2006年02月01日

コメルツ-NDCオルタナティブ・ファンド で損失を出しました

 乙は、2005年4月27日、イートレード証券を通じて「コメルツ-NDCオルタナティブ・ファンド」という投資信託を買いました。設定日から買ったことになります。申込み手数料は 1.05%、信託報酬 1.3125%、信託財産留保額 0.3% というものでした。
 イートレード証券のウェブサイトで見た運用方針には「日本企業の株式・債券・転換社債等の有価証券及び派生商品を投資対象とし、マーケット・ニュートラル、アービトラージ等の「両建て」手法を主に用いることで、価格変動リスク等を低減しつつ、絶対リターンを積み重ねる運用を行います。また、複数の運用戦略に分散投資することで、リスク分散を図りつつ、安定的に収益を積み上げるポートフォリオ構築を目指します。」とありました。
 NDC インベストメントの「お知らせ」には「1990年代より、欧米の年金基金などの機関投資家や富裕個人層の間では一般的となった、ヘッジファンド投資。絶対利益の追求や、売買両建といった投資手法を駆使するヘッジファンドは、資金効率や分散効果を高めることのできる運用資産として、現在幅広い層の投資家の皆様よりなくてはならないものとして認識されつつあります。【中略】このような中、日本の個人投資家の皆様にもヘッジファンド運用をご提供することはできないか、共通の思いを元に、NDC インベストメントがコメルツ投信投資顧問株式会社と手を組んだ、「NDCオルタナティブ・ファンド」の運用がスタートいたします。」とあります。
 これを読むと、ヘッジファンドと同様の手法であり、日本でもヘッジファンド投資ができるようになったのかと期待が高まりました。今までの各種の投資信託とはちがって、市場の上昇・下落とは無関係に、わずかながらでも上昇していくように読めます。
 では、実際どうだったか。乙は2005年12月までじっと待っていましたが、基準価額が上がることはほとんどなく、むしろやや下がっていく傾向でした。純資産は13億円程度で、投資信託としては小さすぎて、この金額ではうまく運用できないのではないかと思います。そもそも「ヘッジファンド」といいながら基準価額が増えていかないのは問題だと思います。基準価額が上がったり下がったりするなら、変動が大きい、つまりハイリスクだということで、ファンド会社の活動も理解できますが、基準価額が安定的に(つまり小さな変動で)推移し、しかもやや下がっていくというのは最悪パターンだと思います。8ヶ月程度でとやかくいうのは時期尚早だという意見もあるでしょう。しかし、乙は、8ヶ月も運用して基準価額が全然上がっていかないのは、問題であり、資産運用を任せておくことはできないと判断しました。そこで、12月段階で解約しました。結果は当然マイナスでした。申込み手数料・信託報酬・信託財産留保額を引かれるのですから、当たり前です。ちょうど手数料分の損失でした。でも、解約して得た資金を別の投資に振り向けましたから、結果的に、そのほうがよかったことになります。
 投資は、事前にはわからない面があります。目論見書などの説明文書を読んで、期待した乙が間違っていたのでした。もしかすると、今後、この投信の基準価額がぐんぐん上がっていくようなこともあるかもしれませんから、今の段階で一般的に「この投資信託を買うのは間違いだ」ということはまずいと思いますが、乙の場合は、損失を出したのですから、「乙は間違っていた」といっていいでしょう。(もしかしたら、解約したことが間違いなのかもしれませんが。)
 このことから教訓を学びました。新規設定の投資信託に手を出すことはまずいことがあるということです。
 投資信託は、どんなもので運用するか、手数料がどれくらいかなどを目論見書で説明してあります。しかし、実際、どれくらいの資金を運用することになるかは、始めてみないとわかりません。この投信は、たった13億円しか集めることができず、当初の予定通りの運用が困難になったものと思われます。オープン型の投資信託を途中で購入する場合なら、純資産の金額がわかりますからそれを見て判断することができます。13億円と知れば、たぶん乙なら投資しないでしょう。しかし、新規設定では、この情報がわかりません(だって始まってもいないのですから)。こういうのに手を出すべきではありませんでした。
 また、1〜3年程度の運用実績があれば、それを見て、ファンドの良し悪しをある程度は判断できます。過去の実績は将来を保証するものではないけれど、そうはいっても、過去の延長線上に将来があることが多いでしょう。この意味でも、新規設定の投資信託に手を出すことはまずいと思います。
 だから、それに手を出した乙が悪いのです。今は反省の日々です。
posted by 乙 at 07:56| Comment(0) | TrackBack(1) | 国内投資信託 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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