2008.8.22 http://otsu.seesaa.net/article/105136657.html
2008.8.14 http://otsu.seesaa.net/article/104714407.html
が、申し込みの書類をもらってみると、もう少し別の情報が書いてあるかもしれないと思って、送ってもらいました。
いくつかの書類が郵送されて来ました。
その中で「匿名組合契約の契約締結前交付書面」を見てみると、税金のことが書いてありました。「配当金は源泉徴収を行わずに配当いたします。」とありました。「確定申告の際は税理士または税務署等にお問合せください。」ともありました。配当金のうち、普通配当としてどれだけが「儲け」にあたるのか、特別配当として「自分の出資金」をどれだけ取り崩しているのかは、別途出資者には知らされることでしょう。この点では、乙が
2008.8.14 http://otsu.seesaa.net/article/104714407.html
で書いた税金の話は言い過ぎだったかもしれません。
次に、「エンジェルファンド――短期運用ファンド――」という書類を見てみました。FX運用会社の平成19年度の運用実績が書いてありました。1月から12月までですが、21.70%, 12.90%, 15.70%, 20.07%, 19.35%, 18.22%, 14.79%, 19.01%, 8.27%, 12.34%, 10.92%, 8.86% というわけで、平均 15.22% と書いてありました。出資金が1年で 5.4 倍になったということです。大変な好成績です。FXでこんな運用成績が(安定して)上げられるものでしょうか。投資の世界では、ローリスク・ハイリターンはないとされます。かなり信じがたい数字です。
この数字は2社の運用会社の平均だそうです。
同じページには「2社のFX運用会社に分散投資のメリット」という説明があります。分散投資をすることでリスクを軽減することができるとのことです。この言い方自体は間違っていませんが、2社で「分散投資」といっていいものでしょうか。なぜ3社にしないのでしょうか。多ければ多いほど「分散」投資になると思うのですが。2社では「分散」というよりは「集中」だと思います。
FX運用会社は、100社の中から1社を選んでいるそうです。ですから、200社を検討して2社を選んでいるということになります。その基準にはいろいろあるのですが、その中の三つを以下に示します。
・1年間で利益率100%以上のパフォーマンスを出しているか。
・リスクヘッジを行っているか。
・10年間以上継続して利益を出し続けられるか。
この三つを満たすようなFXの運用会社があるものでしょうか。これも乙には信じがたいものです。
「Angel-club」という書類もありました。それを見ると、エンジェル6号は毎月 2.5% の配当を1年間行った(そして償還された)ことが明記されています。しかし、以前 EDINET で見たように、
2008.8.20 http://otsu.seesaa.net/article/105031169.html
このファンドは半期で 1.5%(1年あたりで 3% 強)ほどの利益を上げているに過ぎません。毎月 2.5% の配当を出したのが事実であれば、自分の資金を配当に回している(いわゆるタコ足配当)のではないでしょうか。
この書類では、エンジェル7号、8号についても、毎月 2.5% の配当を達成したことを華々しくうたっていますが、こちらも EDINET 上の半期報告書によれば、
2008.8.21 http://otsu.seesaa.net/article/105082749.html
2008.8.22 http://otsu.seesaa.net/article/105136657.html
エンジェル6号と同様に、大した成績を上げているわけではありません。やはりタコ足配当というべきでしょう。
エンジェルファンドの12号以降はマザーファンド方式を採用していますが、その運用状況報告のところを見てみると、出資総額 100%、運用総額 102% などと書いてあります。ここは、具体的に何円と書くべきところで、パーセンテージで表示しては「総額」になりません。
このような問題を考慮した結果、乙の「このファンドに投資しない」という判断はより強固になりました。
ラベル:エンジェルファンド
【関連する記事】
- 市民風車ファンド2006の償還
- MRI に対して証券取引等監視委員会が処分
- FXですごい実績をうたう全自動売買ソフト
- 再度、定期預金
- ドリームブッククラブから配当がありました
- ミュージックセキュリティーズに本人確認の書類を送る
- UWマカオ・プロジェクト投資事業匿名組合の償還
- 味彩せいじファンド 第1期決算
- 日本の REIT の問題点(2)
- 日本の REIT の問題点
- レジャーホテルファンドの問題
- 味彩せいじ@白金
- 勤め先の積立貯金
- レジャーホテルファンドのその後
- アゼルバイジャン定期預金口座開設情報サービス
- 某社のファンドの説明会
- 高金利の定期預金を探すと
- 新生銀行で定期預金をしようとすると
- 味彩せいじファンド
- マカオのカジノの現状
まず、私もエンジェルファンドに投資予定はありませんが、
FXをしているのでひとこと。
>FXでこんな運用成績が(安定して)上げられるものでしょうか
FXでは、いろんな手法があります。
たぶん、月間損益を見ると この会社はデイトレをしているのでしょうね。
FXのデイトレはレバレッジと極めていい資金回転率が効くので、不可能な数字ではありません。
FXのトレンドフォローでも年数百%というも可能です。
このときは、0%、0%、200%、0%、0%、△50%、0%、0%、250%、0%、0%、150%というような月間損益になります。
もちろん、FXを外貨預金のようにするときは年10%ぐらいにしかなりませんが。
FXといっても、様々な手法があります。
トレード利益だけを見ると”売り”と”買い”しかないので、どの手法かが わかりにくいのでしょうが。。
つまり、ハイリターンだからダメ。ではなく、その投資法にあった”リスクコントロールがどのようになされているか”。
”その投資の利益の源泉はどこにあるのか”が大事だと考えます。
もちろん、このエンジェルファンドを薦めているわけではありません。
念のため。
このファンドの有価証券届出書を拝見する限りこれってFXによる運用を行うファンドではないのではないでしょうか?
前のエントリーで記載があるように投資対象はFX運用会社とその取締役に対する「金銭債権」とあります。この会社や取締役にFXによる運用を委託するとは書いてありません。
これって要は組合は運用会社又はその取締役にローンを供与しているだけではないでしょうか。
確かに彼らはその資金をFX運用に充当するとは書いてありますが、その運用益が投資家に支払われるとは書いてありません。つまりFX運用と組合のリターンの間には何の関係もなく、組合はローンの金利を受け取るだけのように読めます。だからこそ実際のリターンが運用成績と比較して低くなるのではないでしょうか?
おもしろい解釈を聞かせていただきました。
確かに、おっしゃるとおりかもしれません。
だとすると、利息制限法に違反しているのではないでしょうか。
>利息制限法に違反
確かに年30%は違法ですね。ただ年30%というのは組合出資の上限リターンです。
実際の収益が低いのであれば、融資の金利はそれに合った低いものなのではないか考えたので。失礼しました。
読者の皆様
はじめまして。株式会社エンジェル・コムの広報を担当しております、宮本と申します。
この度、乙川様のブログを拝見させて頂きました。誰もが閲覧できるインターネット上のブログでの記事に対して当社の見解を述べさせて頂きたく、コメントさせて頂きます。
記事の対象となった当社と致しましては、乙川様への他社のアプローチ方法に対する乙川様のお考えに賛同できると考えましたので、コメント欄を使用させて頂きます。
まずはじめに、当社の資料をご請求頂き、ご覧頂けたことについて、お礼を申し上げます。
また、http://www.angelcom.co.jpに記載しております内容と、当社の資料をご熟読頂き、記載内容に関する内容を検証頂けたことに、重ねお礼を申し上げます。
乙川様のブログを拝見し、当社の運用方法や、税金の取扱い、運用結果など、当社がお伝えしたい内容と、乙川様の解釈に違いが生じていることが分かりました。
この原因は、当社のwwwサイト及び、資料の内容にあると、広報担当として深く反省しております。
乙川様のブログ記事及び、読者の皆様のコメントを参考にさせて頂き、具体的な運用方法及び、運用総額などを可能な限り明確にいたします。
当社はこれまで、限られた投資家様の資金のみを運用して参りました。
今回、乙川様のブログを拝見した事で、wwwサイト及び資料の重要性を再認識することができました。
貴重なお時間を割いて頂き、当社の組成するファンドを取り上げて頂けましたことに、改めてお礼を申し上げます。
当社の正確な情報をお届け出来るよう、早急に検討いたしますので、改めてご検証頂ければ幸いでございます。
乙川様はじめ読者の皆様の資産運用が、これからも素晴らしいものでありますように、心からお祈り申し上げ、コメントとさせて頂きます。
株式会社エンジェル・コム
広報担当:宮本
info@angelcom.co.jp