義の最初のほうで Google から得た航空写真を見せてくれました。
 しかし、明治20年ころ(工事のとき)には、航空写真などは存在しなかったので、これは単なる偶然であろうとのことでした。
 水瀬ジュンイチさんも別の日の「にちぎん☆NIGHT」に参加したとのことです。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-956.html
 おちゃめクールさんの25日のレポートはくわしい(くわしすぎる)と思います。
http://d.hatena.ne.jp/ochame-cool/20081225/1230212317
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2008年12月27日

バートン・ビッグス(2007.1)『ヘッジホッグ』日本経済新聞出版社

 乙が読んだ本です。「アブない金融錬金術師たち」という副題が付いています。420 ページほどのけっこう分厚い本です。
 「ヘッジホッグ」とは、「ヘッジファンド屋」つまり、ヘッジファンドのファンドマネージャーのことです。そういう人たちがどういう日常生活をしているかを描いています。著者自身がファンドマネージャーであり、自分の身の回りに起こったことを描いているということで、ヘッジファンドの実態がわかるかと思って、読んでみました。
 結果的には、あまりおもしろくなかったです。
 特に前半は、ファンドマネージャーのそれこそ日常的なことが書いてありますので、まるで日記かブログか何かを読んでいるようなものでした。
 印象的な話は、第1章 p.10 に出てきます。大手ヘッジファンドの大立役者が、娘に、10歳の誕生日に何がほしいか聞いたところ、娘は「航空会社の飛行機にいっぺんも乗ったことがないので、恥ずかしいから、一度乗ってみたい」というのです。この家族はいつも自家用ジェットで移動しているためだそうです。
 第2章は、ヘッジファンドを立ち上げて損をしてしまったトレーダーの話です。
 第3章から第4章は、著者の空売りの経験を描いています。
 第5章はヘッジファンドの売り込み大会のことを書いています。どうやって金づるを見つけるかということです。
 第6章も金集めの話です。p.104 には、成功したヘッジファンドも長く続かないという話が出てきます。厳しい世界のようです。
 第7章は日記風の記述でした。このあたりまで読んできて、乙はちょっとめげました。これ以上読まないことにしようかなどと思いました。
 p.179 では、イェール大学の話が出ていました。1970 年代でイェール大学寄付基金は購買力が45%下落したと書いてあります。購買力=運用成績とは書いてありませんが、ひどい経験もあったのですね。p.195 には、イェール大学寄付基金が再び登場して、2004.6.30 までの10年間、年率 37.6% を稼いだとのことです。1973 年に運用を開始して以来、イェールのプライベート・エクイティ運用のリターンは驚異の年率 30.6% だったそうですから、まさに驚きです。p.306 には、1978-2003 のプライベート・エクイティ投資のリターンの表が出ています。pp.211-221 でもイェール大学寄付基金の話が出てきます。
 なぜ、乙がこんなにイェール大学にこだわるかといえば、以前イェール大学の運用のすごさを見たからでした。
2008.12.8 http://otsu.seesaa.net/article/110865657.html
 p.182 には「初年度現象」が出てきます。生き残ったヘッジファンドは初年度の成績が一番いいことが非常に多いというのです。興味深い現象です。もっとも、だからといって、新しいヘッジファンドが一番いいというわけではないのは当然です。
 pp.252-253 では、新興国株の投資について述べていますが、中でも、新興市場インデックスファンドを買ってもうまくいかないというのはおもしろかったです。市場に存在するものは、すでに成長した後の企業群だからだというわけです。そうかもしれないし、そうでないかもしれません。
 p.278 ヘッジファンド業界は、スーパースターもクビになる世界です。具体的な話が次々と語られます。p.293 では、2〜3年負けるとクビになると書いてあります。
 p.348 では、「2005年の年央現在、私はアメリカの住宅市場が全国的で全面的なバブルに陥っているとは思っていない。」と断言しています。確かに、バブルだったことははじけた後でわかることなのかもしれません。2008年現在、著者はアメリカの住宅市場をどう見ているのか、知りたいと思いました。
 本書は、後半になると、さまざまなデータ(数値や表など)が出てきて、けっこうおもしろいのですが、素直に読み始めると、前半くらいで挫折してしまうかもしれません。
 また、1冊読んでみても、ヘッジファンドについて理解が深まったとは思えませんでした。


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2008年12月26日

投信運用 40% マイナス

 12月24日の日経新聞朝刊5面に出ていた記事です。
 投資信託の 2008 年の運用成績が、平均で 40.7% 下落したとのことです。記事の一部はネットでも読めます。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081224AT2C2202K23122008.html
 新聞には下落率が大きい投信のリストが出ていました。
 ロシア株が7割以上の下落、インド株も7割前後の下落で、このあたりがもっともひどい成績でした。ブラジル株や中国株もやられてしまい、新興国投資をしていた人はさんざんな目にあったことでしょう。
 乙も、大きな損失を抱えてしまいました。
 2008年は、記憶に残る大変な年になったということです。
 今年の新興国の株価の下落が事前にわからなかったわけではありません。しかし、どこまで下がるかはまったくわからず、もう下落が終わるのではないかと思っていても、それからさらにどんどん下がっていってしまいました。
 こういう急落の前に手じまえた人は偉いと思います。実際は、なかなか切れないものです。個別株をやっているひとが損切りできないのと同じ理屈でしょう。
 ところで、7割も下がってしまったら、元に戻るために株価が3倍にならなければなりません。そんなことはこれからあり得るのでしょうか。乙は、あり得ると考えています。
 新興国投資は、長い目で見ることが必要であると思います。3倍になるのに、10年かかってもいいのです。しかし、数年で3倍になるかもしれません。そして、その後はまた7割減ということもあるかもしれません。そんな乱暴な動きはしてほしくないのですが、将来は何があるか、まったくわかりませんからねえ。
ラベル:投資信託 新興国
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2008年12月25日

トヨタ、営業赤字1500億円

 いやはや、大変なことになったものです。
 あのトヨタが営業赤字1500億円と発表したのです。新聞各社がニュースとして大きく報道しました。
 この数字の読み方を、ぐっちーさん
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/54dabc9b99903b3cac2e2116caba9d17
が解説しています。ごもっともです。このブログのコメント欄も必読です。
 赤字額のすごさは
http://blogs.yahoo.co.jp/aki10292002/27833924.html
でも述べられています。
 とはいえ、トヨタの発表に対して、違った目で見ている人もいます。
http://dblog.dreamgate.gr.jp/user/e098/e098/56002.html
http://nakatatarou.blog110.fc2.com/blog-entry-378.html
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1224&f=business_1224_008.shtml
トヨタの場合、設備投資の金額もすごいはずですから、それをちょっと絞るだけでも、赤字がなくなり、もしかして利益が出るのではないかと思います。(それでいいかどうかは、経営者の判断といえるでしょう。)
 いろいろな見方があるにせよ、やはり、日本のこの不況の中でも、自動車産業は特にひどいもののように思いますし、そのような自動車産業の激変は、トヨタに象徴されていると思います。
 乙が持っているトヨタ株も
2007.5.15 http://otsu.seesaa.net/article/41834132.html
2007.1.11 http://otsu.seesaa.net/article/31218720.html
ひたすら株価が下がるばかりで、いかんともしようがありません。
 あ、この嘆きは、最近、ブログに書いたばかりでしたね。
2008.12.13 http://otsu.seesaa.net/article/111139997.html
これからどうなるのでしょう。トヨタの株価がさらに下がっていくのでしょうか。
 乙は、まさか、トヨタが潰れるなんてことはないと思っていますが、アメリカのビッグ3(中でもGM)の動きを見ていると、トヨタだって同じようなことが起きないとは限らないと(わずかながら)思います。
 大型車をメインにして、小型車(燃費のいいクルマ)の開発が遅れてしまったGMの話と、ガソリン車をメインにして、次世代車(電気自動車?)の開発が遅れてしまった(まだそう言っては早すぎますが)トヨタの話が並行しているという解釈もできます。
ラベル:トヨタ 営業赤字
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2008年12月24日

