八つのお話が並んでいます。それぞれは、お金にからむ話で、まあマネーに関するべからず集のような内容です。それぞれのお話の最後に「グリーム婆さんのよくわかる解説」というのが数ページ付いていて、それが一種の教訓集のような感じで書いてあります。
乙は、一読して、内容が薄いと感じました。この内容を語るのに150ページの本にする必要はないと信じます。
手軽に読める本ですが、この本を読んで理解することができるのは、いろいろな経験をしてきた大人たちであって、子供向けの本ではありません。さまざまな固有名詞が、それとなくわかる別の語に置き換えられています。こんなのを理解する(そして当該事物を思い出してにんまりする)ことができるのは、相当な大人でしかありえません。
ということで、この本は、一体想定読者をどのあたりにおいているのか、だんだんわからなくなってきました。大人に対していろいろと有意義なことを述べるなら、こんな童話スタイルを取る必要はなく、もっと端的にズバリ書けば済んでしまいそうです。
乙の感覚では、本書の試みは失敗していると思います。
ふと気が付くと、高等遊民さんが本書のことに言及していました。
http://koutou-yumin.seesaa.net/article/144813566.html
乙も同様のことを感じていました。
ラベル:マネー・ヘッタ・チャン