2008年12月24日

アイスランドの株価の急落

 乙がたまたま見かけた記事で、「5号館のつぶやき」さんが、「資本主義が滅びたことにはならないのですか」という記事をお書きです。
http://shinka3.exblog.jp/10400948/
 その記事の中で、乙が疑問に思うことがありました。
 アイスランドの株価が99%も下がったという12月22日の asahi.com の記事を参照して、以下のように書いている部分です。
 株の値段というものが、最低限の実物によって保証されているのであれば、株価はそれ以下にはならないはずです。それが100分の1にまで落ちてしまうということは、逆にいうと実際の価値の100倍の値段で市場で取引が行われていたということになります。1の実体に99のバブルが加算されていて、バブル崩壊で100分の1になったのでしょうか。
 そんなものが誠実な商取引であるはずはなく、幻覚あるいは詐欺と呼ぶべきものでなないかと感じます。

 これは、ちょっと強すぎる言い方で、99%下落はあり得る話であり、詐欺や幻覚などではありません。
 これには、株価の下落と為替レートの変動の二つの側面があります。
 asahi.com の元記事になるようなことが、12月17日の Yahoo! ニュースに流れていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081216-00000026-fsi-bus_all
 必要部分を以下に引用します。
 世界で1億米ドル以上の時価総額を持つ銘柄を対象に算出されるS&Pグローバル株価指数によると、世界の52市場のうち、11月末時点の米ドル建てで、下落率が最も低いのはモロッコの 21.98%。日本は2位で 34.5% だった。
【中略】
 金融崩壊で国家破綻危機にあるアイスランドは、下落率が 99.37% となり、国全体の時価総額が7億5000万ドルを下回ったため、S&Pグローバル株価指数の対象から、11月28日付で除外された。

 つまり、アイスランドの極端な株安は、米ドル建てで見た場合の話です。
 アイスランドの株価インデックス ICEX (アイスランドクローネ建て)を見てみると、
http://www.bloomberg.com/apps/chart?h=400&w=450&range=1y&type=gp_line&ticks=ICEXI:IND&cfg=ChartBuilder1.xml
(乙がグラフを目で読み取った限りでは)2008年1月は 5700 付近でした。
 12月22日現在では、
http://www.bloomberg.com/apps/quote?T=jpquote.wm&ticker=ICEXI:IND
586 ですから、この1年間で1割になってしまった(9割減)ということです。
 次に為替レートを見ましょう。
http://www3.zero.ad.jp/cipolla/exchange.htm
で計算してみました。このサイトなら、過去10年間にわたって、いつの時点でも為替レートが調べられます。
 2008.1.1 では、1アイスランドクローネは 0.01603 ドル、1ドルは 62.38705 クローネでした。
 2008.11.30 では、1アイスランドクローネは 0.007037 ドル、1ドルは 142.101 クローネでした。
 通貨安で、約44%になっています。
 99.37% というニュースと厳密に一致しませんが、まあだいたいいいでしょう。株価下落の影響が9割、通貨下落の影響が5割で、結果的に 95% 下落ということです。
 99% 下落というと、ずいぶん極端だと思われるかもしれませんが、9割減ならば、あり得ると思えませんか。


posted by 乙 at 05:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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