2008年12月04日

若い人からの投資相談

 乙は、先日、ある若い人から投資をはじめたいという相談を持ちかけられました。
 今から5年くらい先を見越して、定期的に投資信託の積立を考えているとのことでした。今は、投資信託に関する本などを読み始めているそうです。
 具体的な計画を聞いてみると、5年くらい先に結婚を予定しているので、その資金を蓄えたい(結婚式、新婚旅行、さらには新居(賃貸マンション)の費用などを考慮している)ということです。
 どれくらいの額を考えているのか、尋ねてみたところ、毎月4万円を積み立てて、ボーナス時には10万くらいを積み立てて、400〜500万円程度にしたいというのです。
 乙は、その若い人に、投信の積立はしない方がよいとアドバイスしました。
 5年くらい先を見越して、結婚を考えてお金を貯めようとしていること自体は大変好ましいことです。ムダな支出を切り詰め貯金することは、何はさておき大事な一歩です。親元で暮らして賃貸マンションの費用を節約して貯金に回すことも大いにけっこうです。
 しかし、その手段はいろいろあるのであって、「投資信託の積立」がいいとは限りません。
 むしろ、投資信託は、内容(投資先)によって基準価額が大きく変動するものですから、5年先に400〜500万円になっている可能性もあるけれど、100〜200万円になっていることもあります。それでは、結婚の費用にはとうてい足りないでしょう。
 安定的に運用される投信もありますが、それは預貯金とさほど変わらない利回りです。
 低金利だから、何とか高利回りをねらいたいという若い人の気持ちはわかるのですが、投資は損をすることもあるという事実を考慮すると、5年先に具体的な支出予定がある場合に、投信の毎月積立は危険です。
 積立預金のようなものもあるし、銀行によっては定期預金の積立もあるし、場合によっては、勤務先などで住宅貯蓄のような制度があることもあるでしょう。だから、もう少しいろいろ調べて、どんな制度を利用するといいか、よく考えてから行動に移すべきだとアドバイスしておきました。それまで普通預金に置いておくだけでもまったくかまいません。
 投資期間が5年でなく、10年から20年(あるいは退職後までの30年やそれ以上)を考えるなら、投信の積立もいいと思いますが、5年程度先の使い道が決まっているようなお金を貯めるなら、普通の預貯金を考えたほうがいいでしょう。
 その若い人は、「では、口座のある銀行に行って相談してこようか」というので、乙は、行かないほうがいいと言っておきました。銀行にしてみれば、何も知らずに金だけ持って銀行窓口にやってきた人というのは、まさにネギをしょったカモです。銀行の窓口でどんなものをすすめられるか、わかったものではありません。乙は、まずは自力でいろいろ調べることをすすめておきました。積立をはじめるにしても、最初は各種勉強が大事です。
 乙は、ちょうど預金をしようと考えていたところだったので、
2008.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/110155141.html
2008.12.1 http://otsu.seesaa.net/article/110488379.html
2008.12.2 http://otsu.seesaa.net/article/110549064.html
この話は非常に身近に受け止めました。
 若い人の場合、投資は、結婚して住宅も探して、その後から始めてもいいのではないかと思います。時間はたっぷりあるのですから。
posted by 乙 at 04:55| Comment(7) | TrackBack(0) | 投資方針 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする