2007.1.12 http://otsu.seesaa.net/article/31260499.html
2007.1.25 http://otsu.seesaa.net/article/32064138.html
の他に、いくつかの ETF を利用しています。
BND
2007.11.7 http://otsu.seesaa.net/article/65017132.html
と AGG
2008.1.21 http://otsu.seesaa.net/article/79828154.html
と TIP
2007.12.12 http://otsu.seesaa.net/article/72369888.html
の3種類です。
債券は、金利の上下によって価格が変動するようになっています。金利が上がると債券価格が下落し、金利が下がると債券価格が上昇します。時価評価をすれば、必ずそうなります。
さて、アメリカの金利の変化
http://www.gaitame.com/market/newyork.html
http://www.fxprime.com/service/library/interest_rates/usa.html
を見ると、2007年9月から何回も金利が下がっています。一番最近は10月29日で、-0.5% 下げて、とうとう 1% という低い水準まで来てしまいました。このように金利が下がり続ければ、債券価格は上がり続けるはずです。
ここで、それぞれの ETF の値動きを見てみましょう。
BND
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/fixed_etf.asp?MFID=176476
の share price を見ると、2008年1月をピークにして、下がり続けています。
AGG
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/fixed_etf.asp?MFID=118409
も、TIP
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/fixed_etf.asp?MFID=121216
も値動きは同様です。
なぜ債券 ETF の価格が下がっていくのでしょうか。
ETF の価格は、理論的な価格とずれることがありますが、それにしても、ごくわずかなものであるはずです。いつでも裁定者がいることで、理論的な価格と大きな乖離が生まれないようになっているはずです。
ETF の価格が下がるのは、毎月、分配金を出すからでしょうか。
それにしても、金利は1年あたりせいぜい 5% 程度です。これを考慮しても、Share Price がどんどん下がっていく現象がなぜ起こるのか、乙には、よくわかりません。
債券の ETF は、ポートフォリオに組み込んだ債券を途中売却をせずに、償還日までじっとホールドするものなのかもしれません。そうすると、ETF の価格は、金利の上下とは無関係になります。その場合、金利が下がると、下がった金利の債券を購入することになるので、分配金が少なくなっていくということになります。分配金を多めに出してしまえば、ETF の価格は下がります。
金利が下がっているのに、なぜ債券 ETF は価格が下がるのかという点について、よろしければ、どなたか教えてください。
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それは、比較対象とするものが違うからです。政策金利は短期金利で銀行にしか適用されません。既発、新発債券は債券の市場取引価格に左右されます。
AGGならトータルボンドインデックス、
社債などを含む長中期の総合インデックスなので、長中期の債券の金利と、
含まれる社債の各付けを反映します。
札を刷りまくっているので長期では
インフレと見込まれ、インフレのダメージを織り込んで価格は下落。社債の格付け低下分も価格下落。債券
利回りは上昇です。
TIPはインフレ対応なので、景気悪化で短期的には物価上昇率が下がって金利がさがると利回りは低下、TIPなので
債券価格も下落です。
政策金利であれば、短期国債ETFのSHYと逆相関の動きをしめすでしょう。
社債を入れたくなく長期で利回りを受け取りたいのであれば、TLTやEDVです。いずれも長期米国債券に投資します。インフレが敵です。
お教えありがとうございます。
短期金利と長期金利の違いだったのですね。
いわれてみれば納得です。
こんなことで勘違いをしていたとはお恥ずかしい。
今後とも、よろしくお願いいたします。
はじめまして。いつも楽しく拝見しています。この話題、私もずっと気になっていました。
というのは私はSHY, TIP, BNDを持っているのですが、現状、SHY以外はボロボロです。
長短金利の違い、社債市場の崩壊は分かるですが、理解できないのはTIPSは実質的に中期債なのに(平均残存期間がです)、普通の中期債(IEF)や長期債(TLT)よりも遥かに債券価格が下がっています。
中長期債もインフレにより価格が下がっているはずですが、TIPSの下がり方は半端ではありません。
この3ヶ月だとTLTはむしろ上昇、IEFはトントンなのに、TIPだけはドカンと沈んでいます。
http://finance.yahoo.com/echarts?s=TIP#chart1:symbol=tip;range=3m;compare=ief+tlt;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
この違いをご存知でしたらご教授ください。よろしくお願いします。
初めまして。毎朝欧米の市場指標と、乙川様のブログを読むのが日課となっております。
私は30代後半なのですが、諸般の事情があり、めぼしい資産がございません。
しかし、来年度あたりから少しずつ老後の資産を形成するための投資が行えそうになりました(ここ数ヶ月でさらに世界経済が悪化し、失業率が二桁になるようなら話は別ですが・・・)。
そこで、乙川様のブログや、内藤氏他評価の高い本を何冊か読んでみました。株は好景気時に資産を大きく伸ばし、インフレにも強い。一方債権は利下げ局面に強く、インフレでは実質資産が減少することは何となく理解出たつもりです。
そこで、特に債権投資について乙川様のご意見を伺いたく存じます。
例えば、ゼロクーポン債で償還まで10年ある債権が、償還時の65程度で販売されているとします。これを購入し、満期まで保有すれば、少なくとも額面の金額が目減りすることはありません。他方、これを債権ETFで保有した場合どうでしょうか?10年後にいくらのリターンが得られるかは不明ですね。
とすれば、ポートフォリオの中で債権が果たすべき役割、デフレ・利下げ局面でも資産を防衛する点に着目すれば、債権はETFでなく債権そのものに投資すべきではないか?と思うのです。
仮に、クーポン以上のインフレが発生したとしても、通常は債権は株式よりポートフォリオ内のウエイトが低いので、株式の値上がりでその損失がカバーされると思うのです。
乙川様が債権もETFで投資される理由は何度かブログに掲載されておられますが、今もそのお考えは変わらないのでしょうか?確かにETFは多数の債権に資産を分散することになり、より安全性は高まります。
しかし、米国国債やフランス国債より安全な債権は実際のところないのではないでしょうか?つまり、民主主義の確立した先進国の国債ならば、発行国をいくつかに分散することで、ETFと同等の安全性をかくほしつつ、ETFより効率的に運用できそうに感じるのです。
もしよろしければ乙川様のご意見を聞かせて下さい。
長い長いコメント、ありがとうございました。
お答えも、簡単にできる気がしません。
ちょっとお時間をいただいてから、別の記事という形で私の考えを述べたいと思います。