2010年06月18日

NTT の年金問題

 NTT は退職者の企業年金の支給額を減らそうとしています。退職者の側でも9割弱が合意(賛成)しています。しかし、最高裁はそれを認めませんでした。
http://www.asahi.com/business/update/0610/TKY201006100514.html
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E2EBE2E1E08DE2EBE2E4E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
 最高裁の上告棄却は重い判断だと思います。
 問題は NTT に限定されません。各企業とも、退職金や年金の負担にあえいでいるのが現状です。
 こういう最高裁の判断が示されると、各企業は倒産の危機に直面するほどの事態にならないと企業年金の減額ができないということになったわけです。
 この結果、いよいよ退職者が有利になり(というか、少なくとも不利にはならずに)今働いている人たちは退職者のために働くような形になります。ますます日本社会の窒息感が高まります。
 最近は、裁判所の判断が「おかしい」と感じる例が増えたように思います。
 裁判所は、その判断が(当面の訴訟の対象になっている問題に限定されずに)日本の未来を決めるほどの影響を持つのだと自覚してほしいものです。日本全体を基準にして、一般論としての判断を先にして、それを個別の案件にあてはめるようにするべきでしょう。
 9割弱の人が賛成している制度変更をつぶして、明るい未来があるならいいけれど、決してそんなことはないのです。
 今回の最高裁の例についても、乙は残念な気持ちで受けとめました。

参考記事:
http://newsweekjapan.jp/column/ikeda/2010/06/post-188.php
ラベル:NTT 年金 最高裁
posted by 乙 at 04:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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