乙は、余計な銀行口座を整理しようかと考え、みずほ銀行のA支店の普通預金の口座を解約することにしました。
普通預金だけでしたから、通帳とキャッシュカード、それにハンコとクルマの免許証を持参すると、A支店まで行かなくても、他の支店で解約手続きができるとのことです。
ありがたい!
というわけで、それらを準備して、乙の自宅の近くにあるみずほ銀行のB支店に出向いて、A支店の口座の解約を依頼しました。
すると、窓口の係りの人が「二つとも解約ですか?」と聞くのです。
乙は、みずほ銀行の他の支店にも口座を持っているので、その話かと思いました。しかし、今必要なのは、A支店の口座の解約だけなので、どうも変だと思い、詳細を尋ねてみました。
すると、A支店には、乙の名義で二つの預金口座があるというのです。一方は、今解約しようとしている通帳の口座番号のものですが、それ以外にもう一つあるとのこと。
一つの支店で同じ口座名義で二つの口座が開設できるのか、係りの人に聞いてみました。すると、今はできないが、昔はそういうこともあったとのことでした。
で、もう一つの隠れ口座の資金の出入りを聞いてみると、昭和60年(1985年)に口座を開設し、15万円ほどの入金があり、そのまま今までずっと継続しているとのこと。いやはや、驚きました。係りの人によれば、今、乙が口座解約の書類を書いた筆跡とまったく同じ筆跡で口座開設がなされているということです。だから間違いないというのです。
乙は、このお金に関しては全然記憶がありませんでした。24年前のことは、完全に忘却の彼方です。
A支店といえば、乙が10年前に今の住所に引っ越してくる前に住んでいたところで、約20年暮らしていましたから、何かと第一勧業銀行(当時)を利用していました。二人の子供のそれぞれの名義でも口座を作ったりもしました。それにしても、15万円強のお金というのはまったく心当たりがありません。後から、いくら考えても、わかりません。
24年前といえば、勤務先ももちろん今とはちがっていましたが、そのころ、何か裏金を管理していたというようなこともありません。
たぶん、何かを買うために別にとっておいたお金ではないかと思うのですが、通帳もなく、確認しようがありません。
それにしても、普段使っている銀行口座とは別に新たな口座を作っ(て預け入れ)ておく必要があったとも思えません。
たまたま乙がA支店の口座を解約しようとしたので、引っかかったのです。
実に奇妙な経験でした。
とりあえず、行員のいうとおり、通帳の紛失届を書き、口座解約の書類を書き、残金をみずほ銀行の別の支店の乙の口座に振り込んでもらうようにしました。臨時のボーナスをもらったような気分です。
それにしても、不思議です。自分のお金を積んでおきながら、通帳をなくし、したがって口座に関する記憶がまったくなかったのです。そんなことってあるのでしょうか。
こういうことがあるなら、もしかして他の支店や他の銀行でも、乙の名義の口座があるのでしょうか。
実に信じがたい経験でした。
乙が、みずほ銀行A支店の口座を解約しようとしたから発見できたようなもので、もしも、乙が死んでしまったら、エンディングノート
2008.2.10
http://otsu.seesaa.net/article/83238257.htmlにも書いていないし、息子たちにも気付かれないままに口座が蒸発することになっていたかもしれません。
いやはや、自分が覚えていない口座がある可能性があるということだけでも、乙にとってショックでした。
お金についても、たった24年ですっかり忘れてしまうものなのですね。
だからこそ、エンディングノートをきちんと作って、家族にメッセージを残さなければならないのだと思いました。
その前に、まずは、パソコンの中で口座一覧をきちんと作っておく必要があるわけですし、そもそも余計な口座を作らないようにしなければなりません。
この点からも、口座の整理を進めておこうと思います。
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