アイスランドの株価の急落

 乙がたまたま見かけた記事で、「5号館のつぶやき」さんが、「資本主義が滅びたことにはならないのですか」という記事をお書きです。
http://shinka3.exblog.jp/10400948/
 その記事の中で、乙が疑問に思うことがありました。
 アイスランドの株価が99%も下がったという12月22日の asahi.com の記事を参照して、以下のように書いている部分です。
 株の値段というものが、最低限の実物によって保証されているのであれば、株価はそれ以下にはならないはずです。それが100分の1にまで落ちてしまうということは、逆にいうと実際の価値の100倍の値段で市場で取引が行われていたということになります。1の実体に99のバブルが加算されていて、バブル崩壊で100分の1になったのでしょうか。
 そんなものが誠実な商取引であるはずはなく、幻覚あるいは詐欺と呼ぶべきものでなないかと感じます。

 これは、ちょっと強すぎる言い方で、99%下落はあり得る話であり、詐欺や幻覚などではありません。
 これには、株価の下落と為替レートの変動の二つの側面があります。
 asahi.com の元記事になるようなことが、12月17日の Yahoo! ニュースに流れていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081216-00000026-fsi-bus_all
 必要部分を以下に引用します。
 世界で1億米ドル以上の時価総額を持つ銘柄を対象に算出されるS&Pグローバル株価指数によると、世界の52市場のうち、11月末時点の米ドル建てで、下落率が最も低いのはモロッコの 21.98%。日本は2位で 34.5% だった。
【中略】
 金融崩壊で国家破綻危機にあるアイスランドは、下落率が 99.37% となり、国全体の時価総額が7億5000万ドルを下回ったため、S&Pグローバル株価指数の対象から、11月28日付で除外された。

 つまり、アイスランドの極端な株安は、米ドル建てで見た場合の話です。
 アイスランドの株価インデックス ICEX (アイスランドクローネ建て)を見てみると、
http://www.bloomberg.com/apps/chart?h=400&w=450&range=1y&type=gp_line&ticks=ICEXI:IND&cfg=ChartBuilder1.xml
(乙がグラフを目で読み取った限りでは)2008年1月は 5700 付近でした。
 12月22日現在では、
http://www.bloomberg.com/apps/quote?T=jpquote.wm&ticker=ICEXI:IND
586 ですから、この1年間で1割になってしまった(9割減)ということです。
 次に為替レートを見ましょう。
http://www3.zero.ad.jp/cipolla/exchange.htm
で計算してみました。このサイトなら、過去10年間にわたって、いつの時点でも為替レートが調べられます。
 2008.1.1 では、1アイスランドクローネは 0.01603 ドル、1ドルは 62.38705 クローネでした。
 2008.11.30 では、1アイスランドクローネは 0.007037 ドル、1ドルは 142.101 クローネでした。
 通貨安で、約44%になっています。
 99.37% というニュースと厳密に一致しませんが、まあだいたいいいでしょう。株価下落の影響が9割、通貨下落の影響が5割で、結果的に 95% 下落ということです。
 99% 下落というと、ずいぶん極端だと思われるかもしれませんが、9割減ならば、あり得ると思えませんか。
posted by 乙 at 05:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月23日

GTC という期間設定

 乙は、interactive brokers で ETF を買うことが多いのですが、注文するとき、指値で注文でき、かつ、日付の設定を GTC (Good Till Cancel) にしておくと、自分からキャンセルしない限りずっと有効になっています。ホントに無期限かどうかは知りませんが、ちょっと有利な(つまり安い)買値で指値注文しておき、そのまま1ヵ月くらい待ってみることができます。
 国内で株式や ETF を注文するとき、乙は SBI 証券を利用することが多いのですが、ここでは指値による注文受付期間は2週間くらいしかありません。その期間が来ると、注文はキャンセルになってしまいます。再度、注文し直しです。
 あまりに長く待っているのもどうかと思いますが、1ヵ月くらい待っても、どうということはないと思います。注文したことを忘れてしまってはいけませんが、いくらで何単位の買い注文をしたかは、当然、後日、ネットで調べることもできるので、まあ、放っておいてもいいのではないでしょうか。
 ETF の取引価格がどんどん値上がりしてしまうと、買い注文はいつになっても実行されないままになってしまいますが、それでもいいのかもしれません。指値を少し高くして「注文変更」も考えられます。何かのときに値下がりすると、自動的に買えるというような感じになります。
 安易な投資方法ですが、ときおり注文状況を見直す程度でも十分のような気がしています。
 ドルコスト平均法の考え方では、定期的に買い続けることが望ましい方法です。
 乙のようなやり方は、理論的に正しいやり方ではなく、推奨できるものではありません。
 しかし、せっかく買い注文が長い期間有効なのだから、安めに注文してそのままにしておくのもいいように思っています。今のように株価の上下が激しいときは、かなりの安値で指値注文しておく手も有効なのではないでしょうか。理論的に正しくないとしても、投資家心理としては、安値買いができたことでうれしく感じられます。
ラベル:GTC 買い注文
posted by 乙 at 04:58| Comment(0) | TrackBack(0) | Interactive Brokers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月22日

郵便局で「冬のありがとうフェア」の応募ハガキをもらう

 乙は、郵便局で切手を買ったとき、「冬のありがとうフェア」の応募ハガキをもらいました。
 シール2枚で応募できるということで、以前もらった1枚と合わせて、応募しました。
 応募ハガキには切手を貼る欄があり「郵送する場合は 50円切手をはってください。」とありました。そこで、切手を濡らして貼ろうとすると、さらに続きがあることがわかりました。「●窓口にお持ちいただく場合は切手は不要です。」何と、切手はなくてよかったのです。「しまった!」と思いました。しかし、濡らしてしまった切手を再利用するのもめんどうだったので、貼ってしまいました。
 応募ハガキの宛先を見ると、「日本郵便 新東京支店 留」になっています。だとしたら、ポストに投函する場合も、無料にしてしまってかまわないのではないでしょうか。窓口に出す場合と比べると、大差はないように思います。
 また、応募ハガキの記載も、前後を逆にするべきでしょう。
窓口にお持ち
いただく場合は
切手は不要です。
   ●
郵送する場合は
50円切手を
はってください。

 乙は、50 円を損した気分になりました。
 たった 50 円というなかれ、何人か(何万人か)が50円ずつムダにすると、その分は郵便局の収入増になってしまうのです。
posted by 乙 at 04:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月21日

海外のファンド会社から bank statement の要求

 乙のところに、ある海外ファンド会社(正確にいえば、その委託先の信託銀行)から bank statement を送るように言ってきました。乙の住所の確認のためだそうです。3ヵ月以内に発行されたものが必要だというのです。きちんとした手紙だったし、マネーロンダリング防止のため、適当な間隔で住所の確認をしているそうですから、正当な要求だと思いました。そこで、さっそく HSBC 香港の bank statement を送っておきました。
 オリジナルを送るか、さもなければ、証明書付きコピーを送るようにという話です。証明書付きコピーは手数料(と時間)がかかるので、ちょっと大変です。したがって、オリジナルを送ることにしました。
 しかし、考えてみれば、なかなかめんどうなことです。
 口座開設時には、別途住所確認書類を送っているし、適当な間隔で自宅宛てに送ってくる報告書はちゃんと受け取っていて、宛先不明で返されることはないはずです。普段から郵便が届いているのだから、何ももう1回チェックしなくてもいいようなものだと思うのですが、……。
 しかし、まあ、要求されれば送るしかないですね。
posted by 乙 at 04:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ファンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月20日

スパムメール

 乙は、このブログでメールアドレスを公開しているということも影響しているのでしょうが、最近、スパムメールが多くなっています。
 トラックバックについても、変なサイトからのトラックバックが多く、せっせと消しているのですが、
2008.4.6 http://otsu.seesaa.net/article/92293249.html
スパムメールにも困っています。毎日150通ほど来ます。乙が複数のアドレスを使用しているため、それぞれに同じメールが送られてきます。
 乙は、nifty のスパムメールフィルタを利用しているので、たいていのスパムメールはこれでブロックされてしまいます。毎日 100 通くらいはこれで処理されます。スパムのうちのごく一部のメールが受信箱に届くだけです。
 一番憎らしいと思うのは、メールの送信者に乙のアドレスを使っているメールです。自分から自分にメールしている形になります。
 最近、ひどくなっているのは、Subject に「Your order」「Message」「Delivery Status Notification」とあるか、それらに「Re:」が付いているものです。毎日毎日、何通も来ます。30通くらいでしょうか。他人のアドレスをかたってメールを送ること自体がきわめて不愉快です。見かけたら即刻消しているのですが、この 0.1 秒ほどが惜しいのです。毎日毎日、何通もですよ。あたかも乙のメールアドレスに対して攻撃しているかのようなものです。
 最近5通ほどの発信元(最初の Received)を見ると、以下の通りです。

