乙の場合は、今まで30年以上、紙で書いて提出してきました。しかし、妻が国税庁のHPから申告する方が計算が楽でいいと盛んに勧めるものですから、今回は、思い切ってその方法で申告することにしました。
とはいえ、今まで通り、エディタでテキストファイルに申告内容を全部書き、一通りの計算を済ませた上で、国税庁のHPにアクセスしました。
記入するといっても、大したことはないのですが、はじめから記入するとなると、数時間はかかります。
所得の内訳書、雑所得の場合の必要経費の計算、医療費控除(妻の医療費も合わせて)、寄付金控除くらいを書けばそれで終了です。
書いてみて、昨年の確定申告で乙が勘違いしていたことがいくつか見つかりました。
(1) 給与所得だと思っていたものの1件が雑所得でした。
支払金額に対して源泉徴収税額が3%ほどしかないケースがあり、これを給与所得だと勘違いしていたのでした。普通は、雑所得の源泉徴収税額は1割ちょいのはずなのですが、なぜここからの収入は3%でいいのか、理解できません。源泉徴収票をよく見ると、「報酬」であり、給与所得の源泉徴収票と形式が違っていますので、雑所得とするべきところです。
(2) ふるさと納税の寄付金控除の書き方が間違っていました。
ふるさと納税した金額の全部が寄付金控除の金額になるわけではなく、2千円を引かなければならないのですが、昨年はそのまま書いていました。正しくは修正申告するべきですが、まあここをいじったからといってそんなに大きく金額が変わるわけでもなく、往復の郵便代やその他の手間を考えると、税務署としてもペイしないと考えたのでしょう。
(3) 認定NPO法人等寄附金や公益社団法人等寄附金で、東京都の条例指定対象寄付金に該当するケースがありました。
一部の団体で該当することが領収書に書いてあり、気になって一通り調べてみたところ、乙の寄付先のかなりの部分が東京都の指定団体になっていることがわかりました。これを確定申告のときに明記することによって、住民税がほんの少しだけ安くなります。
他にもあるかもしれません。何はともあれ、違ったやり方でも計算してみて、自分の計算法でいいのか、チェックすることが大事です。
確定申告の用紙を少しくらい書き間違えて提出しても、税務署は細かくチェックしているわけではないようで、間違っていることを指摘してきません。税務署のほうでは、少額の間違いは、書き直すまでもなく、手間をかける方が大変だと思っているのかもしれません。特に、こうすれば納税者のほうが得になるという場合、自分で気がつかないと、ずっとそのままになってしまいそうです。
今回、新しいやり方で確定申告することによって、乙の勘違いを見つけることができ、助かりました。