乙が橘玲氏のサイトを見ていたら、年金先物オプションの話が書いてありました。
http://www.tachibana-akira.com/2010/11/1277
おもしろいアイディアです。
これがあれば、年金が心配な人はしかるべきプットオプションを買えばいいということになるわけです。記事中にあるように「年金破綻保険」ということに相当します。
問題は、このオプション(保険)の売り手です。橘氏は、「「100年安心」を約束した政治家や官僚たちが十分に賢ければ、この投資機会を見逃すはずがないからだ(彼らの約束どおり年金が破綻しなければ、オプションを売ってぼろ儲けできる)。」と述べていますが、さて、どうなんでしょう。
乙は、オプションの売買はしたことがありませんが、「保険」と同様であれば、オプションの売り手は、破綻が起こったときに補償するべき金額をしかるべきところに預託しておかなければならないはずです。さもなければ単なる口約束になって、いざ、破綻したときに支払うべき金がないという事態になります。一人の年金分ということは、相当な金額(数千万円?)になりますが、それを用意できる政治家や官僚がいるのでしょうか。官僚は、いくら高給取りといっても、そんな金額をサッと用意できる人は限られているのではないでしょうか。政治家は、同時に会社を経営したりしていれば、そのくらいの金が工面できますかね。それにしても、なかなか大変です。本当にそんなことができるのでしょうか。
もちろん、オプション料がいくらかにもよります。オプション料が十分に高ければ、何とか金を工面する人が出てくるのでしょう。しかし、その場合のオプション料はいくらくらいになるのでしょうか。10年で 1,000 万円とかになるのでしょうか。しかし、そうなると、今度はオプション料を払う側が、とても払えないということになりそうです。
橘氏の話は話としておもしろいのですが、さて、実現の可能性は……。