201-42-17-137.dsl.telesp.net.br (201-42-17-137.dsl.telesp.net.br [201.42.17.137])
201-24-234-115.ctame704.dsl.brasiltelecom.net.br (201-24-234-115.ctame704.dsl.brasiltelecom.net.br [201.24.234.115])
wsip-72-215-9-11.ok.ok.cox.net (wsip-72-215-9-11.ok.ok.cox.net [72.215.9.11])
host215.190-225-138.telecom.net.ar (host233.190-31-100.telecom.net.ar [190.31.100.233])
p508A6486.dip.t-dialin.net (p508A6486.dip.t-dialin.net [80.138.100.134])

ごらんの通り、全部違っています。フィルタソフトで簡単にブロックされないようにしているのです。
 「送信者=自分のアドレス」のメールを自動的にゴミ箱行きにするわけにもいきません。
 まったくあきれてしまいます。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2550171/3617422
によれば、全世界のメールの9割はスパムだそうです。いやはや、いやはや。
ラベル:スパムメール
posted by 乙 at 06:37| Comment(2) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月19日

不況と派遣社員

 最近の日本経済の落ち込みぶりはひどいようです。その結果、大学生の内定取り消し、派遣社員の契約打ち切りが多発しています。
 日銀の短観もひどい数値だったし、
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081215AT2C1500M15122008.html
今は不況だという見方で国民的合意ができていると思います。
 自動車産業が特にひどいようです。世界のどこでもクルマが売れないし、円高が進んで海外への輸出が伸びず、業績不振に陥っています。
 乙は、たまたま朝日新聞社の記事「「また使い捨てか」「次は自分」 日産・派遣ゼロに怒り」
http://www.asahi.com/job/news/TKY200812170441.html
を読んだのですが、どうにも違和感が残る記事でした。
 たとえば、こんな一節があります。
日産の17日の発表を聞き、「これだけ(派遣切りが)騒がれているにもかかわらず、また使い捨てるのか。いい加減にしろと言いたい」と憤る。

 他社の派遣切りが騒がれているという理由で、自社は派遣切りをしないなどという判断があり得るのでしょうか。あり得ると考えるなら、その論理は間違っていると思います。また、「また使い捨てる」という言い方も変です。その派遣社員に対する契約の打ち切りは1回だけだったでしょう。「また」ではありません。
「なぜ僕らが解約されるのか、日産からの説明は今まで一度もなく、今回もなかった。それが残念」。九州工場(福岡県苅田町)で今月末で契約を解除される20代の男性派遣社員はこう話した。「全員解約」はある程度予想されたが、派遣社員は、みな改めて驚いているという。

 この部分も、変な内容です。契約の打ち切りは、雇用期限が決まっているからであって、その期限が来れば、打ち切るのが当然です。特に理由があるときは、新たに別の契約を結んで再度雇用する場合もあるでしょうが、それは例外であり、むしろ、契約打ち切りが当然です。理由は要りません。派遣社員に説明する必要があるとも思いません。ただし、契約期間が満了する前に契約を打ち切るならば、それは「契約と違う」わけですから、説明が必要でしょう。
 最後の1行は、ある程度予想されていたなら、驚くこともないはずで、矛盾しています。
 そもそも、派遣社員のあり方が、そのような雇用の調整弁的な位置づけにあるといえますから、派遣社員の契約を打ち切るよりも、(派遣の契約をさらに延長しながら)正社員のクビを切ることを考えたとしたら、そのほうがよほど変です。

 朝日新聞の記事は、「派遣の人はかわいそう」と言っているだけで、そのような心情を吐露してもほとんどムダです。派遣という働き方はそのようなものなのです。
 もう少し客観的な立場からものを見れば、記事に書くべきことはだいぶ変わってくると思うのですが。
 乙の場合、以前は朝日新聞を定期購読していたのですが、今はしていません。こういう違和感が主たる理由ではありませんが、少しは影響しているように思います。
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2008年12月18日

松下文洋(2005.5)『道路の経済学』(講談社現代新書)講談社

 乙が読んだ本です。
 全体におもしろい本でした。
 第1章「なぜ日本の高速道路は有料で世界一高いのか?」で、日本の道路行政の問題点を暴き出します。
 第2章「アクアライン通行料は 800 円でよい」では、今の高い通行料に対して驚きの値下げをしようということです。ここを読むと、単なるホラ話とは思えません。実行可能であり、みんなが幸せになる方法であるように思えてきます。
 第3章「「経済性」をどう評価するか」では、経済効果をきちんと数字化する方法論を述べています。今の日本のお役人と政治家に欠けているのはこういう考え方でしょう。
 第4章「環境への影響をどう評価するか」では、渋滞がもたらす経済損失などを論じます。しかし、環境問題は本書を貫く姿勢とはちと違うかもしれません。
 第5章「持続可能な成長と交通政策の転換」では、日本の都市・交通政策を変えて、総合的に都市交通を分析しようとします。もっともです。しかし、日本の政治・行政のあり方がこれを不可能にしています。
 第6章「本当の民営化とは」では、イギリスの例を示して、あるべき民営化の姿を示します。
 本書を一読して、道路問題は、まさに日本の政治の象徴的問題であると実感しました。日本がこれからの未来に向かって発展していくためには、道路問題を初めとしてさまざまな問題を解決していかなければなりません。しかし、道路問題にしても、最初は根本的な解決を目指していたはずなのに、いつの間にか、道路公団民営化のような変な話になってしまうのです。政治が変わらないと道路行政は変わらないし、ムダな支出が継続すれば日本は沈むだけです。自民党のやり方では、日本はやっていけないと思うのですが、選挙で自民党議員が選ばれ続ける限り、日本としての基本的なしくみを変えることはできません。
 乙は、本書を日本社会に対する警鐘として受け止めました。


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2008年12月17日

「なかのひと」によるアクセス数の統計(2)

 乙のブログはどんな人に読まれているでしょうか。
 「なかのひと」を利用して、以前にも調べたことがありますが、
2008.4.8 http://otsu.seesaa.net/article/92619450.html
だいぶ時間が経ったので、再度調べてみることにしました。
 「なかのひと」を設置してから約1年になりますので、ほぼ十分なデータが揃ったと思います。
 250 件以上のアクセスがあったものは以下の通りです。
アクセス数アクセス元
1395
日本IBM
1066
ソニー
883
日本電気
814
日本ヒューレット・パッカード
789
三菱UFJフィナンシャル・グループ
778
コニカミノルタホールディングス
732
東芝
695
富士通
527
KDDI
491
東電通
460
カシオ計算機
448
大塚商会
428
藤和不動産
387
沖電気工業
380
熊本ドメイン
380
ラティス・テクノロジー
380
大日本印刷
374
富士ゼロックス
373
東京エレクトロン
369
財務省財務局ネットワーク
355
扶桑社
354
ニコン
332
帝京大学
331
ANDERSON MORI and TOMOTSUNE
317
University of Michigan
310
ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング
301
理化学研究所
294
新生銀行
286
双日
284
日本経済新聞社
284
日本マイクロニクス
279
日本ユニシス
267
アレフネット
262
社会福祉法人聖隷福祉事業団
255
東京大学
251
セイコーエプソン

 前回の結果とかなり似ています。日本IBMとソニーが1位、2位を占めるところなどは変わりません。
 一方、三菱UFJフィナンシャル・グループが5位に入るなど、順位を上げたところもあります。
 380 回のアクセスがあった「熊本ドメイン」は、kumamoto.jp からのアクセスということでしょう。
 相変わらず University of Michigan が比較的上位にあることも興味深いです。
 なるほど、こういうところの人が乙のブログを読んでいるというわけですね。
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2008年12月16日

