2008年の世界市場では、ETF の売買代金が2007年比で3倍になったというのです。
この記事はネットでも一部が読めます。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090107AT2C2700806012009.html
紙メディアでは、ネット記事の先に大事なことが書いてありました。一部引用します。
取引が急増したのが【中略】9月、10月。それぞれ前年同月比5−6倍の規模となる1兆ドルの売買があった。投資家は株式から資金を引き揚げ、取引の厚みがあってリスクの分散効果が働く ETF に資金を振り向けた。米国市場などで一時、金融株の空売りが禁止された影響で、代わりに ETF を使った損失回避の取引が膨らんだ面もある。【後略】
一つには、個人投資家を中心に「ETF 人気」があり、特に米国市場では個別株よりも好まれるという面があるでしょう。機関投資家などは、十分な資金があるから、ETF などを使わなくても十分な分散投資ができるでしょうが、個人ではなかなかできません。その意味で ETF が人気なのもわかります。
もう一つ、金融株の空売り禁止の影響というのも興味深いです。アメリカの金融セクターの ETF(IYF, IYG, VFH など)がありますから、それを空売りするのでしょうか。ETF の空売りができるのでしょうか。
あるいは、UltraShort Financials ProShares (SKF)
http://www.kuratabi-invest.com/node/323
http://kabukeizainani.blogspot.com/2008/09/etf.html
http://d.hatena.ne.jp/Chakoando/20080925/1222319851
http://etfhiroba.seesaa.net/article/111298006.html
という ETF を購入すれば、金融セクターの空売りと同様の意味になりそうです。
こんなことが ETF の売買代金の増加に結びつくのか、はなはだ疑問ですが、めざとい人がたくさんいれば、さもありなんということになります。
まあ、乙の感触では、前者の傾向、つまり、個人投資家にとっては個別株よりも ETF が投資のツールとなりつつあるということでしょう。
2009.6.13 追記
この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/121391879.html
に書きました。
よろしければご参照ください。
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