2010年03月31日

岩瀬大輔(2009.10)『生命保険のカラクリ』(文春新書)文藝春秋(3)

 乙が読んだ本です。
 内容面についてはまったく触れないうちに、2回のブログ記事を書いてしまいました。
2010.3.29 http://otsu.seesaa.net/article/144960639.html
2010.3.30 http://otsu.seesaa.net/article/144961187.html
 今日は、内容面について書いておきます。
 本書は、生命保険がどういうものか、きわめて明解に書いています。生命保険の入門書のようなものです。
 生命保険に入る前に、こういう本を1冊読んでおきたいものです。(まあ、読んだ後で生命保険に入ろうと思うかどうか考えると、かなり否定的に思えるでしょうが。)
 著者はライフネット生命を立ち上げた人ですから、生命保険の表も裏もわかって本書を書いています。
 今までの通常の生命保険がどんな状態で売られてきたか、手に取るようにわかります。図表も十分ついており、わかりやすいないようです。
 常識を持って判断すれば、生命保険を勧めるおばちゃんのいうことを聞かずに、ネットでライフネット生命の保険に入るのが正解でしょうね。
 とはいえ、本書は決してライフネット生命の宣伝本ではありません。大変有意義な1冊です。
 p.41 には、図3として、定期死亡保険のコスト構造が示されます。大手生命保険では、契約者が払った保険料の半分以上がコストとして消えてしまうのを知ると、保険に入る気がなくなるでしょう。重要な図です。
 p.62 では、生命保険の不払い問題を取り上げていますが、次のように書いています。
 一連の不払い問題が起きた理由は、表面的には支払管理態勢が不十分だったことにある。しかし、より本質的には「販売至上主義」と、生保のカルチャーとしての「顧客軽視」があったと考える。
 すなわち、誰も理解できないような複雑な商品を、50%という異常な離職率にある営業職員に厳しいノルマを課して押し込ませていたことから、契約内容をよく理解しないまま入っている顧客がたくさんいることに、本来的な問題があるのである。

 まさに、そのものズバリです。言い換えれば、保険業界の体質的問題ということです。こういうことを知ってから保険に入ることが望ましいでしょう。
 p.71 には、表5として、大手生保の主力商品の例が出てきます。きわめて複雑で、いろいろなものがセットされていて、一体、何にいくらかかっているのか、さっぱりわかりません。今は、生保各社がこのようなパッケージで販売する方向に動いているとのことで、契約者も十分理解していないでしょう。もしかすると、生保のおばちゃんも理解できていないのかもしれません。日本の生命保険の現状がこの1枚の表から見えてきます。
 p.97 では、保険商品では「セール」や「割引」が法律によって禁止されているという話が出てきます。乙は知りませんでした。
 ということで、本書の結論の一つは、p.141 に出てきますが、「契約者が取るべき自衛策」として「単品主義」をすすめるとのことです。乙は納得しました。
 他にもいろいろありますが、本書はまさに良書です。
 保険に入ろうと考えている人に、契約前にぜひ読んでほしいと思いました。

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2010年03月30日

岩瀬大輔(2009.10)『生命保険のカラクリ』(文春新書)文藝春秋(2)

 昨日の記事
2010.3.29 http://otsu.seesaa.net/article/144960639.html
の続きです。今回は、PDF ファイルの読み方について考えます。
 ダウンロードした PDF ファイルは、どう読むのでしょうか。
 パソコンの画面に表示させながら読むのでしょうか。そういう人もいるでしょう。しかし、235 ページもの内容をパソコン画面で読むのはしんどいとは思いませんか。
 乙は、こういうものを読むのは、電車の中やトイレの中が多いので、パソコン画面で読む気が起きません。
 というわけで、プリンタで全部プリントして読むことにしました。A4の紙1枚に4ページ印刷するようにしました。片面印刷でしたので、約60枚、6ミリほどの厚さになりました。これくらいならば、ふだん読んでいる程度のものですので、特に問題はありません。コストは計算しませんでしたが、紙代とトナー代で 100 円くらいでしょうかね。
 しかし、実際読んでみた感想では、いくつか問題点があり、あまりよくなかったように思いました。
 第1に、印字がぼやけるところがあったことです。これは PDF ファイルの特性だと思いますが、鮮明に印刷できません。少しだけぼけます。これが場合によっては読みにくいと感じさせました。本そのもののほうが読みやすいです。乙は目も弱り気味なので、特にそう感じたのかもしれません。
 第2に、ページめくりが大変でした。1枚に4ページ印刷したものをダブルクリップで留めて読んだのですが、次の紙に移動するとき、ページめくりがめんどうでした。普段A4の書類を読んでいるときはあまり感じないのですが、4ページ分が収まっていると、めんどうに感じます。縦書きが影響しているのかもしれません。途中で読みかけにするとき、しおりを挟むわけにいかないのも不便でした。4ページのどこまで読んだか、わからなくなりがちなので、線を引いておくほうがよかったです。(自由に書き込みができる点はメリットです。)
 第3に、ページレイアウトと図表の関係で、不都合がありました。
 1枚に4ページプリントすると、右上に 157 ページ、左上に 158 ページ、右下に 159 ページ、左下に 160 ページが配置されます。ところが、本書の場合、表Hが 158 ページと 159 ページにまたがって書かれているのです。新書で読んでいる場合は、これがちょうど見開きになって、読みやすいのですが、PDF ファイルを4ページずつプリントすると、1枚の表が離ればなれになって、読みにくくなります。
 pp.172-173 は、別の紙になってしまいますが、ここにも図7という1枚のグラフがあります。
 p.218 には「左頁の図を見てみよう」などという言い方が出てきますが、実際は、その図は右下に表示されます。
 このあたりは、レイアウトを1ページ分ずらせれば何の問題もなかったように思います。今後、類似の企画がある場合は配慮してもらいたいところです。

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2010年03月29日

岩瀬大輔(2009.10)『生命保険のカラクリ』(文春新書)文藝春秋(1)

 最近、大きな注目を浴びた本です。
 なぜならば、全文が PDF ファイルで無料で公開されたからです。
http://totodaisuke.asablo.jp/blog/2010/02/27/4910657
 4月15日までですので、読みたい方はお早めに PDF ファイルをダウンロードしておくといいでしょう。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166607235
 乙も、さっそくダウンロードして読んでみました。
 まずは、このような無料戦略について思ったことを書いておきます。内容面については、あとで書きます。
 岩瀬氏は、上記の記事の中で「このように、大手出版社が、書籍を丸ごと一冊無料でダウンロードできるようにしたのは、おそらく国内で初めてのことだと思われる。文芸春秋社の英断には、大いに感謝したい。」とお書きです。
 確かに、乙も、新書が1冊まるまるダウンロードできるというのは初めての経験でした。
 この戦略は、「壮大な実験」でもあります。こういうことをして、出版社は儲かるかというのが一番興味があるところでしょう。
 ついでにいうと、著者は、儲からなくていいと思います。こういうことで名前が知られ、ライフネット生命が知られ、そちらの営業成績が伸びれば、著者としてはまったく問題がないわけですから、無料でいいのです。
 しかし、出版社は別です。こういうことが普通に行われて多くの本が無料になってしまって、それでも儲かるのでしょうか。
 乙は、出版社も儲かると思います。だからこそ、文藝春秋は冷静な判断で PDF ファイルの公開を決めたのです。
 最大のポイントは、期間限定であることです。しかも、新書本が出てから数ヶ月経ってからの公開でした。
 新書は(いや書籍全体がそうですが)出版直後は売れますが、その後、だんだん売れなくなっていきます。
 ということは、この本は 2009 年 10 月に出版され、適当な部数が売れ、出版社としてはもう「元を取った」状態のはずです。無料化してもしなくても、もう儲けたあとなのです。だから、ここで無料化戦略をとったとしても、出版社としては何の懐も傷まないのです。
 さらに、この無料化戦略によって、その期間で(さらにはその後も)大きな話題になることがあります。現実にそうなっています。内容的にも興味深いものをたくさん含んでいます。たくさんの人がこの本を読むと、話題は一層広がり、クチコミの力で広がりを見せます。どこまでいくかはわかりませんが、ベストセラーはそうやって作られるものです。すると、無料期間を過ぎたあとで、「自分も読みたい」という人が多数現れます。そのときには、新書を買うしかありません。(古本屋で安く買うかもしれませんが。)それは、文藝春秋としてもありがたい話です。
 もう一つ、副産物として、この本に対して興味を示す人たちの性別と年齢がわかります。ダウンロードサイトでは、性別と年齢を入れることになっています。こんなところでウソをついてもほとんど意味はありませんから、たいていの人は正直に性別と年齢を入れるでしょう。こうして、出版社は本の読者の性別と年齢という、ふだんならば手にできないデータを入手することができます。これは、今後の販売戦略を考える上で役立ちます。

