2009年07月17日

鳥居祐一(2007.5)『MILLIONAIRE BIBLE お金持ちにはなぜ、お金が集まるのか』青春出版社

 乙が読んだ本です。
 pp.30-38 で鳥居氏が経験したお金持ちのなり方が書いてあります。おもしろい話です。鳥居氏はこれをそのまま信じているようです。自分の経験したものだから絶対だというわけでしょう。
 しかし、それは一個人の経験でしかありません。みんなが同じようにやったら、同じように金持ちになれるかというと、それは違うと思います。なぜ鳥居氏が成功したのかはわかりませんが、この本に書いてあることに加えて、「何か」があったのだろうと思います。それは自分自身では気がつかないものだろう(したがって本に書けるものではない)と思います。
 乙が読んだ本の中で、何冊か、お金持ちに関する本がありました。それらは大量のインタビューなどに基づいて書かれています。そのようにしてお金持ちを客観的に見ようとしています。鳥居氏は、そのような見方とは対極に位置します。
 本書での記述の中心は、金儲けの話ではなく、お金の使い方です。
 第2章では、「見えるモノ」ばかりにお金を使ってはダメで、「見えない価値」にお金をかけることが重要だと説きます。そして、自分を成長させるための「投資」として、3点をあげています。
(1)人と会うことに投資する
(2)学ぶことに投資する
(3)健康に投資する
 記述はいずれも具体的でおもしろいものでした。(1)では、各種セミナーへの参加のしかたが参考になります。講師の人への近づき方といったものです。(2)では本や映画、セミナーにお金をかけることを述べています。そして(3)では体形の維持や「歯」に投資することを述べています。新鮮な観点でした。
 第3章では「空間」や「時間」にお金を惜しまないことを述べています。ビジネスクラス、グリーン車、一流ホテルのラウンジ、高級レストランなどを使うことの意味が明解に書いてあります。乙はこういう視点を持っていなかったので、新鮮な感覚で読むことができました。
 本書の後半は記述がやや抽象的で、ややつまらない感じがします。ビジネスの話は、一般論として述べようとすると抽象論になってしまいます。具体的に書くとおもしろいのですが、やはりいろいろ差し障りがあるのでしょう。
 しかし、第3章までの記述だけで充分本書を読む価値があると思います。

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posted by 乙 at 05:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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