2008.11.17 http://otsu.seesaa.net/article/109780336.html
世界の債券に幅広く投資するのは、ETF ならではのメリットでしょう。
さて、最近、S&P/Citigroup International Treasury Bond Fund (IGOV) という ETF ができました。
http://us.ishares.com/product_info/fund/overview/IGOV.htm
モンチさんも記事にしています。
http://m0nch1.blog.shinobi.jp/Entry/547/
これを買えば、アメリカ以外の全世界の国債に投資したことと同じだというわけで、ある意味で究極の ETF なのかもしれません。
Management fees は 0.35% です。意外と高いように思います。
各国の債券の割合を見てみましょう。トップ10は、日本 24.05%、イタリア 10.07%、ドイツ 6.81%、フランス 6.75%、イギリス 5.01%、カナダ 4.89%、オーストリア 4.88%、オランダ 4.88%、ベルギー 4.81%、ポルトガル 4.76% というわけです。
ここで日本の割合がかなり高いことに注目しなければなりません。あとはヨーロッパ各国がいろいろ入っています。
日本の国債に投資する場合、個人投資家としては個人向け国債という選択肢があります。これはコストも安く(普通に買えばコストもかからず)、個人としてはかなりいい選択肢でしょう。逆にいうと、わざわざアメリカで組成された IGOV という ETF を通じて日本の国債に投資する必要はないのです。
カナダの国債に投資するのは、ちょっとむずかしいと思いますが、そんなことをしなくても、カナダはアメリカの隣国で、経済的な関係も緊密ですから、アメリカ国債に投資すれば、カナダ国債への投資は考えなくてもいいのではないかと思います。すると、IGOV に投資するよりは、その資金の 3/4 でヨーロッパの国債に投資する ETF を買い、 1/4 で日本の個人向け国債を買うほうがいいということになります。
やはり、IGOV は、アメリカ人向けの商品で、アメリカ国債は別途投資しているという人に対して、それ以外の国債への投資が簡単にできますよといって作成された商品ということができます。
日本人投資家としては、どんなものでしょうか。
乙は、IGOV には、たぶん、投資しません。
なお、IGOV とほぼ同じ性格を持つ BWX という ETF もあります。乙は、こちらを購入しましたが、
2008.3.28 http://otsu.seesaa.net/article/91298963.html
それよりは、IGOV のほうがいいかもしれません。
と書きながら、何だか自分でも矛盾している態度だなあと感じています(笑)。少なくとも、投資方針の一貫性に欠ける態度です。