2011年08月22日

海外旅行の保険

 乙は、海外旅行に行くときに、海外旅行用の保険に入りません。
 その理由について、あまり明確に考えたことはなかったのですが、ある人から次のような保険の話があることを教えてもらい、「まさにそうだ!」と感じました。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9F819499E2E3E2E29E8DE2E3E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2?n_cid=DSGGL001
 ちょっとこれに関係して、保険の考え方を書いておきましょう。
 「万が一、旅先で盲腸で入院すると、手術代などが200万円もかかることがあります。ぜひ、保険に入りましょう!」などとパンフレットで誘われましたが、考えてみれば、いざそんなことになったら、200万円をその場で払うことができそうです。
 盲腸にかかる確率はゼロではないけれど、きわめて低いはずです。(盲腸だけではないですが)その確率と、そのときの医療費をかけ算して、それに保険会社の手数料を上乗せして、保険料が計算されます。
 保険会社の手数料は非公表ですが、たぶん、ざっと原価と同じくらいかと思います。つまり、たとえば医療費(200万円)×生起確率(0.5%)として1万円とすれば、保険料2万円というくらいではないかと想像します。もしかすると、保険料が3万円くらいに設定されているかもしれません。
 200人に一人に病気や事故が発生するとすれば、実際の病気やケガの事例はたくさんあり、その中で比較的費用が高額だったものを列挙すれば、「ほら、現実にこんな例がありました」はいくらでも書けることになります。しかもウソはまったくないわけです。
http://www.aiu.co.jp/travel/zikorei/accident/j01.html
 しかし、こんなことに遭遇する確率はきわめて低いのです。(そういうことを保険会社はいわないのですね。)
 保険に入らなければ、医療費(200万円)×生起確率(0.5%)をリスクとして自分で負担することになるのですが、そのほうが絶対に安くなります。
 上の仮定が正しいとして、100回海外旅行に行くと、保険料は200万円になります。
 0.5% の生起確率ならば、100回の旅行で1回でもそれが起こる確率は、
1-(99.5%**100)=0.39423
ということで、約40%です。2回以上起こる場合もありますが……(笑)。

 AIU の海外旅行保険は、2人セットの観光用で8日間は 15,000 円くらいですが、
http://www.aiu.co.jp/travel/price/plan/kankou-family2.html
これが高いか安いか、一般にはわかりません。確率が公表されていないからです。
 上の事情のようなことを考えると、高いに決まっているはずなのです。そうでなければ、保険会社はやっていけないことになります。
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posted by 乙 at 05:20| Comment(12) | TrackBack(0) | 保険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月12日

