http://agora-web.jp/archives/1164595.html
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51784390.html
若者が選挙に行かないことが問題だという話です。
これについては、乙も同感で、過去に同趣旨の記事を書いています。
2010.6.6 http://otsu.seesaa.net/article/152367907.html
2009.12.23 http://otsu.seesaa.net/article/136084374.html
上記の藤沢氏の記事では、総務省による「第22回参議院議員通常選挙における年齢別投票状況」のグラフ
http://www.soumu.go.jp/main_content/000096493.pdf
を示していますが、大変ショッキングなグラフになっています。若者の人口が少ないことに加えて、投票率が低いのでは若者の声が国会に届きません。
これに対して、小黒一正氏は「世代間公平基本法を制定し、世代間格差改善を」と主張しています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101220/217640/
また、おなじ小黒氏によるちょっと前の記事ですが、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101007/216538/
では、「世代別選挙区」や「子どもに1票を」という考え方などを紹介しています。
これくらいしないと、どうしようもないのかもしれません。少なくとも若者の声を活かすことはきわめてむずかしいといえます。
とはいえ、乙は、そこまで心配しなくてもいいのかもしれないとも感じています。
一つには、選挙は、他人から強制される義務ではなく、自主的に行くものであり、権利ですから、各自の選択(の積み重ね)がこういう結果になっているということなのです。
もう一つには、加齢と投票率の関係があります。上記の総務省のグラフ
http://www.soumu.go.jp/main_content/000096493.pdf
には、前回(平成19年)の投票率も(表の右端に)記載されています。その数値と今回(平成22年)の数値を比べると、あまり変わっていないのです。
もう少し古い資料があればさらにいいのですが、探しても見つかりません。(徹底して調べればあるのかもしれませんが。)
http://www.pref.toyama.jp/sections/0500/sa-nenre.htm
には、富山県の例が(ごく一部ですが)出ています。
さて、3年経っても、年齢別投票率が大きく変わらないというところがミソです。
これを言い替えると、3年後には、有権者は3歳年を取っていますが、それは3年前のその年齢の人の投票率に一致するということです。つまり、年齢を重ねると投票率が上がっていくということです。だんだん選挙に目覚めていくとでもいえばいいのでしょうか。
それにしても、高投票率になるまでには、何十年もかかって、自分が年を取ってしまうのですから、若い人の声が国会に届かないことには変わりがありません。これが望ましくないことは当然のことです。
世代間の格差は、自分の選択だとしても、選挙区間の格差は、制度としてそう決められているのであり、また現実にそれにしたがって選挙が実施されているのですから、世代別格差以上に深刻で、喫緊の課題だといえます。参議院のように選挙区間で5倍の格差があるなんて、信じがたいことです。近代国家にあるまじき不公平・不平等な制度です。これを放置している国会議員は、それだけでも国政に関わる資格が疑われるようなものです。国会議員は「自分は、正当な選挙で選ばれたのではなく、自分がここにいてはいけないのかもしれない」などとは考えないのでしょうね。