乙は、海外旅行に行くときに、海外旅行用の保険に入りません。
その理由について、あまり明確に考えたことはなかったのですが、ある人から次のような保険の話があることを教えてもらい、「まさにそうだ!」と感じました。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9F819499E2E3E2E29E8DE2E3E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2?n_cid=DSGGL001
ちょっとこれに関係して、保険の考え方を書いておきましょう。
「万が一、旅先で盲腸で入院すると、手術代などが200万円もかかることがあります。ぜひ、保険に入りましょう!」などとパンフレットで誘われましたが、考えてみれば、いざそんなことになったら、200万円をその場で払うことができそうです。
盲腸にかかる確率はゼロではないけれど、きわめて低いはずです。(盲腸だけではないですが)その確率と、そのときの医療費をかけ算して、それに保険会社の手数料を上乗せして、保険料が計算されます。
保険会社の手数料は非公表ですが、たぶん、ざっと原価と同じくらいかと思います。つまり、たとえば医療費(200万円)×生起確率(0.5%)として1万円とすれば、保険料2万円というくらいではないかと想像します。もしかすると、保険料が3万円くらいに設定されているかもしれません。
200人に一人に病気や事故が発生するとすれば、実際の病気やケガの事例はたくさんあり、その中で比較的費用が高額だったものを列挙すれば、「ほら、現実にこんな例がありました」はいくらでも書けることになります。しかもウソはまったくないわけです。
http://www.aiu.co.jp/travel/zikorei/accident/j01.html
しかし、こんなことに遭遇する確率はきわめて低いのです。(そういうことを保険会社はいわないのですね。)
保険に入らなければ、医療費(200万円)×生起確率(0.5%)をリスクとして自分で負担することになるのですが、そのほうが絶対に安くなります。
上の仮定が正しいとして、100回海外旅行に行くと、保険料は200万円になります。
0.5% の生起確率ならば、100回の旅行で1回でもそれが起こる確率は、
1-(99.5%**100)=0.39423
ということで、約40%です。2回以上起こる場合もありますが……(笑)。
AIU の海外旅行保険は、2人セットの観光用で8日間は 15,000 円くらいですが、
http://www.aiu.co.jp/travel/price/plan/kankou-family2.html
これが高いか安いか、一般にはわかりません。確率が公表されていないからです。
上の事情のようなことを考えると、高いに決まっているはずなのです。そうでなければ、保険会社はやっていけないことになります。
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