 ということで、どんな本でも無料化していいというものでもありませんが、内容がおもしろく、多くの人が読みそうなものをあえて無料化する戦略は「あり」だと思います。

 この方法の成否は数ヶ月後ないし1〜2年後くらいにはっきりするだろうと思います。
 もし成功したら(文藝春秋が大きく儲かるようなことがあったら)、出版界に激震が走ることは間違いなしですね。

参考記事:
http://renny.jugem.jp/?eid=1382
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/280
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/288
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100225/213027/
http://www.j-cast.com/mono/2010/02/28061120.html
http://diamond.jp/series/yamazaki/10120/


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2010年03月28日

菅原琢(2009.12)『世論の曲解』(光文社新書)光文社

 乙が読んだ本です。「なぜ自民党は大敗したのか」という副題が付いています。
 タイトルから判断して、2009 年夏の衆議院選挙のことを書いているのだと即断してしまったのですが、実は、それだけではなくて、2005 年の郵政解散総選挙のあたりからの数年間の政界の動きを扱っています。
 菅原氏がいいたいことは、タイトルによく現れています。
 我々は、世論を正しく把握することがむずかしく、結果的に、一部批評家などが勘違い発言をしているということです。
 本書には、各種統計調査の例が豊富に出てきますし、それぞれの数字の読み方なども丁寧に解説されますので、とても説得力があります。
 巻末には、それぞれのデータの出典が書いてあり、自分の説の裏付けが明記してあります。こういう態度は好感が持てます。
 新書ということになっていますが、中身は濃いです。論述が詳しいのに加えて、図表もしっかり入っています。それぞれを吟味しながら読むと、かなり時間がかかります。結果的に政治学の一部がわかるような気がします。
 それにしても、世論は移ろいやすいものですね。
 今後も選挙のたびにさまざまな誤解・曲解が生まれ、メディアに登場してくるでしょう。そういうものを見極める目を養うことが重要なように思いました。
 本書を読むことで、過去の流れを整理してとらえることができるようになりました。

 それにしても、自民党が大敗して民主党政権が成立したわけですが、その後の経緯を見ると、民主党も信頼できないことが明らかになったように思います。日本はこれからどういう方向を目指せばいいのでしょうか。

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2010年03月27日

積立投資がプラスになる

 乙は、2008年4月から妻のために毎月5万円の積立投資(投資信託による)をやっています。
2008.4.5 http://otsu.seesaa.net/article/92292888.html
この3月で約2年が経過し、120万円を積み立てたことになります。
 先日、残高をチェックしてみたら、合計金額が120万円をわずかながら越えていました。
 リーマンショックなどがあったのに、それを越えて、総額がプラスになったということで、ちょっと驚きました。今まで、ずっとマイナスだったのに、……。あ、いや、マイナスがいいといっているわけではないのですが。
 こうやって経験してみると、サラリーマンには毎月の定額積立投資が一番適しているようです。
 実際のところ、乙は身辺が忙しくて、自分の投資がうまく働いていません。いろいろやりたいことはあるのですが、時間がないのです。
 昨年11月に 85.5 円でドル買いを申し込んだのですが、4月1日には、その注文がキャンセルされてしまいます。結果的にその水準までの円高にはならなかったということです。4ヵ月なんてあっという間にすぎてしまいます。4ヶ月間、何も投資行動をしなかったわけではないのですが、予定通りにはできませんでした。

参考記事:
2009.8.14 積立投資の一部がプラスに
  http://otsu.seesaa.net/article/125661249.html
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2010年03月26日

岸博幸(2010.1)『ネット帝国主義と日本の敗北』(幻冬舎新書)幻冬舎

 乙が読んだ本です。「搾取されるカネと文化」という副題が付いています。
 ネットには四つのレイヤー構造があると説きます。
 コンテンツ/アプリケーション、プラットフォーム、インフラ、端末です。検索エンジンなどがプラットフォームです。NTT や CATV がインフラです。そして、ネットの現状を見ると、プラットフォームが一人勝ちしていて、コンテンツ産業が疲弊しているということです。その例として、岸氏は新聞と音楽を取り上げます。ネットで何でも無料で手に入るかのような風潮がありますが、それはコンテンツ産業からプラットフォームに資金が移動しているだけで、いわばプラットフォームがコンテンツ産業を搾取していることに相当するとしています。
 一番儲かっているプラットフォームに関連する企業はすべてアメリカにあることから、アメリカが世界を牛耳っているととらえることができます。言い換えれば、日本は敗北しているわけです。
 実におもしろい見方です。
 もちろん、「ではどうしたらいいか」が必要なわけですが、それは第5章「日本は大丈夫か」で述べられます。プラットフォームと端末が融合する動きがあり、そこからプラットフォームを巡る競争の激化があるとしています。そして、そのような変化を踏まえてジャーナリズムと文化をどう守るかを議論し、最後に日本はどうするべきかを述べます。
 岸氏の主張は明解ですが、乙は、新聞も音楽も、そう簡単に復興するとは思えません。
 一度、ネットがある世界に入り込んでしまうと、そこには非常に広大な「フリーの世界」が広がっています。もうそれにどっぷり浸かっている人がたくさんいます。そうなれば、今までの世界をそのまま維持することは不可能です。
 新聞社は、世界各国で減っていかざるを得ません。何社かがつぶれるのは当然です。そうやってつぶれることで、生き残った新聞社に需要が集中し、何とかその新聞社が生き延びるのではないでしょうか。新聞社が全部なくなるとは考えにくいですが、今の日本のように、全国的な規模の新聞社が数社あるというのは多すぎるでしょうね。
 テレビが登場することでラジオの性格が変わって別のメディアとして生き延びたように、ネットでニュースが見られるようになっても、紙の新聞が必要とされる面があると思います。乙の勝手な予想では、紙の新聞は20年くらいは命を保つと思います。
 乙は、音楽文化についてはまったくわかりません。ネットからダウンロードして聞くなんてことをしたことがないのです。自分が保有する CD を繰り返し聞いているだけです。
 本書は、クリス・アンダーソン(2009.11)『フリー』
2010.2.6 http://otsu.seesaa.net/article/140363533.html
と合わせて読むといいと思いました。

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2010年03月25日

孫の出生祝として投資信託を(4)

 以前の記事
2010.3.23 http://otsu.seesaa.net/article/144384086.html
の続きです。
 ブログに書いたことで、いくつかのコメントをいただき、乙として気になったことがありました。
 それは、贈与がいつ行われたことになるのかという問題でした。
 100万円で投資信託を買ったとして、200万円になったときに贈与と認定されれば、せっかくの節税策(贈与税を払わない策)が無駄になってしまいます。
 国税庁のホームページにも、赤ちゃんの贈与に関する記載はないようだったので(もしあれば、どなたか教えてください)、国税庁の相談室に電話して、担当の方に聞いてみました。
 すると、贈与税は、小さい子供の場合は対象にならないといわれました。贈与も贈与契約であるから、当事者として、「もらう」(今後は自分の好きに使う)という判断ができなければ、もらったことにならないというわけです。これはなかなかおもしろい話でした。
 乙は、気になって、この話はどこかに書いてあるかと尋ねましたが、どこにも書いてない話だそうです。こんな大事な話なのに、……。
 つまり、赤ちゃんに贈与税の対象になる金額のプレゼントをあげた(赤ちゃんの名義の口座を作ってそこに入金した)場合でも、赤ちゃんは自分がもらったことがわからないから、贈与税の対象ではないということです。大変重要な注意事項でした。
 ネットで見てみると、
http://123s.zei.ac/zouyo/zouyozeikakaru.html
にそのような趣旨が書いてありました。
http://www.maeno.net/mt/2009/06/post-4.html
なども有意義な話です。
 一方、そうでない意見も書いてありましたが、こちらはかなり心配です。
http://www.habit24.co.jp/tax/donation.htm
には「暦年課税贈与は,赤ちゃんから可能です。」とありますが、本当でしょうか。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416326394
では、「贈与された金額が110万円を越えていれば、たとえ赤ちゃんでも、贈与税を納付しなければなりません。」とありますが、本当でしょうか。