中原圭介(2008.7)『サブプライム後の新資産運用』フォレスト出版

 乙が読んだ本です。「10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践」という副題が付いています。
 奥付のところの著者プロフィールによれば、中原氏はファイナンシャルプランナー(兼エコノミスト)だそうです。
 乙は半分ほど読みましたが、とても最後まで読む気力が起きませんでした。
 以下、問題点を中心に、乙の感想を書いておきます。
 p.1 「はじめに」の書き出しからびっくりしてしまいました。「私はよく経済学部出身と勘違いされているようで、実は文学部で歴史学を専攻していたとお話しすると驚かれます。しかし、経済予測やその他の分野での予測がよく当たるのは、歴史学的なアプローチから予測を試みているからだと確信しています。」中原氏の議論は間違いです。もし、中原氏が正しいというなら、各証券会社などは歴史学を専攻していた人を大量に採用するでしょう。現実はそうなっていません。こんなことを最初に書くというだけで、本書を読む気はだいぶそがれます。
 p.2 ll.1-2 「世界的に株式市場が下落基調となり、投資資金が商品市場に流れ込み、原油や金は市場最高値を更新して、その勢いはしばらく止まりそうにありません。」原油価格はその後どうなっているでしょうか。
http://www.kakimi.co.jp/4kaku/4genyu.htm
にあるように、2008年7月に最高価格 147 ドル/バレルを記録した後、大幅に下げ、現在は 40 ドル前後です。中原氏の予測は完全に外れています。(本書は 2008.7.26 発行です。)
 p.2 「金融工学は、実践的には役に立たない」という驚きの主張です。こんなことを主張する人はきわめて珍しいでしょう。では、本当に金融工学は役に立たないか。p.126 で、外貨預金と国内株式の組み合わせ比率によって、リスクとリターンがどうなるか(U字形になる)を示した図が出てきます。これはまさに金融工学の成果の一つです。
 p.3 歴史学、哲学、心理学を学べと述べた後、次のように述べます。「これらの3つの学問で身につけた能力が融合したときに、経済・市場の予測はもちろん、私たちを取り巻くありとあらゆる社会的事象を精緻に分析・予測することができるようになる可能性が高まるのです。
 私たちが生きる世界には、確実なことはほとんどなく、どう転ぶか分からないことのほうが多くを占めています。」途中で段落が変わっていますが、中原氏は前半と後半が矛盾していることに気が付いていないようです。後半のように、世の中に確実なことがほとんどないならば、何をどう学ぼうと、それによって各種の予測ができるようにはならないのです。逆に、これら3つの学問を身につけることであらゆる予測の精度が高くなるならば、どう転ぶか分からないことはぐっと減ってくるはずです。
 p.22 「「リスクのコントロール」とは?」という節です。こういう題名が付いている以上は、その節の中に解答があることを期待したいところですが、p.24 まで読んでも、「リスクのコントロール」(あるいは「リスクをコントロールすること」)が具体的にどのようにすることなのか、まったく説明がありません。p.24 には「コントロール」という用語が5回も使われるのです。使う前に、リスクのコントロールとは何か、明示してほしいものです。
 p.37 では、国際分散投資の問題点として、世界同時株安などがここ数年見られるようになったとして、分散投資しても値動きが連動しているからよくないとしています。これは雑な議論です。(数十年以上の?)長期にわたって観察されたデータに基づいて国際分散投資がいわれているわけですから、ここ数年のデータを示して、以前とは違っているという主張は成り立ちません。世界の株価は相互に連動するときもあるし、連動しないときもある。それが相関が低いということの意味です。今の傾向は、たまたま連動しているだけだと考えることもできます。
 p.41「金融商品を8つも持っていると、実質、個人では管理することができなくなると思います。」え? たった8つで管理できなくなるのですか。乙は 100 種類くらいの金融商品を保有していますが、
2007.11.23 http://otsu.seesaa.net/article/68476443.html
特に多いとも思いません。8つくらいで「多い」と聞くと驚いてしまいます。
 p.42 個人投資家は、国際分散投資のために、バランスファンドを買って、そのまま漫然と放置しているケースが多いとしています。そして、投資家はそういう投資信託の価格が大きく値下がりして心配しているというのです。乙は、バランスファンドの放置もいいのではないかと思っています。値下がりしても、心配する必要はありません。「放置」なのですから、心配してもしかたがありません。ずっと放置してきたし、これからも放置しておけばいいのです。それを心配するから投資方針が定まらなくなるのです。中原氏のように、8つの金融商品が多いと考え、p.43 のように3〜4つに絞るというのは、集中投資になっているようなものです。これはリスクが高くなる投資方法です。
 p.44 l.3 中原氏は自分自身を「異端なFP」と呼んでいます。当然でしょう。普通に考える投資の常識とまったく違った考えをお持ちなのですから。
 p.58「このような過去4〜5年間で、「国際分散投資による長期資産運用」が成功することは当たり前のことだったのです。」と書いてありますが、長期投資というのは4〜5年の投資のことではありません。4〜5年の傾向で長期運用を目指しているのではなく、10年から20年、できたら30年でも40年でも時間をかけたいというのが長期投資です。中原氏の視点はかなりずれているようです。
 p.58「世界の株価指数が最も上昇した4〜5年間、すなわち、最も都合の良いデータで検証が行われ、この運用方法は個人投資家の取るべき運用スタンスの基本とされるようになったのです。」ここは中原氏の勉強不足です。国際分散投資による長期資産運用というのは、そんなものではありません。ただし、株価については相当な長期データが残されているので、いいのですが、それ以外の金融商品については、各種データが長期的にきちんと揃っているわけではありません。しかし、4〜5年の傾向というのはあんまりな言い方です。
 p.65 株価の上昇と債券の金利上昇が同時に起こることが多く、また下落するときは両方とも下落すると述べています。しかし、債券の金利の上下が問題ではなく、債券価格が問題なのではないでしょうか。債券は、金利が上昇すると価格が下落し、金利が下降すると価格が上昇します。したがって、株価の上下と債券価格の上下は逆になることが多いといわれています。中原氏の議論は、債券の金利の上下と債券価格の上下を混同しているように読めます。(ここは乙の読み違いかもしれませんが。)

 全 269 ページの本ですが、乙は読み通せませんでした。あまりに多くの問題点があると思ったからです。本書はオススメできません。
 ゆうきさんも本書は「オススメできない」としています。
http://fund.jugem.jp/?eid=888
 中原圭介氏はブログ
http://blog.livedoor.jp/asset_station/
をお持ちです。乙は以前から RSS に登録していたのですが、この際、RSS から削除することにしました。


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2008年12月15日

預金をしよう(6)

 乙は、新生銀行に定期預金をすることにしたのですが、
2008.12.12 http://otsu.seesaa.net/article/111097491.html
預入期間を深く検討せず、3年定期にしてしまいました。
 それをブログに書いたところ、だったら解約して5年に預け替えればいいというコメントをもらいました。なるほど、もっともなことです。
 さっそく、ネットで新生銀行にアクセスしてみましたが、ネットバンキングでは定期預金の解約ができません。
 しかたがないので、新生銀行に電話してみました。すると、平日でなくても、ちゃんと「定期預金の中途解約→普通預金に入金→5年もの定期預金に預入れ」ができてしまいました。この間の利息として 20 円ももらいました。
 乙が以前メインに使っていたみずほ銀行だったら、こんなことはできなかったはずですが、この点、新生銀行はがんばっているように思いました。他行でも、今は、こんなことが普通にできるようになっているのでしょうか。乙は、しばらく定期預金などと無縁だったものですから、新鮮な驚きでした。
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2008年12月14日