スティーブ金山(2011.2)『HSBC香港資産運用術』アールズ出版

 乙が読んだ本です。「資産を安定的に殖やしたい人のための」という副題が付いています。
 本書には、HSBC 香港の使い方が書かれています。しかし、こういう本を読んで大いにもうけようと考えたりすると、痛い目に合いそうです。
 乙が読んで気になったところをいくつかメモしておきます。
 pp.36-37 「年利 15% の定期預金?」というところがあります。「?」が付いているので、その分だけ良心的でしょう。これはデポジットプラスというもので、実態はデュアルカレンシー・デポジットという仕組み債の一種です。単純に年利 15% がつくものではありません。普通の投資家は、こんなものに投資してはいけません。とんでもなくハイリスクです。これを勧めるかのように書いている時点で、本書には疑いを持ってしまいます。
 p.44 l.-2 投資ファンドについて説明しているところで「HSBC のグローバル投資の専門家たちによって、世界中の有名なファンドハウスの中から厳選した質の高いファンドをリストアップされています。」とあります。「を」は「が」のミスですが、それはさておき、「質の高いファンド」とは何でしょうか。そんなものがあるでしょうか。HSBC を使わずに、日本から投資できないのでしょうか。疑問が膨らみました。
 p.47 では「頻繁に組み換えを行う人に便利な FundMax(ファンドマックス)」の説明があります。あれこれファンドを乗り換える人向けのサービスで、ファンドを乗り換えても購入時の手数料がかからないというものです。一見よさそうにも思いますが、問題は FundMax の手数料です。投資金額にもよりますが、年利 1.00-1.75% がかかります。この手数料が「高い!」と思います。こんな手数料を払わず、購入したファンドを乗り換えずにずっと保有しているほうがよっぽど安上がりです。
 pp.58-62 ETF・インデックス投資が説明されます。香港の ETF の紹介記事のようになっています。最後の p.62 では、「個々の ETF の内容を詳しく知るためには、楽天証券のサイトが便利です。」ということで、楽天証券の URL が書いてあります。だったら、楽天証券で ETF 投資をすればいいのではないでしょうか。HSBC 香港のサイトを使わないということは、その分、HSBC 香港のサイトが不便だと言っていることになります。HSBC 香港と楽天証券を(手数料も含めて)あれこれ比べてあればより有意義になったのに、……と思いました。
 pp.101-104 では、HSBC 香港の口座への送金方法について説明しています。日本の銀行からの海外送金(手数料 6000 円程度)、Go Lloyds を利用した海外送金(手数料 2000 円+送金額の 0.1%(最低 1500 円))が説明されていますが、いずれも手数料がかなり高いと思います。p.103 からほんの数行で FX-CFD 口座やアフィリエイトサイトからの HSBC 香港の口座への出金について書いていますが、手数料についてまったく触れられておらず、どのサイトで何をすればいいのかもまったくわかりません。
 というわけで、HSBC 香港への送金については、ほとんど何も説明していないに等しいと思います。著者本人がどのくらい経験があるのか、疑問に思いました。
 p.136 から Deposit Plus の説明がありますが、Deposit Plus が何であるのか、一切説明がありません。pp.36-37 に簡単な説明があるのですが、だったら、p.136 に「p.36 を見よ」と書いておくべきです。今の記述では、何が何だかわかりません。
 本書を読んで、乙が知らなかったことが一つだけありました。p.129 ですが、乙は、送金限度額を変更設定するとき、ネット上のフォームをプリントしてサインして郵便で送っていました。実はメールに添付して送るのでいいのだそうです。サインが必要ですから、たぶん、サインしたものをスキャナで取り込んで送るのでしょうが、このやり方は知りませんでした。

 本書は、HSBC 香港の使い方マニュアルのような内容でした。まあそういうねらいの本があってもいいでしょう。しかし、乙は大いに不満を感じました。
 第1に、HSBC 香港の提供する個々の金融商品の説明はあるけれども、日本の証券会社や銀行で提供されるものと比べてどっちがどれくらい有利なのか、何も書かれていないということです。たとえば、投資ファンドです。HSBC 香港で購入すると、初期手数料として、5.00-5.25% がかかります。(本書では、p.49 の中国株ファンドのところに記載があります。)乙の感覚では、数年前はそんなものかと思っていましたが、現在は、とんでもなく高いと感じるようになりました。日本だったら、ノーロードとか、せいぜい 3% くらいではないでしょうか。日本ではどうなのかも書かないと、HSBC 香港が有利かどうか、わからないのではないかと思います。
 第2に、HSBC 香港のデメリットについてまったく書かれていないことです。本書自体が HSBC 香港を使うことをすすめるスタイルで書かれているわけですから、デメリットについては書かないことにしたのかもしれませんが、しかし、それでは客観的な記述になりません。一例だけ挙げると、HSBC 香港の口座で中国株に投資している場合、配当金が出て、自分の口座に振り込まれると 30HKD が入金手数料としてかかります。大した金額ではないという見方もあるかもしれませんが、けっこうな負担です。たとえば、分散投資を心がけて、いろいろなジャンルの中国株20〜30種類くらいに資金を分散させて投資することは一つの投資法だと思いますが、個々の銘柄で配当金が出た場合、それぞれから 30HKD が引かれるので、少額の投資では割に合いません。こんな説明は本書中のどこにも出てきません。pp.38-43 で中国株投資を勧めるならば、まずこの情報を明示するべきだと思います。
 というようなことで、著者の金山氏が自分自身で HSBC 香港を利用して投資しているのかどうか、あやしいものだと感じました。本書の記述は HSBC 香港のサイト内を(英語で)ネットサーフィンすればわかるようなことばかりです。読む価値はあまりないものと判断します。
 HSBC 香港を使うメリットは何かということは重要ですが、第1章「なぜ、HSBC 香港なのか」(特に pp.22-29「海外に口座を開設するメリット」)に書かれていることを読んでも納得できませんでした。
 乙は、HSBC 香港に口座を開設していますが、では、この口座を畳んで撤退するか。いいえ、そうはしません。ということは、本書に書かれていないメリットがある(と考えている)からなのですが、本書の読者が知りたいのは、まさにそういうことなのでしょう。しかし、それは本に書けないということでしょう。(乙のブログでも書けません。)となると、こういう本を読んでもあまり意味はないことになります。
 大まかにいえば、HSBC 香港のサイトで、英語でわかるようなことを、日本語に直したくらいのことでしょうか。