 ところで、孫の名義で投資信託を買っておく場合、いろいろとややこしい問題が起こりえます。
 まず、贈与の時期ですが、口座に入金したときでなければ、果たして何歳のときか、わかりません。贈与側(祖父)がすでに死亡しているケースもあります。しかし、贈与側の意思は明確ですから、これは問題にならないでしょう。受贈側(孫)が、親から話を聞いて、自分で「もらう」と判断するときに贈与が成立します。
 ということは、価格変動のある投資信託の場合、価格が下落したときをねらって贈与が行われたようにするべきです。価格が上がったときに贈与が行われたと認定されたら、税金分、損をします。
 受贈の時期は、書面にして残しておくのでしょうか。後日、投資信託の基準価額の変動を調べて、一番下がったときの日付で書類を書いても、税務署は確認しようがありません。

 それはともかく、110万円未満の投資信託のプレゼントをして、贈与税を払わずにいて、20年後に孫が自由にしようとした段階で贈与税の対象だといわれては困ります。
 いろいろ考えてみると、111万円をプレゼントして、親が代理人として贈与税の申告をし、翌年に 1,000 円((111万円−110万円)×1割)を払っておくというのが一番現実的のようです。これで111万円が孫の財産であることが公に認定されることになります。
 もっとも、赤ちゃんへの贈与を居住地の税務署が認めるかどうかが問題ですが、親が代理で申告しているものを税務署が拒絶するのもおかしな話ですから、たぶん認められるでしょう。
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2010年03月24日

日経新聞電子版

 乙は、日経新聞の電子版に申し込んでいました。
 3月23日創刊ということで、その現物を見るようになりました。
 4月30日までは電子版は無料とのことなので、それまでいろいろ試してみて、どうするかを決めたいと思います。
 乙の場合、新聞は、パソコンの画面で読むのは苦手です。ケータイの画面はさらに苦手です。
 電子版と紙版を乙の流儀で比べてみました。

(1)読む場所と時間
 普段、紙媒体の新聞を読むのは、トイレの中、電車の中、などです。朝ご飯を食べながら読むときもあります(あまり行儀がよくないですが)。食後にお茶や水を飲みながら新聞を広げることもあります。シェーバーでひげそりをしながら読んだりもします。
 パソコンに向かって新聞を読むのは違和感があり、長年の習慣で、どうも新聞を読んだ気がしません。
 紙は、軽くて、どこにでも持ち歩け、気軽に読めるので、むしろ紙のほうが便利です。

(2)読む人間
 普段、我が家に届く日経新聞を読んでいるのは、乙自身の他に、妻と子供がいます。3人で1部の新聞を回し読みしているわけです。電子版では、回し読みができるのでしょうか、できないのでしょうか。
 回し読みできないとなれば、3人がそれぞれ電子版を申し込むことになり、それは購読料が高いので、無理です。
 家族内くらいの回し読みは認めてもいいはずですが、どうなのでしょうか。
 どこかにこの問題に関して明記されているのでしょうか。

(3)記事の新鮮さと固定性
 電子版では、新しいニュースが入ってきたりすると、分単位で次々と更新されていくようです。
 それはそれでいいのでしょうが、乙は、必ずしもそういうのが便利とは思いません。しばしば、新聞を翌日読んでいたりします。1日くらい読むのが遅れても別にかまわないのですね。おおまかに社会の流れがわかればいいのです。
 乙は、新聞に情報の新鮮さは求めません。むしろ、いつ読んでも同じ記事が出てくるという固定性が必要です。数日前の新聞をひっくり返して読むことも大事です。1年前、10年前の新聞を見るときは図書館にいけばいいわけです。
2006.2.12 http://otsu.seesaa.net/article/13168549.html
 みんなが同じ記事を読むことができるからこそ、批評・批判が可能になるのであって、どんどん中身を変えていって(古いのが読めなくなって)しまっては、そういうことが不可能になります。
 その意味では、電子版と紙版を併読するのがいいのかもしれません。

 なお、
http://agora-web.jp/archives/952289.html
が参考になりました。
 割と乙に感覚が近いようです。
 結論からいうと、「併読で様子見」です。
posted by 乙 at 09:06| Comment(3) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月23日

孫の出生祝として投資信託を(3)

 前回の記事
2010.3.22 http://otsu.seesaa.net/article/144208127.html
に書いたように、孫の出生祝として、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを購入するとします。誕生日の時点で 100 万円をプレゼントしたとして、成人する20年後、還暦を迎える60年後は、一体いくらくらいになっているでしょうか。
 以前の記事では、
2007.10.2 http://otsu.seesaa.net/article/58324626.html
7%くらいのリターンが期待できると考えて、20歳の時に 400 万円、60歳の時に 6400 万円にもなると書いています。これは計算が雑で、ちゃんと計算すると、20歳の時に 387 万円、60歳の時に 5795 万円です。
 それはともかく、今から考えると、とてもそんな高いリターンは望めないと思います。
 では、いくらくらいのリターンを考えればいいでしょうか。
 まず、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの資産配分状況を見てみましょう。
http://www.saison-am.co.jp/pdf/report1_1003.pdf
の8ページに表とグラフがあります。2010.2.26 現在の資産配分状況です。
 これによると、次のようになっています。
配分比率投資先マザーファンド等
21.7%
U.S.500・ストック・インデックス・ファンド
13.8%
ヨーロピアン・ストック・インデックス・ファンド
4.7%
ジャパン・ストック・インデックス・ファンド
2.5%
パシフィック・エックスジャパン・ストック・インデックス・ファンド
6.5%
エマージング・マーケット・ストック・インデックス・ファンド
20.3%
U.S.ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
19.3%
ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
10.1%
ジャパン・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
1.0%
短期金融資産等
100.0%
合計


 これを4種類にまとめてみると、次のようになります。
配分比率投資先クラス
4.7%
日本株
10.1%
日本債券
49.6%
外国債券
44.5%
外国株
1.0%
短期金融資産等
100.0%
合計

 それぞれのカテゴリーの期待リターンとして、田村正之(2009.2)『世界金融危機でわかった! しぶとい分散投資術』
2009.6.8 http://otsu.seesaa.net/article/121053721.html
に出ていた、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がまとめた2007年まで35年間の実績の数字に基づいた表を利用しましょう。
 すると、期待リターンは
日本株式=7%、日本債券=2%、外国株式=8%、外国債券=3%
のようになります。短期金融資産等は期待リターンが0とします。
 この二つのデータを組み合わせて計算すると、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのアセットアロケーションによる期待リターンは、5.579% となります。
 ここから、信託報酬 0.74% を引きます。結果は、4.779% となります。
 この利回りならば、100 万円の20年後は 254 万円、60年後は 1646 万円となります。
 このくらいになると、孫の老後の資金としてそれなりの金額になるというべきでしょう。(それまで保有し続けてくれるかというと、わかりませんが。)
 長期投資というのは、なるほど、60年くらいを視野に入れて投資するということですかね。
 ところで、7% と 4.779% というと、ちょっとの違いのように見えますが、60年後を考えると、約 3.5 倍の差になるのですね。乙は複利効果の大きさを実感しました。
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2010年03月22日

孫の出生祝として投資信託を(2)

