2010年01月22日

投資信託の信託報酬に個人ごとに差を付けるとすると

 乙は、自分自身でも投資信託を通じて投資をしていますし、また妻の資金を預かって投信を購入していたりもしますので、縁が深いものだと思っています。
 投信を保有していると、信託報酬がかかります。高いものでは2%くらいかかる場合もあります。1%くらいのものもありますし、インデックスファンドなどでは 0.5% などという安いものもあります。安ければ安いほど(投資家にとって)いいことは間違いありません。
 さて、ここで問題にしたいことは、投信の購入金額と信託報酬の高さの問題です。
 販売側(証券会社・銀行・郵便局など)は、投信の購入金額がいくらであろうと似たような手間がかかります。最近のように、1,000 円から投信が買えるようになると、いよいよ売買件数が増えそうです。でも、1,000 円の購入でも、10 万円の購入でも、1,000 万円の購入でも、さらには10億円でも(いや、10億円でポンと投信を買う人はいないですかね)、販売の手間が大きく異なるとは思えません。
 とすると、販売側の手間をコストとして考えると、高額購入者には信託報酬を下げてもよさそうです。たとえば、10億円以上は 0.4%、1,000 万円以上は 0.6%、10 万円以上は 0.8%、それ以下は 1.2% などという制度です。
 この場合、30 万円の購入の場合、10 万円については 1.2% で、残りの 20 万円が 0.8% としてもよさそうですが、全体について 0.8% としたほうが購入金額を大きくしようというインセンティブが働きます。
 結果的に、高額購入のほうが信託報酬が安いとなれば、その分、販売額が大きくなりそうです。
 なお、5万円で購入した投信が値上がりして10万円以上になったとしても、信託報酬が下がることはないものとします。信託報酬の比率を現在価格を基準にして決めるとすると、基準線付近で日々上下するようなことがあったりして、信託報酬の計算がややこしくなります。
 投信の積立購入の場合は、積立の合計額が一定額に達すると、新しい区分が適用されるようにする手もありますし、1回あたりの金額で決めてしまってもいいでしょう。
 一方、このような形態で問題になるのは、信託報酬の計算がややこしくなる点です。でも、販売側が、販売額の合計だけを知らせるのでなく、個人ごとの金額を知らせるようにすればいいだけで、あとはコンピュータで計算すれば、そんなにむずかしいことにはならないように思います。
 投信の運用側は、まあ、個人単位の運用資金の大小によるコストの差はさほど大きくないでしょうが、運用資金全体の合計金額によってコストは違ってくるでしょう。この点からも、多額の購入者については信託報酬を下げることは可能だと思います。
 もしも、一つの投信でこれを実現することがむずかしいならば、信託報酬および最低購入金額が異なる複数のベビーファンドを用意し、運用はすべてマザーファンドで一括して行うということにすれば、今までの枠組み内でも容易に実現できます。
 こんな投信はもうどこかに存在するのでしょうか。乙が知らないだけでしょうか。
 存在しないとしたら、それはなぜなんでしょうか。この仕組みには、乙が気がついていない問題点があるのでしょうか。
posted by 乙 at 07:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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