本田健(2008.4)『普通の人がこうして億万長者になった 』講談社+α文庫

 乙が読んだ本です。「一代で富を築いた人々の人生の知恵」という副題が付いています。
 単行本は、2004.2 に刊行されています。乙は、こちらを読んだわけではありませんが、たぶん内容は同一でしょう。
 この本の存在は
2008.11.9 http://otsu.seesaa.net/article/109300763.html
のコメント欄で OutstandingMan さんから教えていただきました。
 とてもおもしろい本でした。
 本書は、p.8 に明示してあるように、2002 年度に1000万円以上の税金を納めた人たち 12,000 人を対象にしてアンケート調査を行った結果が書いてあります。単年度の税金が基準ですから、土地を売ったような一時的な高所得者も含まれている可能性がありますが、大部分は、継続的な高所得者でしょう。
 回収数は、p.10 にあるように、約1000人ということですから、回収率は 8% にすぎません。この数字は、橘木俊詔,森剛志『日本のお金持ち研究』
2008.11.24 http://otsu.seesaa.net/article/110062347.html
と奇妙に符合しますが、もう少し回収率が高くないと、日本の高所得者を代表する集団にはなりにくいと思われます。(もちろん、データがないよりは、あるほうが望ましいのですが。)
 p.10 には、億万長者と比較するために、一般人に対しても調査しています。これは結果的に大正解で、あちこちの記述で、億万長者と一般人の違いがはっきり出ており、とても興味深いものになっています。
 p.35 では、日本の億万長者には六つのタイプがあるとしています。ビジネスオーナー 27%、専門家 24%、会社役員 24%、相続 18%、不動産 2%、アーティスト、スポーツ選手など 1%、その他 4% です。それぞれで相当に性質が違い、また考え方などが違っています。全体を分析するときは、それらの混合体のような集団になるので、要注意です。
 p.53 から、アンケート調査から見た億万長者の人生の特徴を10個挙げています。そして、それぞれについて1章を割いて記述するというスタイルです。このような書き方は本書を全体としてまとまりのあるものにしており、わかりやすさにつながっていると思います。
 pp.76-77 は、一般人と億万長者でかなり大きな差を見せるところです。「成功するために大切だと思う要素」が違っているのです。乙は非常に興味深く思いました。誠実で健康で、人よりも勤勉に働くというような億万長者の特徴が示されます。
 その他、本書にはおもしろい記述がたくさんあります。p.175 億万長者は子供にはお金を残さず、知恵を残す。p.187 億万長者は長期投資志向である。これらは、乙が感心したことの例です。
 読んでためになる本でした。


ラベル:本田健 億万長者
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2008年12月13日

アメリカのビッグ3救済協議、決裂

 ビッグニュースです。
 アメリカの上院は、ビッグ3を救済する法案を廃案にしたとのことです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2008121200260
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt244/20081212AT2M1202012122008.html
 アメリカの自動車産業は大きく様変わりするでしょう。
 Google ニュースでは、これに関連したニュース記事が300件を超えて並んでおり、圧巻です。
 このニュースによって、ドル円の為替レートも円高方向に大きく動き、1ドルが一時 88 円台になったとのことです。また、ニューヨークの株価が196ドル安になったとのことです。
 乙は、円をドルに替えるために、しばらく前に1ドル90円で買い注文をしておきました。なかなか90円を下回る円高にはならないかもと予想していました。結果的に、それを越えて円高が進んだということです。
 一方、アメリカ株も以前から買い注文しておきました。VTI という ETF です。これも約定しました。
 トヨタの株価は 2,760 円まで下がってしまいました。いやはやいやはや、大変なことになったものです。
 トヨタの株価は、自動車産業の激変ぶりを物語っています。
ラベル:ビッグ3
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2008年12月12日

預金をしよう(5)

 乙は、新生銀行に定期預金したのですが、厳密に検討せずに、期間を3年と決めてしまいました。
2008.12.9 http://otsu.seesaa.net/article/110934038.html
 じゅん@さんによれば、
http://www.lay-up.net/archives/blog-entry-564-0812091902.html
5年定期にして、3年で解約すると、1.36% の利息が付くので、初めから3年定期 1.4% にするのとあまり変わらないとのことです。しかも、今後利率が上がらなければ、5年定期のままでいいし、利率が上がったら、その時点で3年や4年で定期を解約して、新たな定期預金にすればいいということです。
 確かにそうです。
 こんなことなら、5年定期にしておくんでした。
 中途解約の場合の利率を調べずにエイヤと判断したのはまずかったです。
 ま、大した違いでないといえば、大した違いではありませんが。
続きを読む
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2008年12月11日

生命保険の原価と手数料

 乙が直接知ったのは、
http://diamond.jp/series/inside/08_12_13_001/
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081208-00000001-sh_mar-sci
ですが、生命保険の原価をライフネット生命保険が明示したというニュースがありました。
 これは大変おもしろかったです。
 何がおもしろいか。
 今まで、保険会社がどれくらい「儲けているか」を知るすべがなかったのに、それが明示されてしまったのです。
 DIAMOND ONLINE の記事では、「業界初!“保険の原価”を開示したライフネット生命に怨嗟の声」などという見出しを付けています。それだけエライことをやってしまったというわけです。
 ライフネット生命保険のサイトでは以下を見ると書いてあります。
http://www.lifenet-seimei.co.jp/deguchi_watch/2008/11/post_23.html
http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2008/1304.html
 あまりうまく分析できませんが、直観的に、生命保険会社というのはおいしい商売だと思いました。ライフネット生命保険は、自社の手数料が少ないからこそ、自信を持って開示したのでしょうが、それでもこんなにも高いわけで、他社はもっとずっと手数料が高いことでしょう。それが「おいしい」ということです。
 生命保険会社にとっておいしいということは、裏を返せば、契約者はかなり損をしているということになります。生命保険は、死んだとき保険金が出ますが、死ななかったときも、なにがしかの返戻金があっておトクであるかのような幻想を振りまいていますが、そんなことはないです、はい。保険会社は、しかるべき手数料を差し引いているわけで、それは当然ですが、今まで手数料がどれくらいかがわからないままだったんですね。
 いろいろな人が「生命保険に入る必要はない」という主張を述べていますが、もしかして、こういう原価を(ライフネット生命保険会社の公開以前に)知っていたのでしょうか。
 乙は、すでに生命保険を解約してしまったので、
2006.6.11 http://otsu.seesaa.net/article/19109808.html
どうでもいい気分ですが、今後生命保険に加入しようと思っている人は、いろいろと計算して、自分で納得する必要があるでしょう。
 竹川美奈子さんもブログでコメントしています。
http://blog.goo.ne.jp/m-takekawa/e/e6f783e659ecea39750d81a9fa0c1fac
 「同社だけが公開しても比較のしようがないので、どこか追随してくれるとよいですね・・・。」としていますが、そんなことを期待しなくてもいいのではないでしょうか。他社の保険料を聞けば、その中の純保険料はライフネット生命保険とほぼ同じはずですから、契約者の年齢などの条件が合えば、だいたいこれくらい手数料を取っているなと計算できるはずです。そこが今回の話のすごいところです。
 カン・チュンドさんもメルマガ「投資信託 テッテイ 攻略法」380号でコメントしています。
http://archive.mag2.com/0000051074/20081210120542000.html
 道産子投資道さんもコメントしています。
http://blogs.yahoo.co.jp/aki10292002/27435953.html
 モンチさんもコメントしています。
http://m0nch1.blog.shinobi.jp/Entry/489/
 吊られた男さんもコメントしています。
http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/984365.html
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2008年12月10日

NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班 (編) (2008.7)『ワーキングプア解決への道』ポプラ社