 前回の記事
2010.3.21 http://otsu.seesaa.net/article/144206797.html
に書いたように、孫の出生祝として、未成年者名義で口座を開設して、バランス型ファンドを購入するという方針を考えます。
 証券会社とファンドの組み合わせで探してみました。
 すると、いくつか候補が挙がってきます。
[1] セゾン投信……セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
 運用報告書
http://www.saison-am.co.jp/pdf/annual_report1_0912.pdf
 純資産額255億円 信託報酬 0.74%±0.03%(概算)
http://www.saison-am.co.jp/question/question_a10.html
のように、未成年者の口座が作れます。両親が電話で申し込む形で売買します。
[2] マネックス証券……マネックス資産設計ファンド<育成型>
 運用報告書
http://www.diam.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/02/25/313851_monex_assets_design_ikusei_unho.pdf
 純資産額74億円 信託報酬 0.9975%
http://www.monex.co.jp/ServiceInformation/00000000/guest/G100/srv/srv09_02.htm
http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G905/acc/caution_m.htm
のように、親が代理人として管理する形で未成年者の口座が作れます。
[3] SBI証券……SBI資産設計オープン(スゴ6)<資産成長型>
 運用報告書
http://www.sumishinam.co.jp/new_report/140831_R.pdf
 純資産額17億円 信託報酬 0.714%
http://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/help/account_06_01.html
https://trading1.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=on&getFlg=on&burl=search_home&cat1=home&cat2=service&dir=service&file=home_sogoaccount_underage.html
にあるように、親が口座を持っていれば未成年者も口座が持てます。
[4] 野村證券……ジョインベスト・グローバル・バランス・ファンド『愛称:投資生活』
 運用報告書
http://www.cmam.co.jp/fund/report/report00702.pdf
 純資産額15億円 信託報酬 0.63%
 未成年者は口座開設ができるようですが、野村證券の支店に聞いてみないとわかりません。
[5] 楽天証券……楽天資産形成ファンド(愛称:楽天525)
 未成年者は口座開設ができないようです。

 これらを比較しているものとして、モンチさんの記事がありました。
http://m0nch1.blog.shinobi.jp/Entry/467/
 乙なりに考えてみると、次のようなことかなと思います。
 まず、純資産総額が大きいほうが安定感があり、長期的に運用されるだろうと思えます。純資産総額が小さいと、何らかの事情で資金流出が起きたりすると、運用が困難になり、償還されてしまうことがありそうです。
 投資信託の純資産額がいくら以上が望ましいかについては、いろいろな考え方があるでしょうが、乙は、以前、20億円以上と書いたことがあります。
2006.2.3 http://otsu.seesaa.net/article/12678037.html
 次に、信託報酬ですが、これは安いほうがいいに決まっています。
 この二つの基準で考えると、現状では「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」が一番好都合のように思います。
 いろいろ調べた結果、最初の考え方
2007.10.2 http://otsu.seesaa.net/article/58324626.html
に戻ってしまったようです。
 「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、新興国が含まれているのもおもしろいでしょうし、リートは組み込まないというのもプリンシプルとしてわかります。外国への投資割合が高いのも、孫に対する長期的な投資教育を考えると、意義があります。
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2010年03月21日

孫の出生祝として投資信託を(1)

 孫の出生祝を考えるには、まだちょっと早いのですが、……。
 実は、乙の長男の嫁が妊娠したことがわかりました。いやはや、我ながらめでたいものです。今年の暮れには孫が誕生するだろうと思います。さっそく、出生祝を考えなければなりません。
 あ、出産祝ではありません。乙の認識としては、出産祝は、長男とその嫁に(つまり赤ちゃんの両親に)あげるもので、出生祝は孫にあげるものです。
 以前、セゾン投信がいい(未成年口座が作れるから)などと考えたことがありましたが、
2007.10.2 http://otsu.seesaa.net/article/58324626.html
そろそろ真剣に検討する時期になりました。
 条件は、次のようなものです。
(1)基本的に、ほったらかし投資です。
 少なくとも20年(成人まで)はほったらかしで、できたら60年ほったらかすことができるような金融商品を考えたいところです。運用会社がつぶれるようではいけません。また、なるべく低コストで行きたいところです。
 超長期にわたってほったらかしにできる低コストのものというと、やはりバランス型ファンドがよさそうです。勝手にリバランスしてくれる点もメリットでしょう。
(2)未成年者の口座開設が必須です。
 口座の主は生まれたての赤ん坊ですから。
(3)預入金額は100万円程度です。
 最大でも、贈与税がかかる最低限ということで、111万円です。区切りのいいところで100万円でしょうか。

 こんなことで、いろいろ探してみようと思います。
 楽しみです。(ファンドも、赤ちゃんも……。)
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2010年03月20日

岡本吏郎(2009.11)『サラリーマンのためのお金サバイバル術』(朝日新書)朝日新聞出版

 乙が読んだ本です。「家・車・保険、「人並み」な買い物が破滅を招く」という副題がついています。
 第3章で投資の話も出てきますが、むしろ、著者の言いたいことは生活全体の見直しです。サラリーマンが日常生活で直面するさまざまなお金の問題をどう考えるかを述べています。その意味では、副題がこの本の内容をよく表しているように思います。
 全体にとてもよく書けています。新書版のコンパクトさの中に、エッセンスがぎゅっと詰め込まれている感じです。必要なところには必要なグラフや表がきちんと示され、わかりやすくなっています。
 乙が興味を持ったのは、第3章の投資の話です。
 p.152 では、日本の過去50年分の株式リスク・プレミアム推計値のグラフが出てきます。それによると、1955 年ころにはリスクプレミアムが 25% もあったのですね。いい時代でした。最近は1桁になっていますから、あまり儲からなくなっているといえます。
 p.153 では、日本の過去50年の株式市場指数の標準偏差のグラフが出てきます。リスクは50年で減っていないことがわかります。いずれも山口勝業氏の著書からの引用ですが、乙はこういう事実を知らなかったので、とても印象的でした。
 p.189 では、年金積立金管理運用独立行政法人の『平成19年度 業務概況書』からの引用で、期待収益率・リスク・相関係数の表が出ています。
 ただし、今はネットで 2009.7.1 に公開された『平成20年度 業務概況書』が見られます。
http://www.gpif.go.jp/kanri/pdf/kanri03_h20_p04.pdf
その65ページにも同じ表が出ています。
種類
期待収益率リスク
国内債券
3.0%
5.42%
国内株式
4.8%
22.27%
外国債券
3.5%
14.05%
外国株式
5.0%
20.45%
短期資産
2.0%
3.63%

 乙はちょっと意外な感じがしました。
 以前読んだ田村正之(2009.2)『世界金融危機でわかった! しぶとい分散投資術』
2009.6.8 http://otsu.seesaa.net/article/121053721.html
では、同じ年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がまとめた2007年まで35年間の実績の数字に基づいた表があり、そこでの期待リターンは
日本株式=7%、日本債券=2%、外国株式=8%、外国債券=3%
となっていたからです。
 株式の期待収益率がずいぶん違っています。なぜこんなに違うのでしょうか。違っていていいのでしょうか。
 著者は、サラリーマンはインデックス投資と言い切っています。しかし、一方ではアクティブファンドの存在とその意義にも配慮された記述がなされています。
 全体にバランス感覚がとてもいいと思いました。お薦めできる本だと思います。

タグ:岡本吏郎
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2010年03月19日

国債が発行できない?

