2011.1.24 http://otsu.seesaa.net/article/182174715.html
乙は、アメリカの債券に関して、2種類の投資をしています。
一つは、エージェンシー債です。4年ほど前に、いろいろ検討して、エージェンシー債を購入しました。
2007.1.25 E*TRADE で購入するエージェンシー債を選ぶ
http://otsu.seesaa.net/article/32064138.html
2007.1.22 E*TRADE で債券を買う場合のコスト
http://otsu.seesaa.net/article/31873777.html
2007.1.21 HSBC 香港の米国債と E*TRADE の米国債
http://otsu.seesaa.net/article/31798393.html
2007.1.12 米国債よりもエージェンシー債
http://otsu.seesaa.net/article/31260499.html
2007.1.9 アメリカの債券を買うとき
http://otsu.seesaa.net/article/31106871.html
もう一つは、ETF です。AGG と TIP を購入しています。
2008.1.21 iShares Lehman Aggregate Fund (AGG)
http://otsu.seesaa.net/article/79828154.html
2007.12.12 iShares Lehman TIPS Bond Fund (TIP)
http://otsu.seesaa.net/article/72369888.html
このように2種類を通じて債券投資をするという考え方についても、以前、ブログに書いたことがあります。
2008.11.17 債券の現物投資と ETF による債券投資
http://otsu.seesaa.net/article/109780336.html
いずれも、高利回りをねらっているわけではなく、比較的安全志向で投資先を決めています。
さて、HYG ですが、日本語でもかなり細かい情報開示がされています。
http://jp.ishares.com/product_info/fund/overview/NYSEARCA/HYG.htm
格付けとその構成比を見ると、Ba1/BB+ から C/C までの債券に投資しています。ハイイールド債というのは、まさにこういうことです。格付けが低い分、金利が高いわけです。国債は格付けが高いので、金利は低くなります。こういうハイイールド債は、個別に投資するのは危険な(倒産の可能性がある)ので(その会社がどれくらい危険かを個人投資家が調べることは極めてむずかしいと思います)、たくさんのハイイールド債に分散投資できる投資信託(ETF)経由が望ましいと思います。
利回りについて、ファンド基準日(2011年01月24日)を見ると、配当利回りが 7.65%、平均最終利回りが 6.86%になっています。配当利回りよりも平均最終利回りが低いのは、保有している債券のうちのいくつかが償還されなかった(デフォルトになってしまった)ということでしょう。
加重平均クーポン 8.38% というのは、現在保有している債券の表面利回りを平均したもので、いわば、今後の利回り予測という感じです。上記の配当利回りは過去に実現した配当利回りということです。
そう考えると、k_invest さんがいうように、利回り 8.2% というのは過大な見積もりで、実質的にはそれより 1% くらい低くなるのではないでしょうか。
そして、一番考えなければならないのは、ハイイールド債の投資信託(ETF)は、景気にかなり敏感で、不景気が続いて企業がバタバタと倒産するようだと、価値が大きく下がってしまうことがあるということです。
今後10年(20年?)くらいのアメリカの景気をどう読むかということになりますが、景気が上向いて経済が順調に回っていくと予想するなら、HYG に投資してもいいでしょう。一方、これから景気が上向くことはなく、失業率が上がり、アメリカ経済がダメになっていくと予想するなら、HYG に投資してはいけないということになります。
乙は、アメリカの今後について、(特に根拠があるわけではありませんが)やや悲観的に感じていますので、ハイイールド債に投資するのは危険かなと思っています。
債券投資は、やはり、手堅く行きたいところです。