乙は、イーノ・ジュンイチさんのブログ
http://www.fund-no-umi.com/blog/2008/11/post-9c5f.html
で知って、「にちぎん☆NIGHT」という市民講座に参加してきました。26日の回でした。
講義は「日本銀行本店本館 その歴史と変遷について」でした。明治29年に建築された本館の建物の歴史的変遷などを中心に古い写真や図なども多用したもので、内容はわかりやすかったのですが、乙は、建築学的なことにはあまり興味がなかったので、途中、少し居眠りしてしまいました。失礼しました。
講師の人(日本銀行文書局技師 中村茂樹氏)は、「にほんぎんこう」と発音していましたが、正式には「にっぽんぎんこう」のはずですから(お札の裏に「NIPPON GINKO」と書いてあります)ちょっと違和感がありました。
会場には、1億円の模擬紙幣(1万円札)がありました。約 10kg ということで、持ってみると、大したことのない重さでした。
その後、3グループに分かれて、地下金庫の見学に行きました。金庫といっても、通気口が壁と床に開いていて、どちらかといえば、地下室といった感じでした。扉はいかにも重そうで、話によれば 15 トンの重さがあるとのことでした。数年前まで実際に使われていたということでしたが、今は、使われておらず、中には模擬紙幣や模擬硬貨、模擬金塊などがおいてありました。紙幣は 40 億円をひとまとまりにして運搬するということですが、あっさりした感じで梱包されていました。
本物の現金の山を見ることはできなかったのですが、では、今、現金はどこに保管されているのでしょうか。係りの人に聞いてみたら、各支店に分散配置されているのだそうです。また、埼玉県の配送センターのようなところに特に多く保管してあるとのことでした。場所は、秘密でも何でもないとのことでしたが、銀行強盗を誘発しないためにも、あまり大っぴらに語らないほうがいいのかもしれません。
千円札は、発行されてから1年程度で回収・裁断されるのだそうです。1万円札でも2〜3年だそうです。お札はどんどん新しくなっているわけですね。貨幣は相当長期間使われるとのことです。当たり前ですね。
日本銀行は、こんなこともしているのですね。
今回の見学のお土産として、紙幣の裁断クズをくれました。約 3g ということで、お札3枚分だそうです。シュレッダーでカットしてあるので、がんばっても、お札は再現できません。
なお、燃えたりしてしまったお札は、日本銀行に持ち込めば、新札と交換してくれるとのことで、2/5〜2/3 が残っていれば、半額分になり、1/3 以下では価値ゼロだそうです。2/5 ということでは、うまくお札を切れば、2枚分で5回の交換が可能になります。1回あたり 1/2 が戻ってくるわけですから、5回分で 2.5 枚分となります。が、しかし、手間の割には儲けが少ないので、やってはいけません。というか、意図的にお札を切る行為は、それだけで問題になるはずです。
ともあれ、日本銀行に親しみを感じた2時間でした。見学はいつでも受け付けているとのことなので、一度行ってみるといいかもしれません。無料の社会科見学です。
余談ですが、
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-916.html
のコメント欄で「ひろん」さんが「日本銀行本店を Google Map などで上から見ると、"円" に見える」という話をお書きです。今回の講義でも、その話が出ました。講義の最初のほうで Google から得た航空写真を見せてくれました。
しかし、明治20年ころ(工事のとき)には、航空写真などは存在しなかったので、これは単なる偶然であろうとのことでした。
水瀬ジュンイチさんも別の日の「にちぎん☆NIGHT」に参加したとのことです。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-956.html
おちゃめクールさんの25日のレポートはくわしい(くわしすぎる)と思います。
http://d.hatena.ne.jp/ochame-cool/20081225/1230212317