2012年03月31日

出井康博(2008.6)『年金夫婦の海外移住』小学館

 乙が読んだ本です。新書サイズで手軽に読めます。
 マレーシア・タイ・フィリピンで増えている「裕福でない日本人老年層」を取材した結果です。こういう国では生活費が安いからということで、あまり多くの預貯金を持たない日本人が退職後に英語も現地語も話せないまま長期滞在している例が多いという話です。
 本書は、海外移住を勧めるスタイルではなく、むしろ、騙されたり詐欺に遭ったりしている日本人高齢層の例がたくさん書かれています。つまり、トラブル集のようなものなのです。現地人にやられる例もあるし、日本人にやられる例もあります。こういう本を読んでいると、ホントに海外移住していいのかというような感覚になってきます。
 まあ、どこに住むのであれ、イヤなことがいろいろあるものでしょう。地球の上では、どこに行っても誰かがいるし、また他人なしでは生きていけないのが人である以上、地上には楽園がないようなものなのです。
 本書のタイトルの「年金夫婦の」は、ちょっと言い過ぎかもしれません。マレーシア編では確かに年金夫婦がでてくるのですが、タイ編では、タイ人妻と暮らす年金受給者(騙されているのかどうなのかよくわかりませんが)がメインですし、フィリピン編でも介護を受ける老人の話題ですから、ちょっと違います。
 いざ、海外で暮らすことを考える際には、本書のようなものも一読しておくとよさそうです。


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2012年03月19日

日経ヴェリタスに登場

 乙は、日経ヴェリタスの第209号(3月11日〜17日)の61ページ「個人投資家 七転び八起き」欄に登場しました。
 先日、喫茶店で日経の記者さんと会って、2時間ほどお話ししたのですが、それを記者さんがまとめてくれたというわけです。いろいろ話したことのうち、ごく一部しか扱っていませんでしたが、まあいいでしょう。
 大きな失敗談も載っています。
 話した内容は、このブログの記事と重なります、当然ですが。
 ということで、このブログを読めばわかるようなことばかりです。しかし、簡単に過去7年ほどの足取りを見るにはいいかもしれません。
 新聞記事ということで、このブログで伏せている情報が載っています。
 一つは乙の上半身のイラストです。けっこう似ているように思います。
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2012年03月17日

安達誠司(2012.1)『円高の正体』(光文社新書)光文社

 乙が読んだ本です。
 第1章「為替とは何か?」は、為替の基本的な考え方の解説です。通り一遍的に感じました。
 第2章「円高・円安とは何か?」も、まあまあ常識的な内容です。
 第3章「「良い円高」論のウソ」は、円高なんていいことはないということで、このあたりからおもしろくなってきます。円安は輸出企業に有利で、円高は輸入企業に有利と考えたくなりますが、そう簡単な話ではなく、輸出企業と輸入企業を併せて日本全体として考えると、円高は良くないことになるという話です。50ページほどの章ですが、図表で具体的な数値を示しながらの記述ですので、説得力があります。
 なお、p.94 から変動相場制の下では通貨の暴落が起こらないということを論じています。この議論もおもしろいものでした。ヘッジファンドが通貨アタックを開始した場合でも、円安になるだけで、景気が回復してしまうとのことです。したがって、日本への通貨アタックはないとしています。
 平常時には、この議論が成り立つと思いますが、しかし、非常時にも同様なのか、乙は自信がありません。非常時というのは、財政破綻・日本国債暴落が起こった場合です。
 第4章「為替レートはどのように動くのか?」もおもしろかったです。p.133 によれば、為替レートは2国における将来の物価についての予想の格差の変動によって動かされているとしています。データで示されているので、説得力があります。「修正ソロスチャート」というのは、初めて見ました。おもしろい話です。
 第5章「為替レートは何が動かすのか?」は第4章の続きのような感じです。
 第6章「円高の正体、そしてデフレの“真の”正体」は、今の日本ではマネタリーベースが不足だとして、日銀があと 28.8 兆円を追加すればいいとしています。こんな簡単な話なのか、こういう結論でいいのか、乙はよくわかりませんでした。納得しがたい面があるということです。こんな簡単な話なら、政府なり日銀なりがちょいと政策を変更すればできてしまう話です。そんな話なのでしょうか。円高にしても、デフレにしても、いろいろなことがからんでいて、簡単に割り切れるものではないように感じているのですが、どうなんでしょうか。
 著者のようにすっきり考えられたらうれしいのですが、……。
 いずれにせよ、円高問題に興味のある人は読んでも損はしないと思います。


ラベル:安達誠司 円高
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2012年03月07日

スティーヴン・D.レヴィット/スティーヴン・J.ダブナー(2010.10)『超ヤバい経済学』東洋経済新報社

 乙が読んだ本です。
 必ずしも従来は経済学的に考えるとは思われなかったようないろいろな問題について、考えてみたというお話です。しかし、単なるエッセイ集ではなく、巻末に詳しい参考文献があります。本文中のすべての出典がわかるのではないかと思われます。つまり、本書の記述には具体的な裏付けがあるということです。このあたり、意外にしっかりしています。
 扱われる議論の中身はさまざまです。乙は、p.23 からの売春婦の話がおもしろいと思いました。いったいいくらで体を売るのか、その値段を売春婦の側でつり上げたら、客の反応がどう変わるかということが書いてあります。実際に、町で商売をしている売春婦にインタビューをして書いているようです。
 p.176 からは、障害を持つ人を雇うかという問題が出てきます。アメリカでは、障害を持つ人を差別しないように作られた法律があるそうです。しかし、そういう法律があるために、経営者は、障害を持つ人を簡単にクビにできないと考えて、最初から雇用しないようになってしまったというのです。法律は、意図通りには機能しないのですね。
 p.267 からは終章ですが「サルだってひとだもの」がおもしろいと思いました。疑似コインを使うようになったサルの実験です。疑似コインがエサの代わりになり、それをオスがメスにプレゼントすることでサルがセックスをする、つまり、売春が行われるというあたり、実に興味深い記述でした。
 ともあれ、気楽に読めるスタイルで、さまざまな問題を常識とは異なる側面から読み解いてくれます。読んでいて楽しい1冊です。
 ま、しかし、読んだからといって経済学に詳しくなるわけではありませんので、ご注意を。


posted by 乙 at 05:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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