 Chikirin の日記「その時歴史が動いた!」(未来編)
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100318
は、大変おもしろく、読んで笑ってしまいました。
 国債の入札が大幅未達になる(つまり国債が発行できない)という 2013 年を予想して書いたものです。
 日本の国債をすべて償還しなければならないということになったら、Chikirin さんのいうような事態になる可能性は高そうです。
 果たして実際にそうなるかということでいえば、乙は 2013 年には、まだそうはならないだろうと思っています。日本には政治家がたくさんいて、国会議員だけでも衆議院 470 人、参議院 242 人もいるのですから、そういう人たちが何もしないままで、手をこまねいて事態の推移を見ていることはなさそうです。たぶん、何か、知恵が出てくるでしょう。さもなければ、政治家は全員クビです。
 しかし、長期的には、こういう事態はあり得ます。
 大前研一氏も「もはや国債の発行余力を失った日本政府」という記事
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100309/214836/
で、次のように述べています。
政府部門の「正味資産」が2009年末に“ついにマイナスに転落したらしい”。政府は財政健全化の道筋を早期に示す必要がある。
 この「正味資産」とは、国と地方をあわせた政府部門の資産から負債を差し引いたものだ。具体的には、土地や株式などの資産から、国債や借入金などの負債を引いたものである。これが2009年末に初めて“マイナスになったらしい”というのだ。民間企業であれば、債務超過の状態である。

 大前氏の主張は、政府にいろいろな資産があるといっても、実際は高速道路を売ったりすることはできないのだから、マイナスはきわめて大きなものになるはずだということです。
 しかし、可能性としては、高速道路を売ることはあり得る話でしょう。買い手は、高速道路の購入費用を投資額としてその資金を工面し、利用者から適当に料金を徴収していけば、それなりの利回りになるでしょうし、それはそれでいいのではないでしょうか。(どこが買うのか、問題ですが、それはまた別の話です。)
 Chikirin さんの日記は、これをさらに強力に推し進めて考察しているだけです。

参考記事:
2009.5.3 日本が抱える膨大な国債の後始末
  http://otsu.seesaa.net/article/118371423.html
タグ:国債
posted by 乙 at 03:30| Comment(6) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月18日

長生き確率表

 乙は何歳くらいまで生きられるでしょうか。
http://tknottet.sakura.ne.jp/pension/LivingProb.php
によると、何歳くらいまで生きられるか、確率としてですが、簡単にわかります。
 80歳以上まで生きられるようで、あと20年以上もあります。
 そのころ、退職したあと、何をしているでしょうか。
 実際のところ、今も忙しくて、現在の普段の生き方から「仕事」が全部なくなったら、ちょうど過ごしやすいのではないかなどと感じています。
 ネット内の記事を読みながら、本を読みながら、ブログを書きながら、投資を継続しながら、……さて、自分の老後の生活が今ひとつ具体的にイメージできません。乙は何をしているのでしょうか。ひたすら走り続けるだけでしょうか。
posted by 乙 at 05:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 老後の生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月17日

池田信夫(2009.10)『希望を捨てる勇気』ダイヤモンド社

 乙が読んだ本です。「停滞と成長の経済学」という副題が付いています。
 池田氏のブログ
http://ikedanobuo.livedoor.biz/
にも書かれているように、経済学の立場から日本社会を見るという点で、池田信夫氏の主張ははっきりしています。
 本書を読みながら、ブログの記述との重なりを感じてしまいました。まあ著者が同一であればそんなものでしょう。
 ブログとは無関係に、本書を単独で読んだ場合、合理的な考え方が随所に見られ、日本が抱えている問題がすっきりと理解できるのではないでしょうか。
 以下、乙がおもしろいと思ったところをいくつか取り出しつつコメントしたいと思います。
 pp.16-18 ちょっと前に問題になった派遣切りは、司法からの要請だとしています。これだけ聞くと「えっ?」と感じるかもしれません。しかし、今のように正社員が保護されている(これも司法の判断)ということの裏返しで、社員のクビを切るときは非正規社員から切るのが当然ということになります。そのものズバリで書いてあると、かえって気持ちよく感じます。
 p.67 日本で、雇用調整を行うメカニズムが、解雇(50年代)、配置転換(60年代)、出向(70年代)、非正社員(90年代)と変化してきたと述べています。なるほど、乙のようにある程度の歳になってきた人間から見ると「昔はそうだったよなあ」と感じます。それが明示されています。
 p.182 トヨタはなぜ危機なのかを示しています。日本を象徴する「すり合わせ」で成立したのが自動車産業なのですが、今直面している事態は、自動車の価格が大幅に下がっていることであり、どちらかというと高級車を指向しているトヨタでは、新興国市場を開拓できないということだと説きます。
 p.191 昨年秋に「事業仕分け」で話題になったスーパーコンピュータについて、戦艦大和と同じく大艦巨砲主義で、時代遅れであり、スパコンの名を借りた公共事業だとしています。
 p.197 政策立案を官僚が独占し、御用学者がその下請けをやっているようでは、日本の政治はいつまでも進歩しないとしています。世界市場で相手にされない日本の各業界を見ていると、まさに的を射た発言です。
 ほんのいくつかの例を示しましたが、本書で述べていることは、これらにとどまりません。もののあり方を考え、日本のこれからを構想するときに、本書の記述は貴重な視点を提供してくれると思います。
 池田氏のような人が政治家になったらどうなのでしょうか。その明解な主張も、回りの魑魅魍魎に絡め取られてしまうのでしょうか。
 本書のタイトル「希望を捨てる勇気」は、ちょっとミスリーディングです。「今持っている希望を、勇気を持って捨てなければならない」というように読めます。内容を正確に反映するタイトルにするなら、むしろ、副題をそのまま使うほうがいいように思いました。

タグ:池田信夫
posted by 乙 at 05:11| Comment(3) | TrackBack(1) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月16日

サミットネットスーパー

 乙が定期購読している日経新聞にチラシが入っていて、サミットネットスーパーが始まったとのことです。
 乙は、以前から西友ネットスーパーを利用している
2009.5.19 http://otsu.seesaa.net/article/119752421.html
ので、ちょっと値段を比較してみようと思いました。
 サミットネットスーパーでは、10:00-18:00 に配達される「お得便」で 5000 円以上買うと、配送料が無料です。
 例によって、ビールの値段を見てみました。
http://summit-netsuper.com/html/category/2011/20116001000140/category20116001000140_0.html
アサヒスーパードライ 350ml×24 が 4,680 円、500ml×24 が 6,118 円と書いてあります。
 乙は目を疑いました。
 ちなみに、西友ネットスーパーでは、
http://www.the-seiyu.com/
(ここから「お店の中を見てみる」→「酒」→「ビールケース」と進めば見られます)
350ml×24 が 4,350 円、500ml×24 が 5,800 円です。
 同じ商品を買うのでも、こんなにも値段が違うのですね。
 ネットでは、値段比較サイトが発達していて、今や全国区レベルで競争が激化しているありさまです。
 ネットスーパーでも、似たような状況がありそうです。
 ただし、ネットスーパーは配達区域の制限があるので、全国区ではありません。それにしても、これだけ値段が違ったら、競争になりません。少なくとも、両方の値段を知っている人は、サミットネットスーパーで買おうという気にならないでしょう。
 チラシにも気をつけながら生活したいものです。

参考記事:
2009.12.15 http://otsu.seesaa.net/article/135656844.html
2009.9.11 http://otsu.seesaa.net/article/127775426.html
posted by 乙 at 05:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月15日

竹中平蔵(2009.11)『政権交代バブル』(Voice select) PHP 研究所

 乙が読んだ本です。「重税国家への道」という副題が付いています。
 鳩山政権および民主党に、「こうしてもらいたい」あるいは「こうしてはいけない」などと率直に提言する本です。
 乙は、一読して、そのわかりやすさに驚きました。1冊まるまるわかりやすいのです。書いてある内容も十分説得的でした。
 逆にいうと、それだけ鳩山民主党の政策が危なっかしくてもどかしく感じるということです。
 ごく一部だけ引用しておきましょう。p.119 です。
 「社会保障にお金を使えば経済は成長する」というのは間違いです。長期的に経済を成長させるためには、「資本」か「労働」か「技術」のいずれかのインプットが増えなければならない。お歳暮やお中元を贈り合っているだけでは全体のパイが広がらず、日本経済も成長しません。社会政策もこれと同じことなのです。

 実に明解です。そして、こういうことで鳩山民主党の政策のいくつか(子供手当、高校の授業料実質無償化……)を否定しています。
 本書を読むことで、これからの日本が目指すべき道がはっきりとわかるように思います。
 2005 年の日本株の株価上昇は驚きのニュースでしたが、それは、そのような政策をとったことの必然的結果だったのですね。乙はそんなことはまったく意識していませんでした。


posted by 乙 at 05:08| Comment(0) | TrackBack(1) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月14日

