2007.8.23 http://otsu.seesaa.net/article/52391498.html
さて、最近、その第3期の運用報告書(決算日 平成21年1月26日)が出ました。
http://www.sjam.co.jp/dat/uh/uh0899.pdf
p.1 によれば、第1期 +27.2%、第2期 +9.1% といい成績でしたが、第3期は -65.5% とさんざんな成績でした。
乙は、妻の資金を運用するために、2007年8月(第2期の真ん中ころ)にこの投資信託を購入したのですが、結果的には高値づかみをしてしまったようです。
p.2 によれば、2008年9月〜10月くらいに大きく値下がりしています。2ヵ月で一気に半額になってしまったのですから、その変動の大きさにはあきれるばかりです。
p.3 で運用環境について説明していますが、イスタンブール・ナショナル100種指数の推移を見ると、期首を 100 としたとき、期末では約 60 になっていますし、トルコ・リラ/円のレートの推移を見ても、期首を 100 としたとき、期末では約 60 になっているということで、株安と円高のダブルパンチが襲ったことがわかります。0.6×0.6=0.36 ですから、-65.5% ということと符合します。
p.6 では、運用経過が説明されています。この投資信託は銀行株の占める割合が 38.8% と高いことがわかります。新興国の産業を見てみると、銀行業は比較的手堅い商売のように思えるので、ここの投資割合を高めることは悪いことではないと思います。p.7 では「トルコの銀行は米国サブプライムローン問題の直接的な影響は受けていません。」とあります。乙の想像ですが、トルコの銀行は、日本と同様に(あるいはそれ以上に)海外への進出が遅れているのでしょう。
なお、p.6 の「主な購入銘柄」で BIM BIRLESIK MAGAZALAR(食品・生活必需品)があがっており、「主な売却銘柄」で MIGROS TURK(食品・生活必需品)があがっています。株式の売買は、セクター別程度の区分でなく、個別企業の業績を見ているのでしょう(たぶん)。やみくもな売買ではないと信じたいです。
p.8 では、期中の株式売買高比率が出てきます。株式の売買金額を組入株式の総額で割ったものですが、これが 0.91 です。1年間の間に、保有銘柄のほぼすべてを入れ替えていることになります。けっこう売買が激しいのですね。アクティブ・ファンドの一面が見てとれます。
しかし、それにしても、p.5 によれば、この投資信託(厳密にはマザーファンドのものですが)の運用成績はMSCI Turkey 10/40 Index とあまり変わりません。激しい売買をしても、まあこんなものなのですね。信託報酬 1.995% を払うのはもったいないです、はい。
乙が自分の資金でトルコ株の投資先を選ぶなら、ETF を利用するでしょう。iShares MSCI Turkey Investable Market Index Fund (TUR)
http://www.etfconnect.com/select/fundpages/etf_funds.asp?MFID=185114
がいいですかね。Expense Ratios 0.68% ですから、コストも安いです。
でも、国内でトルコ株に投資しようとすると、まあこんなヘボな(失礼!)投資信託くらいしかないのではないでしょうか。
少額資金を運用するのは、なかなかむずかしいことだと実感しています。
いやまあそもそもトルコ株に投資しようなどと思ったこと自体が問題ですかね。
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