http://m0nch1.blog.shinobi.jp/Entry/326/
で知りました。ヘッジファンドはインデックス投資に勝るというのです。
http://seekingalpha.com/article/67847-hedge-fund-index-performance-vs-the-s-p-500
に詳しい説明が載っています。
モンチさんのまとめによれば、「ヘッジファンドのインデックスとS&P500のパフォーマンス比較をみてみます。」「簡単にまとめると、マーケットニュートラル以外は、すべてS&P500よりリターンが良かった」ということです。
これはどういうことでしょうか。
こういう数字を見ると「だったら、インデックス投資を止めて、ヘッジファンドに乗り換えよう」と思う人が出てくるかもしれません。その意味では、元々の英語版の記事がミスリーディングであると思います。
ヘッジファンドのインデックスというのは、どうやって計算したのでしょうか。途中で償還されたヘッジファンドは加えてあるのでしょうか、ないのでしょうか。加えてなければ(たとえば、「現在運用されているすべてのヘッジファンドで、○年以上の実績があるもの」というようにピックアップすると)生き残ったものだけの平均ということで、パフォーマンスは高めに出てきます。
次に、それぞれのグラフで違った運用期間で比較していますが、これは正しい態度でしょうか。seekingalpha のサイトの6枚のグラフを見てみると、
1枚目=2004.10-2008.5
2枚目=2003.6-2008.5
3枚目=2001.12-2007.12
4枚目=2001.12-2008.2
5枚目=2001.12-2008.2
6枚目=2001.12-2008.2
ということで、それぞれの期間が違っています。しかし、見た目は左右の長さが揃っているようなグラフになっています。これはずいぶん恣意的に見えます。どこから比較を開始するかでもけっこう違って見えてくるものです。何だか、いろいろな期間でグラフを作ってみて、一番よさそうに見えるグラフを記事に載せることにしたような感じがします。
というわけで、乙は、元の英語版の記事がかなり疑わしいと思います。
私もあのグラフを見た時に胡散臭さは感じましたが、冷静に期間まではチェックしていませんでした。
参考になりました。
こういう鋭い指摘は、今後のネタの種になりますので非常にうれしいです。
細かい内容は、いずれブログでも書きたいんですが、、、簡単に補足まで。
・グラフの期間
6つ指数のグラフがありますが、すべての指数が同じ時期に開始したわけでなく、マーケットニュートラルは03/7/1から、ロングショートは04/11/1と遅れてリリースされています。恣意的でなく単に設定来からのグラフかな?と思います。
・生存者バイアス
これは、掛かっていると思います。というのも、指数の趣旨が、「ダウジョーンズが破綻の多いHFの中から、リスクを回避するために一定基準のHFを抽出しインデックス化しました。リスク分散できてますので使ってください」という感じですので。
(設定3年以上、資産5000万ドル以上のHFからダウジョーンズが独自(ここはブラックボックス)に選定するようです。)
きっと、過去5年ではダウジョーンズが選定したHFの平均は、S&P500よりリターンが高かったというのが正解でしょうか?