アメリカでの育児と仕事の両立

 アメリカでも、育児と仕事の両立はむずかしいようです。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2928
こういう記事を読むと、日本よりも一層大変です。
 低所得層から高所得層まで、それぞれの立場で苦労していることがわかります。
 どうしたらいいのでしょうか。いや、どうしようもないから苦労しているのです。
 子供や家庭のことを理由にした遅刻も早退も本人の勤務成績に関係して来るとなると、どうしようもありません。こんな状態で子育てができるというのが不思議なくらいです。
 アメリカにはアメリカなりの価値観があります(個人主義、競争社会、……)が、だからこそ、育児と仕事の両立がむずかしくなっているように思います。日本とは大違いです。
 今のままでいいのでしょうか。
 この深刻さはどう解決できるのでしょうか。
 日本はアメリカのマネをするべきなのでしょうか。
 いろいろ考えさせられます。
posted by 乙 at 08:23| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月13日

【拡散希望】「母国の村の子供たち300人養子にした」 by中国人

 ブログ記事にはいろいろあるものですが、民主党の子ども手当の問題点を簡単明瞭に指摘している記事がありました。
http://blog.goo.ne.jp/fubenkyou/e/efc7bb2dfa90f06112509fa9b68315ac
 おもしろい記事です。一読することをおすすめします。
 子どもがいるという書類を用意するだけで、大金持ちになれる日本は平和で豊かな国だなあと実感できる記事です。中国人ならこういう書類の偽造は簡単でしょう。

 ところで、外国にいる子どもに関して手当を支給しないことになれば、日本人の場合も同じです。
 お父さんが頑張って国内で働き、子どもが外国に留学して、お母さんがそれについて行っている場合なども同じくくりになるでしょう。
 支給の範囲について考えるときは、子ども手当が何のために存在するのか、その目的を考えなければなりません。
 外国人だって、日本にいて働いている以上、日本に税金を払っているわけで、そういう人を支給対象から除外することはできません。
 子どもがいると、生活費がかかって大変だから支援しようというならば、相対的に物価が安い外国で生活している子どもは支援の対象にならないわけですし、物価が高い外国で生活している場合だって、そこにあえて行ったのは当人(子どもというよりはその親)の判断という面もあるわけで、支援すべきものかどうか、判断がむずかしいと思います。
 日本は物価が高い(ということになっている)ので、子どもを抱えての生活が大変だから、若干子育てを支援しましょうという目的なら、外国に住んでいる子どもを除外してもいいように思います。
 特に、上記記事のように不正受給が行われそうならば、事実関係が把握しやすい国内限定でも大きな問題にはならないように思います。(これは現行の児童手当にも当てはまる議論です。)

 ちなみに、現状での法律の案がネット上にあります。
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/kaigi/2010/01/dl/k0122-1b.pdf
その2ページにある支給要件
子ども手当は、次のいずれかに該当する者が日本国内に住所を有するときに支給するものとすること。
(1)子どもを監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母
(2)父母に監護されず又はこれと生計を同じくしない子どもを監護し、かつ、その生計を維持する者
(3)子どもを監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母であって、父母に監護されず又はこれと生計を同じくしない子どもを監護し、かつ、その生計を維持するもの

は、まことにわかりにくいもので、(1)と(3)の違いなどは、一読しただけではわからないです、はい。(3)は、他人の子どもを育てているようなケースを想定しているのでしょうね、たぶん。それにしては、自分の子どもがいないと(他人の子どもだけでは)支給要件に入らないというのはよくわかりません。このあたりが不正受給を防ごうとするところなのでしょうか。
 (2)は児童養護施設などを想定しているのでしょうね、たぶん。
 (2)が「者」で(3)が「もの」というのは、(誤字ではなくて)別のものを指しているのでしょうね、たぶん。(2)が施設などを含めて指すのであれば、「者」が人間以外を含み、「もの」は人間だけを指すということで、日常語(「もの」は人間以外を含み、「者」は人間だけを指す)とは語感が逆です。

 子ども手当がどう決着するか、見守りましょう。
posted by 乙 at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月12日

北朝鮮のデノミ

 乙が、moneyzine を読んでいたら、変な記述にぶつかりました。
http://moneyzine.jp/article/detail/182113?p=2
 一部引用します。
政府による政府のための徳政令「デノミ」
 貨幣発行権を持つ政府による究極の方法です。通貨単位の切り下げと言われますが、「新通貨発行」と言った方がいいでしょう。
 一番影響を受けるのは、タンス預金をしている人、次に影響を受けるのは、金融機関に預金をしている人でしょうか。「紙の貨幣」という形で資産を保有していた場合、文字通り紙くずになってしまいます。
 つい先日、北朝鮮でデノミが行なわれました。北朝鮮では資産の私有ができないため、誰もが商売等で稼いだお金を現金で保管していました。それらのお金はデノミですべて紙くずに。言い換えれば国が彼らからその資産を没収したのと同じ効果があります。

 デノミは、通貨単位の変更であり、新通貨の発行なのですが、旧通貨と新通貨がしかるべき比率で交換できるならば、得も損もないはずです。タンス預金も紙くずにはなりません。
 北朝鮮の場合は、デノミと同時に、新通貨への交換額に上限を設けたのでした。しかも、その上限額がきわめて低額だったのです。
 つまり、北朝鮮の政策の問題は、デノミではなく、通貨の交換制限だったのです。
 この点で、moneyzine の記事はミスリーディングだと思います。
 北朝鮮のデノミについては、
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/294
がくわしいです。
posted by 乙 at 06:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月11日

鳩山内閣の支持率がいよいよ下がる

 共同通信が3月6日〜7日に行った調査結果が記事に出ていました。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2946
それによると、不支持率が 48.9% に達したとのことです。
 民主党に対する国民の失望感は相当に高いようです。
 今や、自民党が民主党に並ぶほどの支持率を集めているとのことで、「時代が変わったな」と感じます。
 さらに興味深いのは、以下のところです。
「いま首相にふさわしい政治家」については、自民党の舛添要一前厚生労働相が23.7%で、最多数。以下、鳩山由紀夫首相8.3%、菅直人副総理7.4%、岡田克也外相7.2%、石破茂自民党政調会長5.4%の順で、谷垣禎一自民党総裁は2.3%にとどまった。

 舛添さんが圧倒的な支持率なんですね。
 乙は、こんなにも大差がついているとは知りませんでした。今後は舛添さんにも注目していく必要がありそうです。
posted by 乙 at 05:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月10日

外国人の預金の保護

 「吊られた男の投資ブログ」で話題にされています。
http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/1324701.html
アイスランドで、イギリス人・オランダ人の預金が保護されないことが国民投票で決まったという話です。
 元々はロイターの記事で
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-14219220100308
にあります。
 この話は、乙はよくわからないのですが、関連記事をネットで検索すると、「吊られた男」さんがいうような簡単な話ではありません。
http://www.afpbb.com/article/politics/2706447/5453101
によると、
英蘭両政府はアイスセーブに預金していた合計約34万人の自国民に預金分を払い戻していた。アイスランド議会は前年12月、負担を肩代わりした英蘭政府に対し、2024年までかけて39億ユーロ(約4800億円)を支払う法案を可決したが、オラフル・グリムソン(Olafur Grimsson)大統領が法案への署名を拒否し、国民投票にかけられていた。

ということですから、個々の預金者は、政府から払い戻しを受けていたので、特に被害はなかったことになります。イギリス・オランダの両政府が被害にあったということです。

 さらに、仮に政府が関係しなかったとしても、どういう人の預金を払い戻すのか、払い戻さないのか、よく考えてみる必要があります。
(1)アイスランドに住むアイスランド人
(2)イギリス・オランダに住むアイスランド人
(3)アイスランドに住むイギリス人・オランダ人
(4)イギリス・オランダに住むイギリス人・オランダ人
 今回の問題で、(1)は保護されたのでしょう、たぶん。
 関係記事は(4)のことを問題にしていますが、乙がより問題だと思うのは(2)と(3)です。
 (2)に払い戻さないとなれば、同じアイスランド国民なのに、どこに住むかで差別を受けるわけで、海外在住者を差別するとはけしからんという話になります。ヨーロッパでは、国境を越えてあちこち移動する人はたくさんいますから、たまたま海外に移動していたということで差別されるのではたまりません。
 (3)に払い戻さないとなれば、同じくアイスランドに住んで(アイスランドで仕事をして、アイスランドに税金を払って)いるのに、国籍によって差別することになります。国際結婚なども普通に見られる国々ですから、一つの家庭の夫には払い戻すけれど妻には払い戻さないなどということになり、これまた重大な問題になります。
 (2)と(3)は、政府が行う差別という側面があり、民主主義国家ではこういうことは許されるはずがありません。
 今回のアイスランドの銀行破綻で(2)と(3)の人がどうなったのか、よくわからないので、今の段階で是非を判断することができません。もしご存じの方がいらしたら、教えてください。乙の勝手な予想では、国籍ではなく居住地で扱いが変わっただろうと思います。

 で、話を本題に戻すと、海外に資産を預けた場合に、それが払い戻せないことはあるかという問題ですが、「ない」とは断定できませんが、国際的に開かれた社会では、その可能性はかなり低いと思います。
 各国の預金保険の類は、国籍にかかわらず、また、居住地にかかわらず、口座を開設し、預金を持っている人全員を救うようになっているはずです。
posted by 乙 at 05:07| Comment(6) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月09日

投資信託の信託報酬の使い道は?

