2008.8.14 http://otsu.seesaa.net/article/104714407.html
その記事は訂正しておきましたが、EDINET で読めます。
さっそく、報告書を読んでみました。まずは「エンジェル6号」(EDINETコード番号:G06568)です。
https://info.edinet-fsa.go.jp/E01EW/
から「有価証券報告書」をクリックし、「ファンド検索」をクリックし、「G06568」を入れて「検索」します。
2種類の書類が読めます。
H19.12.21 半期報告書(内国組合契約出資持分)‐第1期(平成19年4月4日‐平成19年10月3日)
H19.05.31 有価証券届出書(内国組合契約出資持分)
まず、「有価証券届出書」を見てみました。
「(13)【手取金の使途】」のところに「その全額を、投資先である株式会社フィナンシャルエージェント又は同会社取締役 志波清宏に対する金銭債権の取得及び保有を行い投資先会社はその資金をFX運用に充当します。」とあります。このファンドはFXをメインにしていたのでした。
「B 設立報酬」のところでは、「本組合契約では、設立報酬として本組合契約29条第1項に定めるとおり、払込出資総額に対して10%を乗じた額を収受するものとする。」とあります。今は、特に記載がないので、その後設立されたファンドでは、こういう報酬はなくなったようです。設立報酬は申込手数料みたいなものですが、それが 10% というのはかなり高いと思います。
書類の末尾の方に、「第2 関係法人の状況」の中に「(5) 事業の内容及び営業の概況」があり、株式会社エンジェル・コムがその当時運営していた組合の一覧が掲載されています。それぞれの出資金は 800 万円から 2,256 万円になっており、それぞれの規模がかなり小さいことがわかります。会社として、この規模でうまく運用していけるのでしょうか。
次に、「半期報告書‐第1期(平成19年4月4日‐平成19年10月3日)」です。
半年分の報告書ですが、自己資本利益率は 3.1% です。この読み方がよくわかりませんでした。
注3のところに「自己資本利益率=中間純利益/期中平均純資産額(期首期末の純資産額の平均)」と書いてあります。中間純利益は 392 千円です。期中平均純資産額はよくわかりませんが、出資持分総額くらいでしょうか。すると、25,900 千円です。利益率を計算すると、1.5135% になります。半期分なので、1年あたりに直すと2倍になるということでしょうか。
1口当りで見た場合、純資産 48,258.13 円、中間(当期)純利益金額 758.13 円ですから、当初の 47,500 円を運用して、758.13 円の利益を出したと読めます。758.13/50,000×100=1.516 ですから、ほぼ、上の計算と一致します。
50,000 円と 47,500 円の差額は、書類中の1口当り分配金 2,500 円ということでしょう。つまり、この投資組合は、50,000 円の出資金から 758 円の利益を得ながら、2,500 円を分配しているわけで、分配金が一見多いようでも、実は自己資本を取り崩しているに過ぎないということがわかります。
運用成績という面で見ると、大したことはないように見えます。
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