乙は、自分なりに「投資」を心がけ、勉強したり(間違えたり!)してきて、さまざまな経験を積んできたように思います。退職後も投資を続け、たぶん、死ぬときでも、若干の財産を息子に残すことができそうな気がしています。
乙の立場に立って考えてみると、そのような資産は、単に息子が消費するのでなく、投資を継続して、さらに大きくしていってほしいと思うわけですが、これを息子に伝えることはとてもむずかしいものだと感じています。
最初に考えるべきは、タイミングの問題です。どの時点で息子に投資教育をするのでしょうか。学生時代でしょうか。まだ働いていないと、本当の金銭感覚は身に付いていないと思います。親から養ってもらっているようでは、経済的に独立していないわけで、そんな人に「投資」を説いてもあまり意味があるとは思えません。
では、息子が就職した時点でしょうか。実際のところ、就職すると、とたんに忙しくなり、投資のことをゆっくり考える時間がなくなります。特に、若い独身社員はけっこうこき使われますから、そんな投資のことなんか、考えていられないと思います。
結婚しても、忙しく働くスタイルは変わることがありません。投資教育は無理なように感じます。
それに、住宅ローンなどを抱えている身では、本来投資などを考えるべきではなく、まずはローンの返済を優先させるべきで、投資はそのあとになります。しかし、もしかしてローンの返済が長引けば(契約上はそうなっているわけですが)投資のことを考えるにはスタートが遅すぎるかもしれません。
孫が生まれた時点で、孫に資金を贈与して(贈与税がもったいないから110万円以下にして)孫の名義の口座に入れて「20歳までいじるな」ということにするのでしょうか。これは孫への投資教育(の一部)になるとしても、息子に対する教育になりません。
さらに先の話となると、そろそろ乙が死ぬことも考えなければなりませんし、体が弱って入院するようなこともあるかもしれませんから、息子に対する投資教育どころではなくなるかもしれません。
乙が死んだあとで資産だけが残っても、それをどうするべきか、息子は考えられないかもしれません。これが投資教育の失敗であることは明らかです。
このブログは、妻や息子が読んで、投資に関する知識を身に付けてほしいと思って書き始めたのですが、ブログを読むだけでは明らかに不足です。(いや、そもそも妻や息子がこのブログを読んでないというツッコミはしないでおきましょう。)
ではどうするか。これがまた悩ましいところなのです。
いうまでもなく、お金があったとしても、それが息子や孫の幸せにつながるかどうかは、まったく別問題です。
それとは別次元で、息子に対する投資教育が必要だと思いつつも、それを実行に移せない問題があるということがいいたかったわけです。
このブログの読者の方々の中には、20代〜30代の若い方もいらっしゃるだろうと思います。そういう方々はこの問題をどうお考えなのか、教えていただけると幸いです。