 日経新聞3月8日朝刊31面に出ていた記事です。
 投資信託の信託報酬はどう使われているのかという話です。
 信託報酬は、販売会社と受託会社と運用会社の3社が分け合っているのは周知の事実でしょう。
 その「運用会社分」とされる信託報酬がどう使われてるかを示したのが重要です。
 記事では、野村総合研究所の調査を引用しつつ、次のように書いてありました。
 運用・調査・トレーディング部門の費用が全体のコストに占める比率は、中心値(対象17社の真ん中の値)で約17%だった。

 ネットで検索してみると、この話の元ネタは、
http://www.nri.co.jp/opinion/kinyu_itf/2009/pdf/itf20091004.pdf
に出ていました。
http://www.nri.co.jp/opinion/kinyu_itf/2010/pdf/itf_201001_2.pdf
あたりも参考になるかもしれません。
 日経新聞の記事では、運用会社からの運用外部委託も多いということから、17%の数値は低すぎると考えて、多めにシフトさせて4割としています。それでも、信託報酬の全体から見れば、(運用会社の取り分の比率をかけて)2割弱ということで、意外に低いとしていました。
 もちろん、このような話については、運用会社の言い分もあるでしょう。
 しかし、個人投資家の立場からいえば、肝心のコストが信託報酬のごく一部を占めるだけならば、今後、信託報酬をさらに下げた投資信託の登場も夢ではないように思いました。
 もっとも、それが可能になるためには、低コストの投信に大量の資金が集まるような風土がなければなりません。乙は、日本では、ここがむずかしいように感じています。
posted by 乙 at 06:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月08日

寄付の経費

 乙は、特定非営利法人 日本雲南聯誼協会の会員になっています。
2008.6.24 http://otsu.seesaa.net/article/101405365.html
 最近、ここが「25の小さな夢基金」というのをはじめました。
http://www.jyfa.org/2_education/edu_8.html
 1年間3万円を3年間継続的に寄付することで、雲南省の少数民族の女子生徒一人に対して、高校卒業までの就学費の支援ができるというわけです。
 で、3万円×3年の寄付をした場合に、その半分は支援対象となる子供に行きますが、半分は、基金の運営費(現地調査活動、翻訳等)、現地のクラスとの交流事業費、協会全体の人件費・通信費・印刷費等の諸経費にあてられるということです。
 乙は、個人が出した寄付金の全体が寄付先に行くものではないと思っていましたが、その経費がどれくらいかかるものかはわかりませんでした。この協会はかなり信頼できるものと思っていますが、そこで公表された記事から、諸経費が約半分なんだということを知りました。
 まあ、こんなものなのでしょうね。
 寄付の類は、ただお金を渡して終わりではありませんから、この経費はしかたがないものと思っています。
 いろいろなところで、寄付を集めていますが、決算を公表したり、寄付金のうちのどれくらいが実際に寄付先に届くかを明示しているところは少ないように思いましたので、一例ではありますが、とても興味深く思いました。
 あ、乙は、あしながおじさんの役も演じてみたいと思う一方では、ここだけに集中して寄付するのもどうかなと思っています。
 いわば、分散投資ならぬ分散寄付ということです。
 今回の寄付の話は見送りますが、せめて、ブログに書いて、興味を持ってくださる方が少しでも増えればと思いました。
posted by 乙 at 05:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月07日

第3回のオフ会を実施しました。

 3月6日(土)に、新宿で第3回のオフ会を開催しました。
 2人の参加者を得て、3人で3時間以上も話し込んでしまいました。(安くて便利な会場を提案してくださった森沢丸さんに感謝いたします。)
 それぞれが海外投資(海外の証券会社を通しての投資)を経験しているということで、ずいぶん濃い中身の話が交わされました。
 まあ、参加者によって、オフ会の雰囲気は変わるものだと思います。
 今回は、3人とも、かなりマニアックな(理系の)専門家集団的な話になってしまいました。しかし、乙は文系(文学部)出身ですので、少しだけついていけない面がありました。
 それにしても、ブログを通じて、仲間の輪が広がっていくのは不思議な感覚でした。実社会では、まったく出会うことのない人同士だと思うのですが、……。
 お二人は、乙よりもお若かったので、その分、長い未来があるわけで、ある意味、うらやましい感じがしました。
 1年後にまたオフ会をするかどうか、わかりませんが、もしもありましたら、また新たな出会いを期待したいと思います。
タグ:オフ会
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2010年03月06日

香港のブラックロックと HSBC からの手紙

 HSBC 香港からエアメールで郵便が届きました。「Important Notice」と書いてあります。
 まあ、こういう書類が来ても、どうせ大した意味がない手紙の場合が多いので、乙は開封するのさえめんどうに感じています。ファンドの名前が変わるとか、ファンドマネージャーが替わるとか、そんな通知にもすべて「Important Notice」と書いてあるのです。
 何となく開封してみると、HSBC からの手紙には、次のように書かれていました。
Due to the lack of quorum, the Extraordinary General Meeting convened on 22 February 2010 was not able to validly decide on its agenda. A second Extraordinary General Meeting of Shareholders of BlackRock Global Funds will be held on 26 March 2010, 【後略】

 おやおや、投票しないと会議が流れてしまうのですか。
 そんなことがあるとは知りませんでした。(気軽に無視していました。)乙が前回投票したかどうか、覚えていません。投票しなかったのではないでしょうか。
 HSBC 香港からの手紙には、さらに、次のようにありました。
You are not required to return the proxy form. We will provide further details once we have received the notice from BlackRock (Hong Kong) Limited.

 今、書類を送る必要はないとのことで、次の通知がブラックロックから来たらそれを投資家に流す予定だということです。(そのあとで送れということでしょうかね、それとも、次の通知でどうこうせよと書いてあるのでしょうかね。)
 ところが、同封されていたブラックロックの書類は、投票の形式になっている上に、次のように書いてありました。
Full details of how to vote at the meeting are carried on the enclosed notice, and completed proxy forms should be sent to the Transfer Agent to arrive no later than 11.15 a.m. on 22 March 2010.

 これによれば、投票用紙を送れと書いてあります。
 一体、どちらの指示に従えばいいのでしょうか。
posted by 乙 at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月05日

無利子非課税国債は問題あり?

