2008.8.29 http://otsu.seesaa.net/article/105661673.html
の続きです。
ネットを見てみると、金利差と為替レートについて、過去の動きをフォローしたものもあります。
たとえば、
http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/f0502dki2.pdf
では、「図表2、3 はそれぞれ名目、実質金利差と為替レート(前年比変化率)を重ねたグラフであるが、一見したところ金利格差の変動に対し、資産価格である為替レートが常に敏感に反応しているわけではないようである。つまり、他の変数と同じように、金利格差は為替レートを説明する可能性がある変数の中の一つに過ぎないことを物語っている。」と述べて、為替レートは金利差だけで決まるものではないので、もっと総合的に考えるようにいいます。
類似の見方は、他にもあります。いくつか引用します。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20060821/108327/
「異なる国の通貨の相対的な力関係を探る外国為替市場では、2国間の金利差は非常に重要な要因ではあるが、必ずしも決定的な要因ではない。」
http://www.mof.go.jp/f-review/r19/r_19_108_123.pdf
「金利差ではドル高などが説明できないことがある。」
http://www.fxprime.com/excite/bn_ykk/ykk_bn30.html
「為替相場はさまざまな材料や思惑で動くため、そもそも、為替レートは金利だけで決まるものではないのです。」
とうわけで、そもそも金利差と為替レートを単純に考えることがよくないのかもしれません。しかし、(科学的な)考え方の一つとして要素還元的に物事を見るならば、他の影響を無視して単純に金利差だけを取り出して為替レートとの関連を考えることはできるはずです。
ちょっと気になる記事は
http://rich-ojisan.com/fx68.html
です。「内外金利差が為替の変動要因になると言っても、単純に金利の高い通貨が買われるのではなく、これから金利が上がっていくと予想される国の通貨が上昇し、これから金利が低下していくと予想される通貨が下落する傾向にあります。」ということで、両者の時間的なズレを指摘しています。
(以下、明日に続く)
2008.8.31 追記
この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/105762250.html
に書きました。
よろしければご参照ください。