浅井隆氏のように、直接運用サイドにいないようでも、自分の関係する海外ファンドに誘導しよう(そして手数料で儲けよう)としている人たちは、運用サイドと同じで、自分たちが儲ければそれでいいということになります。浅川夏樹氏の場合も、(個人投資家ではありますが、同時に)kaigaitoushi.com に誘導するという意味では、同様の立場かもしれません。
では、投資家の立場でヘッジファンドを勧めるのはどんな立場なのでしょうか。こういう人は少ないと思います。乙は、単純な個人投資家の立場ですが、一般にヘッジファンドはオススメできません。しかし、一方では、自分のポートフォリオの中に一部組み入れたままで、解約していません。これはどういうことかというと、好成績を(ずっと)上げ続けているからなのです。せっかく好成績を上げているファンドを解約するというのは、なかなかできません。
ヘッジファンド全体をながめると、好成績を上げるものもあるし、そうでないものもあるということです。そこで、自分の投資したヘッジファンドが好成績を上げたとしても、それはたまたまであって、破綻したヘッジファンドは、話題にならないということになります。そういうとき、結果として好成績を上げたものだけが生き残る(そうでないものは市場から退出する)ことになるので、結果的には、うまく運用されていうように見えてしまいます。(サバイバーのバイアスと呼ばれています。)
そういう目で乙の過去の経験をながめれば、破綻してしまった(?)New Europe Properties
2007.6.30 http://otsu.seesaa.net/article/46246156.html
のような例もあったし、全然おもしろくもない元本保証型のファンド
2006.7.9 http://otsu.seesaa.net/article/20493021.html
もあります。それらはやはり話題にもなりません。(これら二つをヘッジファンドに分類していいかというとやや問題ですが。)そういうものも含めた全体で見ると、(ヘッジファンドを含む)海外投資はうまく行っていないといってもいいのかもしれません。
しかし、個人投資家としては、そういうのを直視せず、語らず、好成績を上げたものについて自慢話をする傾向がありますから、競馬や競輪と同じく、実際は儲からないものでも、何か儲かるような錯覚におちいるのかもしれません。実際に儲かることが(たまに)あるということが事情を複雑にしています。
ラベル:ヘッジファンド