国内債券は低金利が問題で、外国債券は為替手数料が問題だ(特に米ドル以外が高い)と思います。
国内でアメリカ国債を買う場合、野村證券などでも買えますが、こういうのを買うと、外国証券取引口座を開設することになり、口座管理料がかかります。これが 3150円/年ですから、少額の投資金額では割に合いません。まあゴミ投資家は相手にしないという証券会社の態度表明ですね。
海外の銀行で債券を購入することで、為替手数料のある部分は解決できるかもしれません。満期(償還日)が来ても、日本円に両替しないで外貨のままで次の投資先に投資すればいいわけです。
たとえば、HSBC 香港の場合を見てみましょう。
アメリカ国債の場合、最低投資金額は3万米ドルですが、年2-5%程度の利回りでいろいろな期間のものが購入できます。2006年5月満期が2%で、2010年4月満期が4%、2031年2月満期(そこまで生きていられますかね)が 5.375% です。アメリカ以外の国債や社債などを見てみると、一般に最低投資金額が3万米ドル以上ですが、10万米ドルのものも多いようです。こちらも年5-8%程度でいろいろな期間のものが購入できます。利回りは、発行体の信用度によってかなり違っている(もちろん信用度が低いほど利回りが高い)ことがわかります。
HSBC でも、毎年の口座管理料 0.05% が必要になります。口座管理料は、最低でも半年で 150 香港ドル(約2250円)だそうです。ゴミ投資家にとっては、0.05% よりも 150 香港ドルのほうが切実です。3万米ドルの場合、口座管理料は 0.125%/年ほどになります。やはり、こちらもゴミ投資家は相手にしてくれません。
次に、債券を直接買う場合と、投資信託を通じて間接的に買う場合を比べてみましょう。
債券の投資信託だと、余計な手数料(申込手数料や信託報酬)がかかりますが、債券を直接買えばそれがかからないことになります。口座管理料がかかるといっても、それは相対的には安いです。
1投資単位あたりの金額は、投資信託は小さいですが、債券を直接買うと大きいです。
債券はデフォルト(破綻などで投資金額がパーになること:債務不履行)の可能性がありますが、そうでなければ、買うときに利回りが確定してます。投資信託は投資先が分散していますから、投資金額が一気にゼロになる可能性はほぼないのですが、利回りは確定しておらず、若干のプラスである場合が多いでしょうが、マイナスになる可能性もあります。
これらを勘案して、投資信託にするか、債券の直接購入にするかを考えればいいと思います。
まあ、ゴミ投資家としては、債券を直接買うのは金額的に無理かなといったところです。
なお、上の話は、海外投資の話になるので、単に債券の購入がいいかどうかという話だけではなく、為替手数料(レート)や送金手数料の問題など、さまざまな問題が絡んできます。
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