2010年01月03日

ムーンライト・エイドスファンド(愛称:アマテラス)には投資しません

 乙の手元に「ムーンライト・エイドスファンド(愛称:アマテラス)」
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK035936020091214
http://www.stockcafe.jp/?m=stock&a=page_news_item&nid=301594
の申し込み資料一式が送られてきました。
 運用会社は、ムーンライトキャピタル
http://www.moonlightcap.co.jp/index1.html
という会社です。
 ここは、金融庁から行政処分を受けるような会社ですから
http://www.fsa.go.jp/news/19/syouken/20071122-5.html
やや心配な面があります。
 ネットで探すと、このファンドの概要が掲載されています。
http://www.moonlightcap.co.jp/doc/20091224.pdf
これだけを見ても、投資する気が起こらないファンドだという気がします。

(1)信託報酬が高い
 申込手数料や信託財産留保額がかからないのはいいのですが、毎日かかってくる信託報酬が高いのは大いに問題です。
 基本報酬として 1.2075% がかかるほかに、実績報酬として、ハイ・ウォーター・マークの 31.5% がかかるというのです。多くのヘッジファンドなどでも、成功報酬は 20% くらいが普通なのに、3割というのは高すぎます。
 そもそも、基本報酬の 1.2075% だって高すぎます。
 このファンドはいろいろな投資先に投資するようですが、短期公社債に運用資産の 50% 以上を配分するとのことです。公社債の利回りは、短期的には 1% を下回る程度ではないでしょうか。(たとえば MMF 並みとすれば、0.15% ないし 0.3% 程度)それで報酬を 1.2% もむしり取られてしまっては、投資家の取り分がなくなってしまいそうです。いや、投資家のリターンはマイナスになってしまいます。
 仮に、がんばって年に 2% のリターンがあったとしましょう。基本報酬として 1.2% 取られ、実績報酬として (2%-1.2%)×0.315=0.25% 取られますから、2-1.2-0.25=0.55% しか投資家には回りません。
 あ、いや、「その他の費用」として年 0.105% がかかりますから、0.45% が正味リターンです。

(2)初期投資額が高い
 このファンドは 1,000 万円以上で買付が可能です。
 一つのファンドにこの金額の資金を任せたら、ポートフォリオの構成が大きく変わってしまいます。運用資産が相当にある人でないと、ちょっと手が出せないでしょうね。

 というわけで、いろいろ考えるより前に、資料一式はゴミ箱行きになりました。
posted by 乙 at 05:00| Comment(16) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする