2008.8.4 http://otsu.seesaa.net/article/104139445.html
で、木田知廣(2007.11)『これなら買える! 投資信託』ダイヤモンド社 を取り上げました。
そうしたら、著者の木田氏からメールをいただき、資産管理ワークシートが(当該著書に書かれているものから)改訂されていることを知りました。
乙は、木田氏から改訂版のワークシートをいただきましたが、それを見て、やっぱり自分には使えないなあと感じました。まあ、乙はもともと Excel を使っていないのですが、……(笑)。
木田氏の資産管理ワークシートは
https://g203.secure.ne.jp/~g203105/kanri_dl.htm
からダウンロードできますので、必要な方はアクセスしてみてください。乙はアクセスしていないので、WWW からダウンロードできるものが、当該著書に掲載されているものと同じものなのか、改訂版なのか、わかりません。
さて、乙が改訂版を起動してみて、いくつか問題があるように思ったところをメモしておきます。
(1)計算日が今回と前回の二つある(二つしかない)
為替レート、日経平均株価、金価格に関して、前回の数値は、果たしてどういう意味があるのか、わかりません。(参考)と書かれているので、なくてもいいようですが、初めからないほうが自然なように思います。
そういうのが用意されているなら、クリック一発で「今回」の数値が「前回」に移動できるといいかもしれません。まあコピペで移動しても大した手間ではなさそうですが。
さて、前回以前のものはどうするのでしょうか。これははっきりとは書かれていません。
(2)以前の計算結果の保存
乙は、毎月1回自分の資産残高を計算していますが、計算結果は長期にわたって保存しています。たぶん死ぬまで保存を続けるでしょう。何年前はどうだったなどと、後から振り返ることも多いからです。30年分くらいは保存しておきたいと思います。
では、木田氏のワークシートは以前の計算結果はどうするのでしょうか。たぶん、一番いいのは、シートをそっくりコピーして、別のシートを開いて、そこにペーストしておくことでしょう。
毎月1回ワークシートに記入する場合は、毎月シートが1枚ずつ増えていくことになります。
30年で360枚になりますが、さて、Excel では、シートは(一つのブック中に)何枚まで入るのでしょうか。何年何月分と指定して、さっとそのシートに移動できるものでしょうか。複数のファイルに分かれて格納されたりすると、検索が不便なように思いますが、この辺のハンドリングはどうなっているのでしょうか。
さらにいうと、今から30年後、Excel は使われているでしょうか。まあ、他のソフトが使われるようになっていても、Excel からの移行がたぶん保証されているとは思いますが、心配ではあります。(こういう心配があって、Multiplan も、Lotus 1-2-3 も、使わないままに過ごしてきたわけですが。)
(3)資産の種類は株式、債券、その他(それに現金)しかない
一般的には、この分類でいいと思いますが、「その他」を区分して、不動産(REIT)、商品、金(ゴールド)、ヘッジファンドなどを分けて管理したいという人もいるでしょう。
なお、バランスファンドを利用する人は、どう記入するべきか、かなりむずかしいように思います。(「その他」なのでしょうか。「その他」でいいのでしょうか。)
(4)投資先は海外と国内の二つしかない
投資先の地域別ですが、海外は、先進国と新興国とに分けて管理したいとか、乙のように、アメリカとヨーロッパと新興国に3分したいという人もいるでしょう。
もっとも、分けて管理すると、広く世界各国のインデックスに投資するファンドをどう扱うべきかという問題が発生します。(3)と似たような問題です。
このように考えてくると、やっぱり、万人に適した資産管理ワークシートというのは無理があるように思います。オーダーメイドで自分に適したものを作るのが一番いいと思います。
なお、木田氏のブログもあります。興味のある方はどうぞ。
http://www.money-college.org/blog/user/stayhungry/