http://archive.mag2.com/0000141697/20090210124408000.html
に出ていた話です。
一部引用します。
よく「長期投資は手間がかからないし、持っていることを忘れてしまえば気が楽だ」、このような安易な考えから長期投資を目指される方もいるようですが、このようなスタンスで長期投資を行うことが本当に正しいかどうか、是非一度以下のような観点もふまえて考え頂く必要があるのではないでしょうか。
まずそもそも「持っていることを忘れてしまえるのか」という点です。
さらに申し上げれば持っていること忘れるような人が、そもそも投資を始めるかという点です、人間の心はそれほど都合よくできているとは思えず、本人としてはいくら忘れようとしても、実はそのことが心の底で大きなわだかまりとなって、日常生活にかえって支障になってしまうということはないのでしょうか・・・
あるいは「手間をかけず」という考えもいかがなものでしょうか。
私は基本的に努力をせず、あるいは手間をかけずにお金を稼ぐことなどできないと思っています、それが仕事であれ、資産運用であれ、人間が織り成すこの社会で、そもそも手間をかけずにお金を稼ぐなどというおいしいお話があるとは私には思えません。
私にはちまたでよく言われる長期投資は、長期投資の名を借りて安易に行う「放ったらかし投資」にみえてしかたありません。
これは、長期投資の本質を問う興味深い話です。
長期投資にもいくつかの立場があります。ウォーレン・バフェット流の考え方で、長期に渡って価値を生み出す企業を選別してその株に投資するのも一つの立場です。バリュー投資とでも呼べばいいでしょうか。
もう一つがインデックス投資で、こちらは市場全体に投資する考え方です。こちらは基本的に「ほったらかし投資」になります。
乙は、長期投資の基本は「ほったらかし投資」でいいと思っています。全部が全部それだけでいいとも思っていませんが、基本はそれでいいと思います。
では「ほったらかし投資」は手間がかからないでしょうか。そんなことはありません。どのようなスタンスで臨むか、自分の現状を踏まえて、具体的にどんなポートフォリオにすればいいかなど、手間をかけていろいろと調べる必要があります。しかし、そういう手間をかけた後に、方針が確定したら、あとは(リバランスなどの処理は必要なものの)かけるべき手間は減ります。
さて、上述の記事では、手間をかけて長期投資をしようとすすめていますが、では、どんな手間をどんなことに対してかけるのでしょうか。そこが明確に書かれていません。そして、最大の疑問は、そのかけた手間がそれに見合うだけのリターンをもたらすかどうかという点です。乙は、この点、かなり懐疑的です。
ここから先は、FP事務所への批判に響いてしまうのですが、ご了承ください。乙は、FP事務所に有料で相談することは、投資開始初期や方針の変更の場合など、ときには必要なことですが、ずっと相談を続ける必要はないと思っています。投資家は勉強し続けなければならないのですが、そういう勉強の一部として有料相談があります。しかし、投資に関する知識が身に付いてくれば、そのような相談はしなくても大丈夫ではないでしょうか。上述の記事を読むと、「手間をかける=有料でFP事務所に相談する」と言っているように思えてくるのですが、これは乙のうがった見方でしょうか。
さて、皆さんは「長期投資=インデックス投資=ほったらかし投資」でしょうか。それとも「長期投資=バリュー投資≠ほったらかし投資」でしょうか。