 乙が読んだ本です。『ワーキングプア―日本を蝕む病』
2008.11.20 http://otsu.seesaa.net/article/109923545.html
の続編です。
 ワーキングプアの実態を知らせるだけでなく、解決への道を模索しようとしています。
 では、その答えは本書にあるか。残念ながら、解決への道が示されているとはいえないと思います。ワーキングプアの出現は、グローバル経済の進展など、世界経済の大きな流れの中で起こってきたものであり、簡単に解決できるようなものではないと思います。世界各国の取り組みなどを見ながら、日本ではどうしたいいのか、考えてみたいものです。
 T「“非正規大国”〜韓国」では、韓国のワーキングプアを描きます。韓国は非正規雇用者が全労働者の半分以上もいるというのです。日本以上にすさまじい実態があります。p.58 では、韓国が日本の未来像だとしています。確かに、今のままでは日本も非正規雇用の大国にならざるを得ないように思います。
 U「“ワーキングプア先進国”〜アメリカ」では、アメリカのワーキングプアを描きます。ここもまたすごいところです。堤未果『ルポ貧困大国アメリカ』
2008.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/108249848.html
を彷彿とさせます。pp.87-88 では、アメリカの最低賃金が州ごとに違っている現状を述べ、「リビングウェイジ運動」ということで、地方自治体関連の仕事については、最低限度の生活ができる賃金を保障しようという運動があることを述べています。簡単にいえば、最低賃金を引き上げようということです。しかし、これでワーキングプア問題が解決できるかといえば、乙は否定的に見ます。最低賃金を高く設定しようとしても、結果的に、発展途上国への仕事の外注化が進むだけではないでしょうか。本当にアメリカの中でしかできない仕事は、外国に持っていけないでしょうが、それでも、外国からの移民があり、彼らが低賃金でも働こうとする限り、低賃金競争はなくならないように思えます。
 V「貧困の連鎖を防げ〜イギリス」では、イギリスのワーキングプア対策が語られます。pp.113-119 あたりでは、若者 420 万人のデータベースを作って、個々人を徹底的にフォローしようとしている話が出てきます。イギリスでは、役所の人間が若者のいるところへ出かけていって(アウトリーチというそうです)、声かけし、各種相談に乗り、めんどうを見ていこうとしています。
 p.120 では、イギリスの「社会的企業」の話があります。社会に役立つ事業をしながら、若者の職業訓練をしているそうで、これまた興味深い例でした。p.124 のように、職業訓練は、日本のように学校で行うのではなく、企業で行い、就職と直結させているとのことです。しかも、p.127 にあるように、職業訓練中にも「賃金」が出るのだそうです。新鮮な見方でした。
 p.130 では、シングルマザー対策として、育児支援と就労支援が行われています。子供たちが無償で保育が受けられるとは驚きです。p.133 では、「チャイルドトラストファンド」の説明があります。生まれたときに、国から6万円ほどが振り込まれた口座がもらえるのだそうです。低所得の家庭に対しては、7歳になるとさらに6万円が増資されるとのことです。そして、このファンドは、子供が18歳になるまで引き出せないというしくみです。そこで、もらった時点では大した金額でなくても、18歳になったころには100万円を越える金額を手にすることができるというわけです。もっとも、年10%の運用ができたとしても、6万円+6万円が原資では、18歳で50万円くらいにしかならないのですが、……。ここは何か勘違いがあるのかもしれません。
 このように、イギリスのやり方は驚きです。ここまで積極的にやるという判断が素晴らしいと思います。日本と比べると雲泥の差であり、参考になるように思いました。
 W以降は日本の話ですが、最初にも書いたように、なかなか解決の道が遠いので、読んでいても暗澹たる気持ちになる面がありました。
 投資の話とはだいぶ違う話ですが、こういうワーキングプアの人たちも、我々の仲間ですから、幸せになってほしいと思います。そのような道が、結局はワーキングプアでない人も幸せにしてくれるのではないでしょうか。
 乙は、ワーキングプア問題をどうしたらいいか、何ともわかりません。投資は生活であり人生であると思っています。その意味で、ワーキングプアにも興味と関心を持ち続けたいと思います。


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2008年12月09日

預金をしよう(4)

 乙は、預金をしようと思いました。
2008.12.2 http://otsu.seesaa.net/article/110549064.html
2008.12.1 http://otsu.seesaa.net/article/110488379.html
2008.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/110155141.html
 いろいろ考えた末、新生銀行で100万円の定期預金をすることにしました。
 コメント欄で pao さんから、給与振込を二つの口座に分けてするといいという話を聞き、それによって、毎月の定期預金の積立が可能になることから、有力な案だと思いましたが、毎月の給与は投資に向けたいと思います。この預金は、5年ほど先に取り崩すことがはっきりしているので、年2回100万円ずつの定期預金でいいと判断しました。
 新生銀行のサイトにアクセスすると、「パワーダイレクト円定期預金100」(最低預入額:1,000,000 JPY)を選んで預金することができます。
 迷ったのは、期間でした。預金期間によって利率が違ってきます。
1 ヶ月 ~ 0.250 %
3 ヶ月 ~ 0.250 %
6 ヶ月 ~ 0.700 %
12 ヶ月 ~ 1.100 %
24 ヶ月 ~ 1.200 %
36 ヶ月 ~ 1.400 %
48 ヶ月 ~ 1.500 %
60 ヶ月 ~ 1.700 %

 取り崩すのは5年先の予定ですが、では、今回の100万円は5年定期にするのがいいのでしょうか。1.7% の最高利率が享受できます。
 しかし、当面は低金利が続くと予想するものの、5年先までは、よくわからないと思いました。乙の予想では、たぶん低金利のままだと思いますが、しかし、利上げの可能性がないわけではありません。
 2年や3年でも、それなりの金利が得られます。
 乙は、迷った末、3年にしておきました。これからも半年ごとに100万円を3年定期にしようと思います。
 なお、この定期預金は満期時は自動解約になるとのことです。
http://www.shinseibank.com/guide/0808yen/index.html
ま、キャンペーン商品ですから当然でしょう。
 3年後には(5年先の引き出しを考えて)2年定期にすればいいわけです。
続きを読む
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2008年12月08日

Yale 大学の資産運用

 乙のブログの読者「りょうえき」さんから次のようなお尋ねがありました。
 ご卓見にいつも感服しております。継続的に資産運用に成功するということは、まことにハードルが高いことだと常に思っております。
 ところで駒沢大学が運用失敗というニュースを見たので、米国の例をのぞいていたらエール大学のHPに遭遇しました。http://www.yale.edu/investments/Yale_Endowment_07.pdf の2頁です。詳細なディスクロージャー資料で全部は読めていませんが、Endowmentの利回りが2004年以降、19.4%, 22.3%, 22.9%, 28.0%となっています。
 大学の公開資料なのでカラクリなどは無いと思い、驚愕してしまいます。そんなに高利回りを継続できる秘訣、事情を当事者に聞いてみたいと思いますが、つても何もなく叶いません。
 乙様は大学がこのような利回りを上げていることにどんな感想をお持ちになるかお聞きしたく、よろしくお願いします。

 というわけで、乙の感想を書くことにします。
 「りょうえき」さんが挙げられた URL にある PDF ファイルは、相当詳細な資料が付いています。それを読むと、Yale 大学の資産運用について手に取るように良くわかります。
 Yale 大学の投資のしかたは、かなりオーソドックスで、株式を中心にさまざまなものに分散投資しています。特に魔法のようなものがあるわけではありません。しかし、かなりアグレッシブなやり方をしているといえます。
 ということは、2008 年の運用成績は、きっと惨憺たる成績になったと思われます。そうでなかったとしたら、まさに驚異です。
 乙の全体的感想としては、過去4年間に年単位の平均利回りとして 20% もの成績を挙げたのは、偶然の幸運による部分が大きいように思います。
 資料に目を通しながら、Yale 大学の投資方針について見てみましょう。
 p.2 Introduction を読むと、10年以上にわたって 17.8% のリターンを挙げてきたこと、20年でも 15.6% のリターンであることが誇らしげにうたわれています。きちんと原則を決めて分散されたアセットアロケーションを行い、優れたアクティブ運用をしているというわけです。
 2007.6 現在のアロケーションは、以下の通りです。
絶対収益ファンド 23.3%
アメリカ国内株 11.0%
固定金利商品 4.0%
外国(非アメリカ)株 14.1%
未公開株 18.7%
現物資産(商品) 27.1%
現金 1.9%
 p.5 では、このような分散投資によって、インフレ調整後で 6.3% の長期成長率(リスク 12.4%)が期待されるとしています。無難な選択です。結果的に 20% のリターンがあったとしても、初めからそれをねらったわけではなさそうです。
 p.6 から個別のアセットクラスごとに説明されます。
 絶対収益ファンドは、ヘッジファンドの運用のしかたの一種で、市場の動きとは別に安定したリターンを出そうとするものです。6% のリターンが期待される(リスク 10%)とのことです。しかし、過去10年以上にわたって年率 13.1% のリターンを挙げてきたわけで、すばらしい成績です。
 アメリカ国内株は、アロケーションとしてはかなり少な目ですが、これが Yale 大学のやり方なのでしょう。これも 6% のリターンが期待されている(リスク 20%)のですが、アクティブ運用によって、インデックスを数%上回る成績を挙げてきたそうです。
 固定金利商品は、債券が中心のようですが、期待リターンは 2% (リスク 10%)で、大したことはありません。(しかし、このアロケーションが小さいという点は注目されます。)
 外国株もアクティブ運用で、新興国市場での期待リターンは 6%、先進国市場でも 6% と踏んでいます。新興国の中では、特に中国やインドなどに集中投資して 8% のリターンが期待される(リスク 25%)とのことです。先進国は、6% のリターン(リスク 20%)だそうです。先進国4割、新興国4割、その他2割という割合です。しかし、外国株の運用成績は明示されていないようです。
 未公開株は、ベンチャーキャピタルなどへの出資だそうで、期待リターン 11.2%(リスク 27.7%)ですが、実際は年率 31.4% ものリターンがあったとのことで、全体の資産運用の中で、ここの実入りが大きかったと思われます。
 現物資産は、不動産・石油・ガス・森林などへの投資です。期待リターンは 6%(リスク 13.6%)です。しかし、1978 年以来、年率で 17.8% のリターンを挙げてきたそうで、これまたすばらしい成績です。
 こうしてアセットアロケーションとそれぞれのアセットクラスの期待リターンを考えると、特に無理はなく、6% 程度のリターンになるのではないかと思われますが、配分比が大きい資産である現物資産と未公開株が非常な好成績を上げてきたわけで、結果的にすばらしい運用ができたことになります。しかし、当初の期待リターンよりはずっと大きい運用結果になったわけで、やはりこれは偶然の幸運によるのだと考えるしかありません。
 2008 年の Yale 大学の運用成績を見るのが楽しみです。現在、中国もインドも大幅な株価の下落が見られるわけですし、世界的な不況が荒れ狂っているわけですから、外国株は軒並みやられているでしょう。原油価格も大幅に下落している状況ですから、現物資産もうまく運用できていないのではないかと思います。
 こういう中で、2008 年にプラスのリターンが達成できたら、驚異だと思うわけです。あと半年もすれば2008 年の資産運用結果が公表されるでしょうが、さて、どんな結果になっているのでしょうかね。
ラベル:Yale 大学
posted by 乙 at 05:13| Comment(5) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月07日

