2011年10月13日

橘玲(2011.7)『大震災の後で人生について語るということ』講談社

 乙が読んだ本です。
 タイトルは、ちょっと中身を代表していないような感じです。本書の内容の一部の小見出しを本のタイトルにしたようなものです。
 本書に書いてあることは、日本の社会をどう見るかということです。多くの人によってずっと信じられてきた四つの「神話」を述べます。
・不動産神話 持ち家は賃貸より得だ
・会社神話 大きな会社に就職して定年まで勤める
・円神話 日本人なら円資産を保有するのが安心だ
・国家神話 定年後は年金で暮らせばいい
 その上で、そのような神話にしばられず、社会を眺め渡すと、違ったものが見えてくるわけです。その結果、本書はある意味での人生指南書の様相を呈しています。
 おもしろいといえばおもしろいと思います。神話は神話ですから、信じられているだけで、「正しい」ものではありません。この四つの神話が崩れると、多くの日本人はどうしたらいいか、わからなくなりそうです。
 しかし、橘氏の過去の著書を読んできた人間には、あまり新鮮味がなかったかもしれません。著者がそう簡単に主張を変えるはずもなく、どんどん著書を出していけば、いつかは似たような著書が複数存在することになるでしょう。しかし、重要なことは何回も聞くことが望ましいことです。過去の著書と同じような記述があったからとして、「だから悪い」とはなりません。新しい著書には新しい読者がつくこともあると思います。


ラベル:橘玲
posted by 乙 at 04:52| Comment(3) | TrackBack(1) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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