http://www.musicsecurities.com/fukkofund/
http://www.musicsecurities.com/_common/pdf/fukkofund.pdf
被災地には、義援金などの寄付もいいですが、こういうファンドへの出資もありかと思います。
しかし、乙が上記の書類を読む限りでは、どうにも出資しようという気になりません。
第1に、資金の貸し付け方法など、詳細がわからないと思います。どんな会社にいくらくらいを貸し付けるのか、その運営方針です。
第2に、出資者から、手数料 5.5% を取るという話ですが、これが高いように思います。出資者へのリターンが不確実なことに加えて、間に立つ会社が手数料を抜くので、出資した金額が本当に被災者に回るのかどうか、心配です。
第3に、出資した後、どのように資金が回収できるのか、わからない点があります。たとえば、何年くらいを見込むのでしょうか。
匿名組合として出資するようですが、被災地の会社であっても、会社は会社ですからつぶれることもあるでしょう。うまく事業が軌道に乗る場合もあるでしょう。どういう場合に、どういうふうに資金を回収し、出資者に分配するのか、よくわかりません。
第4に、名称に違和感があります。「復興義援金」は一般名称であり、個別のファンドの名前としては好ましくないと思います。
今回の話は匿名組合ですから、詳細を書かなくてもいいのでしょうが、これでは何とも判断できません。
やっぱり、普通の寄付金の方がよさそうに思えてきました。
乙としては、今回の話はパスします。
震災からの復興は重要な話ですし、それをどのように行うかも重要です。民間の力を結集することにも意義を認めます。しかし、今回のようなことでは、出資をためらう人がたくさん出てくるように思います。今後の類似のケースでも活躍できるように、広い視野で投資計画を決め、その一種として今回の東日本大震災にあてはめるというようなことにしないと、せっかくの善意を無にしてしまうような気がしています。
中途半端な計画を提示して、結局十分な資金が集まらなければ、投資効果も上がりません。