2008年08月19日

高橋洋一(2008.5)『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』(文春新書)文藝春秋

 乙が読んだ本です。
 今や、高橋氏は「霞が関埋蔵金男」と呼ばれているのですね(笑)。
 内容は、文庫編集部(?)のインタビューに応じる形で高橋氏が語ったものを文字化し、手を入れたものになっています。各所に(笑)があり、語り口がそのまま活かされています。
 第1章「「埋蔵金」とは何か」
 第2章「国のお金はどう動くのか――財政編」
 第3章「国のお金はどう動くのか――金融編」
 第4章「公務員制度改革の闘い」
 第5章「国家を信じるな」
という構成になっており、特に第3章が長めです。
 第1章は埋蔵金があちこちにあることを述べています。こういうことがあると、日本政府の財政破綻は(あるとしても)まだまだ先の話ではないかと思えてきます。
 第2章では、ガソリン税や道路特定財源などの話です。ガソリン税はピグー税として、高く設定して、ガソリンをあまり使わないようにする(そして一般財源化する)のが当然という話はわかりやすかったですね。
 p.58 には、「金利が高くなると為替は円高になる」という話が出てきます。乙は、これは話が逆なんじゃないかと思いました。
2008.6.1 http://otsu.seesaa.net/article/98767533.html
 この点については、さらに調べてからブログに書きたいと思います。
 第3章では、日銀総裁人事の問題も絡めて、日銀のあり方を論じています。普段あまり意識していないところですが、乙は日銀の「独立性」の意味も理解しましたし、高橋氏の解説でこの間の人事上のゴタゴタがすっきりとわかりました。
 第4章では、今の日本を「官僚内閣制」と呼び、真の「議院内閣制」にすることを主張しています。それくらいに官僚の力が強いということで、逆にいえば政治家のダメさ加減が描かれます。「国会議員と公務員の接触禁止」なんて、それだけを見ると、何のことか、理解できませんが、高橋氏の説明を聞くとよくわかります。官僚が国会議員に「ご説明」して、政治的決定がなされることがいろいろあるのですね。
 第5章では地方分権を論じています。
 全体として大変わかりやすいと思いました。分厚い経済書もいいですが、こういう新書で手軽に読めて、今の動きの意味が理解できるのはとてもありがたいことのように思いました。
 おすすめできる本です。


2008.8.29 追記
 この話に関連する内容を
http://otsu.seesaa.net/article/105661673.html
に書きました。よろしければご参照ください。


ラベル:高橋洋一 埋蔵金
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posted by 乙 at 04:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 はじめまして。
 いつも勉強させていただいております。

>「金利が高くなると為替は円高になる」>という話が出てきます。乙は、これは話>が逆なんじゃないかと思いました。

 私も一瞬、あれ?、と思ったのですが、以下のようなことだと理解しました。

 高金利通貨→高金利が好感されてその国に資金が流れる→通貨買い→為替レート(つまり、円高)
Posted by びのちゃん at 2008年08月19日 10:09
びのちゃん様
 確かにそういう考え方もあるのですが、どうなんでしょうかね。
 この点については、さらに考えて、数日後に記事をアップロードするつもりでおります。
Posted by at 2008年08月19日 20:42
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