マカオは不動産バブルだったのか

 Nikkei Business online に豊島信彦氏が気になる記事を書いています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20081127/178516/
マカオは不動産バブルであり、それがはじけたために、カジノ産業に陰りが見え、ホテル建設なども先延ばしにされているというのです。乙は、中国人はギャンブル好きであり、その傾向はしばらく変わらないと思っていましたが、中国政府が地元民に渡航規制を強化するというのでは、さすがの中国人もマカオでカジノを楽しむことはしにくくなりました。
 なぜ、こんなことが気になるかというと、乙は中国ラスベガスファンド(UWマカオ・プロジェクト投資事業匿名組合)に投資しているからです。
2008.5.24 http://otsu.seesaa.net/article/97743639.html
2007.10.6 http://otsu.seesaa.net/article/59121830.html
2006.4.15 http://otsu.seesaa.net/article/16584471.html
 世界的な同時不況の影響が大きいのでしょうが、それにしても、不動産が大きく値下がりするとなると、このファンドも強烈な価格下落に見舞われそうです。
 いやはや、いやはや、……。
 こういうとき、償還期限が決められていることは、問題のように思います。
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posted by 乙 at 04:48| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月06日

ピーター・W・バーンスタイン,アナリン・スワン(2008.8)『ビリオネア生活白書』早川書房

 乙が読んだ本です。「超富豪たちはどう稼ぎ、どう使っているのか」という副題がついています。
 とはいうものの、実は初めから半分ほどを読んだだけです。途中で読む気をなくしてしまいました。
 480ページほどの活字がビッシリ詰まった本です。読むだけでも時間がかかります。
 本書では、Forbes 400 を扱います。アメリカの雑誌「フォーブス」が 1982 年以来、資産家トップ 400 人のリストを掲載しているのですが、そのリストに掲載された大富豪が Forbes 400 です。そういう人はどんな人たちなのかを記述しています。
 本書中には、Forbes 400 に基づいた大富豪たちの成功の過程、生活のしかたなどが描かれています。図表もたくさんあって、興味深いものがあります。
 では、乙はなぜこの本をおもしろいと思わなかったのか。
 大富豪たちを概観して、図表に基づいて「これこれの人が多い」というような形で記述してあれば、記述量はずっと少なくて済みますし、わかりやすかったはずです。しかし、そうはなりませんでした。大富豪たちは個性豊かで、さまざまな経歴を持ち、考え方もまちまち、富の源泉も違っています。したがって、安易に一括りにして「大富豪は○○だ」といえないのです。そのために、本書の記述は、固有名詞を挙げながら、この人の場合がどうだったか、どのような人生をたどってきたか、細かい具体的な記述が続きます。そういうスタイルしか取れなかったのでしょうが、そういう記述を延々と読まされると、飽きてきます。
 もちろん、アメリカの本ですから、登場するのはアメリカ人です。乙が名前を聞いたことないような人もたくさんいます。こういう話は、アメリカ人の常識であっても、日本人にはそうではありません。そういう人について延々語られても、どうにも興味がわかなかった(興味が持続できなかった)ということです。
 これだけのことを調べて本書をまとめたということは、著者の大変な努力のたまものだったでしょう。どんな調査を行ったのか、考えてみると、とても自分ではできないように思います。しかし、そのことと、最終的にできあがった本がおもしろいかということは別です。
 p.124 で、ウォルマートが低賃金であること、労働組合がないことなどが語られます。p.126 では、ナイキの奴隷的低賃金が出てきます。経営者として考えると、そんなやり方もあるのかと思いました。そういう個々の記述は興味深いものがあるのですが、全体を概観する視点のようなものは、残念ながらうまく読み取れませんでした。
 乙は、張志雄・高田雄巳『中国株式市場の真実』
2008.5.15 http://otsu.seesaa.net/article/96756811.html
を連想してしまいました。固有名詞がバンバン出てきて、事細かに何が起きたかを語っていく態度は両方に相通じるところがあります。しかし、読み通すのはなかなか困難です。
 張志雄・高田雄巳『中国株式市場の真実』は、自分で買ったので、長期にわたって少しずつ読み進めるようなこともできたのですが、本書は、図書館で借りて読もうとしたので、貸出期限があります。その期限内に読み終えることが苦痛に感じられたということです。
 本を読むのは、楽しいからであって、苦痛を感じながら読み進めるのは邪道だと思います。そんなことを考えて、乙は途中で読むのを放棄しました。というわけで、今回の記事は本書の全体を伝えるものではありませんので、ご注意ください。


posted by 乙 at 06:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月05日

Wikipedia への寄付

 乙は、Wikipedia をよく利用します。
 初めから Wikipedia を利用するつもりでなくても、検索エンジンで何かを調べると、Wikipedia の記述に誘導されるケースも多いので、結果的に利用しているということです。
 先日、Wikipedia を見たら、寄付を募っていることを知りました。そこで、さっそく、しかるべき金額を寄付することにしました。
 寄付については、以前にも書きましたが
2007.1.2 http://otsu.seesaa.net/article/30693018.html
自分の金を、しかるべきところに回すようにして、少しは有意義に(自分の思い通りに?)使ってみたいという気持ちの表れです。
 Wikipedia についても、ネット上の無料の事典として、よくできていると思うし、こういうしくみがもっと発展することを願うものですから、自分の気持ちを表しておこうと思った次第です。
続きを読む
ラベル:Wikipedia 寄付
posted by 乙 at 04:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月04日

