自分の子供に対しては保証人になりますが、それだけです。
ずっと前の話ですが、よく知っている外国人(若い人でした)がアパートを借りるために乙に保証人になってくれといってきました。
いろいろ迷う部分もあったのですが、結果的に断りました。
その外国人がアパートの家賃を踏み倒して帰国するくらいのことだったら、その分(数十万円?)を払うことは大したことないのですが、場合によってはもっと大きな事故を引き起こすことだってあるのです。たとえば水漏れ事故です。集合住宅で階下の家に影響が出ると、数百万円くらいの損害になることはよくあることではないでしょうか。
さらに、乙が考えたもので、外国人の保証人になる場合の一番の問題は、その外国人が何らかの事情で死亡したときです。アパートにある一切の財産は保証人が片付けなければなりません。捨てていいかどうかという判断もむずかしいです。母国にいる家族と連絡を取って、遺体の引き取りなどの対応をしなければなりません。これは大変な負担です。
自分の子供、家族、親族であれば、そんなことがふりかかってきても、まあしかたがない(やるしかない)と思いますが、かなり親しい外国人であっても、親戚でなければ、そこまでの責任は負えません。
乙に保証人を頼んできた外国人には、そんなことを話し、残念ながら保証人にはなれないと、言い渡しました。乙の言葉はまるで相手を信用していないかのようで、きっと冷たく響いたことでしょう。
元はといえば、日本の保証人制度が悪いと思います。特に外国人の場合ですが、身寄りがいない高齢者なども同様です。日本では、アパートを借りるときや就職するときなど、節目節目で保証人が要求されます。あまり安易に保証人を引き受けて、こちらに請求書が回ってくるのは困ります。かといって、外国人などはそういう保証人になってくれるような人を探すのがこれまた困難です。
日本の現状を考えると、保証人制度をやめて、保険でまかなうようにするしかないのではないかと思います。
アパートへの入居でいえば、水漏れ事故まで補償する損害保険(火災保険の形になることが多いかも)でかなりの程度はカバーされそうです。死亡についても生命保険でかなりまかなえる可能性があります。
そういえば、この件に関連して、「保証人ビジネス」があるというダイヤモンド・オンラインの(NHK「追跡! A to Z」の)記事
http://diamond.jp/articles/-/9569
がありました。しかし、こちらも問題点が山積しています。
ラベル:保証人