2008.5.16 http://otsu.seesaa.net/article/96869587.html
日本株のアクティブ・ファンドです。
最近、その運用報告書が送られてきました。ネットでも読めます。
http://www.tdasset.co.jp/fund/Operation_report/AVO.pdf
2009.2.27 までの第13期はどうなっているかというと、……残念ながらはずれです。TOPIX をベンチマークにしていますが、そちらが期中騰落率 -44.5% のところ、アクシアは -53.0% です。この原因については、p.4 で説明されていますが、業種配分や個別銘柄など、要するに見通しが甘かったということです。
p.5 の運用概況を見ても、2008年10月までに、景気敏感銘柄をベンチマークよりもオーバーウェイトして、ベンチマークよりも 6% も悪い成績になり、2008年11月からセクターウェイトをベンチマークに近づけたり、個別銘柄を入れ替えたりしていますが、それでも、最終的には 9% も悪い結果になっていて、運用は失敗だったことを素直に述べています。
なるほど、ファンドの選択というのはむずかしいものです。
第12期まではベンチマークに対して好成績を上げていたファンドでも、それが継続するとは限らないことを実例で示してくれました。まあ、一般に、アクティブ・ファンドは、株価の上昇時期にはベンチマークよりもよくて、下落時期にはベンチマークよりも悪いことが多いのでしょうが、それがそのまま現れています。
このようなことから、乙は、アクティブ・ファンドによる運用は、うまくいかないと悟りました。(1期だけの成績でこういう結論を出すのは早計ですが、予想通りとも言えるでしょう。)
どうせ大した金額をつぎ込んだわけでもないので、このまま放っておこうと思います。投資した金額は、年1回運用報告書をもらうためのコストのようなものです。
なお、p.6 にあるように、このファンドの信託報酬は1万口当たり 141 円で高めですが、売買委託手数料は 10 円しかかかっていません。監査費用は 1 円です。p.6 の下の方にあるように、売買高比率が 0.79 でかなり激しい売買を行っている割には、思ったほどコストはかからないもののようです。ま、これが高いかどうかは、他のファンドと同一基準で比べなければならないわけですが。
2009.8.28 追記
この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/126642770.html
に書きました。
よろしければご参照ください。
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