鳩山政権および民主党に、「こうしてもらいたい」あるいは「こうしてはいけない」などと率直に提言する本です。
乙は、一読して、そのわかりやすさに驚きました。1冊まるまるわかりやすいのです。書いてある内容も十分説得的でした。
逆にいうと、それだけ鳩山民主党の政策が危なっかしくてもどかしく感じるということです。
ごく一部だけ引用しておきましょう。p.119 です。
「社会保障にお金を使えば経済は成長する」というのは間違いです。長期的に経済を成長させるためには、「資本」か「労働」か「技術」のいずれかのインプットが増えなければならない。お歳暮やお中元を贈り合っているだけでは全体のパイが広がらず、日本経済も成長しません。社会政策もこれと同じことなのです。
実に明解です。そして、こういうことで鳩山民主党の政策のいくつか(子供手当、高校の授業料実質無償化……)を否定しています。
本書を読むことで、これからの日本が目指すべき道がはっきりとわかるように思います。
2005 年の日本株の株価上昇は驚きのニュースでしたが、それは、そのような政策をとったことの必然的結果だったのですね。乙はそんなことはまったく意識していませんでした。