posted by 乙 at 06:42| Comment(6) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月06日

銚子丸の株主総会

 乙はホテルニューオータニ幕張で開かれた銚子丸の株主総会に出席しました。実は初めての株主総会参加でした。
 出席した株主は350人ほどいました。
 幕張というと、自宅からはだいぶ遠くて、交通費もバカにならないくらいです。
 銚子丸は、2年以上も前に買った株ですが、株主優待が目的で、株価の上下はあまり気にしていないのです。最高値がいくらだったのかさえ知りません。乙は、隣に座っている人から質問されて、答えられませんでした。恥ずかしい話です。
 議案は一つだけで、剰余金処分の件ということです。1株27円と決めればそれで終わりです。
 しかし、それよりも、社長の顔を見て(ついでに妻=会長の顔を見て)声を聞くことに意味がありました。
 社長の話の内容から、ちゃんとした経営理念を持っている人だとわかりましたし、この人なら安心して任せておけると思いました。貸借対照表や損益計算書を見て今期の業績などをチェックすることも大事かもしれませんが、それよりも、経営者がどんな人かということの方が大事だと思います。
 社長の話を聞いていると、かなりアットホームな感じで、フランクにいろいろ話をするタイプのようで、個性的な人だと感じました。
 銚子丸は今年の1月に北浦和店と東寺山店で食中毒事故を起こしたので、その経過報告と今後の衛生面の対策などがたっぷりと語られました。前者の原因はノロウィルス、後者はA型肝炎とのことでした。乙は社長の説明に好感触を得ました。
 その後の質疑応答の進め方を見ていると、議長としての手綱さばきも見事でした。個人株主の多くは、銚子丸の利用者(客)でもあり、したがって、質問とともに、どこそこの店舗ではこんな問題があるというような具体的な指摘などもあって、質疑応答も聞いていておもしろいものでした。
 1時間半ほどで株主総会は終わりました。

 株主総会参加のお土産として、銚子丸の利用券 500 円分5枚と、会長の著書1冊が手渡されました。交通費分は十分カバーされました。外食産業は、お土産もなかなかありがたいものです。その昔、乙が東芝の株主総会に出席したとき、お土産として単一乾電池のセットをもらいましたが、重くて、運ぶのがいやになりそうなシロモノでした。どうせ大した値段のものではないわけですし、そもそも単一は使い道があまりなさそうです……。
posted by 乙 at 05:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月03日

楽天銀行のログイン時「合言葉」が必須に

 乙は楽天銀行を利用していますが、8月22日からはログイン時に「合言葉」が必須になります。
http://www.rakuten-bank.co.jp/info/2011/110729.html?scid=mi_rbn_imp110801_3
 ログインがいよいよ複雑になるということです。
 今までは、合言葉を設定してもいいし、しなくてもよかったのです。
 「お客さまの大切な預金をお守りするため、何卒ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。」という言い分はわかりますが、乙は、合言葉を設定するかどうかは、今までのように利用者に任せるほうがいいのではないかと思います。セキュリティを重視する人は、各種合言葉を設定するでしょうし、重視しない人は、合言葉の設定を省略します。
 自分の口座を守るのは、合言葉だけではありません。それ以外に何重にもセキュリティが守られているので、それだけで十分なように思います。
 セキュリティを重視しない人が、いざ、口座の金を搾取されたときに楽天銀行を訴えるというようなことがあるのでしょうか。それを恐れてこんなふうに使い勝手を悪くするのでしょうか。
posted by 乙 at 08:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする