そんなわけで、あまり意識的な寄付ではありません。
今年も、そんな時期になり、先日、寄付の依頼がありました。
ふと日本赤十字社東京都支部の寄付の依頼状の裏を見ると、支出の概要が書いてありました。
平成20年度の活動資金ですが、総額 1,373,221,969 円ということで、使途は以下の通りです。
救護・救援活動 32.7%
奉仕団・青少年赤十字の支援 13.1%
救急法・健康生活支援講習等の講習 3.2%
献血の推進 10.0%
看護師養成 0.8%
赤十字会員(社員)の加入促進 10.1%
広報活動 5.9%
福祉施設の運営 3.6%
活動の運営管理 20.6%
実際は、人件費などをどの費目で出しているのか、これだけではわかりませんので、いわゆる管理経費の割合を算出することもできません。
とはいえ、一般的には、活動の運営管理 20.6%+広報活動 5.9%+赤十字会員(社員)の加入促進 10.1% くらいかなと思われます。だとすれば、36.7% ということで、まあまあそんなものかもしれません。
日本赤十字社東京都支部は
http://www.tokyo.jrc.or.jp/
がホームページです。
日本赤十字社全体では、
http://www.jrc.or.jp/
がホームページです。
ネット内を見てみると、東京都支部の平成20年度決算報告があります。
http://www.tokyo.jrc.or.jp/katsudo/shibu/kessan.html
これによると、平成20年度の歳入は 2,313,778,479 円、歳出は 2,151,715,875 円となっています。
上記の紙の裏の金額と一致しません。ネットの決算をよく見ると、歳入の中の「社資収入」に一致します。「社資」は寄付金のことです。
http://www.tokyo.jrc.or.jp/kodomo/sekijuji.html
には、「赤十字の資金は社資(しゃし)(寄付)で成り立っています。」と書いてあります。
それにしても13億円というのは少額です。そんな程度しか寄付が集まらないのでしょうか。大口の寄付もありそうですが、仮に1世帯が 500 円ずつ出し合ったとして、計算してみましょう。
http://cgi.mobile.metro.tokyo.jp/aps/tosei/oshiete/data_04.html
によれば、東京都の世帯数は 6,245,214 世帯とのことですから、3,122,607,000 円集まるはずです。ということは、赤十字の寄付を 500 円ずつしている人は東京都の全世帯の4割程度ということになります。実に少ないものです。
この数字をどう解釈していいか、わかりませんが、乙は、日本では寄付文化が根付いていないためだと考えます。
これについては、以前にもブログに書いたことがあります。
2009.10.2 http://otsu.seesaa.net/article/129304886.html
なお、紙の裏にあった「使途」は、上記の決算では費目が違っていて、何が何に該当するのか、わかりませんでした。
せっかく情報公開しているのに、こういうずれがあるのでは、残念な話です。