若い人からの投資相談

 乙は、先日、ある若い人から投資をはじめたいという相談を持ちかけられました。
 今から5年くらい先を見越して、定期的に投資信託の積立を考えているとのことでした。今は、投資信託に関する本などを読み始めているそうです。
 具体的な計画を聞いてみると、5年くらい先に結婚を予定しているので、その資金を蓄えたい(結婚式、新婚旅行、さらには新居(賃貸マンション)の費用などを考慮している)ということです。
 どれくらいの額を考えているのか、尋ねてみたところ、毎月4万円を積み立てて、ボーナス時には10万くらいを積み立てて、400〜500万円程度にしたいというのです。
 乙は、その若い人に、投信の積立はしない方がよいとアドバイスしました。
 5年くらい先を見越して、結婚を考えてお金を貯めようとしていること自体は大変好ましいことです。ムダな支出を切り詰め貯金することは、何はさておき大事な一歩です。親元で暮らして賃貸マンションの費用を節約して貯金に回すことも大いにけっこうです。
 しかし、その手段はいろいろあるのであって、「投資信託の積立」がいいとは限りません。
 むしろ、投資信託は、内容(投資先)によって基準価額が大きく変動するものですから、5年先に400〜500万円になっている可能性もあるけれど、100〜200万円になっていることもあります。それでは、結婚の費用にはとうてい足りないでしょう。
 安定的に運用される投信もありますが、それは預貯金とさほど変わらない利回りです。
 低金利だから、何とか高利回りをねらいたいという若い人の気持ちはわかるのですが、投資は損をすることもあるという事実を考慮すると、5年先に具体的な支出予定がある場合に、投信の毎月積立は危険です。
 積立預金のようなものもあるし、銀行によっては定期預金の積立もあるし、場合によっては、勤務先などで住宅貯蓄のような制度があることもあるでしょう。だから、もう少しいろいろ調べて、どんな制度を利用するといいか、よく考えてから行動に移すべきだとアドバイスしておきました。それまで普通預金に置いておくだけでもまったくかまいません。
 投資期間が5年でなく、10年から20年(あるいは退職後までの30年やそれ以上)を考えるなら、投信の積立もいいと思いますが、5年程度先の使い道が決まっているようなお金を貯めるなら、普通の預貯金を考えたほうがいいでしょう。
 その若い人は、「では、口座のある銀行に行って相談してこようか」というので、乙は、行かないほうがいいと言っておきました。銀行にしてみれば、何も知らずに金だけ持って銀行窓口にやってきた人というのは、まさにネギをしょったカモです。銀行の窓口でどんなものをすすめられるか、わかったものではありません。乙は、まずは自力でいろいろ調べることをすすめておきました。積立をはじめるにしても、最初は各種勉強が大事です。
 乙は、ちょうど預金をしようと考えていたところだったので、
2008.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/110155141.html
2008.12.1 http://otsu.seesaa.net/article/110488379.html
2008.12.2 http://otsu.seesaa.net/article/110549064.html
この話は非常に身近に受け止めました。
 若い人の場合、投資は、結婚して住宅も探して、その後から始めてもいいのではないかと思います。時間はたっぷりあるのですから。
posted by 乙 at 04:55| Comment(7) | TrackBack(0) | 投資方針 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月03日

火災保険の契約内容の訂正

 乙は、保有するワンルームマンションに火災保険を付けているのですが、先日、火災保険を担当している日本興亜損害保険から郵便で連絡が来て、火災保険料が安くなるかもしれないというのです。
http://www.nipponkoa.co.jp/shinrai/index.html
http://www.nipponkoa.co.jp/shinrai/kasai_chousa/index.html
http://www.nipponkoa.co.jp/news/whatsnew/2008/tenkenkekka20080930.pdf
 マンションは、土地と建物が一体になったものですが、火災保険は建物に対して付けられます。そこで、建物の価格をきちんと算出しなければなりません。しかし、マンションの販売時には、土地分と建物分を区分して価格を明示するわけではありませんので、火災保険をかけるとき、建物の評価額を高く(あるいは安く)考えてしまうようなのです。
 建物評価額を高く考えてしまうと、本来の価格分の火災保険料よりも余計に保険料を払っていることになります。安く考えてしまうと、火災保険が建物全体をカバーしていないことになります。いずれも保険としては問題が残ります。そこで、評価額ピッタリの保険を付けることが求められるわけです。
 どうやって、土地と建物を区分して評価額を算出するか、乙はまったく知りませんでした。そこで、確定申告の減価償却費の計算のときに使っていた割合をもとに建物評価額を算出し、それで火災保険をかけたのでした。この計算法はマンションの販売業者に教わったものです。
 先日の郵便で、マンションの売買契約書の中の消費税の記入状況を見ると、建物評価額がわかるという話が書いてあり、試算してみると、乙は評価額を高く考えていたことがわかりました。そこで、契約内容を訂正することにしました。
 その結果、訂正前の保険料 72,660 円が、訂正後の保険料 64,460 円になりました。8,200 円の差額が返還されるということです。さらに、契約してから4年ほど経っていますので、遅延損害金 2,319 円がつくというのです。ちょっとしたお小遣いをもらった気分です。
 それにしても、こんなふうに建物評価額がわかるものならば、契約時にそのようなことを教えてくれればよかったのにと思いました。後になってから、あたふたと「訂正」するというのは、好ましくありません。まあ、ほおかむりしてしまうよりははるかに望ましいのですが。
posted by 乙 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 保険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月02日

預金をしよう(3)

 乙は、定期預金をしようと思い、さらに調べてみました。
 ネット内で定期預金の金利の比較をしているサイトがあります。(以下の四つは事実上同じものです。)
http://chibigyarusionn.vivian.jp/
http://tkykh.knr.lolipop.jp/
http://a.gnk.lolipop.jp/
http://www.woman110.com/200807/
 これらによると、新生銀行が「実りの特別円定期」というキャンペーンをやっていることがわかりました。
 新生銀行のサイトに説明
http://www.shinseibank.com/campaign/0808yen/index.html
があります。1回 100 万円以上ですが、「パワーダイレクト円定期預金 100」で、1年もので 1.1%、5年もので 1.7% ということです。これはなかなかの高金利です。
 2009.1.31 までのキャンペーンというところが気になりますが、たぶん、6月と12月のボーナスのころには毎回キャンペーンが展開されるのでしょう。
 毎月 166,666 円を積み立てるという乙の当初の方針と変わってきてしまいますが、これをねらう手もあるかと思いました。年2回 100 万円ずつ積み立てるのでも、5年で 1000 万円という点では同じことです。
 毎月送金すると、無料振込の回数の1回分を使ってしまうので、ちょっともったいないと思いました。
 乙の場合、新生銀行からあちこちの銀行に無料振込をするために、毎月のように、イーバンク銀行から新生銀行に資金を移動しています。したがって、年2回だけその金額を増やせば済んでしまいます。この方法が一番簡単です。

 昨日の記事
2008.12.1 http://otsu.seesaa.net/article/110488379.html
では、定期預金をするならオリックス信託銀行が一番いいということだったので、オリックス信託銀行のサイト
http://trust.orix.co.jp/
も見てみました。
 ここでは、「冬の特別金利キャンペーン」と称して、eダイレクト預金というのを用意しています。100 万円を1年預けて 0.90% ということですから、新生銀行の勝ちです。300 万円積む場合は、オリックス信託銀行が 1.20% ですから、新生銀行よりもよくなります。
 乙の預金の予定と使用予定と各種金利を考慮すると、新生銀行で年2回 100 万円ずつ定期預金にするのが最も現実的だと思うようになりました。
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posted by 乙 at 04:48| Comment(4) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月01日

預金をしよう(2)

 乙は、預金をしようと考え、そんな趣旨の記事を書きました。
2008.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/110155141.html
そうしたら、ブログの読者の方から、いろいろなアドバイスをいただきました。
 「ハイブリッド預金」(0.45% の利息)などという新顔もありました。
 しかし、その後もいろいろ考えてみると、5年間にわたって積み立てていくとすれば、定期預金の毎月積立か、MMF の毎月購入がいいように思いました。
 ところで、11月29日(土)の日経新聞(NIKKEI PLUS 1)を見ていたら、ネット定期について書かれていました。
 大手銀行の1年定期では金利が 0.25% なのに対して、ネット銀行の1年定期預金では、以下のようになるそうです。

イーバンク銀行 0.53%
ジャパンネット銀行 0.54%
ソニー銀行 0.555-0.57%
住信SBIネット銀行 0.617%
オリックス信託銀行 0.8%

 MMF はどうでしょうか。乙が購入している「大同の MMF」の場合では、
http://www.tdasset.co.jp/fund/Operation_report/MMF.pdf
分配利回りは、0.46%-0.60% とのことです。
 こんなふうに見てくると、オリックス信託銀行で定期預金にしておくのが一番よさそうに思えてきました。今後の金利の動向などによっては有利・不利が変わってくると思いますが、乙は、今後5年間程度は大筋において現状維持だろうと予測していますので、現状で比べてもいいでしょう。
 0.6% 程度の利息が付くとすると、200 万円を預けておく場合で、12,000 円ですから、やっぱりバカにできないです。5年積み立てるとすれば、この5倍(以上)の差がつきます。
 この際、普通預金に積み立てるなどということは止めにして、定期預金にしておこうと思いました。
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ラベル:定期預金 MMF
posted by 乙 at 04:50| Comment(2) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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