2008.5.21 http://otsu.seesaa.net/article/97417369.html
気になっていたのですが、HSBC 香港の CD(Certificates of Deposit=譲渡性預金)について、考えてみました。
まず、CD について、概括的知識を得ましょう。Wikipedia の記述で十分でしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AD%B2%E6%B8%A1%E6%80%A7%E9%A0%90%E9%87%91
によれば、「銀行がそれに対して無記名の預金証書を発行する特別の定期預金をいい、預金者がこれを金融市場で自由に譲渡できることからその名がある。簡単に言うと、他人への譲渡が可能な特別なタイプの預金のこと。」ということです。日本では、「最低預金額は5,000万円以上と高額なものがほとんど(近年は1000万円からというのもある)で、個人が持つことはまず無く、企業などが決済用に利用するものである。記名式でないことから、預金保険の対象とはならない。」ということですから、個人投資家としては、ちょっとどうかというようなものです。
金利水準は、よくわかりませんでした。
http://note.masm.jp/%BE%F9%C5%CF%C0%AD%CD%C2%B6%E2/
を読むと、自由金利とあります。
参考までに、みずほ銀行の説明を読むと、
http://www.mizuhobank.co.jp/setsumeisho/pdf/jyouto.pdf
なるほど、5000万円以上の預け入れと書いてあります。適用利率は「その時点での市場実勢を反映し決定いたします。」とあるだけで、きわめて不親切であり、何の情報もないというべきでしょう。「店頭もしくは当行担当者までお問い合わせください。」という言い方は、まさに「木で鼻を括った言い方」です。これが客商売をしている企業の態度なんでしょうか。
徳島銀行
http://www.tokugin.co.jp/manual/pdf/0122.pdf
や、りそな銀行
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/pdf/jyouto.pdf
や、青森銀行
http://www.a-bank.jp/html/yokin/pdf/joutoseiyokin.pdf
も同様です。ただし、青森銀行は、別のページ
http://www.a-bank.jp/html/yokin/joutoseiyokin.html
で「金利は当行ホームページに掲載しています。」と書いてあり、さっそく見てみましたが、
http://www.a-bank.jp/html/kinri/main.html
からたどると、
http://www.a-bank.jp/schtml/rateprintpage.cgi
に行き着きますが、CD に関しては、何も記載されていません。
また、鹿児島銀行
http://www.kagin.co.jp/100_kojin/pdf/list_yokin_ncd.pdf
のように 1000 万円から受け入れるところもあるようです。
しかし、まあ、国内では定期預金と同じで、低金利であることは間違いないでしょう。おもしろくも何ともない金融商品だと思います。
さて、HSBC 香港のほうに目を転じましょう。
CD に関する主たる説明は
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/cd
が詳しいわけですが、さすがに香港です。各種通貨ごとに金利(年利回り)が明示されています。
しかし、Extended Maturity Date を見ても、過去の日付がかなり載っています。このリストはかなり古いのでしょうか。
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/cd-size#list
のほうには、預け入れ金額が書いてありますが、香港ドルの場合で5万ドルや10万ドルが多いようです。1香港ドルは14円くらいですから70万円ないし140万円から投資可能となります。日本よりもはるかに低額で、これなら投資も考えていいように思います。
アメリカドルの場合は、最低預け入れ金額が3万ドルですから、約300万円になりますが、これでも個人が投資可能です。
CD は、定期預金の一種で、元本は銀行が保証するものです。その意味では社債よりも安全で、国債よりは安全でないでしょう。
MMF は、投資信託の一種ですから(わずかながら)元本が毀損する可能性があります。それに比べると、CD のほうが安全であると思います。CD の利回りは MMF よりも低いと思います。
HSBC 香港は、定期預金の金利が意外と低いですから、その代わりに CD を利用するという手はあるように思います。
外貨 MMF の代わりに CD に投資するのは、結論として「あり」ということになります。
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