 NIKKEI NET の記事
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100302ATFS0200E02032010.html
によれば、亀井静香郵政・金融担当大臣が「単純な国債だけでなく、無利子非課税国債の発行も前向きに検討する時期だ」と述べたそうです。
 無利子非課税国債は、無利子なのですが、その代わり相続税が非課税になるという国債です。
 相続税でかなりを持って行かれる富裕層がこれを購入して、相続税も贈与税も払うことなく、遺産として子孫に多額の財産を残すことができるようにするものです。
 しかし、このアイディアは、今ひとつのように思います。
 乙が引っかかるところは、無利子非課税国債を購入することで、富裕層の税金をたとえば半額に減額することが可能になることです。というか、そのような人しかこの国債を買わないわけで、大多数の庶民には関係ない話です。こういう国債を売り出すことで、当面は、国債の販売額が一時的に増えるというプラスの効果があるかもしれませんが、そのあとでは、税金が徴収できないというマイナスの効果があるのです。富裕層が、この国債を「ありがたい」と感じて購入するということは、相続税で持って行かれてしまうよりも、子孫に残せるほうが望ましいということです。言い換えると、この国債は富裕層を優遇するための国債なのです。これを国庫から見ると、この国債を発行することによって、将来的には相続税を取り損なってしまうわけで、無利子非課税国債が売れれば売れるほど、日本の将来の税収が落ち込むことになります。
 一時期、国債が売れても、将来的には償還しなければなりません。一方、相続税は、取れば取ったで、あとで還付する必要はありません。国の立場から長期的に考えれば、相続税のほうがはるかに好都合だということになるでしょう。
 いろいろな仕組みをゴチャゴチャ考えるよりも、シンプルにものを考えるほうがいいのではないでしょうか。それにしても、こんなに国債を増やして、どうするつもりなのでしょうか>亀井大臣

参考記事:
http://toyop129.blog48.fc2.com/blog-entry-895.html
posted by 乙 at 05:15| Comment(9) | TrackBack(0) | 債券 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月04日

米ブラックロックが日本で上場投信強化

 3月2日の日経新聞に出ていた記事です。
 資産運用世界最大の米ブラックロックが日本で ETF を強化するというのです。iシェアーズのブランドは有名ですから、期待できる話です。
 水瀬さんのブログで記事の一部が読めます。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-1324.html
 いくつかのブログで、これについてコメントしています。
http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/1321339.html
http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/ishares-a2ad.html
 しかし、乙は、あまり期待できないような気がしています。
 もちろん、たくさんの(多種類の)ETF が日本市場に上場されることは望ましいことです。問題はその後です。はたして、それらの ETF が投資家に信頼されて、純資産残高が順調に増えていくでしょうか。増えていくならば、それはその ETF が長期的に運営されることにつながり、望ましいことだし、うれしいことなのですが、そうはならないような気もします。
 そう思う理由は、日本ではインデックス投資が一般化していないことです。インデックスファンドはさほど売れているようにも思えません。多くの人は証券会社の営業マンが勧める投信を購入しているのではないでしょうか。さらには、海外投資も一般化していないように思います。ここでいう海外投資は「海外に対する投資」の意味です。日本株や日本債券を中心に考える投資家は相変わらず多そうです。
 さらに、世界の僻地・日本で上場しても、その売買時間帯が世界の中心・アメリカの証券市場の売買時間帯とずれているため、変な価格が付いたり、業者の裁定が起こるとしても、そのサヤ幅が比較的大きい(その分、投資家が損をする)というようなことがあるのではないでしょうか。さらには、二重課税問題
2010.1.9 http://otsu.seesaa.net/article/137793414.html
なども悪影響があるかもしれません。
 こんな状況だと、せっかくブラックロックが乗り出そうとしても、結果的に投資家からの支持を集めることができず、つまりは長期的に継続できず、中途償還されてしまうというようなことにもなりかねません。
 乙は、そんなわけで、期待する面がある一方では、ホントにうまくいくのかと懐疑的な面も持っています。

 では、どうするべきか。
 答えはそれぞれの投資家が自分で考えなければなりません。日本市場に上場する ETF がいいと思う人はそれに投資すればいいですし、そうでない人は別の手段で投資すればいいだけの話です。

参考記事:
2009.11.20 NY株と連動 投資信託東証へ上場
  http://otsu.seesaa.net/article/133403451.html
posted by 乙 at 06:10| Comment(2) | TrackBack(0) | ETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月03日

2月のブログの検索語

 乙のブログには、検索エンジン経由で訪問してこられる方が多いのですが、ここのところ、1年くらいは、検索語として「乙川乙彦」を指定する場合が最多でした。その他、「ETF」なども多く、まあ、投資ブログとしては当然のことでしょう。
 ところが、2月分のアクセス記録を見てみると、一番多かった検索語は「ロシナンテス」889 回でした。次いで、「乙川乙彦」318、「フレッツ光メンバーズクラブ」298、「ETF」231、「破綻」188、「etf」171 と続きます。
 「ロシナンテス」は、Yahoo! の「急上昇ワードランキング」の 2010.2.8 でも取り上げられています。
http://searchranking.yahoo.co.jp/burst_ranking/20100208
テレビ番組の「行列のできる法律相談所」で紹介されたために、ネットで検索されたようです。
http://tvtopic.goo.ne.jp/program/94/178/293428/0/0/0/index.html
http://ameblo.jp/sudan0312/day-20100207.html
 今でも、Google では、3番目に乙のブログが位置づけられています。
 テレビ番組の影響力の大きさ、テレビで見たことをすぐにネットで検索する人の多さ、Google を利用する人の多さ、Google で上位に位置づけられることの影響力の大きさなどがうかがえます。

参考記事:
2009.11.9 ロシナンテスへの寄付
  http://otsu.seesaa.net/article/132402051.html
posted by 乙 at 05:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月02日

年金運用独立行政法人こそ事業仕分けすべきだ

 高橋洋一氏が「年金運用独立行政法人こそ事業仕分けすべきだ」と主張しています。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/279
 以下、一部引用します。
 国民から年金保険料として日本年金機構(旧社会保険庁)が徴収、そのうち大半は年金給付に回り、残った一部は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)にいく。GPIFの年金積立金は120兆円に達している。
 GPIFはその資金を複数の民間金融機関に運用委託(丸投げ)している。ポイントは積立金を株などで市場運用しているということだ。
【中略】
 なぜ強制徴収したものを財テクするのか、財テクは国の事業にふさわしいのかどうか、GPIFがないと本当に困るのか、是非とも事業仕分けの対象にすべきだろう。独立行政法人の廃止は民主党の公約だろう。
【中略】
 では、どうしたらいいのか、具体的な解決策を示そう。
 まず、GPIFを廃止する。それで、市場運用はせずに全額非市場性国債、特に物価連動国債引受にする。
 こうすれば、国債運用の弱点であるインフレヘッジができ、300億円ほどの運営コストが節約できる。

 なるほど、安いとはいえ、市場運用すれば、手数料がかかります。それが 300 億円と聞くと、いかにも大きいと思わせます。これで食っている人も多数いるのでしょう。
 乙は、GPIF 関連で無駄なコストをゼロにするというのは「あり」だと思いました。高橋氏の提案する物価連動国債でいいのではないでしょうか。リスクがゼロ(とみなせる)というのも、年金の場合、有力な考え方だと思います。
 もっとも、今の年金の仕組みを考えると、国債程度の利回りでは年金が破綻してしまう(予定利率がもっと高く設定されている)のですが、それはそれで別問題のように思います。年金が破綻しないような予定利率にすればいいのですから。
 市場運用を中止すれば、大量の資金が引き揚げられるのと同じことで、株式市場などを激震が襲うでしょうね。しかし、これも別問題です。
タグ:GPIF
posted by 乙 at 04:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月01日

五つの投信の解約

 乙は、楽天証券で、妻の資金を運用していた五つの投資信託を解約しました。

MUAM チャイナオープン
ピクテ・ヨーロピアンオープン
HSBC インド・オープン
MHAM 株式オープン
SSGA 外国株式インデックス・オープン

 このうち初めの四つはいずれもアクティブファンドで、投資先としてはよろしくないとは思いつつ、国内での投資信託としてはこんなものかなという感じで購入したものでした。しかし、現在までのところ、結果は振るいませんでした。
 「SSGA 外国株式インデックス・オープン」は、インデックスファンドなのですが、最近は、インデックスファンドの中でも低コストのものが増えてきたので、乗り換えることにしました。
 また、このようなことで、現金化した資金を全額出金し、楽天証券の口座を事実上解約しました。
 楽天証券には特に問題点などを感じていないのですが、あちこちに資金が分散していると、現在高のチェック一つとっても、めんどうなのです。
 実際に口座の閉鎖をしてもいいのですが、今後、もしかして利用することもあるかもしれないので、当面は休眠口座にしておこうかなと思っています。(楽天証券にはいい迷惑かもしれませんが。)
 こうして、少しだけ口座数がスリムになりました。
 マネックス証券も事実上の解約をしましたし、……。少しずつすっきりさせています。
posted by 乙 at 04:52| Comment(3) | TrackBack(0) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする